「利回りは魅力的だけれど、前面道路が狭くて再建築できるか心配」
「販売図面に『要セットバック』とあるが、実際どのくらい土地が減るんだろう?」
戸建て投資や空き家再生を検討していると、こうした疑問が頭をよぎることがあるのではないでしょうか。
建築基準法上の42条2項道路に接する物件では、再建築の際に敷地の一部を道路として提供する「セットバック」が必要になります。有効敷地面積の減少や建築計画の見直しを迫られる可能性がある点は、見落とせないポイントです。
一方で、こうした将来の制約や追加コストが見込まれる物件は、その分だけ市場価格が抑えられる傾向があります。セットバックの範囲・工事費用・再建築条件を事前に把握して収支計画に反映できれば、十分に投資対象として成立するケースも少なくありません。
本記事では、42条2項道路とセットバックの基礎知識をベースに、資産価値への影響・再建築時の注意点・実際に起きたトラブル事例まで丁寧に整理します。リスクを正確に理解した上で、納得感のある投資判断を行うための参考としてお役立てください。
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不動産投資を進めていくと、必ずといっていいほど目にするのが「42条2項道路(にこうどうろ)」という言葉です。これは建築基準法第42条第2項に規定された道路の通称で、「みなし道路」とも呼ばれています。幅員が4メートル未満であっても、特定行政庁の指定を受けることで、法的には道路として扱われます。
ただし、この2項道路に接する土地で建物を再建築する際には、道路の幅を確保するために敷地の一部を提供する義務が生じます。この敷地の後退操作を「セットバック」と呼びます。
建築基準法では原則として、「建物を建てる敷地は幅員4メートル以上の道路に2メートル以上接していなければならない(接道義務)」というルールが設けられています。
幅員4メートルという基準には明確な理由があります。火災や地震などの災害時に消防車や救急車といった緊急車両がスムーズに通行し、迅速な消火・救助活動を可能にするために不可欠な幅だからです。
また、日照や通風を確保して良好な住環境を維持する目的も含まれています。
しかし、古くから形成されてきた市街地には、幅員が4メートルに満たない道路が数多く残っています。もし「4メートル未満の道路には一切建築できない」と厳格に定めてしまえば、多くの既存住宅が建て替えできなくなってしまいます。
そこで考え出されたのが、建て替えのタイミングで少しずつ敷地を後退させ、時間をかけて安全な4メートル道路を実現するというセットバックの仕組みが設けられました。
セットバックの範囲を決める基本ルールは、「道路の中心線から水平距離で2メートル後退した線」を新たな道路境界線とすることです。道路を挟んで向かい合う双方の敷地所有者がそれぞれ中心線から2メートルずつ後退することで、合計4メートルの道幅が確保されます。
たとえば、現在の道路幅が3メートルの場合、中心線から本来あるべき2メートルまでの不足分である「片側0.5メートル分」をセットバックする必要があります。
数字だけ見るとわずかに感じるかもしれませんが、間口が広い土地や角地で2方向のセットバックが必要な土地では、提供する面積がかなり大きくなり、投資計画に少なからず影響を与えることがあります。
通常のセットバックは道路の両側の所有者が費用負担を分かち合いますが、一方の所有者だけが負担を負う例外的なケースがあります。これを「片側セットバック(一方後退)」と呼びます。
具体的には、道路の向かい側が川・崖・線路・水路などで物理的な拡幅ができない場合が該当します。このケースでは、向かい側の境界線(川や崖側の道路端)からこちらの敷地へ向かって、全幅4メートルを確保できる位置まで後退しなければなりません。
通常のセットバックであれば中心線から2メートルで済むところ、片側セットバックでは最大で4メートル近く後退が必要になるため、提供する敷地面積が実質的に倍増します。川沿いや線路沿いの物件を検討する場合は、通常の2項道路よりもさらに慎重に「有効敷地面積がどれだけ残るか」を計算することが大切です。

2項道路に接する物件の投資検討において、論点は「土地が狭くなること」だけではありません。
セットバックの有無によって建築できる規模や配置計画、追加工事の要否が変わり、結果として収益性や出口戦略にも影響が及びます。ここでは投資利回りに直結するポイントを整理していきます。
建物の規模は、建ぺい率(敷地面積に対する建築面積の割合)と容積率(敷地面積に対する延床面積の割合)によって上限が決まります。
たとえば、公簿面積(登記上の面積)が100㎡で、建ぺい率60%・容積率200%の土地を例に考えてみましょう。セットバックで10㎡を後退用地として見込む場合、計算上の敷地面積は90㎡として扱われます。
延床面積の上限が小さくなると、間取りや戸数の組み立てが変わり、想定賃料・想定利回りに影響する可能性があります。
ただし、実務では前面道路幅員による容積率制限など別の上限が加わることもあるため、上記はあくまで条件を単純化した例としてご理解ください。最終的な可否は自治体や設計者への確認が不可欠です。
中古物件、特に築年数の古い戸建てやアパートでは、現在の建物が問題なく存在していても、再建築時に同じ規模・同じ条件で建て替えられるとは限りません。
42条2項道路に接する土地では、建て替えのタイミングでセットバックを求められるケースが多く、有効敷地面積が減少する結果につながることがあります。
ここで注意したいのが「既存不適格」という言葉の扱いです。既存不適格建築物とは、建築当時は適法だったものの、その後の法令改正や都市計画の変更などにより現行基準に適合しなくなった建物を指します。ただし、2項道路に接する建物が「セットバック未実施」という理由だけで直ちに既存不適格に該当するかどうかは、建築時の法令・許可内容・自治体の判断によって異なります。
そのため、投資判断では用語の分類にとらわれすぎず、次の点を実務的に確認することが重要です。
現況の建物と同じ規模で再建築できると思い込んで購入すると、建て替え時に部屋数が減少し、想定していた賃料収入や利回りが確保できなくなる恐れがあります。表面利回りの高さだけで判断せず、出口戦略まで見据えた検討が欠かせません。
セットバックした部分は、将来的に道路として利用されることを前提とした「後退用地」として扱われます。自治体によっては道路管理者への寄付や無償提供を求められる場合もあり、所有権が個人に残る場合であっても、一般的な宅地と同じように自由に使えるとは限りません。
多くの自治体では、後退用地内に建築物や工作物があると将来の道路整備・通行確保の支障になるとして、建築確認や再建築の際に撤去・後退を求めています。門・塀・フェンス・擁壁などについても、後退区域内への設置は避けるよう指導されるケースが一般的です。既存の塀や門が後退ラインにかかっている場合、再建築時に撤去・移設が必要になることもあります。
駐車場としての利用についても注意が必要です。
セットバック部分は道路機能を確保するための後退用地であるため、通行や将来の拡幅に支障をきたす使い方は自治体から是正指導を受ける可能性があります。屋根の有無にかかわらず駐車や物品の常設については、自治体ごとの運用や現地の状況によって判断が分かれるため、「自由に使える」と考えるのは禁物です。
こうした利用制限は、入居者の動線や駐車計画にも影響します。使い勝手の悪さが物件の訴求力や収益性を下げる要因になることもあるため、収益計画を立てる際には後退用地の扱いを含めて丁寧に確認しておきましょう。
不動産市場では、建築できる規模・将来発生するコスト・再販時に想定される買主層まで含めて、土地や建物の価値が評価されます。42条2項道路の物件も例外ではなく、条件次第では価格が抑えられる一方で、影響が限定的に収まるケースも存在します。
ここでは評価が分かれる理由と、売却時に価格差が生じやすい条件を整理します。

42条2項道路に接する物件が相場より低く評価される背景には、土地としての利用価値の低さと建築コストの高さが、あらかじめ価格に反映される仕組みがあります。
個人投資家の視点では、「取得後のどの段階で不利が顕在化するか」を整理して理解しておくことが重要です。
| 観点 | 内容 | 市場での評価 |
|---|---|---|
| 有効敷地面積 | セットバックにより建物に使える面積が減少 | 建築規模が小さくなり、収益性が低い土地と判断される |
| 建築自由度 | 接道条件により設計や配置に制限が生じる | 戸数・間取りの最適化が難しい物件と評価される |
| 建築コスト | 舗装工事、L字溝設置、配管整備などが必要 | 初期投資額が膨らむ物件として敬遠されやすい傾向がある |
| 投資効率 | 建築費増加に対して賃料・売却価格が伸びにくい | 利回りが合いにくい案件と見なされる |
| 出口戦略 | 買主が限定されやすい | 再販時に価格が伸びにくい |
42条2項道路の物件は、「建てられるが、条件付き」「使えるが、コストがかかる」という性質を持っています。
不動産市場では将来的な制約や追加負担が見込まれる土地ほど、取得段階で価格が下がって調整される傾向があります。その結果、同条件の一般的な土地と比べると、相場より低い価格で取引されることが多いのです。
なお、2項道路の制限以外にも、空き家が格安で売られているのには様々な理由があります。安い物件を購入する際に避けるべき失敗やトラブルについては、こちらの記事も併せてご確認ください。
参考: 空き家を安く買う方法は?失敗・トラブルを避けるための注意点も解説 │空家ベース
同じ2項道路沿いの物件でも、状況によって評価は大きく異なります。売却時に「買い叩かれやすいケース」と「比較的価値を維持しやすいケース」の違いを把握しておくことは、出口戦略を考える上でとても重要です。
現時点では道路幅が狭い場合でも、周辺の建て替えが進んでセットバックが積み重なることで、将来的に4メートル幅員の道路が形成されるケースがあります。道路環境が改善されると緊急車両の進入性が高まり、街並みの印象も向上するため、エリア全体の評価が見直される可能性があります。
長期保有を前提とする場合、将来の道路環境改善を見据えて現在は割安な2項道路沿い物件を狙う、という考え方も、一つの有効な投資戦略といえるでしょう。

2項道路に接する物件は、相場より価格が抑えられていることも多く、条件次第では投資対象として魅力的に映ることがあります。しかし、セットバックに関する理解が不十分なまま取得すると、購入後になって想定外の問題が浮かび上がることがあります。
ここでは、実際の取引や建築の現場で起きたトラブル事例をご紹介します。
2項道路のセットバック実務で比較的多く見られるのが、道路中心線の認識を巡るトラブルです。セットバックの基準となる道路中心線は、原則として道路台帳などの公的資料をもとに判断されます。
しかし、古い道路では現況幅員と道路台帳上の幅員が一致していないことも珍しくありません。
こちらは購入後の運用段階で、本来不要だった税負担が長期間にわたって発生していた事例です。
ある投資家がすでにセットバック完了済みの中古物件を取得しましたが、前所有者・現所有者ともに申告を行っておらず、道路部分について長年課税されたままの状態が続いていました。
こうした事態を防ぐためにも、購入時には課税明細書を確認し、セットバック部分が課税対象になっていないかを事前に把握しておくことが大切です。
参考: セットバックした土地は誰のもの?所有権・固定資産税・注意点を徹底解説 │ 空家ベース
2項道路接道の物件は、建築条件や費用負担の内容によって評価が大きく変わります。契約後に想定外の調整が生じないよう、購入前に確認しておきたいポイントを整理しました。
販売図面や業者からの説明はあくまで参考情報のひとつです。2項道路に該当する可能性がある物件では、客観的な資料による裏付け確認が欠かせません。検討段階で道路台帳図が手元にない場合は、担当窓口にて取得し、法的な幅員や認定状況を把握しておきましょう。
道路台帳の記載内容と現地状況が一致しているかを照合する作業が特に重要です。現地ではメジャーなどを使って次のポイントを実測確認してください。
公図や道路台帳の記載内容と現地状況に大きな差異が認められる場合、将来的に境界確定や関係者間の協議に時間を要する可能性があります。差異が見つかった際は、売主側に境界確定測量の実施を条件として提示するか、購入自体を見送ることも選択肢のひとつです。
セットバックに伴う測量・撤去・舗装工事などの費用は、想定以上に膨らむことがあります。そうした負担を軽減する手段として、自治体によっては「狭あい道路拡幅整備事業」などの助成金制度が設けられています。
こうした制度を活用できる場合、次のような費用が補助対象となることがあります。
ただし、助成金制度は自治体ごとに名称や内容が異なり、予算上限に達した時点で受付が終了するケースや、工事着手前の申請を条件とするケースが一般的です。購入を検討しているエリアの自治体公式サイトや担当窓口で制度内容を確認し、利用の可否や申請のタイミングをあらかじめ把握しておくことをおすすめします。
42条2項道路に接する物件は、セットバックによる有効敷地面積の減少や再建築時の制限といった注意点を抱えています。しかし一方で、こうした制約があらかじめ価格に織り込まれているため、市場相場より割安に取得できるケースがある点も事実です。これは不動産投資ならではの特徴のひとつといえます。
重要なのは、
「2項道路だから危険」、「安いから得」といった短絡的な判断を避けることです。将来発生し得るコストや制限を具体的に把握した上で、収益性とリスクのバランスをしっかりと見極めることが求められます。道路台帳の確認・現地状況の把握・セットバックの有無や範囲の確認などを投資家自身も行うことで、購入後に想定外のトラブルが発生するリスクを大きく下げることができます。
本記事でご紹介した基礎知識やチェックポイントを活用し、不動産会社の説明を参考情報のひとつとして捉えながら、自ら判断できる視点を持つことが、長期的に安定した不動産投資への近道となるはずです。
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不動産ポータルサイトを見ていると、「借地権つき物件」を見かけることがあります。
借地権とは、土地を借りる権利のことです。所有権物件とは異なり、建替えや利用方法に制限が生じるケースも少なくありません。
それでも借地権物件は投資家から根強い人気を集めており、立地条件の良い物件は公開した当日に買い手が決まることも珍しくありません。
この記事では、投資目的で借地権物件の購入を検討している方に向けて、借地権物件の特徴とメリット・デメリットをわかりやすく解説します。
購入の流れや注意点、確認すべきポイントについても詳しく紹介しますので、これから借地権物件への投資をスタートさせたいと考えている方は、ぜひ参考にしてみてください。
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一般的な土地とは異なり、借地権つき物件には「借地権」というものが設定されています。
そのため、借地権の特徴や投資物件としての扱い方を正しく理解しておくことが大切です。
この章では、借地権物件を購入する前に押さえておきたい基本情報をお伝えします。
借地権とは「土地を借りる権利」のことであり、借地権物件の取引は所有権ではなく借地権を対象としています。
たとえば、借地権の設定された土地に一般住宅を建てて賃貸に出す場合、建物の所有権は取得できますが、土地の所有権は取得できません。
また、地主に対して毎月地代を支払い続けることになる点も、所有権物件との大きな違いです。
不動産投資において利回りは非常に重要な指標であり、初期費用をいかに抑えるかが利回り向上の鍵を握っています。
借地権物件は所有権を売買する土地と比べて評価額が低く、その分だけ割安な価格で購入できます。
結果として初期費用を大幅に抑えられるため、通常の家賃設定でも高利回りの運用が実現しやすくなります。
さらに、市況の変化によって家賃を値下げせざるを得ない局面でも、ある程度の収入を確保できる余地があります。低リスクで投資をスタートさせたい初心者にとって、魅力的な選択肢のひとつといえるでしょう。
参考: 戸建て投資の利回りはどのくらい?相場と計算方法を解説 │ 空家ベース

借地権物件を検討するうえで、旧法(借地法)と新法の違いを把握しておくことは欠かせません。
1992年7月31日以前に締結された借地契約は旧法、それ以降は新法が適用されます。2026年以降に物件を購入した場合でも、契約の締結時期が1992年以前であれば、旧法の借地契約として扱われます。
旧法は借地人の保護を重視した内容となっており、地主側から借地契約を解除することはほぼ不可能に近い設計でした。これにより土地の円滑な活用が妨げられるケースもあったことから、法改正によって正当な事由がある場合に限り解除できるようになりました。
また、新法では「定期借地権」という新たな契約形態も設けられています。定期借地の場合、契約期間が満了すると借地権は終了し、土地を地主に返還しなければなりません。
土地をできるだけ長期にわたって活用したいと考えるなら、旧法の借地権物件を選ぶほうが安心です。
ただし旧法では、建物が「朽廃(くはい)」、つまり老朽化によって使用に耐えられない状態になると借地権が消滅します。一方、新法では建物が朽廃しても契約期間が優先されるため、契約は存続します。
旧法に基づく契約では建物の適切な維持・修繕が欠かせない点を、注意点として覚えておきましょう。

