洗濯機置き場がない物件をどうする?不動産投資家向けに注意点や解決方法を解説
賃貸物件の多くは洗濯機の設置スペースが確保されており、室内で洗濯するライフスタイルが一般的です。
しかし築年数が古い物件はベランダなど室外に洗濯機を設置するタイプも多く、戸惑ってしまう人も多いです。
アパートによっては室外に置くことができないケースもあり、コインランドリーを利用しなければ洗濯できない物件も少なくありません。
室内に洗濯機がある生活に慣れている人にとっては違和感のある物件に見えてしまいますので、洗濯機の置き場所がない物件で不動産投資を行う際には注意が必要です。
洗濯機の置き場や洗濯パンがないことが入居者が集まらない原因になることもあり、リフォームによって設定場所を確保するなど対処法を検討することもポイントです。
この記事では洗濯機置き場がない物件で不動産投資を行う際の注意点と、洗濯機置き場の設置方法と費用について解説します。
築年数の古い物件を購入して収益化する予定のある人は参考にしてください。
- 洗濯機置き場がない物件の問題点
- 室内洗濯機置き場の設置方法と費用
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洗濯機置き場がない物件の問題点
都市部にある一部の賃貸を除いて室内で洗濯機を使うのが一般的なライフスタイルとなっており、人によってはそのまま洗濯物を室内で干すこともあります。
洗濯機が室内にある環境で生活してきた人は多く、洗濯するために屋外へ出たりコインランドリーを利用することに違和感を感じる人は少なくありません。
そのため内覧時に検討物件から外れてしまうこともあり、不動産会社も洗濯機置き場がない物件はおすすめしにくいというデメリットがあります。
その結果入居率が下がってしまい収益計画が不安定になり、計画通りに利益を得られない原因にもなりかねません。
また、洗濯機置き場がない物件は将来収益物件として売却する際にも買い手が見つかりにくく、相場よりも安い金額で売却する可能性が高くなってしまいます。
このように洗濯機置き場の有無は賃貸経営において重要なポイントとなっていますので、洗濯置き場の無い物件は対策が必要といえます。
室内洗濯機置き場を設置するメリット
洗濯機置き場がない物件は借り手が見つかりにくいですが、リフォームによって設置スペースを確保することで改善することは可能です。
こうした工夫により築年数の古いアパートであっても収益性を向上させることができ、不動産投資の観点からも大きなメリットとなります。
また室内で洗濯機を稼働させることで騒音対策や振動対策にもなり、近所トラブルを減らせる効果も期待できます。
この章では洗濯機を設置することで得られるメリットについて詳しく解説しますので、洗濯置き場のないアパートの経営者はチェックしてください。
入居率アップと安定経営につながる
洗濯機を室内に置くライフスタイルは一般的であるため違和感なく内覧を進めることができ、賃貸契約の成約率がアップします。
入居者が増えれば増えるほど家賃収入は増加しますので、賃貸経営において入居率の向上は重要なポイントといえます。
また、入居者が快適に暮らすことができるようになりますので長期間契約してくれるようになり、空室リスクを減らせるという効果も期待できます。
このように、洗濯機置き場を設けることで入居率が低い部屋の収益を改善できるという点が、大きなメリットです。
物件の資産価値向上
配管工事をして排水と給水口を設置し、どのようなタイプの洗濯機も設置できるようにすることでアパートの資産価値は高くなります。
賃貸経営の収益計画は家賃+売却益でプラスになるよう設計することが多く、将来高く売ることができれば家賃の収入が低くても利益を得ることができます。
収益物件の資産価値向上はこのような理由から常に検討しておくべきポイントといえますが、洗濯機置き場の設置は資産価値向上に加えて入居率もアップするため、おすすめです。
なお、最近の洗濯機は漏水する可能性が低いため、防水パンを設置しないリフォームが増えています。
水漏れ・騒音リスクの低減
家電量販店にある洗濯機は室内で使用することを前提にしていることが多く、室外で使用すると内部に水が侵入したり水漏れすることもあります。
このようなトラブルが起きると階下の住民に被害が出てしまい、さらに漏水によって建物が劣化してしまうことも考えられます。
また洗濯機は意外と稼働時の音が大きく、近隣住民の目を気にしながら洗濯しなければなりません。
室内に洗濯機を設置することでこうした問題を解決することができ、洗濯機を長持ちさせつつ気軽に洗濯することができるようになります。
これ以外にも人の目を気にせずに洗濯できることから、セキュリティ対策にもなるという点がメリットです。
室内洗濯機置き場の設置方法と費用
洗濯機置き場を設けることで入居者は安心して洗濯することができ、長い間住み続けてくれるようになります。
