登録免許税とは、登記に伴い支払う税金です。
法務局で手続きをする際に納める税金ですが、司法書士に手続きと支払いのいずれも代行してもらうことが一般的であるため、多くの方はあまり支払った実感がないかもしれません。
本記事では、不動産取引で発生する登録免許税の概要、計算方法や軽減措置などを解説します。不動産売却時の注意点についても整理していきます。不動産取引を検討中の方や、取引が進行中の方はぜひ参考にしてみてください。
はじめに不動産登録免許税とは何なのか見ていきましょう。
例えば、住宅を購入するときは、売主から買主へ、土地や建物の所有権の移転登記をします。所有権移転登記の手続きは、法務局(登記所)にある登記簿に土地や建物の所有権を記録して公示するために行います。登録免許税は、この登記手続きの際に国に納める税金のことです。一般的には、登記を依頼する司法書士を通じて法務局に支払ってもらうことが多いです。
登記時に課される税金はいくつか種類があり、税率もそれぞれ異なります(表1)。
(表1)
税額は基本的に土地や建物の固定資産税評価額に税率をかけて計算します。ただし、新築の場合は、建物に固定資産税評価額がまだ付けられていないため、法務局で認定した課税標準価格に税率をかけます。また、住宅ローンの借入をした際も、金融機関が土地や建物に抵当権を設定する登記が必要になるため、登録免許税がかかります。その他、登記の目的(地上権設定、抵当権抹消登記など)によって、計算方法や税率が異なります。
不動産取得税とは、不動産を購入や贈与によって取得した時や、新築・増築した時に生じる都道府県に納める税金のことです。
ここでは、具体的な登録免許税の計算方法と手続きの流れを見ていきましょう。
【所有権移転登記】
所有権移転登記は、不動産の所有権を誰か他の人に移すときの登記で、主に中古物件を売買したときに行います。計算方法は、次のとおりです。
建物、土地いずれも上記の税率を用います。
【抵当権設定登記】
抵当権は、住宅ローンを借りる際に、住宅ローンの返済滞納が起こった場合の対策として設定されます。そして、抵当権を設定するためには抵当権設定登記を行わなければなりません。計算方法は、次のとおりです。
【所有権保存登記】
所有権保存登記は、誰のものでもない不動産に所有権を設定するときの登記で、新築物件を購入したときに必ず行います。計算方法は、次のとおりです。
建物、土地いずれも上記の税率を用います。なお、軽減税率が適用されれば税率は0.15%に軽減され、さらに、認定長期優良住宅もしくは認定低炭素住宅の場合には税率が0.1%にまで軽減されます。
【抵当権抹消登記】
抵当権抹消登記は、登記簿に記載された抵当権情報を削除するときに行う登記で、主に住宅ローンを完済した場合に行います。計算方法は、次のとおりです。
登録免許税は、登記申請の際に納めます。原則、現金による納付となり、国税の収納機関である日本銀行、日本銀行歳入代理店(銀行や郵便局)や税務署で納付し、領収証書を登記申請書に貼り付けて法務局に提出します。その他に、オンライン申請でインターネットバンキング・モバイルバンキングやATMで納付(電子納付)することもできます。電子納付の場合も領収証書を法務局に提出します。なお、登録免許税額が30,000円以下の場合は、法務局で収入印紙を購入し、申請書に貼り付けて提出することができます。
登録免許税の納付書は、最寄りの税務署、金融機関、または郵便局で入手できます。登録免許税の納付手続きの流れは納付書を入手したら、必要事項を記入し、納付書に記載の金額を納付し、領収書を受領します。
不動産購入の際にかかる登録免許税の税率について、軽減措置が設けられています。
令和8年3月31日まで土地の売買による所有権移転登記および土地の所有権信託登記に係る登録免許税の税率と、令和6年3月31日まで自己居住の用に供する家屋について、家屋を新築・取得した場合の所有権保存・移転登記またはその家屋の取得資金の貸付等を受けた場合の抵当権設定登記に係る登録免許税について、時限措置として税率が軽減されます。
詳しい税率は下記の表で押さえていきましょう。
【土地の売買等に係る登録免許税の特例】
【住宅に係る登録免許税の軽減措置】
参照:登録免許税に関する資料|財務省
住宅用家屋証明とは、個人が自己の居住のための住宅を新築又は取得した際に、その住宅の所在地の市区町村に申請し交付される書類です。一定の要件に該当する場合、登記(所有権保存登記、所有権移転登記等)をする際に、住宅用家屋証明書を添付して登記を行うことで、登録免許税が軽減されます。
住宅用家屋証明書を添付して登録免許税の軽減措置を受けるためには、例えば、
・住宅を新築・取得した日から1年以内に登記を行うこと。
・住宅用家屋証明書を添付して登記を行うこと。
などの要件を満たすことが必要です。
登録免許税の軽減措置を受けるために必要な要件については、各市区町村に問い合わせるようにしましょう。
ここからは、新築住宅と中古住宅、抵当権設定の場合の事例に分けて登録免許税の具体的な計算について見ていきましょう。
新築住宅を購入した場合、新築住宅には固定資産課税台帳の価額がないため、各都道府県の法務官と税務署が「新築建物課税標準価格」を定め、それを基準に税率を掛けます。新築住宅の所有権保存登記の税率は0.4%です。これらのことから、課税標準価格が3,000万円の場合の登録免許税は、次のとおり計算します。
参考:東京法務局管内新築建物課税標準価格認定基準表|東京法務局
中古住宅を購入した場合、固定資産課税台帳の価額に対して税率を掛けます。所有権移転登記を行うため、税率は2.0%です。固定資産税評価額が1,000万円の場合の登録免許税は、次のとおり計算します。
2,000万円の住宅ローンを組んだという事例を見ていきましょう。住宅ローンにおける抵当権設定登記にかかる登録免許税は、次のとおり計算します。
抵当権設定金額とは、債権額や借入金のことです。
最後に、登録免許税以外の不動産取引に関するその他の情報について紹介します。
不動産売却時に、売却益(譲渡所得)が出た場合は、譲渡所得税がかかります。計算方法は以下のとおりです。
「土地を売却した価格(譲渡価格)」から、「売却するための必要経費(取得費と譲渡費用)」を差し引き、「売却益(譲渡所得)」を求め、所定の税率を掛ければ算出できます(図4)。
(図4)
住宅ローン返済中の不動産を売却するためには、
・住宅ローンを完済すること
・不動産に設定されている抵当権を抹消すること
この上記2つを満たすことで、売却が可能となります。
基本的に、抵当権が付いたままだと売却することができません。抵当権とは、金融機関が住宅ローンを貸し付ける際に不動産を担保にする権利のことです。