借地権投資には魅力的なメリットがある一方で、見逃せないデメリットも存在します。どちらの側面も正しく理解したうえで、慎重に判断することが大切です。
この章では、それぞれのポイントを詳しく解説します。
借地権物件の最大の魅力のひとつが「物件価格の安さ」です。初期コストを抑えられるというのは、投資を始めるうえで非常に心強いポイントになります。
初期投資を低く抑えることで利回りが向上し、投資した資金を早期に回収できる見通しが立てやすくなります。
固定資産税や都市計画税は、不動産の所有者に課税されます。借地権物件では土地の所有権を取得しないため、土地にかかるこれらの税金は地主が負担することになります。
都市部のように土地の税負担が大きいエリアでも、税額を気にせず投資に集中できるのは大きな強みです。
ただし、地主が支払う税金は地代の中に実質的に含まれているため、厳密に免税となるわけではありません。また、建物に対する固定資産税・都市計画税は引き続き自分で負担する必要がある点も、あわせて覚えておいてください。
借地権物件では、地主に対して毎月地代を支払う義務があります。加えて、契約更新のタイミングでは更新料が発生するのが一般的です。
さらに建替えや第三者への売却を行う際には譲渡承諾料の支払いも求められます。これらは借地権物件ならではの支出であり、不動産投資の収益性に直接影響を与える要因となります。事前にしっかりと把握しておくことが重要です。
ローンを活用して借地権物件の購入や建物の建築を検討している場合、まず融資を受けられるかどうかを確認しておくことをおすすめします。
土地の所有権を持たない状態で建物を建てる場合、資産としての担保価値が低くなるため、金融機関の審査が厳しくなる傾向があります。融資できる金融機関が限られたり、通常より高い金利が適用されたりするケースもありますので、早めに情報収集を進めておくと安心です。
借地権物件の売買は、一般的な不動産取引とは流れが異なります。
この章では、購入・売却それぞれのステップについて詳しく解説します。
借地権物件を購入する際は、地主と借地契約を結ぶ必要があります。その際に大切なのが、土地の利用目的を具体的かつ丁寧に伝えることです。
地主としては、土地に悪影響を及ぼすような使い方はしてほしくないと考えるのが自然なことです。土壌汚染の恐れがないこと、近隣住民への迷惑となる建物を建てないことなどを誠実に説明し、安心感を持ってもらうことが契約を円滑に進めるポイントになります。
また、一般住宅として利用する場合でも、家族構成や駐車台数といった情報を共有しておくと、地主が入居者の人物像を把握しやすくなり、スムーズな交渉につながります。
借地権つき建物を売却する場合、あらかじめ地主の承諾を得ることが必要です。借地契約は地主と借地権者の信頼関係のうえに成り立っているため、売却に至った経緯を説明し、理解を得ることが大切です。
場合によっては、購入者の家族構成などについて確認を求められることもあります。スムーズに手続きを進めるためにも、不動産会社を通じて事前に情報を整理しておくことをおすすめします。
なお、売却時には地主に対して「譲渡承諾料」を支払うのが一般的で、その相場は借地権価格の10%程度とされています。借地権価格の算出は専門的な知識を要するため、不動産会社に計算を依頼するのが確実です。
借地権が設定された建物は、通常の中古戸建てと比べて実需での買い手が見つかりにくい傾向もあります。そのような場合の選択肢として、地主から底地(土地の所有権)を買い取り、完全な所有権物件として売却するという方法があります。
この方法を活用すれば、通常の中古戸建てとして売り出すことができ、立地が良ければ更地として公開してもスピーディーな売却が期待できます。地主との交渉や資金の工面といった手間はかかりますが、より高値での売却を目指したい方にとっては有効な戦略です。

借地権物件を収益物件として運用し、将来の売却益も視野に入れて投資を成功させるためには、事前調査が非常に重要です。
借地権物件には一般的な土地にはないリスクやデメリットが存在しているため、不動産のプロでも慎重な判断を要する場面があります。
この章では、借地権投資で失敗しないために最低限確認しておきたい5つの注意点をご紹介します。
借地契約書には、借地期間や土地の利用方法、更新条件、第三者への譲渡など、さまざまな重要事項が記載されています。なかでも建替えやリフォームに関する条件は、長期にわたって建物を保有するうえで大きく影響する項目です。物件の検討段階で、必ず不動産会社を通じて内容を確認しておきましょう。
借地権物件の所有者は個人とは限らず、神社や法人が地主であるケースも少なくありません。
神社の場合は神社本庁への確認が必要だったり、法人であれば本社の承認を要したりと、手続きが複雑になる場合があります。
契約までに予想以上の時間がかかることもありますので、地主の属性は早めに把握しておくことが大切です。
借地契約の残存期間が短い場合、近いうちに更新料の支払いが発生します。また、定期借地契約であれば更新ができないため、期間満了とともに土地を返還しなければなりません。
残存期間は資金回収のスケジュールに直結するだけでなく、将来の売却しやすさや金融機関の融資条件にも大きく影響します。契約の残存期間と更新の可否は、必ず事前に確認しておくべき重要ポイントです。
土地の資産価値はエリアによって大きく異なるため、借地契約で設定された地代と現在の相場が乖離してしまうことがあります。
地代が相場に対して割高になると収益が圧迫され、利回りの低下にもつながりかねません。物件を検討する際には、販売価格や残存期間と同じくらいの比重で、地代の妥当性もしっかりチェックしておきましょう。
有利な融資条件を引き出すことは、投資の収益性を長期的に維持するうえで欠かせない要素のひとつです。そのためには、借地権物件への融資実績が豊富な金融機関に相談することが重要になります。
多くの不動産会社は複数の金融機関と提携していますので、適切な金融機関を紹介してもらう相談しておくことが大事です。
借地権物件を使った投資を成功させるには、収益を最大化するための戦略を持つことが大切です。やみくもに物件を購入するのではなく、どのような物件を選び、どう運用するかをあらかじめイメージしておくことが重要です。
この章では、個人投資家が実践しやすい借地権活用のプランをご紹介します。
本業を持つ会社員の方が副業として不動産投資に取り組む場合、「駅近+築古+借地権」の組み合わせを持つ物件を狙うのがおすすめです。駅近の物件は資産価値が高く、将来的に高値での売却が期待できます。
一方で、立地の良い所有権物件は購入価格も高くなりがちです。そこに「築古」と「借地権」という条件が加わることで購入価格が抑えられ、投資をスタートした早い段階から高収益を実現しやすくなります。
参考: 初心者必見!戸建て投資の始め方と成功のポイント │ 空家ベース
将来の売却時に譲渡承諾料の支払いが突然発生すると、一時的に収益性が大きく悪化してしまいます。こうした事態を防ぐために有効なのが、毎月の支出に「承諾料積立金」を組み込んでおく方法です。
あらかじめ計画的に積み立てておくことで、いざというときもキャッシュフローを乱さずに対応できます。
地主と借地人の関係は、単なる「土地を貸す側・借りる側」にとどまるものではありません。お互いの利益を高め合うパートナーとして関係を築いていくことが、長期的な投資成功につながります。
地主との信頼関係が深まれば、将来的に土地と建物をセットで売却するという選択肢も生まれてきます。また、相続などによって地主が世代交代した場合でも、良好な関係が続いていれば契約を円滑に継続しやすくなります。地主とのコミュニケーションを大切にすることが、投資を安定させる重要な土台になります。
借地権は所有権と比べて制約が多く、資産価値も低くなるため、購入をためらう方もいるかもしれません。しかし、リスクと権利の特徴をしっかりと理解したうえで活用すれば、高い収益性を持つ投資物件として十分に機能します。
借地権の購入から運用、そして売却までを検討している方は、できるだけ早い段階で専門家に相談し、適切なステップを踏んでいくことが成功への近道です。
借地権物件は、リスクと権利の構造さえ正しく理解すれば、初期費用を抑えて高利回りを狙える魅力的な投資手法です。しかし、地主様との交渉や複雑な契約内容の確認など、個人ではハードルが高い部分があるのも事実です。
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空家ベース編集部です。空家と書いて「ソライエ」と読みます。Twitter・Instagram・公式LINEなどでも物件情報を随時配信しています。空き家を買って再生したい方、他では売れないと言われてしまった空き家をご所有の方はぜひご相談ください!
築古物件投資は、購入価格を抑えやすく、工夫次第で高い利回りを狙える点から注目されています。
一方、修繕費や入居付け、管理面への不安を感じる初心者も少なくありません。知識不足のまま購入すると、想定外の出費や空室リスクに直面する可能性があります。
本記事では、築古物件投資の基本からメリット・デメリット、失敗を避けるための判断基準までを整理して解説します。
築古投資を始めたいけれど不安を感じている人や、空き家を活用した不動産投資に挑戦したい人は参考にしてください。
・築古物件投資の特徴と市場での位置づけ
・築古投資のメリット・デメリット
・初心者が失敗しないための購入ポイント
築古物件投資を成功させるには、「安くてポテンシャルのある物件」に出会うことが第一歩です。一般的な不動産サイトには掲載されない、掘り出し物の空き家情報をお探しですか?空き家売買のプラットフォーム空家ベースなら、全国の空き家情報をいち早くキャッチできます。




















築古物件投資は、築20年以上経過した中古の戸建てやマンションを取得し、主に賃貸運用によって家賃収入を得る投資手法です。
新築と比べて物件価格が低く、自己資金を抑えて投資を始めやすい点が特徴です。購入価格が低いため、投資額に対する利回りが高くなりやすい傾向もあります。
一方、建物の経年劣化による修繕費や、金融機関による融資条件が厳しくなる点には注意が必要です。
初めて不動産投資に取り組む際は、メリットとリスクを整理し、資金計画に見合った物件かを見極める必要があります。
築古物件は、建物価値が大きく下がり、市場では土地価格を基準に取引されやすい資産です。
不動産業界における法的な定義はありませんが、一般的には築20〜30年以上経過した物件を指すケースが多く見られます。
特に木造戸建ての場合は、法定耐用年数である22年を超えた物件が一つの実務的な目安となります。
なお、一度でも入居履歴がある物件は築年数に関係なく中古物件と呼ばれますが、築古はその中でも特に経年が進んだ物件を区別する表現です。
築古物件は建物価値がすでに底値に近いため、購入後の大幅な資産価値の下落リスクは限定的といえます。
国土交通省が運営する不動産情報ライブラリを確認すると、都市部においても数百万円台で取引されている事例が確認できます。
築古物件は土地値に近い価格で取得できる場合があり、将来的に土地として売却する選択肢を持ちやすい点も魅力の一つです。
【参考:不動産情報ライブラリ|国土交通省 】
築古物件投資が注目される理由は、低価格で取得でき、収益性を確保しやすい点にあります。
新築物件と比べて購入価格が低く抑えられる一方、家賃相場の下落幅は緩やかなため、投資額に対する収益率が高くなる傾向があります。インフレが続く環境下では、貨幣価値の目減りに対するヘッジ策として、実物資産である不動産を保有する選択肢への関心も高まっています。
また、法定耐用年数を超えた物件では減価償却期間が短くなり、単年度の経費計上額を調整しやすい点も特徴です。
さらに、築古戸建てや古民家をリノベーションし、現代の賃貸需要に合わせた物件へと再生する手法も広がりを見せています。
初期費用を抑えつつ、運用次第で安定した収益を確保できる点が、多くの投資家から評価されています。
築古投資と新築・築浅投資の違いは、初期投資額と資金調達条件にあります。
新築物件は購入価格が高い反面、融資期間を長く設定しやすいという特徴があります。
一方、築古物件は取得価格が低い代わりに、耐用年数の影響で融資期間が短くなったり、融資自体が通りにくくなったりするケースがあります。その結果、自己資金の比率が高くなりやすい傾向です。
修繕面においては、新築物件は当面の修繕費が発生しにくい一方、築古物件は購入後に水回りや外壁などの修繕が必要になる場合があります。空室対策においても、新築物件は入居者を募集しやすいのに対し、築古物件では適切なリフォームや戦略的な賃料設定により、競合物件との差別化を図ることが必須となります。
ご自身の資金力と許容できるリスクを踏まえたうえで、最適な選択をすることが求められます。

不動産投資を始める際、築古物件は購入価格の安さと利回りの出やすさから検討対象になりやすい選択肢です。新築と比べて初期費用を抑えられるため、自己資金が限られていても参入しやすい特徴があります。
一方、建物の老朽化による修繕費や、金融機関の融資条件が厳しくなりやすいなど、注意すべき課題もあります。メリットだけで判断せず、築古特有のリスクもしっかりと整理したうえで検討する姿勢が欠かせません。
ここでは、築古投資のメリットとデメリットを具体的に整理します。
築古投資の強みは、取得コストと収益性のバランスの良さにあります。特に次の点が代表的なメリットです。
築古物件は建物部分の評価が低く、土地価格を基準に取引されるケースもあります。そのため、土地値に近い価格で取得できる場合があります。
また、法定耐用年数を超えた木造物件では、国税庁の算定方法に基づき減価償却期間が短く設定されます。結果として、単年度の経費計上額を増やしやすく、所得税負担を調整しやすい点も特徴です。
さらに、都市開発前に建てられた築古物件の中には、駅近など立地条件に恵まれているケースも見られます。
【参考:主な減価償却資産の耐用年数表|国税庁 】
築古物件投資では、購入後に発生しやすいリスクも事前に把握する必要があります。代表的な注意点は次のとおりです。
築年数が経過した物件では、購入直後から修繕が必要になる場合があります。修繕費を想定せずに取得すると、資金繰りに影響が出る可能性があります。
また、耐用年数を超えた物件は担保評価が低くなりやすく、融資条件が厳しくなる傾向があります。金利や返済期間に制限が出る点も想定しておく必要があります。
さらに、1981年(昭和56年)5月31日以前に建築確認を受けた物件では旧耐震基準が適用されています。耐震性への懸念は、融資や入居付けの面で影響を受けやすいため、事前確認が欠かせません。
これらの要素を踏まえ、修繕費を含めた資金計画を立てる視点が求められます。
【参考:住宅・建築物の耐震化について|国土交通省 】

築古物件購入で失敗を避けるには、価格や表面利回りだけで判断しない姿勢が前提です。築古投資は取得費用を抑えやすい一方、修繕費や長期の空室によって収支が崩れる可能性もあります。
購入前に、建物状態・周辺環境・将来の資金計画を具体的に確認する工程が欠かせません。事前の確認を省くと、購入後に想定外の出費や運用トラブルに見舞われるリスクが高まります。
ここでは、不動産投資の経験が浅い方でも判断しやすいよう、確認項目・失敗例・物件の見極め方を整理していきます。
築古物件選びでは、建物の物理的状態の確認が最優先です。屋根や外壁、床下のシロアリ被害、給排水管などは劣化が進みやすく、目視確認だけでは把握しきれない場合があります。
専門家による建物状況調査(インスペクション)の活用により、修繕範囲を事前に把握できます。
耐震基準の確認も欠かせません。1981年(昭和56年)5月31日以前に建築確認を受けた旧耐震基準物件は、安全面に加え、融資審査で不利になる可能性があります。
あわせて、賃貸需要を判断するため、駅距離や商業施設の有無、想定入居者層と近隣競合物件の賃料相場を調査します。
売買契約時には付帯設備表を確認し、エアコンや給湯器の不具合と費用負担の所在を明確にすると、予期せぬ出費を抑えられます。
【参考:インスペクション(既存住宅の点検・調査)|国土交通省 】
初心者が陥りやすい失敗は、表面利回りや価格の安さだけで購入を決めてしまうことです。極端に安い物件では、購入直後に屋根や水回りの大規模修繕が必要となる場合が多く、想定以上の支出でキャッシュフローが悪化するケースが見られます。
修繕費を抑える目的でDIYを選択し、仕上がりや工期の問題から入居募集が遅れるケースも見られます。
さらに、出口戦略を決めずに購入すると、売却時に買い手が見つからず、解体費用が発生するリスクがあります。購入前に出口戦略の方向性を定めておく他、国土交通省が公開するハザードマップで災害リスクを確認する工程を省かないことも大切です。
【参考:ハザードマップポータルサイト|国土交通省 】
購入を検討しやすい築古物件は、立地による賃貸需要が見込める物件です。駅や商業施設に近い立地では、建物が古くても土地価値が残り、売却や活用の選択肢を確保しやすくなります。
1981年(昭和56年)6月1日以降に建築確認を受けた新耐震基準に適合した物件や、耐震補強済み物件は、安全面と融資面で評価されやすい傾向があります。修繕履歴が整理されている物件も、運用コストを見積もりやすくなります。
一方、再建築不可物件や違法建築物件は、融資と出口戦略が大きく制限されます。
旧耐震のまま補強されていない物件や、雨漏り・シロアリ被害が放置された物件は、修繕費が膨らむ可能性があります。
人口減少が進むエリアの物件も、収益化が難しいため慎重な判断が必要です。
築古物件投資は、不動産事業への参入を検討している副業投資家や初心者に適した投資手法です。
新築と比べて購入価格が大幅に低く、数百万円程度の自己資金から始めやすい点が特徴です。
初期費用を抑えることで借入額を限定でき、投資初期のリスクを管理しやすくなります。一方、建物の老朽化に伴う修繕費や、金融機関の融資条件が厳しくなりやすい点など、築古特有の注意点もあります。
参入前に基礎知識を整理したうえで判断する姿勢が欠かせません。
築古物件が初心者に向いている理由は、参入時の資金負担が小さく、収益構造を把握しやすい点にあります。
新築物件では数千万円規模の資金が必要になる場面もありますが、築古物件では数百万円台で取得できるケースも見られます。国土交通省が運営する不動産情報ライブラリの取引データを確認すると、都市部でも比較的手頃な価格帯の事例が存在します。
取得価格が低い一方、家賃相場は価格ほど大きく下がらない傾向があり、投資額に対する利回りが出やすい点も特徴です。築20年から30年を超えた物件は資産価値が底値に近く、購入後の価格下落リスクを抑えやすいため、出口戦略を想定した運用を組み立てやすくなります。
このように、そもそもが初期リスクを抑えつつ運用経験を積みたい投資初心者に適した構造になっているのです。
築古物件投資は、借入額を抑えながら自己資金を活用した運用を望む人に向いています。多額のローンに心理的な負担を感じる場合でも、築古物件であれば現金購入や小規模な融資での取得が可能です。
金利変動や返済負担の影響を受けにくく、資金管理の見通しを立てやすくなります。
また、リフォームや設備改善を通じて物件価値を高める作業に関心がある人にも適しています。壁紙の変更や和室から洋室への改修など、入居者層を意識した工夫により競争力を高める余地があります。
修繕費や空室期間を織り込んだ資金計画を立てられる慎重さを持つ人も、築古投資との相性が良いといえます。
築古投資は、購入後の突発的な修繕費に対応できる余力がない人には適していません。築年数が進んだ建物では、給排水管の不具合や雨漏りなどが購入後に判明する場合があります。物件取得費とは別に修繕用資金を確保できない状態では、運用が不安定になりやすくなります。
また、完全な不労所得を求める人にも不向きです。築古物件は設備トラブルや入居者対応が発生しやすく、管理会社との連携や判断が必要になります。
融資条件が厳しくなる傾向もあり、フルローンによる高いレバレッジを前提とした投資には向きません。
管理や資金調整を負担に感じる場合は、新築物件や別の投資手法を検討する選択肢もあります。

