アパート投資ローンのおすすめ銀行はどこ?金利や審査基準を徹底比較
不動産投資を検討している方の中には、融資を使える銀行を探している方も多いのではないでしょうか。
不動産投資ローンには、銀行や信用金庫、日本政策金融公庫など、さまざまな金融機関から融資を受けることができます。しかし、それぞれの金融機関によって金利や審査基準が異なるため、自分に合った金融機関を選ぶことが大切です。
本記事では、アパート投資ローンのおすすめ銀行を金利や審査基準を徹底比較してご紹介します。不動産投資ローンを選ぶ際には、ぜひ参考にしてみてください。
- 不動産投資ローンとは「自身の事業として不動産を購入するために借りるローンのこと」である
- 不動産投資ローンには「変動金利」と「固定金利」の2種類の金利があり、平均1%前半〜2%後半である
- アパート投資ローンの審査では「不動産の収益性」と「本人の属性やローン返済能力」が主に見られる
不動産投資ローンとは
不動産投資ローンとは、自身の事業として不動産を購入するために借りるローンのことです。不動産投資という事業に対して融資されるローン、と言い換えられます。
住宅ローンは自分で居住するために借りるローンです。他人が住む住宅(不動産投資ローン)か、自分が住む住宅(住宅ローン)か、という違いがあります。
そのため、投資用の賃貸物件として貸し出す目的の場合、不動産投資ローンを活用し、物件を購入することになります。
不動産投資ローンには2種類の金利がある
不動産投資ローンには、「変動金利」と「固定金利」の2種類の金利があります。金融機関によって、どちらで借り入れるかは異なるため、融資を受ける際によく確認しましょう。
変動金利と固定金利
変動金利では、基準金利(短期プライムレート)の変動により不動産投資ローンの金利が変動し、返済額が見直されます。原則は、変動金利の借り入れとなります。固定金利よりも金利水準が低い点がメリットです。
一方の固定金利では、一定期間は金利が変わらず固定されます。金利変動リスクのない点が固定金利のメリットです。
なお、不動産投資ローンの金利相場は、1%前半〜2%後半と言われています。
金利1%がもたらす総返済額への影響
「金利1%程度なら、大きな影響はないのでは?」という方のために、金利1%がもたらす総返済額への影響をシミュレーションしてみましょう。
→返済額89,373円/月、総返済額37,536,660円(うち、金利総額12,536,660円)
→返済額76,546円/月、総返済額32,149,320円(うち、金利総額7,149,320円)
毎月およそ1.3万円、35年間で500万円以上も差が出ることがわかります。金利選択の際は、よくシミュレーションを行い、ローン破産をしないよう注意しましょう。
アパート投資ローンの審査で重視される項目
不動産投資ローンは、アパートやマンションなどの賃貸用不動産の建築・購入などの目的で借り入れることから、「アパート投資ローン」「マンション投資ローン」とも呼ばれます。
アパート投資ローンの審査では、不動産の収益性や担保価値、ローンを組む個人の属性が重視されます。
個人の属性とは、主に「年収」「勤務先」「健康状態」「年齢」「自己資金」などです。
アパート投資ローンの審査に通る基準
アパート投資ローンの審査をクリアできるかどうかは、金融機関の審査基準により異なるため一概には言えませんが、一般論として審査に通りやすくなる条件があります。
(1)不動産がローンの返済を確実に行える、収益性の高い物件であること
(2)空室が出ても、給与収入や預貯金などがあり返済能力が高い属性であること
融資をする金融機関としても、ローンをしっかりと回収できずに貸倒、という事態は避けたいものです。
不動産投資を行う銀行・金利
金融機関によって、不動産投資に積極的かどうかは大きく異なりますが、ある程度の傾向は存在します。
ここからは、金融機関の系統別に特徴や傾向を整理しながら、金利についてもご紹介していきます。
メガバンク・都市銀行系
メガバンク・都市銀行系は、主要都市に本支店が存在し、全国展開している規模の大きな銀行を指します。都市銀行は、以下の5つです。
このうち、特に規模の大きな「みずほ銀行、三菱UFJ銀行、三井住友銀行」をメガバンクと呼びます。
メガバンク・都市銀行系の特徴と金利
メガバンク・都市銀行の金利目安は、変動金利で1.0%〜1.5%です。
特徴は、資金規模が大きいため、他の金融機関に比べて金利が低い点です。また、融資期間の面でも良い条件であることが多く見受けられます。
しかし一方で、審査が厳しく、本人の属性や不動産の収益性など、初めてのアパート投資ローン利用者には少々ハードルが高いかもしれません。
地方銀行・信用金庫系
特定の地域に本支店を展開し、地域に根付いた経営をしている金融機関を地方銀行や信用金庫といいます。以下は一例ですが、地方銀行・信用金庫です。
地方銀行・信用金庫系の特徴と金利
地方銀行・信用金庫の金利目安は、変動金利で1.5~2.5%です。メガバンク・都市銀行に比べると金利は高めに設定されています。
特徴は、地域市民への融資に積極的であるため、アパート投資ローンであっても柔軟な対応をしてもらえる可能性が高い点です。
ただし、利用できる不動産の所在地域やローン契約者の所在地などで条件を設けていることが多いため、利用条件はしっかりと確認しましょう。
ネット銀行・ノンバンク系
