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借地権物件の投資・購入ガイド|メリット・デメリットと失敗しない売買の注意点

空家ベース編集部

不動産ポータルサイトを見ていると、「借地権つき物件」を見かけることがあります。
借地権とは、土地を借りる権利のことです。所有権物件とは異なり、建替えや利用方法に制限が生じるケースも少なくありません。
それでも借地権物件は投資家から根強い人気を集めており、立地条件の良い物件は公開した当日に買い手が決まることも珍しくありません。
この記事では、投資目的で借地権物件の購入を検討している方に向けて、借地権物件の特徴とメリット・デメリットをわかりやすく解説します。
購入の流れや注意点、確認すべきポイントについても詳しく紹介しますので、これから借地権物件への投資をスタートさせたいと考えている方は、ぜひ参考にしてみてください。

この記事で分かること

    ・借地権物件の特徴
    ・借地権物件を購入するメリット・デメリット
    ・借地権物件の「売買方法」と取引の流れ
    ・失敗しないために!借地権購入・投資の「5つの注意点」
    ・個人投資家におすすめの「借地権活用」アクションプラン

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借地権物件は「投資」としてアリ?初心者が知っておくべき基本

一般的な土地とは異なり、借地権つき物件には「借地権」というものが設定されています。
そのため、借地権の特徴や投資物件としての扱い方を正しく理解しておくことが大切です。
この章では、借地権物件を購入する前に押さえておきたい基本情報をお伝えします。

借地権とは?「所有権」との決定的な違いと資産価値の考え方

借地権とは「土地を借りる権利」のことであり、借地権物件の取引は所有権ではなく借地権を対象としています。
たとえば、借地権の設定された土地に一般住宅を建てて賃貸に出す場合、建物の所有権は取得できますが、土地の所有権は取得できません
また、地主に対して毎月地代を支払い続けることになる点も、所有権物件との大きな違いです。

なぜ借地権付き物件は「高利回り」になりやすいのか

不動産投資において利回りは非常に重要な指標であり、初期費用をいかに抑えるかが利回り向上の鍵を握っています。
借地権物件は所有権を売買する土地と比べて評価額が低く、その分だけ割安な価格で購入できます。
結果として初期費用を大幅に抑えられるため、通常の家賃設定でも高利回りの運用が実現しやすくなります。
さらに、市況の変化によって家賃を値下げせざるを得ない局面でも、ある程度の収入を確保できる余地があります。低リスクで投資をスタートさせたい初心者にとって、魅力的な選択肢のひとつといえるでしょう。

参考: 戸建て投資の利回りはどのくらい?相場と計算方法を解説 │ 空家ベース

旧法借地権と新法(定期借地権)の違い|投資対象として選ぶならどっち?


借地権物件を検討するうえで、旧法(借地法)と新法の違いを把握しておくことは欠かせません。
1992年7月31日以前に締結された借地契約は旧法、それ以降は新法が適用されます。2026年以降に物件を購入した場合でも、契約の締結時期が1992年以前であれば、旧法の借地契約として扱われます。

旧法は借地人の保護を重視した内容となっており、地主側から借地契約を解除することはほぼ不可能に近い設計でした。これにより土地の円滑な活用が妨げられるケースもあったことから、法改正によって正当な事由がある場合に限り解除できるようになりました。
また、新法では「定期借地権」という新たな契約形態も設けられています。定期借地の場合、契約期間が満了すると借地権は終了し、土地を地主に返還しなければなりません。
土地をできるだけ長期にわたって活用したいと考えるなら、旧法の借地権物件を選ぶほうが安心です。

ただし旧法では、建物が「朽廃(くはい)」、つまり老朽化によって使用に耐えられない状態になると借地権が消滅します。一方、新法では建物が朽廃しても契約期間が優先されるため、契約は存続します。
旧法に基づく契約では建物の適切な維持・修繕が欠かせない点を、注意点として覚えておきましょう。

【徹底比較】借地権投資のメリット・デメリット


借地権投資には魅力的なメリットがある一方で、見逃せないデメリットも存在します。どちらの側面も正しく理解したうえで、慎重に判断することが大切です。
この章では、それぞれのポイントを詳しく解説します。

メリット1:物件価格が安く、投資初期費用を大幅に抑えられる

借地権物件の最大の魅力のひとつが「物件価格の安さ」です。初期コストを抑えられるというのは、投資を始めるうえで非常に心強いポイントになります。
初期投資を低く抑えることで利回りが向上し、投資した資金を早期に回収できる見通しが立てやすくなります。