住宅ローン返済中に家を売却するには、ローンの残債がいくらなのか、家を売却したお金や自己資金で完済は可能なのかを確認する必要があります。
エコ住宅とは、住まいの気密性や断熱性を高め、家庭の消費エネルギーを抑えた住宅のことです。
エコ住宅の補助金制度は、省エネ性能の高い住宅を新築・購入・リフォームする際に、国や自治体から補助金を支給する制度です。補助金の額は、住宅の省エネ性能や工事費などによって異なります。例えば、地域型住宅グリーン化事業、ZEH住宅補助金、長期優良住宅化リフォーム推進事業、低炭素住宅に対する所得税軽減、長期優良住宅の住宅ローン減税などがあります。
エコ住宅への補助金制度を利用するには、次の手順を踏みます。
1.補助金の対象となる住宅を探す。
2.補助金を申請する。
3.補助金の審査を受ける。
4.補助金が支給される。
補助金の申請方法は、自治体によって異なるため、自治体の担当窓口で確認しましょう。
本記事では、不動産の登録免許税について解説しました。登録免許税は登記の目的によって税率が異なり、登記内容によっては高額になる場合もありますが、軽減措置が設けられている場合もあり、適用されれば税金負担が大きく軽減できます。
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土地購入において、セットバックが必要な土地は注意が必要です。建築基準法では、土地は幅4m以上の道路に接する接道義務を果たさなければ建物を建てることが原則建築不可と定められています。この場合、道路から距離を空けて後退しなければなりません。
そこで本記事では、セットバックに関するポイントを紹介します。
セットバックとは、道路幅員を広げることを目的として、敷地境界線から後退して建物を建築することを指します。
後退した部分はオーナー自身の所有のままですが、道路として整備し、活用することができなくなります。ただし、自治体によっては、後退によって生じた道路となる私有地を、自治体が買取もしくは寄付により譲り受ける場合もあります。
古家付きの土地を探している際、不動産会社の不動産広告に「要セットバック物件」と記載があるのを見たことがある方もいらっしゃるかもしれません。
セットバックが必要な理由は、道路の幅員を確保するためです。建築基準法では、消防車や救急車などの緊急車両が滞りなく通行することなどを目的として、建物が道路に接する上で果たすべき義務(接道義務)を定めています。この接道義務において、建物は「道路」に2メートル以上接しなければならないとされています。建築基準法上、正式な「道路」は幅員4メートル以上であることから、道路幅が4メートル未満の道路に接する建物は、建て替える際に道路が4メートル以上となるよう、セットバックしなければならないのです。
セットバックで適切な道路間隔ができることは、緊急車両の通行のほか、地域安全や環境保全の目的にも効果があります。建物間の間隔が広がることで、日当たりや風通しはよくなります。また、火事や地震で建物が倒壊した場合でも、隣地へ影響が及ぶ可能性が低くなります。見通しがよくなることで、防犯面でも効果が期待できるでしょう。
セットバックが必要になるのは、建物を建て替えるタイミングです。建物の建て替え費用とは別途、以下の費用が発生します。
・土地測量費用
土地の一部を道路にする上で、まずはセットバックをどれだけしなければならないかの面積を確定させる必要があります。
・分筆登記費用
もともと一筆であった土地を分筆し、一部を道路にするためには、不動産登記簿謄本の変更登記が必要となります。土地の分筆登記を行うためには、登録免許税を支払う必要があります。司法書士事務所に手続きを依頼する場合には、司法書士の報酬が別途必要となります。
・道路用地の仮整備費用
セットバックして道路とした部分について、道路として利用するためにアスファルトで舗装する必要があります。この整備費用が必要となります。
セットバック費用の相場は、30~80万円程度といわれています。
・土地測量費用:境界確定測量として25万円~ほどかかります。
・分筆登記費用:100㎡程度の土地を二筆に分割する場合で、6万円ほどかかります。
・道路用地の仮整備費用:1平方メートルあたり、5千円ほどかかります。
もちろん、土地の形や隣地との境界画定ができているかどうかで、費用は増減します。
費用のの負担者は原則土地の所有者ですが、自治体によっては自治体が寄付を受ける代わりにそれらの費用を負担する場合もあります。詳しくは、土地のある自治体に問い合わせを行うと良いでしょう。
自治体からセットバックの費用補助を受けることで、負担額を減らすことができます。
また、多くの自治体では、セットバックで道路にした自己所有の土地について、道路部分の固定資産税を課税対象外とする制度を設けています。固定資産税非課税とするためには非課税の申告が必要ですので、忘れずに行いましょう。
セットバックが必要な土地について、現行からどれだけ後退しなければならないかは状況により異なります。ここでは、その計算方法について説明します。
建物をどれだけ後退させなければならないかは、道路を挟んだ向かい側が建物なのか、川や崖地なのかによって異なります。
・道路を挟む反対側が建物のある土地の場合
反対側に別の所有者が所有する土地がある場合は、それぞれの土地所有者が平等に土地を提供することとなります。そのため、4メートルの道路を確保するためには、それぞれの所有者が「道路中心線から水平線で2メートルの位置」までセットバックする必要があります。この際、反対側の土地所有者の建物がすでにセットバックを行ったのか否かで、自分が現状からどれだけ後退しなければならないかは変わります。自治体へ確認するようにしましょう。
・道路を挟む反対側が川・崖の場合
道路を挟む反対側が川・崖などの水路の場合は、土地所有者が単独で4メートルの道路を作るために土地を提供する必要があります。この場合、「川・崖と道路の境界線から水平線で4メートルの位置」まで、セットバックを行います。なお、道路は通常4メートルですが、自治体によっては4メートルより広い道路で設定される場合もあります。
新しい建物を建築する上では、建ぺい率・容積率の範囲内で計画しなければなりません。
セットバックを行った場合、建ぺい率・容積率の敷地面積にカウントできるのは、セットバックした後に残った土地のみとなります。
例えば建ぺい率50%の100平方メートルの土地では、本来「100平方メートル×建ぺい率50%=50平方メートル」の建物を建てることができます。しかし、1mセットバックし利用できる土地が90平方メートルになった場合、建てられる建物は「90平方メートル×建ぺい率50%=45平方メートル」と小さくなってしまいます。
