神奈川県で実利回り37%!購入から賃貸客付けまで
僕FAPが手掛けた10軒の賃貸物件は、地方物件が多いこともあり、実利回り30%が平均値となっている。その中で唯一の首都圏?(神奈川県相模原市)で実利回り37%の好成績を残すことが出来た物件がある。
本記事では、このFAP史上最優秀物件の購入からDIY、賃貸客付けまでの概要をご紹介したい。
本物件は、立地と実利回りの高さの他にも以下のような特徴がある。
- DIY~賃貸客付けまでの期間:4か月間
- 募集開始~賃貸客付けまでの期間:1週間・内見1回
- 賃料:9万円
1.100万円で神奈川県の物件を購入できた理由
高利回りを得るには当然ながら、次の2点ともに重要だ。
- ①物件購入費や修繕費を含めトータルコストを抑えること
- ②賃料をできる限り高く設定すること
ボロ戸建てではこのバランスをとるのが非常に難しい。地方物件になれば特に高値家賃で設定しても客付けに苦戦することも多く、次のような葛藤を抱いているボロ戸建て投資家は多いと思う。
- ●ぼろぼろなので物件購入費用は低いが修繕費が高くなり、結果としてトータルコストが上がる
- ●ぼろぼろな物件を最低限のリフォームで済ませトータルコストは下げられるが、家賃が高くならない上、競合差分を出しにくく客付が難しくなり、入居後もクレームの可能性がある
今回ご紹介する物件は、購入費用及び修繕費トータルで約290万程度。特に立地のわりに物件購入費用や修繕費用を抑えることができたところが神奈川県で37%の利回りを叩き出せた大きな要因になっている。
修繕はDIYを織り交ぜたことに加え、ネットに出回っている物件ではなく、不動産会社回りをしている中で、未公開物件を紹介してもらったことがコストを抑えることができた一番の要因だ。
もちろん、僕は不動産業者さんとのコネがあるわけではないので、すぐに物件紹介をしてもらえたわけではない。紹介してくれた不動産業者さんが、たまたま僕と同じ大学を卒業した大先輩だったことで話が弾み、当時その方が困っていた別物件の除草作業を任せてもらったのだ。DIYの実績や人柄等を信頼してもらったことが物件紹介をしてもらえた理由だと考えている。
ネットで物件を探す人が増えたからこそ、足で稼ぐ不動産活動で得られる出会いや掘り出し物はまだまだ多いと感じた物件だった。
2.4か月で終えたDIY
フルDIYをして数字上は実利回りが高く見える物件でも、ノーリフォームや簡易リフォームで貸し出せていた場合の逸失家賃分を考慮すると、実は利回りが高くないということもある。
僕もボロ戸建て投資を始めた当初はDIYに2年近くの月日をかけてしまった物件がある。現在フルリフォームを行い、7.2万円で貸し出しをしているが、2年前にノーリフォームで相場最低家賃4万円で貸し出せていた可能性のある物件だった。DIYが長引けば長引くほど固定資産税や火災保険費などを収入のない状態から払わなければならないうえ、リフォーム費もかさんでしまう傾向があったため、それ以降はDIYを早く終わらせることを意識してきた。
【お風呂は清潔感あるデザインだったのでクリーニングとガス工事のみ】
DIYの期間は物件の状態にも依存する。つまり、必須修繕箇所が少ない物件は表層リフォームだけで済むので、DIYに時間がかからない。ボロ戸建て投資を始めたての頃は如何に物件を激安で買うかに心血を注いでいた。実際に1万円や5万円で購入した物件もある。しかし、長期DIY物件を複数経験したからこそ、ぼろぼろすぎる物件を0円に近い金額で買うよりもDIYに時間がかからなそうな物件をお安く買う方がよいという方針に変わっていった。
【シロアリで框と床はボロボロだったが、建具や壁紙の状態は悪くない】
