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物件情報の見方

井戸がある物件の注意点

空家ベース編集部

井戸がある空き家を買った時

上水道の設備が公営水道ではなく「井戸」である不動産を購入する場合に、何を注意すべきか解説します。

井戸水あり物件とは、物件内に井戸水があり、その井戸水を電動か手押しのポンプでくみ上げて利用できる物件のことを指します。

井戸水しかない物件という訳ではなく、物件によっては上水道が引かれているものもあります。

その場合は飲用には上水道を利用し、健康に影響のない範囲(トイレなど)にのみ井戸水を利用する場合もあります。

井戸水物件のメリット

水道代が節約できる

井戸がある不動産のメリットの1つ目は、水道代が節約できることです。

井戸水の利用に関しては水道代が発生しないため、井戸水を活用すれば月々の出費を抑えることができます。

災害に強い

井戸がある不動産のメリットの2つ目は、災害に強いことです。

地震などで水道管の破裂などが起こった際でも、井戸水は通常通り使用することができます。地震が多い日本ではこのメリットは重要と言えます。

ただし、電動ポンプの場合電気が来なければ使えないため注意が必要です。

井戸水物件のデメリット

では反対に、井戸水がある物件の注意点はどういったことが挙げられるのでしょうか。

若い世代には敬遠される可能性がある。

井戸水を利用した経験がある人は少なくなっています。特に若い世代の方が賃貸物件を選ぶ際には、「井戸水を利用」と書かれた物件には古いイメージがよぎってしまうため、敬遠されてしまう可能性があります。

ポンプ・水質検査のランニングコストが発生

井戸水は、有害物質が地下に浸透する、井戸の管理が不十分であるなどの理由により、汚染されるおそれがあります。

そのため、ポンプや水質を定期的に点検するためのコストが発生します。

水質検査のコストは検査する菌の項目数により異なり、最低でも6,000円ほどはかかります。

参考:飲用井戸 – 一般財団法人静岡県生活科学検査センター (shizuokaseikaken.or.jp)

ポンプが故障した際に対応が必要

トイレのみ井戸水を利用している賃貸アパートを運営している場合、入居者から「トイレの水が出なくなった!」という問い合わせが来ることがあります。

その場合は井戸水をくみ上げるポンプに不備が出ている可能性があり、修正対応が必要となります。

こういった突発的な修理対応が発生することも注意が必要です。