セットバックの手続きは、新しい建物を建築する建築会社が主導して調整してくれるのが一般的です。ただし、土地のオーナーも固定資産税免除の申告をする必要があるため、全体の流れを押さえておくことは重要です。流れは以下の通りです。
・道路調査と事前協議書の提出
・建築確認申請とセットバックの工事
・助成金や固定資産税免除の申告
それぞれ具体的に解説します。
まずは、所有する土地について、セットバックの必要性を確認します。役所の建築指導課などに、接する道路がセットバックの対象となっているかを確認します。この際、補助金などの制度の有無を確認しておくようにしましょう。
セットバックが必要な場合は、事前協議書を作成して提出します。この協議書を受け、自治体職員は現地で現況測量などの調査を実施します。
新築する建物について、図面を作成し自治体へ建築確認申請を行います。この建築確認申請は工事着工前にその建物が建築基準法などの法令を順守しているかを確認するもので、事前協議の通りにセットバックが行われているかもチェックされます。
建築確認申請が通れば、セットバック工事および建物の新築工事を実施します。
工事が完了したのち、補助金が適用される場合はその申請を行います。自治体によっては、工事前に補助金申請をする必要もあるため、事前協議でしっかり確認しておきましょう。
その後、土地のオーナーは、セットバック部分の固定資産税を非課税にする申告を行います。必要書類は、「固定資産税・都市計画税非課税申告書」という書類と地積測量図です。この申告を行わないと、セットバックした敷地についても引き続き固定資産税が発生してしまいます。所有する土地を管轄する税務署に確認の上、申告を行いましょう。
セットバックにより土地の使い勝手は悪くなりますが、風通しや日当たりが良くなるというメリットもあります。ここではメリットとデメリットを説明します。
まずはメリットです。セットバックが必要な土地は、使える面積が少ないことから価格が安くなる傾向にあります。物件購入にお金をかけたくない人にとってはメリットとなるでしょう。
また、セットバックを実施すれば、緊急車両が通れるようになることから、火災や非常事態の発生時でも安心です。
セットバックのデメリットは、セットバックにかかる費用を負担しなければならないこと、新築できる住宅のサイズに制限があることです。これらのデメリットにより建築計画に制限が加わってしまいます。
セットバック必要な土地は安価に購入できますが、前述したデメリットをきちんと認識しておかなければなりません。ここでは注意点を説明します。
セットバックにより土地の一部を道路として拠出しなければならないことから、希望通りの家が建てられない可能性があります。現況の古家と同じ大きさの家を建てられるわけではないので、注意しましょう。
購入時に確認しておきたいのが、セットバック後の有効面積がどの程度の広さ・形になるかということです。セットバックにより面積が狭小になってしまったり、不整形になってしまうと、売却時に買い手がつかない可能性があります。
最後に、セットバックに関するよくある質問を見ていきましょう。
セットバックにより道路となった土地についても、所有権はもとの土地所有者が保有したままとなります。ただし、自治体によっては、道路部分の土地を寄付などで譲渡することもできます。土地を所管する自治体へ問い合わせるようにしましょう。
セットバックで道路となった部分については、工事後、駐車場、倉庫、花壇などどの使い方であっても使用することができません。自らの所有物として、何かしら所有物を置くと罰則を受ける可能性があるため、注意しましょう。
今回は、土地の前面道路が4メートルを満たしていなかった場合に必要となるセットバックについて説明しました。
セットバック必要な土地は安い金額で購入できる傾向にありますが、再建築の際にはセットバックするための費用負担が発生します。購入を検討する際には、それらにいくら必要かをきちんと検討した上で判断するようにしましょう。
セットバックなど、訳あり物件に関する相談は、ノウハウ豊富な不動産業者にするのがおすすめです。空家ベースでは、空き家を紹介し売りたい人と買いたい人をつないでいます。こういった訳あり物件の売却でお悩みの場合は、是非お気軽にお問い合わせください。
空家ベース編集部です。空家と書いて「ソライエ」と読みます。Twitter・Instagram・公式LINEなどでも物件情報を随時配信しています。空き家を買って再生したい方、他では売れないと言われてしまった空き家をご所有の方はぜひご相談ください!
「将来は田舎に移住してのんびり暮らしたい」
「空き家を改装して古民家カフェを経営したい」
近年、空き家を再利用し、さまざまな用途に活用される事例が増えていることはご存じでしょうか。
この記事を見ている方の中にも、空き家の活用に興味がある方がいるかもしれません。そんな時は「空き家バンク」を利用して空き家を探すと便利です。ただし、「空き家バンク」にはメリットだけではなく、デメリットも存在します。上手に利用しないと、失敗する可能性もあります。
本記事では、空き家バンクのメリット・デメリットと、空き家バンクで失敗しないための注意点と対策について解説します。失敗例もあわせて紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。
そもそも、「空き家バンク」とは、自治体や民間企業が主体となって空き家の情報を提供しているサービスのことです。
所有している空き家を貸したい人や、売りたい人が登録し、空き家バンクを介して自治体や民間企業が情報を提供しています。空き家を買いたい人や、借りたい人は空き家バンクから物件を見つけて申し込み、空き家バンクを介して購入や賃貸ができるといった仕組みです。
地方への移住定住の促進による地域の活性化や年々増加し深刻化する空き家問題を解決するために国がはじめた制度です。
空き家を売りたい・貸したい人と、買いたい・借りたい人にとって、空き家バンクの制度は情報取集をするための便利なツールといえますが、空き家バンク制度にもメリットとデメリットがあります。空き家バンク制度を利用する前にメリット・デメリットを確認しておきましょう。
空き家バンクのメリットは以下のとおりです。