本物件は洋室が多く、状態も比較的きれいだったため、DIYを4か月で終わらせることができた。①雨漏りへの対処、②床がシロアリに喰われていたため床の改修や、➂洗面台の水漏れへの対処の3つが必須修繕箇所だったが、その他壁や天井は壁紙の張替えだけで 対応できる状態だった。
DIYに入る前にシロアリ駆除業者への依頼、屋根屋さんに雨漏りの修繕依頼を済ませておいた。
【雨漏りしていた天窓】
DIYは玄関を明るい白を基調としたデザインとし、部屋もその色合いに合わせた内装に。
僕は主に大工担当としてシロアリに喰われた床をひたすら直していく。
その間に、妻が愛犬の相手をしながら塗装、壁紙や床材を貼っていく。
床が完成したところで電気屋さんに配線を依頼し、ダウンライトやスイッチの位置の変更、コンセントの増設などをやっていただいた。電気屋さんとは仲良しなので、1泊2日物件に泊まり込みだ。
本物件は雨漏りの原因にもなり、一度で雨漏りを止めることができなかった天窓だが、ふさぐのもお金がかかる。そこで、雨漏り修繕をして天窓を活かした内装にするべく、間接照明を仕込んだ。
その他、もともと絨毯の上にピアノが置かれていた防音室。
こちらは目的室としてどのようなシーンにも合うデザインを意識して壁紙とクッションフロアを選んだ。
更に、本物件の一番の見どころはシアタールーム!
もともと車庫の上の空間が納戸になっており、窓もなく脚立がないと上がれない特殊な空間だったため、DIYでシアタールームとして活用してみた。
その非日常空間を活かそうと思い、画質のいいプロジェクターを設置し、防音性を高めるクッションも加えた。
相模原はキャンプ客が多い土地なので、キャンプやアウトドア好きの方が家でも楽しめるような空間を想像できるようにキャンプ椅子をステージングで使ったところ、実際に、現在入居してくれている方は漫画等を持ち込んで趣味の部屋にしてくれているようだ。
このようなリフォームを4か月間の土日・祝日で完了させた。
3.内見1回、1週間で9万円で賃貸客付けが完了
ちょうどDIYが12月に完了し、繁忙期に差し掛かるタイミングだったこともあり、早期に客付けができると思っていたのだが、本物件は9万円で募集を開始してから一度も値下げをすることなく1週間以内に内見の申込みが入った。
更に驚いたことに、その内見者の方が内見当日にそのまま申し込みをしてくれたのだ。
こんなにすぐ申し込みをしてくれたのは、大型犬を飼っている方だったため、希少な大型犬OKの物件だったことが一番大きな要因だと思う。神奈川県と言ってもキャンプ場まで徒歩15分くらいの山の中の住宅街であるのも、愛犬家にとって好印象だったに違いない。
【家の裏は森】
その他、内装やフリーレントも入居の決断に好印象を与えることが出来たと考えている。しかし、ここまですぐに客付けできてしまうともう少し強気の家賃設定でもよかったかな?と思ったくらいだ。
とはいえ、良い入居者さんに巡り合え、迅速な客付けができたことは何よりの朗報だ。
結果、本物件はDIY期間最速、相場よりも高値家賃、入居付け期間最速の実利回り37%物件となった。
・家賃9万円
・物件購入費用+リフォーム費+諸費用290万
これまで3年間不動産投資でいくつもの失敗を繰り広げてきた僕の経験と偶然の幸運が良い具合に調合されて出た結果なので、再現性はないかもしれないが、この物件での成功を僕の中では目標値として今後もやっていきたいと思っている。
DIYに時間やお金をかけすぎてしまって悩んでいる方がいたら、「その経験がいつか糧になる日が必ず来る!」とエールを送りたい。
白柴・妻と一緒にDIYしながら全国のボロ戸建てを再生するサラリーマン投資家。
300万円を握り締め28歳からボロ戸建て投資をスタート。3年目で10軒の賃貸物件購入を実現。
ボロ戸建てに潜む、涙あり笑いありの様々な壁に日々ぶち当たりながら獅子奮闘している経験を初公開します!