コラム
不動産売却

不動産売却のセカンドオピニオンとは?セカンドオピニオンの内容や利用するメリットなどを詳しく解説!

空家ベース編集部

不動産売却の世界は、インターネットの普及や取引価格の情報公開によって、以前よりは取引の透明性が高くなりました。ただ、現在も不動産会社側が売主よりも不動産情報を保有している点は変わっていません。このため、売主側が不動産会社の選択を誤ってしまうケースも少なからず生じてきます。

不動産売却の成功は、不動産会社選びに左右されるといっても過言でありません。そこでぜひ活用して欲しいのが「不動産売却のセカンドオピニオン」です。

本記事では、不動産売却のセカンドオピニオンについて概要や利用するメリットなどを詳しく解説していきます。現在依頼している不動産会社に不安がある方、これから不動産売却を進めていきたい方は、ぜひ最後までご覧になってください。

不動産売却のセカンドオピニオンとは?

不動産売却のセカンドオピニオンとは?

不動産売却のセカンドオピニオンとは、一度不動産売却の依頼を不動産業者に行った後、別の不動産業者に別観点から不動産売却の進捗や査定内容をチェックしてもらうことです。セカンドオピニオンは直訳すると「第二の意見」という意味になります。もともと、セカンドオピニオンという用語は医療の世界で使用されていました。一人の医師から診察を受けた後に、別の医師からも診察を受けることを「セカンドオピニオン」と呼びます。セカンドオピニオンによって、患者さんが自身にとってより適切な治療を選択することが可能になります。

医療におけるセカンドオピニオンと同様に、近年は不動産売却の世界でもセカンドオピニオンが実施されるようになりました。幅広い不動産会社から意見を募ることで、売主にとって最適な不動産売却を実現しやすくなります。

不動産売却のセカンドオピニオンの内容

不動産売却のセカンドオピニオンの内容

不動産売却のセカンドオピニオンでは、主に下記の内容をチェックしていきます。

  • レインズへの登録・販売状況の確認
  • 販売価格・販売時期の確認
  • 不動産会社の営業力・販売力のチェック
  • ポータルサイトへの掲載など広告費の確認

①レインズへの登録・販売状況の確認

まずは不動産のレインズへの登録・販売状況の確認を行います。レインズとは、不動産会社が閲覧できる物件情報のデータ共有サービスです。不動産会社に不動産売却を依頼する際は「媒介契約」を締結します。媒介契約は内容によって下記の3種類に分かれています。

一般媒介契約

  • 複数の不動産会社と契約可能
  • レインズへの登録義務なし
  • 販売活動の報告義務なし
専任媒介契約

  • 1社の不動産会社とのみ契約可能
  • 契約日から7日以内にレインズへ登録
  • 2週間に1回以上、販売活動の報告を行う
専属専任媒介契約

  • 1社の不動産会社とのみ契約可能
  • 契約日から5日以内にレインズへ登録
  • 1週間に1回以上、販売活動の報告を行う

上記3つの契約形態のうち、「専任媒介契約」と「専属専任媒介契約」では物件情報のレインズへの登録が必須となっています。レインズに物件情報が登録されていないと、他の不動産会社から買主の紹介を受けるのが難しくなります。

またレインズへ物件情報が登録されていても、物件のステータスが「商談中」など問い合わせができない状態に意図的に設定されているケースもあります。実際は商談が行われていないにも関わらず、不動産会社側の都合で物件への問い合わせを遮断している形です。

不動産会社からすると、他の不動産会社から買主の紹介を受けると、買主からは仲介手数料を受け取れません。買主も自社で探した方が、買主・売主の両者から仲介手数料を受け取れるため、不動産会社の利益分が多くなります。もちろん、このような行為は売り手の利益を無視した行為ですので、本来は行われるべきではありません。不動産会社がレインズへの物件情報の公開を適切に実施しているか、セカンドオピニオンにてチェックされます。もし上記のような行為が発覚した場合は、早急に依頼先の不動産会社を変更した方が良いでしょう。

②販売価格・販売時期の確認

不動産の販売価格・販売時期の確認も実施されます。不動産が相場に見合わない金額で販売されている場合、物件が充実していてもなかなか売却には至りません。相場や物件の状態に合った販売価格が設定されているか、セカンドオピニオンにてチェックされます。

また販売時期の見直しも必須です。一般的に戸建て・マンション物件の需要が高まるのは3~4月の春シーズンですが、地域によっては需要が高まる時期が異なるケースも少なくありません。不動産のあるエリア・地域に合わせた販売時期の設定になっているかどうかも、セカンドオピニオンで見直されます。

③不動産会社の営業力・販売力のチェック

不動産売却の進捗を大きく左右するのが、不動産会社の営業力・販売力です。営業力・販売力のない不動産会社だと、どうしても不動産売却の成功確率が低くなってしまいます。不動産会社の営業力・販売力は、依頼側からするとなかなか把握しづらいのが難点です。

不動産売却のセカンドオピニオンを利用することで、同業の不動産会社が取引実績など過去のデータをもとに営業力・販売力を分析してくれます。依頼先の不動産会社の営業力・販売力を把握したい際にも、不動産売却のセカンドオピニオンはおすすめです。

④ポータルサイトへの掲載など広告費の確認

不動産情報のポータルサイトへの掲載など、広告費が適切に投下されているか否かもセカンドオピニオンでチェックされます。インターネットやスマホが広く普及したころもあり、不動産情報をポータルサイトで収取する人も多いです。ポータルサイトへの掲載で広告費が十分使われていないと、掲載期間が不足してきます。不動産情報が購入希望者の目に留まらず、結果的に売却機会を逃してしまうことに繋がりかねません、