不動産業者に売却や賃貸の依頼をしてもなかなか買主・借主が見つからない物件でも、空き家バンクに登録することで空き家に興味のある多くの人に周知できます。また、空き家を古民家カフェやレンタルスペースなど人が集まるコミュニティの場に再生することは、地域の活性化につながるといえます。さらに、自治体によっては、空き家の購入費用や建物のリフォーム費用の一部を補助する制度を設けている場合もあります。補助金制度の条件をクリアすることで更に初期費用を抑えることが可能です。
空き家バンクのデメリットは以下のとおりです。
空き家バンクは空き家の情報提供を行っているだけで、運営している自治体は売買・賃貸契約や仲介に関与はしてくれません。
そのため、自分で直接買主や借主と条件を交渉する必要があります。宅建業者が仲介に入らない場合は仲介手数料を支払う必要はありませんが、その分、当事者間で契約を行う場合にトラブルになりやすいデメリットがあります。
空き家バンクを介して契約を行う場合、提携を結んだ地元の宅建業者に仲介に入ってもらう自治体もあります。また、空き家バンクでは条件を満たせば不動産価値がほとんどないような物件でも登録することは可能ですが、そもそも営利目的ではないため、自治体が積極的な営業活動をしてくれるわけではありません。
「早く売却したい」「すぐに賃貸に出したい」と考えている人にとっては、空き家バンクは向いていないといえます。
ここでは空き家バンクで失敗する主な原因として、次の3つを紹介します。
失敗する原因を事前に把握し、空き家バンクを利用する際の参考にしましょう。
空き家や古家付き土地には、一定の需要がありますが、エリア・地勢・金額・築年数などの諸条件によって買主や借主が見つからないことがあります。
だからといって、相手の属性をしっかりと調査・情報収集せずに空き家や土地を処分すると、以下のような失敗やトラブルにつながりやすいため注意が必要です。
一口に空き家や古家付き土地といっても、物件ごとに最適な活用方法は異なるため、活用方法を見極めることが大切です。
例えば、商業エリアや主要ターミナルに近い空き家なら、店舗活用や賃貸として貸し出すと、一定程度の需要が見込めます。
落ち着いたエリアや地方に古家付き土地があるなら、リフォームをして「古民家カフェ」や「古民家レストラン」として売り出せば、買主や借主が見つかる可能性が高まります。
売買あるいは賃貸いずれにおいても、希望者の用途や目的とミスマッチした活用方法を選択すると、失敗につながるでしょう。
長年放置された家屋は、老朽化や設備の劣化などが進んでいます。市街化調整区域にある家屋や再建築不可物件などに該当しなければ、空き家や古家付き土地をリフォーム・リノベーションすることも可能です。
ただ、気付かないうちに、将来的なリターンに見合わない改修費用を支払っていることもあります。見積もりはしっかりと確認し、複数業者に依頼するようにしましょう。
>>市街化調整区域にある家屋や空き家については、こちらの記事で詳しく解説しています
市街化調整区域は建て替えや増改築ができる条件は?活用方法や売買まで解説!
空き家バンクの失敗例とその対策をご紹介します。
ひとつずつ紹介していきます。
空き家バンクを利用して当事者間で売買契約を行う場合でも売買契約書の作成は必要です。専門知識のない個人が売買契約書を作成するのは難しく、「書類の不備を理由に契約を無効にされた」といったトラブルや、引き渡し後に「売買契約時には説明がなかった欠陥があった」「心理的瑕疵があったことが判明した」といったトラブルが発生する場合があります。売主と買主間のトラブルを防ぐために、基本的には空き家バンクを介して売買する場合でも、自治体と提携している不動産会社に仲介を依頼することをおすすめします。
空き家バンクを介して物件を貸し出していたら大麻栽培や特殊詐欺などの犯罪の拠点として利用されていたケースもあります。このような犯罪の場に利用されていますと、その後空き家の売却や貸し出しに悪影響を及ぼす可能性もあるため、貸借希望者の審査はしっかりと行うことが重要です。
空き家バンクで空き家を安く購入できたが建物のリフォーム費用が予想以上にかかったという失敗のケースも多いです。空き家バンクに掲載されている物件の価格は相場よりも低めに設定されており、購入費用を安く抑えることができますが、基本的に築年数が古く、改築して再利用するにはリフォーム費用がかかります。中には、シロアリの被害にあっていて建物の基礎部分の大規模な修繕が必要になる場合もあります。空き家バンクで空き家の購入を検討する場合は、購入価格だけでなく、リフォーム費用も見据えた購入計画をすることが大切です。
効率的に空き家を売買・賃貸借できる空き家バンクを使って土地活用を成功させるために、空き家バンクを利用するときは、以下のポイントも念頭に置いておきましょう。
ひとつずつ見ていきましょう。
空き家バンクには、全国各地の空き家や古家付き土地などの物件情報が掲載されています。
所有する空き家や古家付き土地の具体的な活用法を検討したり、近隣エリアの物件の情報収集をしたりすると、具体的な活用法や土地活用のイメージを膨らませることができるでしょう。
空き家バンクは、登録や物件情報の掲載は無料です。ただ、すぐに買主や借主が現われるわけではありません。待っているだけでは、家屋は老朽化してしまいます。その期間も、建物の維持管理や、固定資産税や都市計画税の納付などは必要です。
「空き家を早く処分したい」「古家付き土地をすぐに売りたい」とお考えの方は、よりスムーズに空き家売却や土地活用ができるように、空き家を専門に取り扱う不動産会社や、買手の付きにくい不動産処分に強みを持つ専門家と連携しておくと安心です。
また、空き家バンクは物件の売買や賃貸借の契約には介入しません。個人間での売買契約や賃貸借契約では、後々トラブルになる可能性が高いため、専門家や不動産会社と連携し、契約を進めるとトラブルを避けられるでしょう。
自治体によっては、空き家バンクの利用を条件とした補助金・助成金制度を設けています。主に、設備や建物、防災・防犯対策などにかかった改修費用が補助対象です。
「補助金・助成金が出るなら」と、空き家の改修や移住を検討する方も多いため、スムーズに空き家を売却できます。空き家や古家付き土地のある自治体の窓口やホームページを確認してみましょう。
参考:空き家バンク助成金|茨城県利根町
参考:空き家改修等事業補助金|熊本県宇城市
参考:『空き家改修費助成事業補助金』制度|佐賀県小城市
空き家の売却方法には、以下の方法があります。
そして、空き家の売却では、税制優遇を受けることができます。特に多くの方が活用できる税制優遇制度が「居住用財産を譲渡した場合の3,000万円の特別控除の特例」です。
一般的には、3000万円特別控除の特例と呼ばれ、不動産売却で発生する譲渡所得が、一定の条件を満たすことで最高3000万円まで非課税になる、という税制優遇制度です(図1)。
