コラム
不動産売却

【図解】不動産売却の流れを図でわかりやすく解説!ステップは9つ

空家ベース編集部

「売却を考えているけど何をしたらいいか分からない」
「いずれ不動産を売却するつもりで購入を考えている」

不動産の売却を検討している方や計画的な売却を予定している方は、不動産売却の手続きを滞りなく進めたいと考えていることでしょう。

やるべきことが多いイメージを持たれがちな”不動産売却”ですが、実は、9つのステップさえ押さえておけば安心です。

そこで本記事では、できるだけ短時間で要点を押さえたい!という方向けに、「不動産売却の流れ」を図解で詳しく解説します。不動産売却時の参考としてください。

不動産売却の流れ

主に、不動産売却の流れは9つのステップで構成されています(図1)。

図1
(図1)

各ステップについて、順を追って詳しく見ていきましょう。

STEP1.書類の用意・ローン残高の確認

不動産の売却を考え始めたら、まずは書類を用意します。一例ではありますが、用意する書類は以下の表のとおりです。

用意する書類

  • 登記済証(権利証、登記識別情報)
  • 売買契約書
  • 重要事項説明書
  • 本人確認書類

など

また、住宅ローンが残っている場合は、売却時に売買代金からローン残高を一括で支払う必要があるため、金融機関へ連絡して、ご自身のローン残高を確認しておきましょう。

STEP2.不動産仲介会社へ売却の相談・査定依頼

図2
(図2)

続いて、不動産仲介会社へ売却の相談、物件査定の依頼をします。

売却の相談は不動産の情報を細かくヒアリングする必要があるため、主に対面や店舗を訪れて進められることが多いです。

一方、査定の依頼は各不動産会社のホームページや一括見積もりサイトなどを利用すれば、誰でも簡単にできます。査定とは、不動産を売却する際に、いくらで売却できるかの見込み金額を算出することです。

そして、ここでとても重要なポイントがあります。それは、必ず「複数の不動産仲介会社へ売却の相談、査定依頼をする」というものです。複数の不動産仲介会社に依頼することで、より良い契約の条件、営業マンの対応の良し悪しを比較できるため、不動産売却の依頼をお願いする不動産仲介会社を見極められるからです。

STEP3.査定結果・不動産仲介会社の選定

複数の不動産仲介会社に査定の依頼をお願いしたら、査定結果を待ちます。

査定額は、物件の基本情報(エリア、築年数、面積、駅からの距離)、周辺環境、政府が公表する「公示地価」や「路線価」、不動産流通サイトに掲載される類似物件の取引実績価格などさまざまなデータから算出されます。

物件の査定結果が出た、という連絡を受けたら、各不動産仲介会社が提示する査定額に満足できるか、不動産仲介会社の雰囲気はどうか、営業マンの対応の良し悪しなどを軸に、不動産売却を依頼する会社を選定します。

STEP4.媒介契約の締結

図3
(図3)

売却の依頼をする不動産仲介会社を選定したら、その不動産仲介会社と「媒介契約」を締結します。「媒介契約」は、「専属専任媒介契約」「専任媒介契約」「一般媒介契約」の3種類あります。

「専属専任媒介契約」は、不動産仲介会社1社のみに不動産売却の仲介を依頼する契約です。他の不動産会社に売却の依頼をすることはできず、「専属専任媒介契約」を締結した不動産仲介会社が見つけた買主としか売買取引をすることができません。

「専任媒介契約」は、専属専任媒介契約と同じく、不動産仲介会社1社のみとしか契約することができません。ただし、自分で買主を見つけて売買契約を結ぶことは可能です。専属専任媒介契約の場合は、不動産仲介会社が見つけた買主としか売買の取引をすることができませんが、「専任媒介契約」は、自力で見つけた買主との売買契約が可能であるという点に違いがあります。

「一般媒介契約」は、他の複数の不動産会社と併せて不動産売却の仲介を依頼できます。また、自分で買主を見つけて売買契約をすることも可能です。

媒介契約上の条件は売主と不動産仲介会社の両者ともに、専属専任媒介契約→専任媒介契約→一般媒介契約の順で厳しくなりますが、不動産売却を急ぐのであれば不動産仲介会社の担当者1人とじっくり売却に向けた相談ができる「専属専任媒介契約」か「専任媒介契約」がおすすめでしょう。

媒介契約の種類 同時契約可能な不動産会社の数 自ら取引相手を見つけること 不動産仲介会社から売主への報告義務 有効期間
一般媒介契約 2社以上 義務なし 3ヶ月以内
専任媒介契約 1社のみ 1回以上/2週間 3ヶ月以内
専属専任媒介契約 1社のみ 不可 1回以上/1週間 3ヶ月以内

STEP5.売り方の戦略を立てる・営業活動

図4
(図4)

依頼をする不動産仲介会社が決まり、媒介契約を締結したら、不動産売却に向けた宣伝活動・営業活動が行われます。

営業活動は不動産仲介会社が行うため、売主が行うことはほとんどありません。ただし、不動産仲介会社の担当者と話し合いをして、売却に向けた自身の希望を伝えることが大切です。