不動産売却のセカンドオピニオンを実施することで、不動産情報が適切にポータルサイトで掲載されているか把握できます。不動産業者は掲載するポータルサイトの広告費も把握しているので、依頼先の会社が出し惜しみなく広告費を使っているかどうかも確認可能です。

不動産売却のセカンドオピニオンを利用するメリット

不動産売却のセカンドオピニオンを利用するメリット

不動産売却のセカンドオピニオンを利用するメリットとして、下記の点が挙げられます。

  • 不動産を高く売却する方法が分かる
  • 不動産が売れない理由を特定できる
  • 依頼先の見直しができる
  • 不動産売却の知見を深められる

①不動産を高く売却する方法が分かる

不動産のセカンドオピニオンを受けることで、不動産を高く売却する方法が分かります。売り出し価格の付け方や販売時期、物件情報の掲載ポイントなど、セカンドオピニオンによって幅広い観点から不動産売却を見直すことが可能です。これまで依頼先の不動産会社の意見のみを聞いていた場合は、セカンドオピニオンで売却方法の見直しを進めてみてはいかがでしょうか。

②不動産が売れない理由を特定できる

不動産が売れない理由を特定できる点も不動産売却のセカンドオピニオンを利用するメリットです。不動産が売れない場合、依頼先の不動産会社も売れない理由を把握できていない可能性が高いです。セカンドオピニオンによって別の不動産会社がチェックすることで、不動産が売れない理由を客観的に分析することができます。

③依頼先の見直しができる

不動産のセカンドオピニオンによって、依頼先の不動産会社の見直しにも繋げられます。依頼先の不動産会社が他の不動産会社と比べて販売力・営業力がなかったり、物件情報の掲載で問題点がある等。セカンドオピニオンを通じて不動産会社の問題点が浮き彫りになるケースも少なくありません。セカンドオピニオンで明らかになった点を踏まえて、改めて依頼先の不動産会社を選び直せば、不動産売却の成功に繋げやすくなります。

④不動産売却の知見を深められる

不動産売却のセカンドオピニオンを通じて、不動産売却の知見を深めることも可能です。セカンドオピニオンで依頼先の不動産会社や売却する不動産の情報を様々な項目から見直していきます。不動産会社の選定・不動産売却のポイントを一通り確認するため、自然と不動産売却の知見を深めやすいです。不動産会社が互いにどのような点を重視して不動産売却を進めているのかも把握できます。

不動産売却のセカンドオピニオンを提供する不動産会社3選!

不動産売却のセカンドオピニオンを提供する不動産会社3選!

不動産会社のセカンドオピニオンを提供している不動産会社の中で、当サイトでおすすめする会社を厳選して3社紹介していきます。

  • 株式会社市萬
  • らくだ不動産株式会社
  • 堤エステート

株式会社市萬

株式会社市萬は、東京都世田谷区に本店を構える不動産会社です。市萬では不動産売却における市場価格の査定や売却方法の提案など、不動産売却のセカンドオピニオンに幅広く対応しています。

また不動産活用や賃貸経営のセカンドオピニオンにも対応しており、不動産に関わる幅広い内容を相談することが可能です。

株式会社市萬の基本情報

本社(本店)
東京都世田谷区用賀4-10-3 世田谷ビジネススクエアヒルズⅡ 6階
設立
1999年9月28日
電話
03-5491-5200
公式サイト
https://ichiman.co.jp/estate/opinion.html

らくだ不動産株式会社

らくだ不動産株式会社は、東京都渋谷区に本店を構える不動産会社です。らくだ不動産株式会社では「売却以外」の選択もセカンドオピニオンで提案してくれます。不動産運用や土地活用、税金、ライフスタイルなど多角的な視点から顧客の利益を最大化するためのアドバイスを行ってくれる点、らくだ不動産の特徴です。

また不動産コンサルティングに精通したスタッフがセカンドオピニオンを実施してくれる点も、らくだ不動産の強みです。質の高いセカンドオピニオンを受けた際に、らくだ不動産は最適といえるでしょう。

らくだ不動産株式会社の基本情報

本社(本店)
東京都渋谷区桜丘町29-24 桜丘リージェンシー101
設立
2018年4月18日
電話
050-1745-5799
公式サイト
https://www.rakuda-f.com/second-opinion

堤エステート

堤エステートは、福岡市中央区に本店を構える不動産会社です。堤エステートでは「中立」かつ「プロの不動産業者」としての立場で、不動産売却のセカンドオピニオンを実施しています。セカンドオピニオンの際は、取り扱い物件の紹介・販売活動は一切行わなず、対象の不動産売却のセカンドオピニオンにのみ注力してくれる点、堤エステートの特徴です。

相談料金はオンラインであれば「5,500円(2時間程度)」となっており、他の不動産業者のセカンドオピニオンと比べて料金も低く抑えられています。相談費用を抑えつつ、物件の営業を受けずにセカンドオピニオンを依頼したい際に、堤エステートは最適です。

堤エステートの基本情報

本社(本店)
福岡県福岡市中央区平尾5-4-4
設立
1990年4月21日
電話
092-534-7677
公式サイト
https://www.tsutsumi-estate.com/secondopinion/

まとめ

まとめ

不動産売却のセカンドオピニオンを活用することで、依頼先の不動産会社が適切の不動産売却を進めているか確認することが可能です。また不動産売却の依頼先の再選定にも繋げられます。不動産売却を不動産会社に依頼した後、なかなか不動産売却に至らない場合は、不動産売却のセカンドオピニオンを一度利用してみてください。

本記事の内容を参考にして頂き、不動産売却のセカンドオピニオンを進めてもらえると幸いです。