【図1】
条件を満たし3000万円特別控除の特例が適用されれば、売却益が3000万円以内であれば税金が発生しません。空き家の売却をする際は、適用条件を満たしているか必ず確認するようにしましょう。
参考:No.3306 被相続人の居住用財産(空き家)を売ったときの特例|国税庁
空き家を貸したい・売りたい人と借りたい・買いたい人にとって空き家に特化した情報を集められる空き家バンクは便利な制度ですが、活用方法を間違えると、空き家の活用を失敗してしまう恐れがあることも事実です。空き家を上手に利用したい方は、空き家バンクのメリット・デメリットや具体的な活用方法をしっかりと把握したうえで、空き家バンク制度を活用していきましょう。
「空家ベース」では、空き家を売りたい人と再生したい人を繋ぐポータルサイトとして全国の空き家物件の情報を数多く掲載しています。空き家売買に興味のある方は是非お気軽にご相談ください。
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「相続した空き家が市街化調整区域にあり、対処に困っている」
「市街化調整区域の戸建て住宅を購入したけど、老朽化しているから建て替えしたい」
市街化調整区域にある建物は建て替えができるものの、一定の条件を満たす必要があります。また、いざ売ろうと考えても、買主が見つからずなかなか売却できないといったデメリットもあり、売買の場面では慎重に判断しなければなりません。
本記事では、市街化調整区域での建て替えや増改築が可能になる一定の条件や、その他の活用方法について解説します。
土地、管轄する自治体によって都市計画で「都市計画区域」と「それ以外の区域」を定めています。
そして、都市計画区域は、市街化区域と市街化調整区域、非線引き区域に分かれます。
「市街化区域」は、街の活性化を目的とする地域で、人々が住みやすくなるように、インフラ整備や開発などが積極的に行われます。
一方、「市街化調整区域」は、都市化・市街化を抑制する地域です。原則として、積極的なインフラ整備や開発は行われず、人々が住むための住宅や商業施設などの建築が認められないエリアです。
「非線引き区域」は、区域区分が定められていない区域で、市街化区域でも市街化調整区域でもない区域を指します。
このなかでも「市街化調整区域」は、自分が所有する土地でも、自治体の許可がなければ自由に建物を建てたり、建て替えたりできません。中古住宅を安く購入した後に「再建築不可だった」と気付く方も一定数存在します。
市街化調整区域の特徴は、大きく以下の4つです。
市街化調整区域の目的は、都市化・市街化の抑制です。無秩序な発展や市街拡大を防ぐために上記のような特徴を持っています。
積極的なインフラ整備や開発が行われない市街化調整区域では、条件さえ満たせば、建物の建て替えや増改築、リフォームが可能です。
市街化調整区域で、建物の建て替えや増築を行うには、都市計画法第34条に定められた要件を満たし、都道府県知事などから許可を得なければなりません。
条文のままでは表現が難しいため、条文の一部を簡単に要約したものをご確認ください。
居住中の住民に有益な店舗の建築 危険物の貯蔵や処理を目的とする施設 既存の工場に関連する事業場や中小企業を振興する施設 市街化区域に隣接または近接し、市街地の一部と認められる地域への建築 そのほか、開発審査会からの許可を得たもの
要件を満たし、市街化調整区域への建築が止むを得ないと判断される場合に、建築許可が下ります。もちろん、立地や自治体の都市計画などによって要件は異なります。管轄する自治体の窓口で確認するようにしましょう。
「市街化調整区域にもともと建っている既存の住宅でも、建て替えや増築はできないの?」と疑問に思うかもしれませんが、このようなケースでも都道府県知事からの許可を得る必要があります。
ただし、絶対に許可が下りず建て替えや増築ができないというわけではありません。建て替えや増築を検討中の方は、自治体の窓口や市街化調整区域内で不動産売買に実績のある不動産会社に確認するとよいでしょう。
市街化調整区域において、既存の居住住宅や相続により取得した空き家などを建て替える際の手続きの流れは以下のとおりです。
ひとつずつ見ていきましょう。
市街化調整区域に建築物を建てる場合、まずは自治体に事前相談します。
事前相談の際は、「位置図」「住民票」「現況写真」など各書類が必要です。相談の結果、建て替えの計画が具体化されたら、市街化調整区域で実際に建築可能か、許可手続きが必要かなど、自治体と事前協議を行います。
協議後、自治体から開発許可を取得できるかどうかの回答があり、問題がなければ、開発許可や建築許可などの手続きを進めていきます。
事前相談や事前協議では、必要書類の提出を求められるため、あらかじめ自治体の担当窓口に確認しておくと安心です。また、不動産関連の専門知識も必要になるため、市街化調整区域の土地活用や建物に詳しい不動産業者に相談すれば、サポートやアドバイスを受けられるでしょう。
開発許可申請は、建て替えや建築に先立ち、土地の掘削や整備工事などの許可が必要と判断された場合に行います。
開発許可を申請し、申請に伴う手数料の納付を済ませ、開発許可書の交付を受けます。
開発許可を得て、開発行為が完了した後に、建て替えや建築する建物に関して建築許可申請が必要です。
建築許可とは、建築物の新築や、既存建築物の建て替えや増改築、第一種特定工作物の新設などで必要な手続きです。もちろん、開発許可同様、建築許可が不要な場合もあります。
建築許可は、建築計画に関する自治体との事前相談や、敷地内権利者との同意、建築基準法を含む各種法令の違反確認などが済むことで、申請に移ることができます。
必要書類を提出し、審査で問題がなければ、手数料の納付を行い、受理後に建築許可が下ります。
市街化調整区域内で、建て替えをするメリットとデメリットを見ていきましょう。
市街化調整区域に建て替えや増築を行い、住むことで得られるメリットは以下の4つです。
市街化調整区域は、土地の評価額が低いため固定資産税が安く、都市計画税はそもそも課税されません。また、近隣に商業施設が少ないため、広い敷地を確保でき、騒音に悩むことなく静かな環境で過ごせるというメリットがあります。
一方、デメリットとして以下のようなことが挙げられます。
市街化調整区域は、インフラの整備や開発が積極的に行われないことが多く、「生活上、不便かもしれない」と懸念する人は少なくありません。そのため、将来的に売却を考えている場合は、上記のデメリットをあらかじめ念頭に置いておきましょう。