築古物件投資は、新築と比べて購入価格が低く、利回りを確保しやすい点が強みです。ただし、安定した収益を得るためには、価格だけで判断せず、入居者ニーズを踏まえたリフォームや家賃設定が前提となります。
あわせて、購入時点から売却や建て替えを含めた出口戦略を想定しておくことで、想定外の損失を避けやすくなります。
ここでは、空き家を活用した賃貸経営のモデルと、収益性を高める実践的な考え方を整理します。
国土交通省が運営する不動産情報ライブラリの取引データを見ると、東京都内でも数百万円台で取得できる築古物件が確認できます。地方では、さらに低価格で空き家を取得できるケースもあります。こうした物件は投資総額を抑えやすく、多額の借入に依存せず自己資金中心で始めやすい点が特徴です。
新築アパートの表面利回りが4〜5%程度である一方、築古物件では8〜12%、地域によっては20%を超える水準を狙える場合もあります。
また、築古物件はゆとりのある間取りが多く、ファミリー層や在宅勤務を想定した入居者ニーズに対応しやすい側面があります。
空き家を現代の需要に合わせて再生することで、収益性を確保しやすい賃貸経営モデルを構築できます。
築古物件のリフォームには、大きく二つの考え方があります。
一つは、内装や設備を刷新し、付加価値を高めたうえで家賃を引き上げる方法です。和室を洋室へ変更する、バス・トイレ別へ改修するといった対応は、若年層の需要と相性が良い傾向があります。
もう一つは、最低限の修繕に抑え、相場より低い家賃設定で空室期間を短縮する方法です。
いずれの手法でも、費用対効果の検討が欠かせません。水回り設備は築30年前後で交換時期を迎える場合が多く、キッチンや給湯器の更新費用は事前に見込んでおく必要があります。
過度な改修は収支を圧迫するため、周辺物件の設備水準や家賃相場を踏まえ、入居者が求める要素に絞って投資する姿勢が求められます。
関連記事:空き家をリフォームする際の費用相場と、お得にリフォームする方法を解説 – 空家ベース
出口戦略とは、物件を売却して収益を確定させるか、建て替えなどを通じて運用を続けるかを事前に定める計画です。築古物件は建物価値が底値に近いため、購入後の価格下落リスクを抑えやすく、立地条件が良ければ土地価格に近い水準で売却できる可能性があります。
売却時期の目安としては、減価償却期間が終了し、税負担が増えるタイミングが一つの判断材料になります。建物の老朽化が進んだ場合には、解体して更地として売却する選択肢もありますが、解体費用を含めた収支計算が前提です。
再建築不可物件などは出口が限定されるため、取得前の段階で将来の処分方法まで想定しておく姿勢が、長期的な安定運用につながります。
関連記事:古民家売却を成功させる方法は?確認すべきポイントやかかる費用、高く売却するコツを解説

不動産投資を検討している初心者からは、築古物件に関する質問が多く寄せられます。
特に、投資対象として検討しやすい築年数、投資開始に必要な自己資金の目安、築古でも入居者が集まるかといった点に不安を感じる声が目立ちます。
築古投資は新築より価格を抑えやすく、高い利回りを狙える反面、修繕リスクや融資条件への配慮も欠かせません。
ここでは、市場データや実務上の考え方をもとに、よくある疑問を整理し、判断材料を提示します。
狙い目となる築年数は、築20年から30年以上の物件が一つの基準です。
木造物件では、この時期を過ぎると建物価値が底値に近づき、購入後に価格が大きく下がりにくくなります。あわせて、法定耐用年数である22年を超えた木造物件は、減価償却期間を最短4年で設定できるため、短期間で経費計上を進めたい投資家に向いています。
安全性を重視する場合は、1981年(昭和56年)6月以降に建築確認を受けた新耐震基準の物件を選ぶ必要があります。旧耐震基準の物件は、地震リスクに加え、融資や入居付けで不利になる傾向があります。
一方、長期的な家賃収入の安定を重視する場合は、設備が比較的新しく修繕負担が抑えやすい築10〜20年程度の物件も選択肢に含まれます。
資金状況と許容できるリスクを踏まえて判断する視点が欠かせません。
築古物件投資は、数百万円規模から始められるケースが多い点が特徴です。
不動産情報ライブラリの取引データを見ると、東京都内でも300万円以下で取引されている土地付き建物が確認でき、地方ではさらに低価格の事例も見られます。諸経費やリフォーム費用を含めても、総額500万円以下で投資を開始できる場合があります。
新築や区分マンション投資では数千万円単位の資金が必要になるのに対し、築古戸建ては現金購入や少額融資も視野に入ります。自己資金の範囲内で始めることで、毎月の返済負担や金利変動の影響を受けにくくなります。
まずは小規模な物件で経験を積み、段階的に規模を広げる進め方は、リスクを抑えたい初心者に適しています。
築古物件でも、条件を整えれば入居者は十分に見込めます。
新築や築浅に比べると競争力は劣るため、対策を前提とした運用が必要です。入居者は清潔感や使い勝手を重視するため、和室から洋室への変更や、水回りの更新によって需要に合わせた物件へ整える効果が期待できます。
築古物件は、ゆとりのある間取りを持つケースが多く、ファミリー層や在宅勤務を想定した入居者には魅力となる場合もあります。家賃を相場より抑えることで、コスト重視の層を取り込む方法も有効です。
立地条件が良い物件では、築年数による影響は限定的で、駅近や商業施設周辺の需要は安定しています。ペット可やインターネット無料など、入居者像を明確にした付加条件を組み合わせることで、入居率を維持しやすくなります。
築古物件投資は、価格の安さや利回りの高さといった魅力がある一方、物件選定や修繕計画を誤ると収支が崩れやすい投資手法です。本記事では、築古投資の基本から注意点、初心者が意識すべき判断軸までを解説しました。
重要なのは、築年数だけで判断せず、立地や建物状態、出口戦略まで含めて検討する姿勢です。正しい知識を持てば、築古投資は初心者にとっても現実的な選択肢になります。




















空家ベースは空き家を売りたい人と買いたい人を繋ぐプラットフォームです。全国の物件が対象となっているため、都市部に限らず、郊外の不動産も公開・掲載ができます。不動産事業に興味のある方は、ぜひ一度お問い合わせください。さらに、築古物件を活用した不動産投資を検討している方にとっても、空家ベースは有益な選択肢です。収益化の可能性を持つ築古戸建てを探したい場合は、ぜひ空家ベースの掲載情報をご覧ください。
空家ベース編集部です。空家と書いて「ソライエ」と読みます。Twitter・Instagram・公式LINEなどでも物件情報を随時配信しています。空き家を買って再生したい方、他では売れないと言われてしまった空き家をご所有の方はぜひご相談ください!
不動産投資において、木造か鉄骨造かという物件の構造によって「固定資産税の金額」が大きく変わることをご存じでしょうか。
特に木造と鉄骨造の物件では、税額の計算根拠となる「評価額」の仕組みに違いがあり、構造の選択が長期的なコストを左右します。
また「鉄骨造」と一括りにされがちな中でも、軽量鉄骨造と重量鉄骨造では評価方法に差があるため、正しい知識を持たないまま購入してしまうと、想定以上の維持コストが発生する可能性があります。
構造選びは、税金・保険・売却益に直結する重要な判断です。安心して投資を進められるよう、トータルコストを抑えるための判断基準を一緒に見ていきましょう。
空家ベースは、全国の空き家情報を掲載するポータルサイトです。投資に適した戸建て物件や、リフォーム前提の格安物件も多数取り扱っています。
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物件の構造によって固定資産税が高くなる背景には、建物の「評価額」が構造ごとに異なる基準で算定されるという仕組みがあります。評価額が高ければ固定資産税も高くなるため、木造と鉄骨造で税負担に差が生まれるのは自然な結果といえるでしょう。
また、建物の評価額は「築年数による減価」の影響も受けますが、構造によって耐用年数の長さが異なることから、評価額の下がり方も大きく変わってきます。
この章では、税金という維持コストに直結する「構造の仕組み」について確認しましょう。
固定資産税の課税対象となる評価額は、「再建築価格」をもとに算出されます。
再建築価格とは、現在同じ建物を新築した場合に必要とされる建築費を指します。この価格は構造によって大きく変わるため、同じ延床面積の建物であっても、木造よりも鉄骨造の方が建築コストは高くなる傾向にあります。この差が生まれる主な要因は、使用される資材の単価や施工技術の違いです。
こうした背景から、鉄骨造の再建築価格は木造より高く設定されています。
評価額は「再建築価格×経年減点補正率」で計算されるため、スタート地点となる再建築価格が高ければ、評価額も必然的に高くなり、固定資産税の金額も上昇する仕組みになっています。
建物の評価額は築年数の経過とともに下がっていきますが、その下がる速度に影響を与えるのが「法定耐用年数」です。
法定耐用年数とは、国税庁が定める建物の使用可能年数のことで、建物の構造によって以下のように異なります。
| 構造 | 骨格材の肉厚 | 法定耐用年数 | 固定資産税の傾向 | 資産価値・融資評価 |
|---|---|---|---|---|
| 軽量鉄骨造 | 3mm以下 | 19年(※住宅用) | ▼下がるのが早い | △ゼロになるのが早い |
| 木造 | ― | 22年 | ▼比較的早い | △20年強でほぼ土地値 |
| 軽量鉄骨造 | 3mm超〜4mm以下 | 27年 | ▶標準的 | ○ある程度維持される |
| 重量鉄骨造 | 4mm超 | 34年 | ▲なかなか下がらない | ◎長期的に評価される |
※鉄骨の肉厚が3mm以下の場合、住宅用建物の法定耐用年数は19年です。
ただし、電気通信・放送設備に用いられる建物は13年となります。
法定耐用年数が長い頑丈な構造ほど、固定資産税評価においても経年による減額が緩やかになる傾向があります。
つまり、鉄骨造のような堅牢な構造は資産価値が長期間維持される一方で、固定資産税の負担も長く続くという見方ができます。
【参考:主な減価償却資産の耐用年数表】
固定資産税が高い物件は、一見するとランニングコストの面で不利に思えるかもしれません。
しかし、不動産投資の視点から捉えると、「評価額が高い=資産価値が長く維持される」ことを意味しています。
例えば、法定耐用年数が長い重量鉄骨造の建物は、築年数が経過しても評価額の下落が緩やかです。長期的に維持される資産価値は、金融機関の融資査定や売却時の価格設定において大きな強みとなります。
つまり、固定資産税が高い=投資対象としての価値が長持ちすると捉えることもできるのです。
短期的な支出だけでなく、長期的なリターンまで見据えることで、より戦略的な物件選びが可能になります。

木造、軽量鉄骨、重量鉄骨という3つの構造は、見た目以上に税制上の取り扱いに明確な違いがあります。
特に軽量鉄骨と重量鉄骨は、構造材の厚みによって評価の基準や耐用年数が異なるため、固定資産税にも影響を与えます。
この章では、それぞれの構造の分類基準や構造的な特徴、税額シミュレーションまで、具体的な比較を通じて違いを明らかにしていきます。
鉄骨造の建物は、「軽量鉄骨造」と「重量鉄骨造」に大別され、それぞれ固定資産税の計算において異なる取り扱いを受けます。
軽量鉄骨造と重量鉄骨造の区分は、単なる通称ではなく、税法上や建築基準法上でも重要な区分として扱われています。
固定資産税の評価額は、構造の種類によって設定される「再建築価格」や「法定耐用年数」が異なるため、同じ延床面積・築年数であっても構造によって税額に大きな差が生じることがあります。分類基準・構造の違い・税額への影響という3つの観点から、それぞれを明確に比較していきましょう。
鉄骨造の建物が「軽量鉄骨造」か「重量鉄骨造」に分類される基準は、鉄骨材の厚みです。具体的には、鉄骨の肉厚が4mm未満であれば「軽量鉄骨造」、4mm以上であれば「重量鉄骨造」となります。
この分類基準は、国税庁が定める減価償却資産の分類基準に基づいており、固定資産税評価における構造区分にも連動しています。
たとえば、同じ鉄骨造であっても、アパートなどの小規模な集合住宅では軽量鉄骨が採用されやすく、一方でオフィスビルやマンションなどの大規模建築では重量鉄骨が主流です。
鉄骨材の厚みによる分類は、耐用年数や評価額に直結するため、不動産投資においては最初の構造判断として非常に重要になります。
軽量鉄骨造と重量鉄骨造では、建築構造そのものに明確な違いがあります。
軽量鉄骨造は、鉄骨の厚みが4mm未満の鋼材を使用しており、プレハブ工法やアパート建築に多く見られる構造です。構造材が細く軽量であるため建築コストを抑えやすい反面、耐震性や遮音性、耐久性の面では限界があります。
一方、重量鉄骨造は、4mm以上の厚みを持つ鋼材で構成されており、耐震性・耐火性・耐久性に優れた堅牢な構造です。大型の建築物や長期運用を前提とした不動産に多く採用され、構造的な自由度も高くなります。
こうした構造上の違いが、単に建築性能の差だけでなく、評価額や法定耐用年数、そして固定資産税の金額差にも大きく影響してきます。
固定資産税の算出において、建物の評価額は「再建築価格×経年減点補正率」で決まります。再建築価格と減価の速度に影響する要素が、「構造」と「法定耐用年数」です。
軽量鉄骨造の法定耐用年数は19年と定められており、年数の経過とともに評価額が比較的早く下がっていきます。評価額の減少に伴い、築年数が進むほど固定資産税額も安くなっていきます。
一方、重量鉄骨造の法定耐用年数は34年と長く、経年による減額スピードが緩やかです。そのため、同じ築年数の建物でも、重量鉄骨造の方が高い評価額を維持しやすく、結果として固定資産税の負担が大きくなるケースが一般的です。
なお、鉄骨造と木造を比較すると、木造の法定耐用年数は22年と中間に位置しており、木造住宅は耐久性が劣る分、評価額の減少が早く、固定資産税も相対的に低くなります。
【参考:経年減価補正率表】