実店舗を持たずインターネット上の店舗を構えているのがネット銀行です。一方で、預金業務をせずに、融資業務に特化した金融機関をノンバンクといいます。以下が、ネット銀行・ノンバンクの一例です。
ネット銀行・ノンバンク系の特徴と金利
ネット銀行・ノンバンクの金利目安は、2.5%〜4.5%です。これまで紹介してきたなかでは、比較的金利は高い傾向にあります。
ノンバンクの特徴として、他の金融機関と比べて融資の審査スピードが速く、審査基準が低く設定されている、という点が挙げられます。
ネット銀行は、店舗に足を運ばず、手続きがネットで完結する点に魅力を感じる利用者も多いです。
日本政策金融公庫
資金調達が困難になりやすい中小企業や小規模事業者などを中心に、融資業務や信用保険による支援を行なっているのが、日本政策金融公庫(日本公庫)です。
日本政策金融公庫の特徴と金利
日本政策金融公庫の金利目安は、1.51%〜2.8%です。
政府系の金融機関として、不動産賃貸業に限らずほとんどの業種で多くの方が利用しています。
アパート投資ローンに積極的な金融機関
ここからは、アパート投資ローンに積極的な金融機関を紹介します。
特に滋賀銀行はメガバンク・都市銀行に比べて融資審査のハードルも高くないため、多くの不動産投資家に利用されている傾向にあります。
※なお、「比較的」積極的であるため、必ず融資審査のクリアを保証することはできません。最新の情報や金利については、各金融機関の公式サイトからお問い合わせください。
滋賀銀行
用途 |
・収益物件購入費用(不動産賃貸業が主業の人は申込不可 ・住宅購入費用(新築・セカンドハウス) ・リフォーム資金 ・教育関係費用(入学金・授業料・教材費など) |
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融資可能年齢 | 申込時年齢満20歳以上完済時、年齢が満81歳未満 |
年収要件 |
・継続した安定収入のある以下の人 ・給与所得者 ・企業の代表者 ・自営業者 ・パート、アルバイト(学生除く) |
融資額 | 300万円以上4,500万円以内 |
借入期間 | 1年以上30年以内 |
金利 | 1.95%~4.875% (※2023年10月時点) |
その他 |
・0.3%金利上乗せでガン団体信用生命保険に加入(任意) ・保証人は原則不要 ・居住地、担保不動産の所在地を問わず、全国対応可能 ・スマホ完結で借りられる |
>>滋賀銀行の公式サイトはこちら
オリックス銀行
用途 | 居住用賃貸用マンション・アパート・一戸建て物件の購入、建築、建築用地購入、借り換え |
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融資可能年齢 | 借入時20歳以上60歳未満で、最終返済時80歳未満 |
年収要件 | 500万円以上(自営業は所得500万円以上)で返済期間中安定した収入が見込める方 |
融資額 | 1,000万円以上2億円以内(10万円単位) |
借入期間 | 1年以上35年以内 |
金利 |
・3年固定:3.300% ・5年固定:3.700% ・変動金利:3.675% (※2023年10月時点) |
その他 |
・原則、首都圏・近畿圏・名古屋市・福岡市に担保提供可能な居住用不動産があること ・オリックス銀行住宅ローンプラザに来社可能な方(港区・中央区・立川市・名古屋市・大阪市・福岡市) |
>>オリックス銀行の公式サイトはこちら
日本政策金融公庫
用途 | 不動産賃貸業に限らずほとんどの業種 |
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融資可能年齢 | シニア起業家支援資金を利用すれば55歳以上でも利用可能 |
年収要件 | なし |
融資額 |
上限4,800万円 (女性・若者・シニア起業家支援資金の場合、上限7,200万円) |
借入期間 | 5年~10年程度 |
金利 |
基準利率2.10%~3.20% (※2023年10月時点) |
その他 |
・不動産投資を行うという投資目的での融資は不可。あくまで不動産賃貸業として事業を行うというスタンスが必要 ・利回りやキャッシュフローを重視する傾向があるため、築古の高利回り物件でも比較的審査に通る可能性が高い |
>>日本政策金融公庫の公式サイトはこちら
アパート投資ローンの審査に落ちたときの対処法
残念なことにアパート投資ローンの審査に落ちた場合は、以下に取り組むことをおすすめします。
不動産会社のような不動産のプロに相談し、収支計画を見直し、金融機関の説得材料を揃えるとアパート投資ローンの審査をクリアできる可能性が高まります。
まとめ
本記事では、アパート投資ローンのおすすめ銀行について、金利や審査基準の徹底比較を紹介してきました。
アパート投資ローンには、変動金利と固定金利があり、数%の違いで生涯に返済する金額には大きな差ができてしまいます。
融資を受けるときは、金利が自身の返済能力や事業計画に照らして問題がないのかをよく検討するようにしましょう。
融資の審査基準は金融機関ごとに異なり、場合によってはクリアできないこともあります。そのような場合には、事業計画や不動産の価値を改めて見直す必要があります。お困りごとがある場合には、不動産のプロである不動産会社に相談することをおすすめします。
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