市街化調整区域に住む方や移住を検討している方、相続や遺贈によって地方の空き家や古家付き土地を取得した方が、もしも建て替えや増改築を検討しているのであれば、押さえておくべき注意点が3つあります。
ひとつずつ見ていきましょう。
以前は、例外的に一定の条件を満たせば開発許可を得ることなく、開発や建築を行える「既存宅地制度」がありました。
しかし、既存宅地制度は2001年に廃止され、現在では特例措置を設けている一部の都道府県を除き、既存宅地であっても開発や建築を行うことは難しくなっています。
建て替えや増改築を検討中の方は、所有する土地や建物のある市区町村では既存住宅制度の特例措置が設けられているかどうか、自治体の窓口に確認してみましょう。
インフラ整備が不十分な土地は、建て替えや増改築以外でも十分に有効活用できます。
以下は、土地活用の一例です。
老朽化で住むことが困難になった戸建てや、相続や遺贈で取得した空き家を増改築するつもりがなく持て余している場合は、更地にして別の方法で土地を活用することも検討しましょう。
市街化調整区域内の不動産売買は、不動産会社によっては仲介に難色を示されることも多く、売却が不利になることもあります。ただ「絶対に売れない」というわけではありません。
市街化調整区域でも、開発許可の要件が緩和されていれば、その土地は比較的売却しやすい傾向にあります。特に、土地の地目が宅地の場合や、農地ではない場合、などは売却しやすいため、将来的に売却を考えるのであれば、開発許可要件の緩和や、地目などを確認しておくと安心です。
また、建て替えや増改築が許可されにくい土地であっても、敷地が広く、周辺環境が良好であれば、事業用に土地を購入したいという買主も一定数存在します。ただ、そのような買主を自ら探すのはとても手間と時間がかかるため、市街化調整区域の売買や仲介に詳しい不動産会社を頼るという方法もおすすめです。
本記事では、市街化調整区域における建て替えや増築が可能になる条件や、その他の土地活用方法、市街化調整区域で建て替えを行う際の注意点について解説しました。
市街化調整区域にある土地は、自分の土地や建物であっても、都道府県知事からの許可がなければ自由に行えないなど、制限が設けられています。購入時の費用や固定資産税の負担は少ないものの、不動産売却という面では不利に働くケースもあります。買主からの声が掛かるのを待っているだけでは、なかなか難航するでしょう。
市街化調整区域内の不動産売却を検討している方は、区域内にある土地や建物の売買実績が豊富な不動産会社に相談した方が、スムーズに売却できます。ただ、取扱実績がない不動産会社も多く、最初から「市街化調整区域内の物件はお断り」ということもあるでしょう。
そこでおすすめしたいのが、売主と買主のマッチングができる仲介サイトです。「空家ベース」は、全国各地の空き家や再建築不可物件などの「売れにくい」と烙印を押された不動産の売買実績が豊富で、これまでも数多くの売りたい人と買いたい人をつなげてきました。
不動産売買について相談がある方やお困りごとをお持ちの方は、お気軽にご相談・お問い合わせください。
空家ベース編集部です。空家と書いて「ソライエ」と読みます。Twitter・Instagram・公式LINEなどでも物件情報を随時配信しています。空き家を買って再生したい方、他では売れないと言われてしまった空き家をご所有の方はぜひご相談ください!
不動産売却の検討や、不動産の売買価格を知りたいときに、
「路線価と実勢価格のどちらを参考・目安にすれば良いのか」
「路線価と実勢価格がいくらになるか、調べ方を知りたい」
「路線価は固定資産税評価額や相続税評価額と関係があるのか」
などについて、疑問に思っている方も多いのではないでしょうか。
本記事では、路線価と実勢価格の違いや、路線価と実勢価格の調べ方、不動産投資における路線価と実勢価格の活用方法について解説します。戸建てや土地などの不動産査定・売却を検討中の方は、基礎知識として理解を深めておきましょう。
路線価とは、国税庁が定める主要な道路に面した1平方メートルあたりの土地の評価額です。簡単にいえば、土地ごとの基準価格のことです。相続税や固定資産税などの税金を計算する基準となります。路線価には「相続税路線価」と「固定資産税路線価」の2種類があり、路線価といえば一般的には「相続税路線価」を指します。
より正確で具体的な路線価は、国税庁のホームページを利用のうえご確認ください。路線価は毎年公表されるため、所有不動産の売却や土地取引を検討中の方は、過去の取引実績だけを参考価格とせず、定期的にチェックすることをおすすめします。
路線価は、国税庁が毎年1月1日を評価時点とし、7月1日に発表される価格です。その土地が面している道路ごとに設定されており、相続税路線価と固定資産税路線価の2種類があります。相続税路線価は公示価格の8割(80%)程度、固定資産税路線価は公示価格の7割(70%)程度となっています。
実際の評価額は「路線価×土地面積×補正率」の3つの数値を掛け合わせた計算式で求めます。
例えば、路線価は1平方メートルあたりの価額であるため、路線価20万円の道路に面している200㎡の土地の評価額は、路線価20万円×面積200㎡=4000万円です(図1)。
【図1】
路線価を算出する要素の一つに、地勢があります。地勢とは、土地の形状や位置を表す言葉です。地勢が悪い場合、基本的には土地の評価額は下がります。
例えば、傾斜地にある土地は、平地にある土地に比べて評価額が低いです。傾斜地にある土地は、平地にある土地よりも開発が難しく、利便性が低いためです。また、地盤が弱い土地、洪水や土砂災害など生命が脅かされる危険がある土地も、土地評価額が低くなる傾向があります。
そのほか、土地評価額に影響する要素が、奥行・形状・間口などです。旗竿地などの奥行きが長い土地には、ビル街地区では「1.00」、普通住宅地区では「0.81」などの奥行価格補正率が適用されます。整った四角形でない土地は不整形地補正、道路に接している間口部分が狭い土地には間口狭小補正が適用され、土地評価額が算定されます。
複数の要素が重なる場合は、どうなるのでしょうか。実は、複数の補正が反映され、土地評価額がさらに調整計算されます。「想像以上に査定価格が低い」とならないように、念頭に置いておきましょう。
路線価の算出要素の一つである利便性とは、土地の交通の便の良し悪しを意味します。利便性が高い土地は評価額が高くなります。例えば、「公共交通機関の駅やバス停に近い」「主要道路に面している」「商業施設が近くにあり生活環境が充実している」などは、利便性の高い土地です。