建物の構造選びは、建築費だけでなく「将来支払う税金」にも直結します。
木造・軽量鉄骨・重量鉄骨、それぞれ「新築」と「中古」における固定資産税評価額の推移を比較します。
具体的な目安を知って、長期的な収支シミュレーションの精度を高めましょう。
建物を新築した場合、固定資産税評価額は「再建築価格×減価率」で算出されます。再建築価格は、国が定めた建築単価表(固定資産評価基準)に基づき、建物の構造や規模、設備などを反映して決まります。
おおよその評価額の目安は以下のとおりです。
(延床面積100㎡、標準仕様の場合)
| 構造 | 再建築価格の目安 | 初年度評価額(概算) | 固定資産税(概算・税率1.4%) |
|---|---|---|---|
| 木造 | 約12万円/㎡ | 約1,200万円 | 約16.8万円 |
| 軽量鉄骨造 | 約13.5万円/㎡ | 約1,350万円 | 約18.9万円 |
| 重量鉄骨造 | 約15万円/㎡ | 約1,500万円 | 約21万円 |
※固定資産税には、新築住宅に対する「減額措置(例:3年間半額)」などが適用される場合があります。実際の評価額は仕様・設備によって変動するため、あくまで参考値としてご覧ください。
構造が堅牢になるほど建築単価が上がり、それに比例して評価額と固定資産税も上昇する傾向があります。
建物の固定資産税評価額は、経年によって減少していきます。この減少は「経年減点補正率」に基づく制度によるもので、築年数が増えるごとに建物の評価額が下がっていきます。
ただし、構造ごとに定められている法定耐用年数が異なるため、評価額の下落スピードにも差が出てきます。
また、評価額は築年数を重ねてもゼロにはならず、最終的には新築時の20%(残存価額)を下限として据え置かれます。
以下は、築年数別の評価額減少イメージです(新築時評価額1,500万円の場合)
| 築年数 | 木造(22年) | 軽量鉄骨造(19年) | 重量鉄骨造(34年) |
|---|---|---|---|
| 新築 | 1,500万円 | 1,500万円 | 1,500万円 |
| 5年 | 約1,045万円 | 約975万円 | 約1,230万円 |
| 10年 | 約730万円 | 約600万円 | 約1,000万円 |
| 15年 | 約510万円 | 約370万円 | 約800万円 |
| 20年 | 約370万円 | 約250万円 | 約640万円 |
| 30年 | 約170万円 | 減価終了(残存) | 約420万円 |
※実際の減価率は評価基準や物件状況により異なります。上記は一例です。
軽量鉄骨造は減価が早く、15~20年程度で評価額が大きく減少します。一方、重量鉄骨造は評価が高く維持されるため、築20年を超えても税額が高止まりする傾向にあります。
築年数ごとの評価額の推移は、固定資産税だけでなく保有コスト全体のシミュレーションにも影響を与えるため、長期運用を見据えた判断材料として重要です。
固定資産税に加えて、都市計画税が課されるケースがあります。
都市計画税は市街化区域内に所在する土地・建物に対して課税されるもので、税率は上限0.3%と定められています(自治体により異なります)。
例えば、固定資産税評価額が1,000万円の物件に対し、都市計画税率が0.3%の場合、年間で3万円の課税が追加されます。
加えて、新築住宅に対する軽減措置もあり、以下のような優遇があります。
新築から3年間(長期優良住宅は5年間)、120㎡までの床面積に対して固定資産税が1/2に減額されます。
自治体によっては都市計画税も軽減対象となる場合があります。各市区町村の要綱を確認しましょう。
なお、新築住宅への軽減措置は原則として「自己の居住の用に供する住宅」が対象です。ただし賃貸用や投資用でも、共同住宅等を対象とした別枠の特例が設けられている場合がありますので、投資目的で購入を検討する際は、用途区分や床面積要件を含め、各自治体や制度ごとの適用条件を事前によく確認してください。

物件構造による固定資産税の違いは、不動産投資における収益性や出口戦略に直結する要素です。
単純な税額の比較にとどまらず、建物構造の選択は「長期保有コスト」、「入居者ニーズ」、「将来的な売却価値」など、複数の観点から総合的に判断する必要があります。
この章では重要な3つの判断要素を挙げ、それぞれの建物構造タイプが持つ特徴を詳しく解説していきます。
長期保有を前提とした場合、建物の構造によって固定資産税だけでなく、火災保険料や修繕費などのコストにも大きな違いが生じます。
初期投資額が同程度でも、年間維持コストに差が出るため、長期的な利回りに影響を与える重要な要素です。
「火災保険料」と「維持・修繕費」の観点から、木造・軽量鉄骨・重量鉄骨それぞれの特性とコスト差を具体的に比較していきます。
火災保険料は、建物の構造によって大きく異なります。保険料に差が出る主な理由は、構造ごとに「燃えにくさ(火災リスク)」が異なると評価されるためです。
| 構造 | 保険の構造級別 | 火災リスク | 保険料の目安 |
|---|---|---|---|
| 木造(一般的な戸建て) | H構造(非耐火) | 高 | 最も高い(基準) |
| 軽量鉄骨・省令準耐火 | T構造(耐火) | 中 | 安い(木造の約4〜5割安) |
| 重量鉄骨・マンション | M構造(マンション) | 低 | 最も安い |
ポイントは、軽量鉄骨や「省令準耐火構造」の木造を選べば、H構造(普通の木造)に比べて保険料が半額近くまで下がるという点です。
10年、20年と運用する場合、この差額だけで数十万円のコスト削減になります。
物件選びの際は販売図面で「構造級別」を必ずチェックしてください。T構造以上であれば、手残りのキャッシュフローの改善に確実に寄与します。
建物の維持管理にかかる費用も、構造によって差があります。特に老朽化に伴う修繕頻度やコストは、収益物件の保有年数が長いほど投資成果に影響を及ぼします。
| 構造 | 修繕頻度 | 1回あたりの費用 | 主なリスク・出費 |
|---|---|---|---|
| 木造 | 多い | 安い | シロアリ被害・腐食・屋根・外壁塗装(10〜15年毎) |
| 軽量鉄骨 | 標準 | 標準 | 鉄骨の錆(サビ)・雨漏り・遮音性対策(リノベ費用) |
| 重量鉄骨 | 少ない | 非常に高い | 鉄骨(サビ)・エレベーター更新・大規模工事時の足場代が高額 |
注意すべきは重量鉄骨です。頑丈なため普段の手間はかかりませんが、外壁塗装や屋根防水などの大規模修繕を行う際、ビルと同等の足場や重機が必要となり、数百万円~一千万円単位の現金が一気に必要になるリスクがあります。
木造は「毎月の積立」で対応できますが、重量鉄骨は「長期的な資金計画」がないと資金繰りに窮する可能性があります。「修繕頻度×単価」のトータルバランスを見て判断しましょう。
入居者のニーズに応じた柔軟な間取り変更が可能かどうかも、構造選びにおいて重要なポイントです。建物の構造が異なれば、リフォームや間取り変更の自由度にも違いが出てきます。
・木造:
柱と梁で構成されている「在来工法」は、間仕切りの撤去や配置変更がしやすく、リフォームの自由度が高い点が特長です。古民家や空き家を購入し、自分好みに改装したいという投資家に適しています。
・軽量鉄骨造:
プレハブ工法が多く、壁そのものが構造体となっている場合があるため、間取りの変更には制約が出ることがあります。リノベーションの際には構造確認が必須です。
・重量鉄骨造:
大空間を確保しやすく、柱の間隔が広く取れるため、自由度の高い設計が可能です。一方で、大掛かりな工事には費用がかかりやすい点に注意が必要です。
今後の入居者ターゲットの変化や市場ニーズの変動を見据えると、柔軟なリフォーム対応力は物件の競争力にも直結します。
収益物件を所有するうえで見逃せないのが、将来的に売却する際の「出口戦略」です。物件の構造が違えば、売却時の価格や流動性(売れやすさ)にも差が生まれます。
建物の評価が年々下がりやすく、築20年を超えると建物価値がゼロに近づくケースもあります。
そのため、売却時には「土地の価値」が価格の大半を占め、再建築不可や狭小地では買い手がつきにくくなる可能性があります。
木造よりも耐用年数が長いため、一定期間は建物価値が評価されやすいものの、売却時期によっては木造と同様に資産価値が下がる傾向があります。
構造体の耐久性が高く、法定耐用年数も長いため、築20年を超えても一定の建物価値を維持しやすい特徴があります。資産価値が残りやすく、売却時に有利になるケースが多い構造です。
将来的な買い手のニーズや金融機関の評価も視野に入れて、出口戦略までを想定して建物構造を選んでくださいね。

鉄骨造は耐久性や資産価値の面で優れていますが、固定資産税が高くなりやすいという一面もあります。
特に重量鉄骨造は、法定耐用年数が長いため、評価額の減少スピードが遅く、長期的に高い税負担が発生する可能性があります。
こうした課題に対し、節税の工夫を行うことで、賃貸経営における収支バランスを最適化できます。
この章では、鉄骨造を所有する不動産投資家に向けて、固定資産税を抑えるための具体的な対策を3つご紹介します。
鉄骨造の物件が建っている敷地が広い場合、土地を分筆(筆を分ける)することで、課税標準額を下げられるケースがあります。
特に、建物の敷地として利用していない部分がある場合や、将来的に一部売却や活用を検討している場合には、有効な節税策となります。
例えば、1筆の土地として評価されている状態である場合、土地全体が一括で評価されるため、実際の使用用途に関係なく課税されてしまいます。
しかし、利用用途ごとに土地を分けて登記し直せば、宅地と雑種地、あるいは宅地と農地など、評価基準の異なる土地として扱われる可能性があり、結果として課税額を軽減できることがあります。
ただし、分筆には測量や登記変更の手続き・費用が発生するため、節税効果が分筆にかかる諸経費を上回るかどうか、事前のシミュレーションが必要です。
土地の形状や自治体の評価基準によっても結果が異なるため、税理士や土地家屋調査士と連携して進めましょう。
鉄骨造の建物に接する敷地内に私道(建築基準法上の道路ではなく個人所有の通路)がある場合、私道として利用されている土地が非課税の対象となる可能性があります。
私道部分は、建物の利用や地域の通行のために供されているだけで、実質的な収益や利活用ができないケースが多いため、一定の条件下で固定資産税が免除される制度が設けられています。
非課税の適用を受けるには、「私道部分が不特定多数の通行のために常時使用されていること」など、自治体ごとの基準を満たす必要があります。
さらに、市区町村への「非課税申告」が必須であり、未申請のままでは自動的に適用されることはありません。
特に、不動産投資用の物件で敷地内に通路を設けているケースや、旗竿地・セットバック地で道路状になっている部分を所有している場合には、非課税対象かどうか、必ず確認しましょう。
なお、非課税申告が通れば、認定された私道の面積分だけ課税標準額全体が圧縮されるため、長期的な節税効果が期待できます。
鉄骨造の賃貸物件を建てる土地については、用途や利用状況に応じて固定資産税が軽減される特例制度が複数用意されています。特に代表的なのが、住宅用地に対する課税標準の特例措置です。
具体的には、小規模住宅用地(200㎡以下)に対しては評価額の1/6、それを超える部分(一般住宅用地)に対しては1/3に軽減されます。この特例措置は、木造・鉄骨造を問わず住宅を建てている土地であれば原則適用され、不動産投資を行う際の固定資産税負担を大きく抑える助けになります。
また、賃貸住宅を建てる場合には、土地に対する都市計画税にも軽減措置が適用されることがあり、所有期間中のランニングコストに差が出ます。
さらに、空き家再生等における特定事業に該当する場合は、自治体独自の税制優遇措置が設けられている地域もあります。
ただし、軽減措置は建物用途・登記・契約形態によって適用可否が異なるため、計画段階から税理士や自治体窓口に相談し、適切な土地活用設計と事前手続きを行うことが節税への近道です。
木造・軽量鉄骨・重量鉄骨といった構造の違いは、建築費だけでなく、固定資産税や維持コストといったトータルコストに大きく影響します。特に鉄骨造は、法定耐用年数の長さから評価額が下がりにくく、長期保有を前提とする方にとっては資産価値を維持しやすい点がメリットです。
一方で、軽量鉄骨と重量鉄骨では税額に差が生じ、火災保険・修繕費などの維持費も構造によって異なります。そのため、早期の収益化や低コスト運用を目指す方針では、木造の優位性も見逃せません。
構造による固定資産税の違いを正しく理解し、保有・管理・売却まで見据えた判断を下す必要があります。
しかし、専門知識なしに建物の構造や税制を正確に把握し、最適なプランを立てる作業は容易ではありません。「軽量鉄骨造の物件がなかなか見つからない」「税金や維持費のシミュレーションをプロに任せたい」とお悩みの際は、空き家活用・売却の専門サービスを頼ることが解決への近道です。




















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不動産投資市場において、相場より安価な「未登記家屋」が売買対象となっているケースを見かけることがあります。「これなら初期費用を抑えられるかも」と期待が膨らむ一方で、「権利証がない」「ローンが使えない」といった言葉を目にして、購入を躊躇される方も多いのではないでしょうか。
結論からお伝えすると、未登記家屋の売買契約自体は法律上有効です。
しかし、未登記のままでは金融機関からの融資承認が下りず、第三者に対して所有権を主張することもできません。つまり、価格が安いからといって安易に購入してしまうと、将来的な資産価値の低下や、思わぬ境界線争いなどのトラブルに巻き込まれる可能性があるのです。
本記事では、未登記家屋が抱えるリスクと現実的な対処法、安全に売買を進めるための3つの選択肢、さらに登記手続きの詳細と費用相場について、実務の視点から丁寧に解説します。
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不動産情報サイトを眺めていると、「未登記」と記載された物件を目にすることがあります。建物が現存し、人が住んでいるにもかかわらず、なぜ「登記がない」という状態が生まれるのか、不思議に思われる方もいるでしょう。
まずは未登記家屋の正体と、未登記の状態のままでは売買の実務が進まない理由について、ひとつずつ整理していきます。
不動産取引における「未登記」状態には、特有の背景が存在します。ここでは、未登記家屋の定義とその発生原因を整理します。
未登記家屋とは、法務局の登記簿(登記事項証明書)に建物の情報が記録されていない物件を指します。
通常、建物を新築した際には、建物の物理的状況を示す「表題登記」と、所有者の権利を示す「所有権保存登記」を行います。しかし、これらの手続きが行われていない建物が、いわゆる未登記家屋です。
よくある誤解ですが、「未登記=固定資産税がかからない」わけではありません。自治体は現況調査に基づいて課税を行うため、登記の有無にかかわらず、納税通知書は所有者のもとに届きます。
建物が未登記のまま放置される主な原因は、建築時の資金調達方法にあります。
住宅ローンを利用して家を建てる場合、金融機関は建物に「抵当権」を設定するため、登記が必須条件となります。ローンを組む以上、金融機関としても権利関係を明確にしておきたいわけです。
一方で、自己資金(現金)のみで建築した場合、金融機関からの強制力がありません。そのため、所有者が「費用がもったいない」「手続きが面倒」と判断し、登記を行わないケースが発生します。
また、増改築を行った部分の変更登記を怠ったまま相続が発生し、未登記の状態が次世代に引き継がれているケースも多く見られます。つまり、「お金をかけたくない」「手間を避けたい」という心理と、「特に困っていない」という現状維持バイアスが重なった結果、未登記の建物が生まれるのです。
未登記家屋の売買は、法律的な解釈と実際の取引現場での運用に大きな乖離が存在します。
契約自体は成立しても、売買契約成立後に必要となる手続きや所有権の対外的な主張には、重大なリスクが伴います。そのため、法的な建付けと実務上のハードルをそれぞれ整理したうえで理解しておく必要があります。
法律の観点から言えば、未登記家屋であっても売買契約は有効に成立します。
民法において、所有権の移転は当事者間の「意思表示(売ります・買います)」のみで効力を発揮するためです。つまり、契約書を交わし、代金を支払えば、所有権は売主から買主に移ります。
【参考:民法第176条(物権の譲渡および意思表示)】
第百七十六条 物権の設定及び移転は、当事者の意思表示のみによって、その効力を生ずる。
しかし、契約が有効だからといって、すべてがスムーズに進むわけではありません。不動産取引の実務においては、大きな障壁が立ちはだかります。
最大の問題は「第三者対抗要件」の欠如です。民法第177条では、不動産の権利変動は「登記」をしなければ第三者に対抗(主張)できないと定めています。
どういうことかというと、登記がない状態では、万が一売主が別の人物にも二重譲渡を行った場合、正当な所有者であることを法的に証明できないのです。たとえあなたが先に契約し、代金を支払っていたとしても、後から登記を済ませた人物のほうが権利者として認められてしまいます。
また、所有権が公的に明確でない物件に対して融資を実行する金融機関は限定的であるため、買主は資金調達の面でも苦戦を強いられます。
【参考:民法第177条(不動産に関する物権の変動の対抗要件)】
第百七十七条 不動産に関する物権の得喪及び変更は、不動産登記法(平成十六年法律第百二十三号)その他の登記に関する法律の定めるところに従いその登記をしなければ、第三者に対抗することができない。