メリット2:土地の固定資産税・都市計画税が0円。維持コストの優位性

固定資産税や都市計画税は、不動産の所有者に課税されます。借地権物件では土地の所有権を取得しないため、土地にかかるこれらの税金は地主が負担することになります。
都市部のように土地の税負担が大きいエリアでも、税額を気にせず投資に集中できるのは大きな強みです。
ただし、地主が支払う税金は地代の中に実質的に含まれているため、厳密に免税となるわけではありません。また、建物に対する固定資産税・都市計画税は引き続き自分で負担する必要がある点も、あわせて覚えておいてください。

デメリット1:地代・更新料・承諾料といった「特有の支出」のリスク

借地権物件では、地主に対して毎月地代を支払う義務があります。加えて、契約更新のタイミングでは更新料が発生するのが一般的です。
さらに建替えや第三者への売却を行う際には譲渡承諾料の支払いも求められます。これらは借地権物件ならではの支出であり、不動産投資の収益性に直接影響を与える要因となります。事前にしっかりと把握しておくことが重要です。

デメリット2:銀行融資が通りにくい?「出口戦略」で苦労する可能性

ローンを活用して借地権物件の購入や建物の建築を検討している場合、まず融資を受けられるかどうかを確認しておくことをおすすめします。
土地の所有権を持たない状態で建物を建てる場合、資産としての担保価値が低くなるため、金融機関の審査が厳しくなる傾向があります。融資できる金融機関が限られたり、通常より高い金利が適用されたりするケースもありますので、早めに情報収集を進めておくと安心です。

借地権物件の「売買方法」と取引の流れ

借地権物件の売買は、一般的な不動産取引とは流れが異なります。
この章では、購入・売却それぞれのステップについて詳しく解説します。

購入時のフロー:地主の承諾から契約までの重要ステップ

借地権物件を購入する際は、地主と借地契約を結ぶ必要があります。その際に大切なのが、土地の利用目的を具体的かつ丁寧に伝えることです。
地主としては、土地に悪影響を及ぼすような使い方はしてほしくないと考えるのが自然なことです。土壌汚染の恐れがないこと、近隣住民への迷惑となる建物を建てないことなどを誠実に説明し、安心感を持ってもらうことが契約を円滑に進めるポイントになります。
また、一般住宅として利用する場合でも、家族構成駐車台数といった情報を共有しておくと、地主が入居者の人物像を把握しやすくなり、スムーズな交渉につながります。

売却時のフロー:地主への通知と「譲渡承諾料」の相場について

借地権つき建物を売却する場合、あらかじめ地主の承諾を得ることが必要です。借地契約は地主と借地権者の信頼関係のうえに成り立っているため、売却に至った経緯を説明し、理解を得ることが大切です。
場合によっては、購入者の家族構成などについて確認を求められることもあります。スムーズに手続きを進めるためにも、不動産会社を通じて事前に情報を整理しておくことをおすすめします。
なお、売却時には地主に対して「譲渡承諾料」を支払うのが一般的で、その相場は借地権価格の10%程度とされています。借地権価格の算出は専門的な知識を要するため、不動産会社に計算を依頼するのが確実です。

【必見】「底地」を買い取って完全所有権化する手法

借地権が設定された建物は、通常の中古戸建てと比べて実需での買い手が見つかりにくい傾向もあります。そのような場合の選択肢として、地主から底地(土地の所有権)を買い取り、完全な所有権物件として売却するという方法があります。
この方法を活用すれば、通常の中古戸建てとして売り出すことができ、立地が良ければ更地として公開してもスピーディーな売却が期待できます。地主との交渉資金の工面といった手間はかかりますが、より高値での売却を目指したい方にとっては有効な戦略です。

失敗しないために!借地権を購入して投資する際の「5つの注意点」


借地権物件を収益物件として運用し、将来の売却益も視野に入れて投資を成功させるためには、事前調査が非常に重要です。
借地権物件には一般的な土地にはないリスクやデメリットが存在しているため、不動産のプロでも慎重な判断を要する場面があります。
この章では、借地権投資で失敗しないために最低限確認しておきたい5つの注意点をご紹介します。

1. 借地条項を確認:建替えやリフォームは自由にできるか?