利便性が高い土地であれば、加算補正を適用して評価額を上げることが可能です。加算補正の方法として、「二方路線影響加算」と「側方路線影響加算」があります。
二方路線影響加算は、土地の正面と裏面が道路に接している場合に適用される補正です。側方路線影響加算は、角地や複数の道路に面していて利用しやすい土地に適用される補正です。複数の道路と接している場合は、二方路線影響加算と側方路線影響加算を組み合わせて評価額を計算します。
周辺環境とは、土地の周りの景観や治安などのことをいいます。周辺環境が優れている土地であれば路線価評価額が高くなります。例えば、近くに公園や緑地などの自然が多い場合や、学校や病院などの日常生活に欠かせない公共施設が多い場合も、評価額が高くなる傾向があります。
次に、実勢価格について解説します。実勢価格の定義や決定要因は路線価とは異なります。
実勢価格とは、実際に取引された価格のことです。売主と買主が実際に取引した価格であり、実例として参考になる価格と言えますが、売買する時点の経済状況や需要関係を考慮する必要があります。
実勢価格は、国土交通省が運営する「不動産取引価格情報検索」を使って自分で調べることも可能ですし、不動産会社に依頼して、不動産会社のみが利用できる不動産情報ネットワーク・REINS(レインズ)を使って調べることも可能です。
不動産は、「同じ不動産など一つとして存在しない」と言えるほど、立地条件や建物の築年数、劣化具合などの条件が異なり、それらが個々の価格の要因にもなります。また、その時の不動産市場における需要と供給のバランスによっても不動産の価格は変動します。ここからは実勢価格の主な要因を見ていきましょう。
土地価格に影響を与える要素の一つ目が、立地や周辺環境です。
「公共交通機関の駅までの距離が近い」「周辺に買い物ができる商業施設やショッピングモールがある」など、生活環境が整っている立地は価格も上がります。
反対に、墓地や火葬場、工場など、一般的に居住者が避ける傾向のある施設が近くにある場合は価格が下がる傾向にあります。そのほか、高圧線下にある土地は、電力会社の「地役権」が設定されており、利用が制限されたり、電波障害が発生したりする可能性があるため、価格が下がりやすいです。
建物の構造や築年数によって不動産の価格はさまざまです。建物は経過年数にしたがって古くなるため、建物自体の価値は下がっていきますが、築年数、構造、間取りなど、個別要因によって価格が変動します。一般的には同じエリア、広さ、間取りなど類似条件下では、築浅であるほど、価格は高くなります。
もう一つの実勢価格の要因が、その時の市場動向です。例えば、「住みたい街ランキング」の上位に入っていたり、再開発をしていたりするようなエリアは、全国からの注目が集まるため、需要が高まります。
需要が供給を上回れば、そのエリアの不動産価格は上昇していき、実勢価格に影響を与えます。
ここからは、路線価と実勢価格の関係について解説します。
路線価も実勢価格も、不動産の価値を決めるうえでの指標になりますが、同じ土地であっても、その土地の立地条件や周辺環境、建物の状態などによってその算出方法や特徴は異なります。
路線価は、相場判断の基準として利用することができますが、あくまでも税務上の評価価格であるため、実際の取引価格と必ずしも一致するとは限りません。そのため、土地の売買を行う際には、路線価だけでなく、実勢価格も考慮する必要があります。
実勢価格と路線価の乖離とは、路線価と実勢価格の差額のことを意味します。路線価は、市街地に面している宅地の1㎡あたりの価格で、相続税や贈与税の課税価格を計算する基準となっていますが、実際の取引価格と必ずしも一致するとは限りません。
一方、実勢価格とは、実際に取引されている土地の価格です。路線価は時価の8割程度に設定されており、土地の一般的な取引相場である時価とは乖離しているケースが大半といえます。
路線価と実勢価格の乖離は、立地条件、周辺環境、土地の面積や形状、建物の状態など、さまざまな要因によって発生します。
路線価は土地の立地条件や周辺環境などの要素を考慮して決定されていますが、実勢価格は、これらの要素に加えて需要と供給のバランスなども考慮して決定されます。
例えば、立地の良い土地は、路線価も高くなる傾向にありますが、その土地が実際に取引される際には、需要と供給のバランスによって、路線価よりも高い価格で取引されるケースが多いです。これは、その土地が実際には需要が高く、供給が少なくなっているためです。
特殊な土地利用とは、一般的ではない土地を利用することを指します。例えば、「住宅地に工場を建設する」「山林に別荘を建てる」などの利用方法です。このような土地利用は、一般的に需要が少なく、供給が多いため、路線価よりも実勢価格が低くなる傾向にあります。
実勢価格と路線価の特殊な土地利用は、一般的ではないため、土地の価格を評価する際には、注意が必要です。
ここからは路線価と実勢価格を活用した不動産投資について解説します。
失敗しない不動産投資のコツは、適切な物件選びと投資リスクの軽減です。
適切な物件選びを行ううえでは、将来性のあるエリアを選ぶことと適正な価格で不動産投資を行うことが大切です。
不動産投資で最も重要なことは、物件の立地です。国税庁が公表する路線価が高ければ、資産価値の高いエリアだといえるでしょう。
また、不動産投資を行う場合、金融機関から融資を受けるケースも多いですが、路線価の高いエリアの物件であれば、金融機関からの担保の評価も高くなります。
仮に、高い費用を支払って投資用マンションを購入しても、物件選びを誤れば、借り手が見つからず収益性は上がりにくいでしょう。また、その物件を売り出そうにも、相場の市場価格より低い販売価格を設定せざるを得ず、結果として赤字になる可能性もあります。
実勢価格は、路線価と異なり、取引当事者の事情や土地の条件、売却方法によって売り手と買い手で合意された金額です。そのため、相続による売り急ぎや、前面道路の開発事業など、その時の不動産取引におけるさまざまな要因によって変動します。
実勢価格は、毎年公表される路線価よりも先に変動します。そのため、 不動産投資を検討する場合、その地域の地価の動向を定点観測し、不動産購入の適正な価格を見極めることが大切です。
最後に投資リスクを軽減するためのポイント・注意点を押さえておきましょう。
不動産投資リスクを軽減するためには、まず、市場動向を把握することが大切です。市場動向を把握する方法は、不動産業者に相談する、不動産に関するウェブサイトや情報誌をチェックするなどが挙げられます。