リスクが高いとされる未登記家屋ですが、投資用物件としての側面から見ると、メリットとデメリットの両面があります。
特にコスト面での恩恵は大きく、リスクを許容できる投資家にとっては魅力的な選択肢となります。ここでは、現実的な視点から両面を整理していきましょう。
最大のメリットは、相場より安価で購入できる可能性が高い点です。
融資が利用できない物件は買い手が「現金保有者」に限定されるため、競争率が低下し、価格交渉を有利に進められます。
また、購入時の諸経費を抑えられる点も見逃せません。
通常、不動産売買では土地と建物の両方に「登録免許税」が課税されますが、未登記家屋の場合、法務局で所有権移転登記を行うのは「土地のみ」となります。そのため、建物分の登録免許税がかからず、初期コストを低減できるメリットがあるのです。
一方で、デメリットは「出口戦略(売却)の狭さ」です。
自身が購入する際と同様に、将来売却する際も、次の買主は融資を利用できません。結果として買い手が限定され、流動性が著しく低くなります。「高利回りで運用できたけれど、いざ売ろうとしたら買い手が見つからない」という事態に陥るリスクは、常に念頭に置いておく必要があります。
また、未登記の状態を解消して「表題登記」や「所有権保存登記」を行う場合、土地家屋調査士や司法書士への報酬、登録免許税といった費用が数十万円単位で発生します。
安く購入できても、これらの諸経費を含めると最終的な収支が合わなくなるリスクも考慮しなければなりません。
未登記家屋の購入は、通常の不動産取引にはない特殊なリスクを伴います。
価格の安さだけに目を奪われ、リスクを軽視すると、購入後に多額の費用負担を強いられたり、最悪の場合は所有権そのものを失う可能性があります。ここでは、投資家が必ず押さえておくべき3つのリスクについて、具体的に解説します。
未登記家屋の購入において、最初の壁となるのが資金調達です。
金融機関が住宅ローンや不動産投資ローンを融資する際、担保となる土地や建物には必ず「抵当権」を設定します。しかし、建物が未登記の状態では、抵当権の設定登記を行うことができません。
その結果、金融機関の審査基準を満たせず、融資は否決されます。買主は物件価格の全額を現金で用意しなければならず、資金計画のハードルは極めて高くなります。
また、将来的に売却しようとしても、次の買主も同様に融資を利用できないため、出口戦略が描きにくく、流動性が著しく低下する点も認識しておく必要があります。
前述の通り、不動産の権利関係において、登記は「第三者対抗要件」としての役割を果たします。
未登記のままでは、たとえ売買代金を支払い、契約書を交わしていたとしても、第三者に対して「自分が真の所有者である」と法的に主張できません。
極端な例ですが、悪意のある売主が、同じ物件をAさんとBさんの二人に売却する「二重譲渡」を行った場合を考えてみましょう。もしBさんが先に登記を済ませてしまえば、Aさんは所有権を主張できず、物件を失うことになります。
Aさんが先に契約し、代金を支払っていたとしても、登記を先に済ませたBさんが法的な所有者として認められるのです。未登記家屋の取引では、こうした権利関係のトラブルに巻き込まれるリスクが常に潜在しています。
未登記の状態を放置し続けることは、法的な義務違反となり、過料の対象となる可能性があります。
不動産登記法では、建物の新築や取得から1ヶ月以内に表題登記を申請する義務を定めており、違反した場合には10万円以下の過料に処される可能性があります。実際に過料が科されるケースは多くありませんが、法的リスクとして認識しておくべきでしょう。
また、将来的に建物を解体したり、大規模なリフォームを行ったりする際にも支障が出ます。自治体の補助金申請や建築確認申請において、建物の所有権を証明する公的な書類(登記事項証明書)の提出を求められるケースが多いためです。
さらに、相続が発生した際、未登記のままでは遺産分割協議が複雑化し、親族間でのトラブルに発展する原因ともなり得ます。「誰が本当の所有者なのか」を証明する公的な書類がないため、相続人同士で意見が対立しやすくなるのです。
未登記家屋は、購入時の価格だけでなく、将来的なコストとリスクも含めて総合的に判断する必要があります。

未登記家屋の取引にはリスクが伴いますが、適切な手順を踏むことで、トラブルを未然に防ぎながら売買契約を成立させることは可能です。
ここでは、安全性とコストのバランスに応じた3つの取引パターンを解説します。ご自身の資金状況や、物件の活用方針に合わせて最適な方法を選択してください。
買主にとって最もリスクが少なく、金融機関の融資も受けやすいのが、売主があらかじめ登記を済ませてから物件を引き渡す方法です。
通常の不動産売買と同じ手続きを踏めるため、安心して取引できる点が大きなメリットです。
まず、売主が土地家屋調査士に依頼して「建物表題登記」を行い、物理的な未登記状態を解消します。建物表題登記の完了後、司法書士に依頼して「所有権保存登記」を行うことで、権利関係も確定されます。
登記が完了したら、通常の売買契約と同様に契約・引き渡しを進めることができます。買主は融資を利用できるようになり、将来的な売却もスムーズに行えます。
| メリット | 注意点 |
|---|---|
| 住宅ローンの利用が可能になる | 登記完了までに約1~2ヶ月程度かかる |
| 所有権を公的に証明でき、対抗要件を備えられる | 登記費用が20〜30万円前後かかる(誰が負担するか明確にしておく必要あり) |
| 未登記リスクを解消し、将来的なトラブルを予防できる | 売買契約前に、登記完了のスケジュールと費用分担をしっかり調整しておく必要がある |
建物が老朽化しており、再利用の予定がない場合は、解体して更地として売却する方法も選択肢のひとつです。
未登記家屋のまま活用せず保有し続けるよりも、土地として資産を整理しやすくなるメリットがあります。
売主、または買主の費用負担で建物の解体工事を行います。建物がなくなった後は、「建物滅失登記(解体したことの登記)」を土地家屋調査士に依頼して行います。
建物を解体して更地として売却する方法であれば、表題登記や保存登記などの煩雑な手続きを省略できます。土地のみの取引となるため、登記手続きもシンプルになり、買主も融資を受けやすくなります。
ただし、解体費用は一般的な木造住宅でも100万円前後かかる場合があるため、解体前に未登記家屋でも買い取ってくれる業者にあたってから検討するなど、慎重な対応が必要です。
| メリット | 注意点 |
|---|---|
| 未登記建物の権利関係を解消できる | 解体費用が数十万円規模で発生する |
| 土地としての価値だけでシンプルに売却できる | 誰が解体費を負担するかを売買契約前に明確にしておく必要がある |
| 買主が活用方法を自由に検討しやすい | 建物がなくなることで住宅用地の固定資産税軽減措置が失われる場合がある |
コストを抑えつつ建物をそのまま活用したい場合は、登記を行わずに売買契約だけを交わすという方法もあります。
実務上行われている取引形態ではありますが、法的なリスクが高いため、現金購入が可能な投資家など、リスク許容度の高い方に限られる選択肢です。
【手続きの流れ】
まず、売買契約書に「建物が未登記であること」を明記したうえで、当事者間で売買契約を締結します。登記による所有権移転は行えないため、登記に代わる行政上の手続きとして、物件所在地の市区町村役所に「未登記家屋所有者変更届」を提出します。
未登記家屋所有者変更届により、課税台帳上の名義が切り替わり、以後の固定資産税は買主に請求されるようになります。この届出を忘れると、売主に納税通知書が届き続けるため、必ず提出しましょう。
| メリット | 注意点 |
|---|---|
| 登記費用がかからず、初期コストを抑えられる | 登記がないため、第三者に対する所有権の主張(対抗要件)ができない |
| 手続きが比較的簡易で、契約から引き渡しまでが早い | あくまで納税義務者の変更を届け出るものであり、法的な所有権の証明にはならない |
| 現況のまま活用したい投資家には選択肢となる | 購入後にトラブルが起きた際の法的リスクをすべて買主が負う |
第三者とのトラブルを防ぐためには、購入後速やかに買主自身の費用で表題登記と保存登記を行うことが推奨されます。

未登記家屋のリスクを解消し、融資を利用できる状態にするためには、法務局での登記手続きが不可欠です。
しかし、未登記家屋に関する登記手続きには専門的な知識と測量が必要となるため、一般的には専門家へ依頼することになります。ここでは、登記を完了させるために「誰に」「いくら」支払う必要があるのか、具体的な費用の内訳と相場を解説します。投資判断を行う際の収支計算にお役立てください。
未登記家屋の登記は、大きく分けて「表題登記(建物の物理的状況の登録)」と「所有権保存登記(権利の登録)」の2段階で行われます。
それぞれ依頼する専門家が異なり、費用も別々に発生します。順を追って見ていきましょう。
まず、建物がどこに、どのような形状で存在しているかを登録します。図面の作成や現地調査が必要となるため、土地家屋調査士に依頼します。
※建物の大きさや形状、図面の有無によって変動します。一般的な戸建て(床面積100㎡程度)の目安です。
例えば、古い図面が残っていない場合や、建物の形状が複雑な場合は、測量に時間がかかるため費用が高くなる傾向があります。
表題登記が完了した後、当該建物の所有者が誰であるかを権利部(甲区)に記録します。所有権保存登記を行うことで、第三者への対抗力が備わります。
※司法書士への報酬に加え、後述する国への税金(登録免許税)が別途実費としてかかります。
登記手続きにかかる費用を合計すると、専門家への報酬だけで10万円〜20万円程度、さらに税金が加算されるため、総額で20万円〜30万円程度の予算を想定しておく必要があります。
「所有権保存登記」を行う際には、国に納める税金である「登録免許税」が必要です。
通常の売買(所有権移転登記)とは異なり、未登記家屋の場合は「保存登記(新しく権利の登記を作る)」の税率が適用されます。
課税標準額とは、原則として「固定資産税評価額」を用います。ただし、新築直後や未登記期間が長く評価額が設定されていない場合は、法務局が近隣の類似物件を参考に決定した「認定価格」を基準にします。
計算例:建物の評価額が500万円の場合
上記の計算例から分かるとおり、登録免許税自体は数万円程度で済むケースが多いです。また、軽減措置(住宅用家屋証明書など)が適用できるかどうかで税率が変わる場合もあります(0.4%→0.15%など)。
詳細は依頼する司法書士に確認することをおすすめします。特に、居住用として購入する場合は軽減措置の対象となる可能性があるため、事前に相談しておくとよいでしょう。
未登記家屋は、市場価格よりも安価に購入できる可能性があるため、現金で購入可能な投資家にとっては高利回りを狙える魅力的な選択肢です。
しかし、そのままでは融資が利用できず、第三者に所有権を主張できないという法的なリスクがつきまといます。安全に資産を運用するためには、契約前に「売主側で登記を完了させる」か「解体して更地にする」といった方向性を明確にしておくことが重要です。
あえて未登記のまま購入する場合でも、役所への所有者変更届を忘れずに提出し、将来的には表題登記・保存登記を行うことを前提に資金計画を立てる必要があります。
リスクとリターンを正しく理解し、ご自身の投資戦略に合った物件選びを行いましょう。




















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最低敷地面積(敷地面積の最低限度)とは、建物を建てるために法律や条例で定められた「土地の最低限の広さ」のことです。
不動産投資や空き家購入では、この条件を満たしていない土地を取得してしまうと、将来的に建て替えが不可能となる「再建築不可」のリスクが生じてしまいます。特に分筆を伴う取引では、わずかな面積の違いが資産価値や出口戦略を大きく左右するため、慎重な確認が欠かせません。
本記事では、最低敷地面積の基本的な考え方から、投資家が直面しやすいリスク、そして具体的な調べ方まで、わかりやすく整理して解説します。不動産投資にこれから挑戦したい方、リスクを避けて確実に物件選びを進めたい方は、ぜひ参考にしてください。
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土地に建物を建てる際には、法律や自治体の条例により、敷地ごとに最低限必要な面積が定められています。正式には「敷地面積の最低限度」と呼ばれますが、一般的には「最低敷地面積」と呼ばれることが多いです。
この基準は、土地の細分化による無秩序な開発を防ぎ、住環境や防災面を考慮した市街地形成を進めるために設定されています。基準を下回る面積で新たに土地を分けてしまうと、原則として建物を建てることができず、「再建築不可」の物件となってしまうのです。
空き家を投資目的で取得する場合、この最低敷地面積の確認を怠ってしまうと、後々建て替えや売却時に大きな制約を受け、収益計画に深刻な影響が出る可能性があります。購入前にしっかりと数値を把握し、条件を整理して判断することが、安心な不動産投資の第一歩となります。
【参考:敷地細分化抑制のための評価指標マニュアル|国土交通省】
【参考:「再建築不可物件」は投資に向いてる?投資に向く再建築不可物件の選び方とリスク解説│空家ベース】

最低敷地面積は、建物を建てるために法律や条例で求められる敷地面積の下限を示す基準です。この制度は、都市計画法および建築基準法を根拠として、各自治体が用途地域ごとに設定しています。
土地を分筆した結果、最低敷地面積を下回った場合、原則として新たな建築は認められません。ただし、制度施行前から基準値未満で存在していた土地は、「建築当時は法令に適合していた既存不適格建物」と見なされ再建築が可能となるケースがあります。
敷地面積の最低限度がある土地を投資用物件として検討する場合、事前にしっかりと調査をおこない、再建築の可否を見極める視点が欠かせません。少しの確認作業で、大きなリスクを回避できる可能性があります。
最低敷地面積は、土地利用の無秩序化を防ぎ、街全体の安全性や居住環境を維持するために設けられています。自治体は、開発の進み方や地域特性を踏まえ、基本的には用途地域ごとに基準を設定しています。
ここでは、最低敷地面積が定められた背景として、「ミニ開発の防止」「良好な住環境の維持」「防災機能の確保」という3つの観点から整理していきます。これらの理由は、不動産投資や空き家活用における土地選定や将来の活用可否に影響するため、事前に把握しておくことが重要です。
ミニ開発とは、地価が高い都市部を中心に、広い土地を100平方メートル未満などの小規模な区画に分割して販売する手法を指します。
制限なく土地の細分化が進んでしまうと、住宅が過度に密集し、街並みや生活環境が乱れてしまう要因となります。最低敷地面積を設けることで、無秩序な分筆を抑え、計画性のある土地利用と市街地形成を維持できるのです。
空き家投資では、過去に分筆された経緯によって将来の建て替えや売却条件が大きく変わります。そのため、土地の分割履歴を確認する視点が欠かせません。
一定の敷地面積を確保することで、隣地との距離が保たれ、採光や通風といった基本的な居住条件をしっかりと確保できます。
面積制限がない場合、建物が近接しすぎて、室内環境の悪化や居住性の低下が起こりやすくなってしまいます。最低敷地面積は、住環境の水準を一定に保つための重要な基準として機能しているのです。
空き家を賃貸や売却で活用する場面では、居住性の違いが入居率や取引条件に直接影響します。客付けのしやすさにも大きく関わってくることを覚えておきましょう。
建物が密集した状態は、火災発生時の延焼リスクを高める大きな要因となります。
最低敷地面積の設定により、建物間に一定の空間が確保され、延焼の拡大を抑える効果が見込まれます。また、避難経路や消防車・救急車が通行できる動線も確保しやすくなります。
防災面での制約が大きい土地は、金融機関の評価にも影響するため、投資対象としての扱いが限定される可能性があります。
最低敷地面積の数値は全国で一律に決められているわけではありません。用途地域や市街地の状況を踏まえて、各自治体が独自に設定しています。
建築基準法第53条の2第2項では、敷地面積の最低限度は200平方メートルを超えないという上限が定められています。一般的には住居専用地域で100平方メートル前後、その他の地域で60平方メートル前後などの数値が、各自治体の条例によって設定されています。
最低敷地面積は条例や都市計画決定に基づいて運用されるため、同じ市区町村内でも地域によって数値が異なる場合があります。投資判断では、対象土地を管轄する自治体の公式サイトや都市計画課への電話などで最新の制限内容を確認し、資料として残しておく姿勢が大切です。
【参考:建築基準法第53条の2第1項第3号及び第4号に関する一括審査による許可同意基準|東京都都市整備局】