また資産価値が向上するというメリットもありますので、洗濯機置き場がないアパートはなるべく設置スペースを設けることをおすすめします。
ただし洗濯機置き場は室内のどこに設置しても良いわけではなく、生活動線が良くなる場所を選ぶのがポイントです。
また設置にかかる費用や期間についても事前に調べておき、計画的に工事をする必要があります。
場合によっては工事の内容を住民に説明することもありますので、納得のいくリフォームプランを検討することが大切です。
この章では洗濯機置き場をリフォームによって設置する際のチェックポイントと費用、期間について解説します。
リフォームで室内に新設する際のチェックポイント
洗濯機を置くためにはまずコンセントが必要となり、さらに排水ホースと排水口、給水の蛇口が設置可能であることが重要です。
そのため物件の構造によってはどこにでも設置できるわけではなく、適切な場所でなければ必要以上の工事費用がかかってしまうこともあります。
一般的には水栓設備や配管が既にある手洗い場や洗面台、脱衣所、浴室の近くに設置することが多く、難しければキッチンの横などもおすすめです。
配管の位置などは業者でなければ把握できないことも多いことから、洗濯機の置き場を設置する場合は早い段階でリフォーム業者に相談することをおすすめします。
どこに作る?設置場所の選び方
入居者が暮らしやすい場所に設置することで入居率を向上させることができますので、なるべく生活動線が良くなる場所に設置するのが望ましいです。
また、洗濯機を置くことで湿度がこもってしまうリスクもありますので、換気しやすいスペースであることもチェックしておく必要があります。
このことからも設置する前には事前に自分で住んだケースをイメージし、動線や生活スペースに影響がないか確認しておくことが大切です。
これ以外にも家電量販店で一般的な洗濯機の内寸や高さといったサイズを調べ、ドラム式も含めて設置できるかチェックしておくことも大事なポイントといえます。
リフォーム費用と期間の目安
洗濯機置き場の設置にかかる時間は約1時間程度ですが、戸数や階層によって変動します。
また近隣住民やアパートの住民の生活に影響が出ないよう配慮する必要がありますので、余裕を持った計画を立てておくことがポイントです。
また、洗濯機置き場の設置には「防水パン」「水栓」「給排水管」「コンセント」「復旧工事」「諸経費」がかかり、内容と相場は次のとおりです。
工事名称 | 工事の内容 | 相場 |
---|---|---|
防水パンの設置 | 洗濯機の漏水に対策できる防水パンの設置工事。幅64cm×奥行64cmや幅80cm×奥行64cmなどいくつか種類がある。最近の洗濯機は漏水しにくいため、設置しないケースもある。 | 3万円~5万円 |
水栓の設置 | 洗濯機にトラブルが発生し緊急的に止水するための水栓設置工事。洗濯機の給水ホースが接続できるタイプの水栓を設置する必要がある。 | 5,000円~1万円 |
給排水管の接続 | 既存の給排水管に洗濯機の給水、排水を接続する工事。配管の位置によって費用が変動し、場所によっては費用が高額になることもある。 | 2万円~10万円 |
コンセントの設置 | 洗濯機を稼働させるためのコンセントを設置する工事。漏電防止のためにアース線が付いているタイプがおすすめ。洗面台やキッチン近くに設置する際には水がかからないような位置になっているかチェックする必要がある。 | 1万円前後 |
復旧工事 | 内装や床などの復旧工事費用。給排水管の接続工事が大規模になると復旧工事の費用も増額されるため、注意が必要。 | 5万円~7万円 |
諸経費 | 工事の安全管理や工事の申請書類準備などにかかる費用。総額の割合で決められることが多い。 | 全体の5%前後 |
上記工事を実施した場合、相場は12万円〜25万円前後になることが分かります。
関連記事:空き家をリフォームする際の費用相場と、お得にリフォームする方法を解説
まとめ
アパート経営において入居率の向上は重要な問題ですが、洗濯機置き場の無い物件は生活がしにくく、空室が発生する原因になりかねません。
なぜなら洗濯機置き場がないと室外に洗濯機を置いたりコインランドリーを利用することになり、不便な生活になってしまうことが多いからです。
特に室外に洗濯機を設置すると騒音や漏水問題が発生してしまい、近所迷惑になるばかりか資産価値が低下することも考えられ、将来売却する際の査定額に影響が出てしまいます。
このようなトラブルを避けるためにも、洗濯機の設置スペースがない物件はリフォームして洗濯機置き場を設置し、住民が快適に生活できる空間を整備することが大事です。
リフォームの相場は1戸あたり12万円〜25万円となっており、配管図やアパートの耐久性によって変動します。
収益計画に影響が出てしまう可能性もありますので、複数のリフォーム業者に相談し最適な工事内容を選択することをおすすめします。
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