また、営業活動の際の、販売促進ツールには以下のようなものがあります。売却を検討している不動産にとって適した販促ツール・手段を選ぶ際の参考としてください。

話し合うポイント

  • 希望する売却価格(いくらで売りたいか)
  • 希望する売却時期(いつまでに売りたいか、いつ以降に売りたいか、など)
  • 希望する優先事項や優先順位(早く売りたいのか、高く売りたいのか、など)
  • 売却活動で取り組んでほしいこと(折込チラシを配布してほしい、など)
  • 売却活動で避けてほしいこと(物件情報サイトに掲載しないでほしい、など)
  • その他の物件特有の条件に関する要望
販売促進のツール

  • 不動産仲介会社ホームページの物件情報欄に掲載
  • 新聞の折り込みチラシ
  • チラシのポスティング
  • 物件検索サイトへの掲載(SUUMO、HOME’Sなど)

STEP6.内覧の対応

図5
(図5)

内覧の希望をする人が現れたら、売主は内覧の準備をしましょう。内覧日時は、不動産仲介会社の担当者が売主と買主候補の双方の都合を考慮して決めます。

内覧時には、部屋を綺麗に掃除して、物件のイメージをよくするよう心がけることが大切です。以下の内覧時のポイントを参考に、「住んでみたい」とイメージしてもらえるよう工夫しましょう。

内覧時のポイント

  • 部屋を掃除する
  • 照明の汚れやほこりを落とす
  • 古い電球は取り替える
  • 壁の汚れやほこりを落とす
  • クローゼットや押し入れを整理整頓する
  • 窓ガラスを拭く
  • 網戸の汚れを落とす
  • 水回り(キッチン、トイレ、お風呂、洗面台など)を掃除する
  • 玄関を掃除する
  • スリッパを準備する
  • 生活のニオイがこもっていないか注意し十分に換気する
  • ニオイが染みついたカーテンやソファ、ペット用品などを洗う
  • 修復可能な床の傷、壁の穴などは修復する
  • ベランダや庭の手入れをする(雑草やゴミの撤去)
  • 不用品を処分する

STEP7.買付(購入申込書)の取得・価格交渉

図6
(図6)

購入希望者が現れたら、不動産仲介会社が間に入り売主と購入希望者とで条件交渉を行います。主に物件の売買価格と引き渡し日の設定を行います。

購入希望者は、値下げ交渉をしてくることもあります。売主は、「いくらまでなら値下げしても構わないか(値下げの最低価格)」を事前に必ず決めておきましょう。購入希望者は、書面による買付(購入申込書)に記名・押印することで購入の意思を売主に伝えることになります。

STEP8.売買契約

図7
(図7)

売買条件について、売主・買主双方が合意すると、不動産の売買契約の締結を行います。売買契約日の日時と場所が決まったら、不動産仲介会社より、契約日当日の流れや必要な書類・持ち物の説明があります。事前に必要な書類や持ち物を準備しておきましょう。

契約日当日は、重要事項説明と売買契約書の読み合わせ・記名・押印、手付金の受領を行う作業がメインになります。重要事項の説明は、不動産仲介会社から買主へ、売買契約書の読み合わせは売主・買主・不動産仲介会社の3者で行われるのが一般的です。

売買契約日の当日の流れを以下の表にまとめました。

売買契約日の当日の流れ

  1. 1.顔合わせする(あいさつ)
  2. 2.重要事項説明をする(不動産仲介会社から買主へ)
  3. 3.売買契約書を読み合わせる(売主と買主と不動産仲介会社)
  4. 4.売買契約書へ署名捺印する(売主と買主)
  5. 5.手付金を受領する(買主から売主へ)
  6. 6.仲介手数料の半額を支払う(売主と買主から不動産会社へ)

STEP9.決済・物件の引き渡し

図8
(図8)

買主から売主に売買代金を支払い、同時に、売主から買主へ所有権移転登記の申請を行い、物件の引き渡しを行います。

売主に住宅ローンの残債も残っている場合は、買主から受領した売買代金から住宅ローンの残債の相殺をし、売却する不動産に抵当権が付いている場合は、抹消の手続きも行います。所有権移転登記や抵当権抹消登記の手続きは、司法書士に委託し、司法書士が行うことが一般的です。

図9
(図9)
参考: 全日本不動産協会

まとめ

不動産売却には9つのステップがあり、不動産の専門用語が出たり、特殊な手続きもあったりするため、売却が完了するまでに長い時間を要すると感じる方も少なくありません。

不動産売却において重要なことは、事前に売却の流れを把握し、自身も不動産売却について多少の知識を持つこと、そして、信頼のおける不動産仲介会社を選ぶことです。複数の不動産仲介会社に売却相談や査定依頼をし、実績があり不動産売却に向けて親身に対応してくれる不動産仲介会社を選び、後悔しない不動産売却を実現しましょう。