分筆と再建築不可の関係を理解すると、空き家投資の失敗を減らせます。
自治体が定める最低敷地面積を下回る土地は、原則として新築や建て替えができません。面積がわずかに不足するだけでも建築確認が下りず、土地の活用幅と売却条件が大きく狭まってしまいます。
投資家は、購入前に最低敷地面積を満たすかを確認し、分筆履歴の有無と面積の根拠資料まで押さえる必要があります。
分筆は、最低敷地面積の判定次第で収益性が大きく変わるポイントです。
たとえば、最低敷地面積が100平方メートルの地域で200平方メートルの土地を100平方メートルずつ分けた場合、各区画で建築が可能となり、資産価値を二軒分しっかりと確保できます。一方、分筆後の面積が0.1平方メートルでも基準未満になってしまうと、該当区画は建築確認が下りず、新築ができなくなってしまうのです。
投資家は、登記簿謄本で面積を確認するとともに、測量図などの関係資料を精査し、基準を下回る無理な分筆を避けることが必要です。
【参考:登記 -不動産登記-|法務局】
最低敷地面積を下回る土地は、建築基準法第53条の2に基づき新築や建て替えができません。制度導入後に分筆され、基準を満たさない空き家は「再建築不可」となり、将来の建て替えができない状態になってしまいます。
再建築不可の土地は住宅用地としての需要が下がり、売却価格が相場より下振れするリスクがあります。さらに、住宅ローン審査が通りにくくなり、買い手が限定されてしまうのです。
投資家は、自治体の窓口で最新の制限数値を確認し、条件をしっかりと整理して判断することが重要です。
最低敷地面積には、「既存不適格」という例外があります。
建築基準法第53条の2第3項により、自治体が最低敷地面積の制度を導入する前から現に建築物の敷地として使用されていた土地は、現況が最低敷地面積の基準未満でも例外として建て替え(再建築)が認められる場合があるのです。
現在の基準面積より狭い土地でも、規制導入前に分筆されていれば投資対象となる可能性があります。
投資家は、役所で規制導入時期を確認し、登記簿謄本の分筆年月日と照合して、結論として再建築ができる場所なのか否かを判断します。規制導入時期と分筆時期の時系列を押さえれば、最低敷地面積の設定がある場所でも、投資対象として検討してもよい物件を抽出できるようになります。
【参考:建築基準法|e-Gov法令検索】
不動産投資では、最低敷地面積を正確に把握することで、再建築不可という大きなリスクを避けることができます。
自治体が定める最低面積を下回る土地は、新築や建て替えが認められず、将来の売却や活用に制約が生じてしまいます。
調査では、役所の窓口や公式サイトで用途地域ごとの数値を確認し、登記簿謄本で分筆時期を照合する流れが基本となります。

まずは自治体にて用途地域の特定、条例による最低敷地面積の確認、をおこない、法務局で分筆時期の照合を順に進める必要があります。調査手順を確認していきましょう。
最低敷地面積の制限は、都市計画法に基づく用途地域や地区計画ごとに定められています。
対象の土地について、自治体が公開している用途地域図や都市計画図を確認し、該当エリアの用途地域を特定します。用途地域が分かれば、最低敷地面積の制限が設定されているかを把握できます。
住居系用途地域では、面積制限が設けられている例が多く見られます。
【<参考:用途地域|国土交通省】
最低敷地面積の具体的な数値は、自治体が定める条例や都市計画の指定内容で確認します。
調査方法としては、自治体公式サイトで「最低敷地面積」や「敷地面積の最低限度」といった項目を確認するか、都市計画課などの担当窓口で直接確認する方法があります。
条例には、用途地域ごとの数値や適用条件が整理されています。インターネット上の情報は更新時期に差があるため、最新の運用内容を窓口で確認することで判断精度が高まります。
最低敷地面積の判定では、土地がいつ分筆されたかの確認が欠かせません。
法務局から登記簿謄本を取得し、現在の形状になった分筆年月日を、自治体条例の施行日と照合しましょう。
条例施行前から存在していた土地は、再建築が認められる可能性があります。一方、条例施行後に基準未満で分筆された土地は、再建築が制限されてしまいます。
ここまでの調査が完了したら、資料を元に対象地の自治体の建築指導課へ「再建築が可能か」問い合わせてみるとよいでしょう。

最低敷地面積を満たさない土地でも、条件整理と方針設定によって活用の余地は残されています。
再建築が制限される前提を踏まえ、合筆による条件改善や建物付きでの賃貸運営・現状有姿での売却など、現実的な選択肢を検討していきましょう。土地の制約を把握したうえで戦略を組み立てることで、資産価値の下落を抑えやすくなります。
最低敷地面積を満たさない土地では、隣地を取得して一体化する「合筆」が有効な選択肢となります。
合筆により面積が基準を満たすと、将来的な建て替えが可能となり、土地の資産価値を回復させることができます。また、自らの土地を隣地所有者へ売却し、隣地側の敷地条件を改善する方法も、出口戦略として検討できます。周辺状況を踏まえた丁寧な交渉が前提となりますが、前向きに検討してみる価値があります。
最低敷地面積を満たさない土地では、建物付きでの賃貸運営や現状有姿での売却が現実的な選択肢となります。
取引では、将来的に再建築が制限される可能性を買主や借主へ明確に伝える必要があります。事実を説明せずに進めてしまうと、契約後のトラブルにつながってしまうため注意が必要です。
一般の買主が見つからない場合は、条件付き物件を扱う買取業者へ相談することで、早期の売却につながるケースもあります。諦めずに様々な選択肢を探ってみましょう。
最低敷地面積は、不動産投資や空き家活用において見落とされがちですが、将来の再建築や売却可否を左右する重要な判断材料です。
特に分筆や用途地域による数値の違いを正確に把握していないと、想定外のリスクを抱えてしまう可能性があります。購入前に条例や分筆時期を確認し、活用や出口まで見据えた判断をすることで、安心して不動産投資を進められます。
空家ベースは空き家を売りたい人と買いたい人を繋ぐプラットフォームです。最低敷地面積を満たせず、既存不適格となっている土地・建物も買取可能です。全国の物件が対象となっているため、都市部に限らず、郊外の不動産も公開・掲載ができます。興味のある方は、ぜひ一度お問い合わせください。
さらに、最低敷地面積の条件を正しく理解したうえで投資用物件を探したい方にとっても、空家ベースは有益な選択肢です。再建築や将来の活用可否を見据えながら、収益物件としての可能性を持つ空き家を比較・検討したい場合は、ぜひ空家ベースの掲載情報をご覧ください。
空家ベース編集部です。空家と書いて「ソライエ」と読みます。Twitter・Instagram・公式LINEなどでも物件情報を随時配信しています。空き家を買って再生したい方、他では売れないと言われてしまった空き家をご所有の方はぜひご相談ください!
長期間空き家になっている戸建てや築古の戸建てでは、浴室タイルにひび割れや剥がれが生じていることがあります。
浴室タイルは防水性を確保する重要な部位であり、劣化を放置するとさまざまな問題を引き起こします。そのため、賃貸に出す前には適切な修繕が欠かせません。
しかし、専門業者に依頼すると修繕費用が高額になるケースも多く、症状によってはDIYでも対応できるため、状態を見極めたうえで判断することがポイントとなります。
この記事では浴室タイルの修繕について、自分で補修できる場合の具体的な手順や材料費の目安、業者に依頼すべき場合の判断基準や費用相場について解説します。
投資目的で中古戸建を購入予定する予定のある方は参考にしてください。

浴室タイルには水の浸入を防ぐ役割があり、高い防水性が求められます。しかし経年劣化により、タイル本体や目地にひび割れや隙間が生じると、建物内部へ水が浸入してしまいます。
この状態が続くと天井や壁、床内部に水が回り、家屋の資産価値が低下するばかりか、居住環境の悪化により入居者が退去してしまう恐れもあります。
さらに、劣化が進行してから修繕すると費用が高額になるため、早期対応・早期解決が大切です。
この章では浴室タイルの劣化がもたらすリスクについて解説します。
浴室タイルの多くは磁器質でできていますが、強い衝撃には弱く、表面上は小さなひび割れであっても内部まで損傷が及んでいる可能性があります。
そのため見た目では判断が難しいケースも多く、タイルの下地まで劣化していると建物に深刻なダメージが及ぶことも少なくありません。
特に、重要な木部が腐食したり、シロアリが発生した場合は賃貸に出せなくなる可能性もあります。
建物内部への水の浸入と腐食、シロアリによる具体的な影響については、次のとおりです。
タイルのひびから浸入した水は、タイルや壁の下地をつたって広範囲に広がっていきます。
その結果、壁紙が剥がれる原因になったり、長期間放置した場合は柱や梁の腐食を引き起こします。
また、湿気がこもることでカビやダニが発生し、入居者の健康被害につながる点もリスクです。
日本に広く生息しているヤマトシロアリは湿った木材を好み、水回り付近に巣を作ることが多い害虫です。乾燥に弱い性質があるため、適切に湿気対策をした家であれば発生しにくいとされています。
しかし浴室タイルの劣化により湿気が漏れ続けると、建物全体がシロアリにとって快適な環境になってしまいます。
シロアリが増えると柱や梁など構造上重要な木部が食害され、家の耐久性や耐震性の低下につながります。また、シロアリを餌とする昆虫やクモが外壁に集まりやすくなり、見た目も悪くなってしまいます。
シロアリの駆除し防蟻処理には、およそ10万円~30万円程度かかることが一般的です。浴室タイルの劣化を放置した結果、こうした修繕コストが発生する可能性がある点は、大きなリスクといえるでしょう。
浴室タイルの劣化を発見した場合は、なるべく早く対応することが重要です。しかし、タイルの劣化は、表面的な補修だけでは解決しないケースも多く、内部の下地や構造部分まで影響が及んでいることも少なくありません。そのため、DIYで対応できる範囲を正しく見極めることが重要なポイントとなります。
一般的に、軽度のタイル補修や目地のひび割れ、隙間の補修であればDIYで対応可能です。一方で、タイルの広範囲な破損や剥がれ、下地の劣化が疑われる場合は、専門業者に依頼するのが適切といえます。
また、DIYでの対応が可能であっても、未経験者にとっては相応の手間と時間がかかる作業となります。施工品質に不安がある場合や、仕上がりに自信が持てない場合は、早い段階で専門業者へ相談することも検討しましょう。

浴室タイルのDIY補修を選択する場合でも、処置が適切でないと家の劣化は進んでしまいます。
この章では、主な準備物と補修方法を症状別に解説します。
コーキング剤は、タイルのすき間を埋めて水や空気の浸入を防ぎ、気密性と防水性を高める材料です。ホームセンターで500〜1,000円程度で購入できます。
また、DIY補修ではタイルごと交換するケースもあり、使用する枚数や選ぶタイルによっては数千円の費用が発生します。補修範囲を事前に確認し、ホームセンターなどで相談することである程度費用をイメージすることができます。

小さなひび割れはコーキング剤を充填して補修します。タイルに近い色のコーキング剤を使用することで補修箇所を目立たなくすることができます。
作業は比較的簡単で、コーキング剤を直接塗布し、適宜時間を置いてから余分な剤を拭き取るのみで完了するため、ひびを見つけたら早めに対応することがポイントです。

タイルの欠けや剥がれがある場合は、タイルの張替えが必要です。具体的な手順は次のようになります。
1. マイナスドライバーやタガネを用い、古い目地材やタイルの残骸を下地を傷めないよう丁寧に削ぎ落とす。
2. 接着剤を新しいタイルの裏面に均一に塗布し、元の位置へ水平に貼り付ける。
3. マスキングテープでタイルの周囲を固定し、床面の場合は重しを載せて完全に乾燥させる。
4. 目地材をヘラで埋める。
5. 目地材を雑巾でふき取り、乾燥させて完了。
欠けたタイルや目地材が残っていると新しいタイルを水平に張れないため、綺麗に削ぎ落すことがポイントです。また、天井や壁面のタイルは固定が難しいため、マスキングテープの枚数を増やす、あるいは強力な粘着テープで補強するといった工夫が必要です。
作業時間は補修箇所の多さによって異なりますが、乾燥させる時間を含めて1日程度を想定してください。

目地のみが劣化している場合は、次のような手順で補修します。
1. マイナスドライバーなどを使って削ぎ落とす
2. 目地材を削ぎ落した部分にヘラで埋める。
3. 溢れた目地材を雑巾でふき取り、乾燥させて完了。
古い目地材が残っていると、新しい目地材が十分に接着しないことがあります。古い目地材が硬化して取れない場合は、マイナスドライバーに加えて金槌を使うこともあります。
目地の補修はタイルの交換より作業は簡単ですが、乾燥させる時間が必要なため、施工後は1日程度浴室を使用できません。
DIYは短期間で補修でき、費用も抑えられるため、投資物件ではできるだけ自分で対応したいと考える方も多いでしょう。
しかし、すべての補修をDIYできるわけではなく、状態によっては専門業者に依頼しなければ改善できない症状もあります。
この章では業者に依頼すべき代表的な症状と、費用・工期の目安について解説します。
DIYで対応できるのは、あくまでタイル表面や目地といった表面的な劣化に限られます。
基礎や下地部分まで損傷している場合は、専門的な調査や施工が必要となり、DIYでの対応は困難と判断して差し支えありません。
特に、これら土台部分が劣化している場合は、内部まで水が浸入している可能性があり、被害範囲を正確に把握する調査が必要な場合があります。
タイルを剥がした際に下地の腐食や損傷が確認された場合は、DIYで対処するのではなく専門業者へ相談することをおすすめします。
業者に依頼した場合、修繕内容によってはおよそ3万円〜5万円の費用がかかり、工期は1日〜2日が目安となります。
ただし、年末年始や緊急対応の場合は、別途費用がかかることもあるため注意が必要です。
このような事態に迅速に対応できるよう、日頃から地元の工務店や修繕業者と関係を構築しておくことも賃貸経営において重要なポイントです。
火災や地震などの自然災害によって浴室タイルが破損した場合は、火災保険を使って修繕できるか確認してください。
このような場合は専門業者による修繕が必要であることが多く、自分で補修してしまうと保険適用外になる場合があります。
また、災害による破損は、目に見えない部分に被害が及んでいる可能性もありますので、迷わず業者に依頼することをおすすめします。

投資目的で中古戸建を購入した際に浴室タイルの劣化が見つかり、補修が必要になるケースは少なくありません。
浴室タイルの劣化を放置すると、建物の耐久性や耐震性の低下につながるおそれがあるため、早期対応することが重要です。
軽微な症状であればDIYで対応でき、費用も抑えられることから、可能な限り自分で補修する投資家も多いです。
一方で、下地や基礎の劣化が疑われる場合など、専門業者でなければ改善できないケースもあります。
判断に迷った場合は業者への相談を選択肢に入れておくことが、結果的に修繕コストやリスクの抑制につながります。
空家ベースは空き家を売りたい人と買いたい人を繋ぐプラットフォームです。全国の物件を掲載しており、都市部だけでなく地方の収益物件も見つかります。修繕をすべて外注せず、DIYと業者対応を見極められれば、利回りは大きく変わります。不動産投資に興味のある方は、ぜひ空家ベースの掲載情報をご覧ください。




