借地契約書には、借地期間や土地の利用方法、更新条件、第三者への譲渡など、さまざまな重要事項が記載されています。なかでも建替えやリフォームに関する条件は、長期にわたって建物を保有するうえで大きく影響する項目です。物件の検討段階で、必ず不動産会社を通じて内容を確認しておきましょう。

2. 地主の属性:寺社・個人・法人で「交渉の難易度」が変わる

借地権物件の所有者は個人とは限らず、神社や法人が地主であるケースも少なくありません。
神社の場合は神社本庁への確認が必要だったり、法人であれば本社の承認を要したりと、手続きが複雑になる場合があります。
契約までに予想以上の時間がかかることもありますので、地主の属性は早めに把握しておくことが大切です。

3. 残存期間の確認:融資期間や将来の売却価格に直結する

借地契約の残存期間が短い場合、近いうちに更新料の支払いが発生します。また、定期借地契約であれば更新ができないため、期間満了とともに土地を返還しなければなりません。
残存期間は資金回収のスケジュールに直結するだけでなく、将来の売却しやすさや金融機関の融資条件にも大きく影響します。契約の残存期間と更新の可否は、必ず事前に確認しておくべき重要ポイントです。

4. 地代の妥当性:周辺相場と比較して収益を圧迫していないか

土地の資産価値はエリアによって大きく異なるため、借地契約で設定された地代と現在の相場が乖離してしまうことがあります。
地代が相場に対して割高になると収益が圧迫され、利回りの低下にもつながりかねません。物件を検討する際には、販売価格や残存期間と同じくらいの比重で、地代の妥当性もしっかりチェックしておきましょう。

5. 住宅ローン・投資ローンの可否:提携ローンのある不動産会社を選ぼう

有利な融資条件を引き出すことは、投資の収益性を長期的に維持するうえで欠かせない要素のひとつです。そのためには、借地権物件への融資実績が豊富な金融機関に相談することが重要になります。
多くの不動産会社は複数の金融機関と提携していますので、適切な金融機関を紹介してもらう相談しておくことが大事です。

個人投資家におすすめの「借地権活用」アクションプラン

借地権物件を使った投資を成功させるには、収益を最大化するための戦略を持つことが大切です。やみくもに物件を購入するのではなく、どのような物件を選び、どう運用するかをあらかじめイメージしておくことが重要です。
この章では、個人投資家が実践しやすい借地権活用のプランをご紹介します。

副業投資家なら「駅近・築古・借地権」の戸建てを狙え

本業を持つ会社員の方が副業として不動産投資に取り組む場合、「駅近+築古+借地権」の組み合わせを持つ物件を狙うのがおすすめです。駅近の物件は資産価値が高く、将来的に高値での売却が期待できます。
一方で、立地の良い所有権物件は購入価格も高くなりがちです。そこに「築古」「借地権」という条件が加わることで購入価格が抑えられ、投資をスタートした早い段階から高収益を実現しやすくなります。

参考: 初心者必見!戸建て投資の始め方と成功のポイント │ 空家ベース

利回り計算に「譲渡承諾料」を積み立てるシミュレーションの作り方

将来の売却時に譲渡承諾料の支払いが突然発生すると、一時的に収益性が大きく悪化してしまいます。こうした事態を防ぐために有効なのが、毎月の支出に「承諾料積立金」を組み込んでおく方法です。
あらかじめ計画的に積み立てておくことで、いざというときもキャッシュフローを乱さずに対応できます。

地主との良好な関係が「将来の利益」を最大化させる

地主と借地人の関係は、単なる「土地を貸す側・借りる側」にとどまるものではありません。お互いの利益を高め合うパートナーとして関係を築いていくことが、長期的な投資成功につながります。
地主との信頼関係が深まれば、将来的に土地と建物をセットで売却するという選択肢も生まれてきます。また、相続などによって地主が世代交代した場合でも、良好な関係が続いていれば契約を円滑に継続しやすくなります。地主とのコミュニケーションを大切にすることが、投資を安定させる重要な土台になります。

まとめ:借地権は「リスクの構造」を理解すれば最強の投資武器になる

借地権は所有権と比べて制約が多く、資産価値も低くなるため、購入をためらう方もいるかもしれません。しかし、リスクと権利の特徴をしっかりと理解したうえで活用すれば、高い収益性を持つ投資物件として十分に機能します。
借地権の購入から運用、そして売却までを検討している方は、できるだけ早い段階で専門家に相談し、適切なステップを踏んでいくことが成功への近道です。

借地権物件は、リスクと権利の構造さえ正しく理解すれば、初期費用を抑えて高利回りを狙える魅力的な投資手法です。しかし、地主様との交渉や複雑な契約内容の確認など、個人ではハードルが高い部分があるのも事実です。

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