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不動産投資で成功するためには、なるべく安く不動産を購入することが重要です。多くの投資家は少しでも利回りのよい物件を探すことに時間を費やし、一般的に宅地よりも価格が安く、敷地面積が広い「農地」にたどりついたことがあるのではないでしょうか。
農地を購入して農地転用し、宅地として再建築したり、事業用地として活用することを検討する投資家は少なくありませんが、購入を検討している農地が「青地」だった場合は注意が必要です。
「青地」は農地転用が非常に難しい土地となっており、購入する人の属性や周辺環境によっては売買そのものが成立しないケースもあるからです。また、青地の特徴を理解しないまま相続した結果、売却も活用もできずに放置されるケースも散見されます。
青地を所有する際には、活用するためのステップと注意点について正しく理解することが大切だと言えそうです。
この記事では青地の特徴と活用が難しい理由、その調べ方について解説します。青地のおすすめ活用方法についても紹介しますので、これから農地を購入する予定のある投資家や青地を農地転用できず困っている方はぜひ参考にしてください。
空家ベースは不動産事業にチャレンジしたい人や、地方に空き家を買って移住したい人に日本全国の空き家を紹介するポータルサイトです。空家ベースは空き家再生を通して空間を作ることの楽しさを広め、起業へのファーストステップを応援しています。
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「青地」「白地」とは都道府県が指定する農業振興地域制度における区分で、いずれも農地を指す用語です。
明治時代の公図で青色に着色されていた部分を「青地」、それ以外を「白地」と呼んだことが名称の由来で、現代でも不動産取引において広く使用されています。
外見上はいずれも農地に変わりありませんが、青地と白地では法規制の強さに違いがあり、農地転用の可否や難易度に大きな差があります。
以下に青地と白地の定義と違いについて解説します。
農林水産省が定める「農業振興地域制度」に基づいて、自治体は農業振興地域内に「農用地区域」を指定することができます。この農用地区域内の農地が「青地」と呼ばれます。
青地は、農地の保全と有効利用を図ることを目的としており、農地転用や開発行為に対して厳しい制限が課されます。そのため、市街化区域内の農地や白地よりも転用が難しくなります。
また、転用できる条件が揃っていても、協議や承諾に1年以上かかることも多く、スピーディーな投資には向いていない土地と言えます。
こうした点から、農地を購入する際には青地に該当しないかをしっかりチェックすることをおすすめします。なお、不動産ポータルサイトや行政資料では「青地」以外にも、正式名称である「農振農用地」や「農地内」という表記がされることもあります。
【参考:農業振興地域制度の概要 – 農林水産省】
農林水産省が定める「農業振興地域制度」に基づき、自治体は農業振興地域内に「農用地区域(青地)」を指定します。この農用地区域に指定されていない農地が「白地」です。白地は青地と比べて規制が弱く、青地よりも農地転用の難易度は相対的に低いです。
そのため、投資目的で農地を購入するのであれば、青地ではなく白地を検討することが重要です。
ただし、白地であっても農地であることは変わりませんので、農地転用の手続き自体は必須となります。
農地を農地以外の用途で使用する場合は農地転用が必要となりますが、青地と白地でその難易度が異なり、青地の方が厳しくなります。
これは、青地が農業用地に適したエリアに設定されることが多く、法律によって保全することが定められているからです。
つまり、青地では原則として「農業利用が前提」とされており、転用するためには多くの手続きとクリアすべき厳しい条件があります。
青地を農地以外の用途で使用するためには、青地を白地に変更する必要があります。
「農振除外」と呼ばれるこの手続きは、2025年4月に改正された農業振興地域整備法によって厳格に要件が設定されており、全ての要件を満たさなければ承諾されません。
この章では青地を農地転用する上で大きなハードルとなる農振除外の特徴と要件、除外後の手続きについて解説します。
青地は農用地区域内に指定された農地で、作物の生産性が高いことから、原則として農地以外の用途に利用することはできません。
しかし、所有者や購入予定者が農家でない場合や、所有者が農業を廃業する場合など、作物の生産ができなくなるケースも少なくありません。
このような場合には「農振除外」を申請し、青地を白地にすることで農地転用の許可を得られるよう手続きを進めることが可能になります。
ただし、青地を簡単に白地に変更できてしまうと地域全体の農地面積が大きく減少してしまうため、自治体は農振除外について厳しく協議を行うのが一般的です。
農振除外の承諾を得るためにも、法で定められている要件を正しく理解しておくことが重要です。
以下では、農振法に基づく農振除外の要件について詳しく解説します。
農振除外においてはまず、転用の目的が明確であり、その農地でなければ実現できない理由があるかが審査されます。単に「使いたいから」「空いているから」といった理由では足りず、転用計画そのものの必要性と合理性が求められます。
たとえば事業が急激に拡大して資材置き場や社員の駐車場を緊急的に確保する必要があり、かつ本社や支店の近隣でなければ業務に支障が出るような場合は、この要件を満たせる可能性があります。
また、他の白地など代替できる土地を所有していないことも重要なポイントです。代替地が存在する場合は、そちらを優先すべきとされ、農振除外が認められにくくなります。
青地は生産性の高い農地であることから、転用してしまうことで農地利用の計画や作物の生産量に大きな影響を与えてしまう可能性が考えられます。
農振除外を検討している青地の生産能力が高い水準のままだと申請が通りにくくなるため、長期間休耕地になっている等の実態が必要です。
農振除外をしようとしている青地が、農用地区域内のどの位置にあるのかも重要な要件です。
たとえば農用地区域を分断するような位置にある農地を除外してしまうと、区域全体の生産効率が下がってしまうことが想定されます。
このように、農地転用することによって申請地単体の生産性だけでなく、区域全体にどのような影響があるのかを検討する必要があります。具体的には、小作人の作業動線や、耕作・収穫に使う農業機械の通行・利用に支障が生じないことを証明することも要件の一つになっています。
農業における担い手農家とは、「単に農作業を行うだけでなく、地域農業を将来にわたって支える効率的かつ安定的な経営体」と定義されます。
そのため、農振除外にあたっては、担い手農家の営農や規模拡大に悪影響を与えない計画であることが求められます。
【参考:農地及び担い手について – 農林水産省】
土地改良施設とは農業を営むために整備されたダムや用水路、排水路、ため池などの私設を指します。
農地転用によって農地が宅地や事業用地に変わることで、これらの施設の利用に支障が出た場合、農用地区域全体の生産性が低下してしまうことも考えられます。
土地改良施設への影響は、青地の面積の大小だけでなく、立地条件や転用後の利用内容によっても左右されます。
そのため農振除外を申請する際には、土地改良施設が周辺にないことを確認し、近くにある場合は機能維持に影響が出ないことを具体的に説明する資料を作成しなければなりません。
土地改良事業とは、用水路や排水路の整備、区画整理などを行い、農地を効率的かつ安定的に利用できるようにするための事業です。
土地改良事業によって生産性が高められた農地は、事業効果を検証するうえでも8年間保全する必要があります。
そのため、事業完了から8年未満の青地は農振除外が非常に難しくなるため注意が必要です。
なお、経過年数は土地改良事業の「完了公告日」が基準となります。土地改良事業が関係している青地については、なるべく早く自治体へ確認しておくことをおすすめします。
農振除外手続きによって青地を白地に変更できた後は、最終ステップとして「農地転用許可申請」を行います。この手続きは、自己転用の場合は農地法第4条、権利移転を伴う場合は農地法第5条に基づく許可申請となります。
農地を農地以外の用途で利用するには、農業委員会の審査や都道府県知事(または指定市町村長)の許可が必要です。審査には数ヶ月を要し、農振除外と合わせると年単位のプロジェクトになるケースも珍しくありません。
また、提出書類も多いことから、農振除外の許可がおりる前から準備を進めておくことをおすすめします。
農地転用許可申請に必要となる代表的な書類は以下の通りです。
購入しようとしている農地、またはすでに所有している農地が青地か白地かによって、活用できる時期や選択肢は大きく変わってしまいます。
そのため、農地を取得する際には、まず青地か白地かを正確に把握しておく必要があります。
この章では青地か白地かを調べる代表的な方法について解説します。
青地かどうかを確認する方法として一番確実なのは、該当する自治体の担当部署へ直接問い合わせる方法です。
担当部署は「農政課」や「農業振興課」など自治体によって名称が異なるため、自治体の代表番号に連絡し、「農業振興地域について確認したい」と伝えて担当部署へ転送してもらうのがおすすめです。
なお、自治体の窓口対応は原則として平日のみとなるため、問い合わせのタイミングには注意が必要です。
自治体に連絡する時間が取れない場合は、「eMAFF農地ナビ」を活用した調査がおすすめです。
【参考:eMAFF農地ナビ – 農林水産省】
青地かどうかだけでなく、農地の面積や権利の種類、利用状況、管轄の農業委員会など、基本的な情報を調べることができます。
ただし、eMAFF農地ナビの情報はあくまで参考情報であり、最新情報が反映されていない場合もあります。
そのため、まずはeMAFF農地ナビで概要を把握し、具体的に検討を進めるタイミングで自治体へ正式に相談するのが一般的な流れです。
青地は有効活用や売却のハードルが高く、そのまま放置されてしまうケースも少なくありません。一方で、条件や進め方次第では活用の余地がある土地であることも事実です。
不動産投資の観点では、手放す場合・保有し続ける場合・活用する場合の選択肢を整理し、将来的な出口を意識しておくことが重要になります。
この章では青地を保有する投資家が検討しておきたい出口戦略について解説します。
比較的手間をかけずに進められる方法として、青地を農振除外せず、農地のまま近隣農家へ売却する選択肢があります。
この方法であれば、農振除外や農地転用といった手続きを行う必要がありません。
また、農地の作付け状況や時期によっては近隣農家が一時的に耕作地を必要とするケースもあり、その場合は賃貸に出すことで所有権を放棄することなく利益を得ることも可能です。
このように、農地を農地のまま売却・賃貸する方法は、複雑な手続きが必要ないためおすすめです。
農振除外は難易度が高い手続きであるものの、許可がおりれば農地転用の許可もセットでおりるケースが多く、可能性がある場合は検討する価値はあります。
申請が認められれば宅地として扱うこともでき、高値での売却も期待できます。
青地と宅地では、地域によっては数十倍の価格差になることもあり、投資家としては魅力的な出口戦略といえます。
一方で、農振除外から農地転用が完了するまでに1年以上かかるケースも少なくなく、長期的な事業計画になりやすいという点がデメリットといえるでしょう。
青地は本来農業に適した土地のため、宅地としての転用許可がおりないケースも散見されます。
その場合、太陽光発電施設や農業関連施設、福祉施設といった事業用地として活用の選択肢を探る方法もあります。
これらの用途は宅地化するよりも比較的許可がおりやすく、将来的には事業内容を見直しやすいことから、青地を手放すことなく活用したい人に向いています。
ただし、農業に関連する利用方法であっても農地転用の許可が必要になる場合があります。具体的な規制内容については、事前に自治体へ相談することをおすすめします。
多くの農地は宅地に比べて価格が安く、面積も広いため投資対象として魅力がありますが、農業振興地域内の「青地」は活用方法が限定される点に注意が必要です。
青地を農地以外の用途で利用するには農振除外の申請が必要となり、厳しい要件を満たすだけでなく、協議に1年以上かかるケースも少なくありません。
さらに、必要書類や手続きも複雑になりやすいため、自治体への事前相談や行政書士への依頼など、できるだけ許可を得やすいよう進めていく工夫が必要です。
空家ベースは日本全国の空き家を取り扱うポータルサイトです。農地を含む仲介案件や未公開物件の配信をおこなっています。また、農地を現状のまま手放したい方の相談にも対応しており、状況に応じた柔軟なサポートが魅力です。買い手との出会いを広げたい方は、ぜひ公式LINEに登録して気軽に物件掲載から始めてみてください。
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空き家を購入して賃貸物件として活用する投資家は多いですが、築年数が経過した空き家は修繕費用が高くなるなどトラブルも少なくありません。特に害虫や害獣が発生してしまった場合は専門家に駆除をしなければならなくなり、駆除費用が余計にかかってしまいます。
その中でも「蜂」は長期間放置されている空き家に発生しやすく、近隣住民に影響が出ているケースもあります。
蜂の巣の駆除を業者に依頼すると約1.5~4万円の費用がかかってしまいますので、なるべく自分で駆除する方法を知っておくことが大切です。
本記事では、購入した空き家で蜂の巣を発見した際に、自分で駆除する手順や注意点について解説します。
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蜂の巣は居住中の家屋にできるケースもありますが、空き家の方ができやすい傾向にあります。
そのため空き家の購入を検討する際は、内覧時に蜂の巣がないかチェックすることが大切です。
この章では空き家に蜂の巣ができやすい理由について解説します。
換気されず無人で静かな空間は蜂が好む環境です。人の出入りがない家は空気の動きや生活音がほとんどないため、蜂には安全な場所に見えてしまいます。
また、室内は外よりも暖かい上、外敵から身を守りやすく、購入した空き家を調べると屋根裏に大きな蜂の巣ができていた…というケースも実際に散見されます。
そのため蜂を寄せ付けない方法として「換気」は非常に有効です。換気を定期的に行うだけでも空気が入れ替わり、蜂が寄りつきにくい環境をつくることができます。蜂の巣の発生を防ぐためには定期的な換気を心がけましょう。
空き家の所有者は、換気だけでなく家屋のチェックや草むしりも行う必要があります。こうした管理ができていない空き家は、蜂が巣を作りやすい環境になってしまいます。
まず、家屋は構造が複雑なため外壁の死角が多く、蜂が巣を作る場所を見つけやすいという特徴があります。外壁が損傷して屋根裏や室内に侵入できる経路があると、外から目視するだけでは巣を確認できないこともあります。そのため、定期的に室内をチェックする必要があります。
次に、蜂の種類によっては草むらや木の根に巣を作ることがあり、家屋だけチェックしていても巣に気づけないことがあります。虫を捕食するタイプの蜂であれば、草が生い茂った場所や掃除ができていない室内には餌が多く、蜂の巣ができやすい条件が整ってしまいます。
このように、空き家は適切な管理を怠ると蜂の巣ができやすくなるため、注意が必要です。

日本で巣を作る蜂は「スズメバチ」「アシナガバチ」「ミツバチ」がほとんどで、次のような特徴があります。
| 名称 | 特徴 |
|---|---|
| スズメバチ | 体長は15〜40㎜で胴体はオレンジ色が多く、まっすぐ飛ぶという特徴がある。巣は球体でマーブル模様、入り口は1つ。非常に攻撃性が高い蜂のため危険。 |
| アシナガバチ | スズメバチより少し大きく、約20〜30㎜。胴体は黒い部分が多く、蛇行するような飛び方が特徴。巣は傘を逆さまにしたような形状をしており、刺激を与えなければ攻撃しないことが多い。 |
| ミツバチ | 10㎜前後の蜂で丸みを帯びた胴体に毛が生えていることが多い。巣は平らな形状で何層にも重なっていることも多く、巣に触るなどの刺激を与えなければ攻撃されないことが多い。 |
上記の特徴から、発見した蜂の巣にスズメバチやアシナガバチの特徴が見られた場合、状況によっては自分で駆除しようとせず、専門家や自治体に相談することをおすすめします。

蜂の巣を発見した場合、すぐに駆除しようとすると蜂を刺激してしまうので非常に危険です。巣の大きさや蜂の種類などを確認し、自分で対処できるか正しく見極める必要があります。
また、自治体によっては蜂の駆除に対して補助金が設けられている場合もあり、駆除する前にチェックすることもポイントです。
この章では蜂の巣を発見した際に確認すべきポイントについて、解説します。
まずは巣の大きさと場所、蜂の種類を確認することが大切です。
巣のサイズが大きいと蜂の数も多くなるため、15センチを超えている場合は自分で駆除せず専門家に相談することがおすすめです。
また、蜂の巣が庭木や外壁に作られていれば駆除しやすいですが、軒下や屋根裏の場合は駆除しにくく、駆除しそこなった蜂に刺される危険性が増してしまいます。
これらに加えて、蜂の種類を確認し、スズメバチやアシナガバチなど危険性の高い蜂かどうかを見極めることも重要です。
自治体や保健所によっては駆除費用に対して補助金制度が設けられている場合もあります。自治体などが指定した業者に駆除を依頼することで一定割合の補助金を受け取ることができます。自力での駆除が難しい蜂の巣であればこうした補助金を利用し、費用負担を減らすことも可能です。
ただし蜂の種類や大きさなどによっては制度を利用できないこともありますので、業者に依頼する前に自治体の事前調査を受けることをおすすめします。

蜂の巣の駆除には、刺される可能性や作業中にケガをするリスクがあります。ただし安全に作業できるのであれば、自分で駆除することも可能です。そのためには必要な準備物と作業する時間帯、正しい手順を事前に把握しておくことが大切です。
この章では、自分で蜂の巣を駆除するための手順について解説します。
防護服はホームセンターで購入することができますが、無料で貸し出している自治体もあります。購入前に相談してみましょう。レインコートと手袋、長靴をビニールテープで一体化するなど防護服を自作することもできますが、その場合は蜂を刺激する黒色を避け、耐久性に問題ないか慎重にチェックすることが大事です。
これ以外にも蜂は甘い臭いに反応しますので、香水などはつけず、入浴後の作業も控えた方がよいでしょう。
なお、作業時間帯は蜂が休んでいる夕方から夜間がベストですが、日が落ちると蜂と蜂の巣が見えにくくなりますので、必要に応じて懐中電灯などを用意しておく必要があります。
1.殺虫剤を巣に噴射→2.蜂の巣を除去→3.蜂の巣を捨てるという手順が基本です。
1.殺虫剤を巣に噴射
風上から2mほど離れて巣の表面に噴射し、飛び回る蜂に対しても噴射する。蜂が落ち着いたら巣穴に直接噴射し、中の蜂も駆除する。
2.蜂の巣を駆除
蜂が全て落ち着いたら、剪定ばさみやノコギリを使って根元から巣を除去する。高所にある場合は足場が安定しているか確認し、落下しないよう注意する。なお、スプレーで駆除できなかった蜂が巣に残っている可能性もあるため、殺虫剤はすぐ使える位置に置いておくことがポイント。
3.蜂の巣を捨てる
多くの自治体では、蜂の巣は燃えるゴミとして処分することができるが、自治体ルールに従う必要あり。自治体指定のゴミ袋を用意しておき、破れていないか確認したうえで慎重に蜂の巣を入れ、処分する。
日本に生息する蜂の多くは女王バチとそれ以外のハチによって蜂の巣が形成されており、女王バチを駆除すれば蜂が増え続けることがなくなります。女王バチが活発に活動するのは4月から6月です。この時期に女王バチだけ駆除することで蜂の巣を撤去することなく、安全な状態を維持することも可能です。蜂の巣が小さいものの高所にある場合などは、無理に撤去せず、女王バチだけを駆除するという方法もおすすめです。
ただし、「女王バチと働きバチを見誤りやすい」「働きバチがみな巣の外に出ている場合もある」「女王バチを狙うのは初心者には難易度が高い」というリスクもあるため注意が必要です。
蜂の巣は時間と共に大きくなる傾向がありますので、できるだけ初期段階で駆除することがポイントです。攻撃性の高いスズメバチやアシナガバチであっても初期段階であれば蜂の数が少なく、殺虫剤でも十分に対応することができます。
蜂の巣ができていても位置によっては時間をかけることなく、安全に撤去することができます。
蜂の巣の駆除は大きさや位置、蜂の種類によって対応方法が変わり、自分で駆除するにはリスクが高いケースも少なくありません。
特に蜂の巣が高所にあったり蜂の巣が大きい場合は刺されるリスクや転落のリスクがあるため、注意が必要です。
自分で駆除できないと判断した場合は迷わず専門家や自治体へ相談し、駆除を依頼することをおすすめします。蜂の種類によっては、養蜂協会へ通報義務や保護対象扱いがある地域もあります。

空き家を購入して賃貸物件として活用するのであれば、何度も蜂の巣ができないように管理し、再発を防止しなければなりません。
蜂の巣が再発してしまうと駆除の手間や費用がかかるだけでなく、入居者に被害が及ぶ可能性もあります。安全に住めない賃貸物件は空室になりやすいことから、賃貸経営を安定させるためにも蜂の巣対策は重要です。
この章では、賃貸管理においてやっておくべき蜂の巣対策を紹介します。
蜂の巣ができた場所は、蜂にとって居心地のよい環境だった可能性が高く、再び同じ場所に巣を作られる恐れがあります。そのため駆除した後は、侵入口や通気口、木陰などを中心に蜂が寄り付かないよう対策することが大切です。
具体的には、草木を伐採、伐根して見通しのよい状態を保ち、外壁や換気口に異常がないかをこまめにチェックすることで、蜂の巣ができにくい環境をつくることができます。
また、敷地外の木々や電線周りなども目視でチェックし、蜂の飛来や巣作りの兆候を見つけた場合はすぐに自治体へ報告することも大切です。
蜂の巣ができてしまうと駆除に手間も費用もかかってしまいます。放置した場合、自力での対応が難しくなり、専門家に依頼しなければ駆除できなくなってしまう可能性も低くありません。
また、蜂が飛び回る状況が続くと近隣トラブルに発展するおそれがあるほか、入居者が退去する原因になったり、次の入居者も決まらず空室期間の長期化につながるリスクもあります。
つまり、蜂の巣は一度できてしまうと駆除費用や修繕費が発生する上、賃貸経営に大きく影響すると言えるでしょう。
賃貸経営においては空室期間をなるべく減らすことが重要ですが、そのためには入居者が安全かつ快適に生活できる環境を維持することが大事です。蜂の巣がもたらす経営リスクを想定し、早めに対策を講じることが重要です。
購入した空き家に蜂の巣があると賃貸経営に悪影響があるため、なるべく早く対策をとることが大切です。空室リスクを減らすためにも、今回のポイントをぜひ参考にしてみてくださいね。
自分で駆除すれば費用を抑えられることから、蜂の巣の大きさや位置、蜂の種類を正しく見極めることが重要です。蜂の巣が15センチ未満であれば蜂の数はそれほど多くなく、脚立で届く高さの範囲内であれば自分で駆除できる可能性は高いです。
ただし、蜂の種類がスズメバチやアシナガバチの場合は攻撃性が高いことから、蜂の巣の大きさが小さくても注意が必要です。
自分で駆除できるかどうかに明確な判断基準はありませんので、少しでも不安を感じた場合は専門家や自治体に相談することをおすすめします。蜂に刺されると人によっては重大な健康被害が発生することもあり、刺されなかったとしても自分で駆除する場合は転倒や転落のリスクを伴います。
このようなトラブルが発生してしまうと、蜂の巣を完全に除去できないまま中断することにもなりかねませんので、判断できない場合は自分で駆除することを諦めることも大切です。
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空き家は人が住んでいない期間が長いほど経年劣化が進み、資産価値が低下してしまうと同時に、害虫や害獣が住み着いてしまうという問題もあります。
こうしたトラブルは悪臭の原因になるだけでなく入居者に健康被害が出てしまったり、対策しなければ賃貸経営に影響が出てしまうことも考えられます。そのため害虫や害獣が発生していることが判明した場合、なるべく早く対応する必要がありますが、自分で駆除できるケースもあれば専門家に依頼しなければならないケースもあります。
本記事では空き家を購入して賃貸物件として活用したい人向けに、空き家に住む害虫・害獣対策について解説します。
この記事で分かること
・空き家が害虫・害獣の巣になりやすい理由
・空き家購入前にチェックすべきポイント
・害虫・害獣が発生してしまった時の具体的な駆除・絶滅ステップ
・賃貸活用するなら知っておきたい“運用中の管理対策”
人が住んでいる建物に害虫や害獣が発生することもありますが、空き家の方が発生しやすいことはご存知でしょうか。なぜなら空き家には害虫・害獣にとって都合の良い環境が整っており、繁殖に向いているからです。
つまり、空き家を害虫・害獣から守るためには発生する原因について知っておく必要があると言えます。
この章では、空き家で害虫・害獣が発生しやすい理由について解説します。
虫や動物の多くは人の気配に敏感で、人が居住している家屋だと屋根裏やキッチンの下側、床下収納などに身を隠していることがあります。
その点、空き家は誰も住んでいないので家全体を活動範囲とすることができ、害虫・害獣にとって住み心地の良い環境になってしまいます。
また、定期的に換気されていない空き家は湿気がこもりやすく、ダニやカビが発生してしまうとそれを餌とする害虫や害獣が住み着いてしまいます。
このように管理が不十分な空き家は害虫や害獣にとって自然界よりも安全で生活しやすい環境になってしまいますので、注意が必要です。
代表的な害虫としてシロアリ、ゴキブリ、蜂、害獣としてネズミやハクビシン、アライグマ、蝙蝠(こうもり)がいます。駆除するためにはそれぞれの特徴と被害内容について把握しておく必要があります。
以下のチェックポイントをぜひ参考にしてください。
シロアリ…木部を食い、家の耐久性を低下させる
シロアリは空き家だけでなく居住中の家屋でも対処しなければならない害虫です。放置しておくと重要な木部などを食べてしまうので耐久性が劣化し、構造耐力上問題が生じる可能性が高まります。屋根裏や床下、壁の中に潜んでいることが多く、音もしないので気づきにくいという特徴があり、定期的にチェックしなければならない害虫と言えます。
ゴキブリ…衛生面のリスクが高く、不快感を与える
ゴキブリはシロアリよりも人の生活圏内で見かけることが多く、見ただけで不快な思いをする人も多い害虫です。また、病原菌などを飛散させることから入居者に健康被害が及ぶ可能性もあります。
蜂…巣を作り、攻撃性が高いこともある
スズメバチやアシナガバチ、ミツバチなどは空き家の外壁や床下、屋根裏に巣を作ることがあります。蜂の種類によっては、近づいただけで攻撃してくることもあり、入居者だけでなく近隣住民のリスクにもなり得る害虫です。
ネズミ…騒音・悪臭・設備破損を引き起こす
ネズミは屋根裏や床下に住み着く傾向があり、足音や鳴き声が騒音となるだけでなく、糞尿が悪臭の原因になることもあります。また、柱や壁をかじって耐久性が劣化することもあり、場合によっては配管に穴を空けたり電線をかみ切ることもあります。
ハクビシン…夜行性で騒音・悪臭をもたらす
額から穴にかけて白い線のある害獣です。夜行性のため人が寝静まった時間帯に活動することが多く、足音が騒音になります。また同じ場所で糞尿をする習性があるため悪臭や天井にシミができることもあります。ダニやノミを家屋内に持ち込む可能性が高いため、早急に対処する必要がある害獣です。
アライグマ…繁殖力が高く、空き家が巣窟になりやすい
ハクビシンと同様に糞尿が悪臭の原因となり、ダニやノミを飛散させる害獣。繁殖能力が高いことから空き家全体がアライグマの巣窟になることも多くあります。鳥獣保護管理法により、適法に許可を得た捕獲事業者でないと殺処分ができないことから、駆除は専門家に依頼することがおすすめ。
蝙蝠(こうもり)…換気口・屋根裏に住みつき病原菌をまく
蝙蝠は換気口や屋根裏に住み着く傾向があり、糞尿が病原菌発生の原因になります。なお、蝙蝠は鳥獣保護管理法で保護対象となっており、許可なく捕獲・殺処分することはできません。そのため巣を作らないように対策することが重要。
害虫・害獣の有無は物件購入の重要な判断材料であることから、空き家を内見する際には必ずチェックすべきポイントと言えます。なぜなら購入後に発覚した場合、想定外の駆除費用や工数が発生し収益計画に影響が出てしまうからです。
このような失敗を避けるためにも、害虫・害獣が住み着いている兆候を知っておく必要があります。
この章でチェックポイントについて詳しく解説します。
害虫・害獣は湿気が多く暗い場所で繁殖する傾向があるため、屋根裏や床下などは必ずチェックすることをおすすめします。
外から侵入しやすいかどうかも確認する必要があり、外壁や換気口のチェックも大切です。特に換気口が開いた状態で放置されていると害虫が侵入しやすいことから、注意が必要です。
空き家といえど、適切に管理されていたり空き家の期間が短い場合は害虫や害獣が住み着きにくいです。そのため空き家の購入を検討する際にはこれまでの清掃、通水や換気の頻度、所有者の利用状況をチェックすることも大事です。
過去の所有者が積極的に害虫・害獣対策をしていた物件であれば、安心して購入することができると言えます。
不動産売買契約において買主に渡される「物件状況告知書」には、シロアリ被害や修繕履歴の有無について記載されている項目があります。ここから過去の被害内容や修繕履歴をチェックすることができ、入居者募集前の修繕工事費用をイメージしやすくなります。
ただし、一般的な告知書にはシロアリ被害についてのみ記載されていることから、前述した代表的な害虫・害獣の被害がないか、直接売主に確認することをおすすめします。
害虫や害獣は、できるだけ発生前に抑制することが重要です。しかし万が一発生してしまうと、繁殖してしまうため早めに駆除しなければなりません。駆除を専門家に依頼すると費用がかかってしまうため、自分で駆除しようとする所有者も多いのが現状です。
しかし、攻撃的な害獣や法律によって駆除できない害獣もいることから、駆除が難しい場合は専門家や自治体に相談することがポイントです。
この章では発生してしまった害虫・害獣の駆除について、ポイントを解説します。
ゴキブリや小さなネズミ、巣が大きくない蜂であれば、ホームセンターで販売しているグッズで対策することが可能です。空き家に合った駆除グッズを使うことで、効率よく駆除することができます。
自治体によっては「蜂の種類」「巣の大きさ」「防護服の使用義務」についての規定がありますので、その場合は自治体の方針に沿う必要があります。
なお、ホームセンターでは蝙蝠に関するグッズも多く取り扱っていますが、前述したように蝙蝠は殺処分することができないため注意が必要です。
シロアリは視認できない場所に生息しているだけでなく、家全体に住み着いていることも多いです。自分で駆除することが難しいため、専門家へ相談することをおすすめします。
ハクビシンやアライグマは屋根裏に住み着くため、駆除がしにくいだけでなく、動きが素早いうえに爪や牙でケガをすることもあります。ケガから病原菌が体内に入って健康被害が起きることもありますので、これらの害獣は自分で駆除することなく速やかに専門家に相談することをおすすめします。
「害虫や害獣が住み着いていた」ということは、駆除してもまた住み着く可能性が高いと言えますので、再発防止策が重要なポイントになります。再発を防止することで空き家を良好な状態で維持することができ、入居者も安心して住み続けられるようになります。
害虫や害獣が二度と住み着かないようにするためには、まず侵入口を全て封鎖し、清掃や換気、通水を定期的に行うことが大切です。湿度と温度が適切で、外から侵入できない場所には、害虫や害獣が住み着く可能性は低くなります。
また、こうした対策を一度実施するだけでなく、期間を決めて定期的にチェックし管理することが大事です。
空き家を活用して賃貸経営するのであれば、空き家の資産価値を維持しつつ入居者が住みやすい環境を整えることが大切です。こうした管理を行うことで収益は安定し、イメージ通りの賃貸経営を実現することができます。
そのためにも空き家の管理方法と害虫・害獣のリスクについて、正しく知っておくことが重要です。
この章では空き家を賃貸活用するうえで知っておきたい管理対策について解説します。
入居者が住み始めてから害虫・害獣が発生すると印象が悪くなり、短期間で退去してしまうことも考えられます。そのため入居前には物件に害虫・害獣が発生していないか入念にチェックし、問題がないことを入居者に伝えることが大切です。
また、入居後も物件を定期的に巡回し、害虫・害獣がいないか確認することもポイントです。そうすれば万が一害虫・害獣が発生しても早期発見できるため、少ない費用と工数で対処することが可能です。
賃貸借契約書に害虫・害獣が発生した場合の対処方法について記載できますので、具体的な対処方法を決めておくことでスピーディーに駆除することができます。
入居者としても事前に対策内容を把握できるため、安心して住むことができます。
どれだけ再発防止や定期的なチェックをしていても、突然害虫・害獣が発生することもあります。そのような事態になった場合を想定し、賃料の減少や退去リスク、修繕費用についてイメージしておくことも賃貸経営において重要です。
収益計画の下振れが想定内であれば、慌てることなく次の入居者を募集することができ、安定して利益を得ることができます。
この記事では空き家購入で安心運用を実現するためのポイントとして、害虫・害獣対策について解説しました。
ポイントをまとめましたので、参考にしてください。
定期的に空き家をチェックして害虫・害獣を見つけ次第駆除し、再発しないよう管理するのが賃貸経営を安定させるコツです。
ハクビシンやアライグマなどは自分で駆除することが難しいため、あらかじめスピーディーに対応してくれる専門業者に相談しておくこともポイントです。
すでに害虫・害獣が住み着いている空き家は価格が安く、買いやすい一方で修繕費用や駆除費用が高くなる可能性があるため注意が必要です。空き家を活用した賃貸経営は、購入費用だけを初期コストとするのではなく、「購入費用+修繕・管理費用」が初期コストとなると考えておくことが大切です。
駆除費用や管理費用がどのくらいになるのかを具体的な数値として算出し、収益計画に組み込むことでリスクの少ない賃貸経営を実現することができます。なお、害虫・害獣のおおまかな駆除費用は次の通りです。
害虫・害獣は放置すればするほど被害が大きくなりますので、発見したらできるだけ早く対応することがポイントです。入居者も害虫・害獣がいる家に安心して住み続けることは難しいことから、オーナーとして迅速な対応が求められます。
害虫・害獣から空き家を守り、入居者の生活を守ることで、安定した家賃収入を得ることができます。
空家ベースは空き家を売りたい人と買いたい人を繋ぐプラットフォームです。全国の物件を掲載しており、都市部だけでなく地方の収益物件も見つかります。不動産投資に興味のある方は、ぜひ空家ベースの掲載情報をご覧ください。
空家ベース編集部です。空家と書いて「ソライエ」と読みます。Twitter・Instagram・公式LINEなどでも物件情報を随時配信しています。空き家を買って再生したい方、他では売れないと言われてしまった空き家をご所有の方はぜひご相談ください!