不動産投資には、空室リスクや災害リスクなどさまざまなリスクが伴います。これらのリスクを軽減するためには、専門家の意見を参考にすることも重要です。専門家とは、不動産コンサルタントや不動産投資を行っている専門の買取業者などが挙げられます。専門家の意見を参考にすることで、リスクを軽減していくことが不動産投資で成功できる確率を高めます。
本記事では、路線価と実勢価格の違いや、路線価と実勢価格を活用した不動産投資の方法について解説しました。不動産取引においては、路線価の評価額も実勢価格も、取引価格を決める重要な指標になるため、どちらの動向も押さえておくことが重要です。
「空家ベース」では、空き家をメインに物件を紹介しており、空き家を活用した不動産投資を検討中の方からの購入実績もあります。物件の登録・掲載は無料で、物件情報の入力も簡単です。不動産売買について相談がある方や不動産投資に興味のある方はお気軽にご相談・お問い合わせください。
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不動産売買は取引金額が大きいため、消費税の取り扱いについて事前に把握しておくことが重要です。
消費税は、原則として土地の売買には課税されませんが、建物の売買には課税されます。そのほか、仲介手数料や司法書士への手数料も消費税の課税対象です。ただし、課税対象となる場合でも、消費税の納税義務が発生するかどうかは、売主の区分によって異なります。
本記事では、不動産売買における消費税の課税要件や、課税対象となる場合の納税方法について解説します。不動産売買を検討されている方は、ぜひ参考にしてください。
不動産売買において消費税のかかる場面は5つあります。
ひとつずつ見ていきましょう。
課税事業者とは、消費税の納付義務がある法人や個人事業主で、建築会社や不動産会社のことです。
課税事業者である建築会社や不動産会社が、新築の注文住宅や建売住宅、中古住宅を直接売却する場合、売却代金に消費税が課税されます。
ただし、個人による不動産売却、または、課税事業者ではない不動産会社の不動産売却では、消費税は課税されません。
課税事業者が、事業用に所有する車や設備などの資産を売却すると、消費税が課税されます。
たとえ不動産業でも、課税事業者である限りは、事業用の動産の譲渡には消費税が課税されることを念頭に置いておきましょう。
不動産売買の仲介を不動産会社に依頼する場合、買主と売主は仲介手数料を支払わなくてはなりません。この仲介手数料は、課税事業者である不動産会社の提供するサービスに支払うものであるため、消費税が課税されます。
不動産売買では、不動産の所有権が売主から買主に移ることを証明するため、不動産に設定された抵当権を抹消する手続きを行う必要があります。この手続きを「登記」といい、不動産を管轄する法務局で手続きを行わなくてはなりません。
登記は、必要書類の準備や記入などはもちろん、行政手続きや法律に関する知識を備えている必要があるため、一般的には司法書士に依頼します。
司法書士に支払う報酬は、不動産の売却価格や登記の内容によって異なりますが、一般的には数万円から十数万円程度です。司法書士への報酬も、仲介手数料同様に消費税が課税されます。
不動産購入時は、自己資金だけでは不足することも多く、住宅ローンを組むことが一般的です。
住宅ローンの契約時には、事務手数料がかかります。事務手数料は、銀行や信用金庫などの金融機関という課税事業者が提供するサービスです。そのサービスの利用にかかる手数料であるため、消費税の課税対象となります。
前述した内容とは反対に、不動産売買において消費税が非課税となるケースが5つあります。
ひとつずつ詳しく見ていきましょう。
資産の譲渡は消費税の課税対象となります。ただし、土地の譲渡については売主が事業者であっても個人であっても消費税は非課税です。
消費税は、商品の販売やサービスなど「消費」に対してかかる税金ですが、土地には消費という概念や性質がないため、消費税がかかりません。また、他人の土地を自由に使える権利である「借地権」も、権利譲渡には消費税はかかりません。
土地の定着物とは、石垣・庭園・庭木などのことです。
土地の定着物は土地と一体で売買されるため、消費税の課税対象とはなりません。しかし、付属建物は消費税の課税対象です。付属建物とは、車庫や母屋、小屋や物置などです。
事業者ではない個人が、自分で住むために所有していたマンションを売却する場合にも、消費税はかかりません。マンション売却において、消費税の納税義務者となるのは、法人や個人事業主などの事業者のみです。
その建物が空き家や古家付き土地であっても、居住用財産に分類されるため、消費税は課税されません。
プライベートで使用する車や、高価なアクセサリーなど生活用の動産を譲渡した場合も、その売却金額に消費税は課税されません。
個人の場合はもちろん、事業者であっても消費税は非課税です。
不動産売却時の消費税は、仲介手数料や報酬には課税されますが、登録免許税や印紙税には課税されません。
登録免許税や印紙税は、既に税金の性質を持っているためです。また、個人間で行われる不動産売買の売却代金は消費税が課税されませんが、個人と業者間で行う不動産売買の売却代金は消費税が課税されます。
不動産売却時の消費税の計算方法には、一つの特徴があります。
それは、建物には消費税がかかり、土地に対しては消費税がかからないことです。例えば、売却価格が4,000万円(建物1,500万円、土地2,500万円)なら、消費税額は150万円になります。
つまり、「売却価格に対して単純に消費税が発生するわけではない」ということです。
不動産売買情報サイトや物件広告で、「販売価格5,980万円(消費税額200万円)」のように消費税額が記載されている場合、一見すると建物価格や土地価格がわかりません。
しかし、実は、建物価格を消費税から逆算する方法があります。土地には消費税がかからないため、消費税額は建物価格に対する消費税であることがわかります。
すると、建物価格の消費税が200万円、消費税率が10%のとき、建物価格は以下のとおり計算できます。
通常、分譲マンションや中古住宅は、土地と建物を一括りにして売買されます。
そのため、販売価格は総額のみ表示されることが多く、土地価格と建物価格の内訳は情報サイトや物件広告などでは判別しにくくなっています。
ただ、先述のとおり、不動産会社が売主の物件は売買価格に消費税が含まれていて、土地に対しては消費税がかかりません。したがって、土地価格は、売買価格から建物価格と消費税額を差し引くことで算出できます。
さきほどの例を用いると、「販売価格が5,980万円」「建物価格が2,000万円」「消費税額が200万円」であるため、土地価格は次のとおり算出できます。
このように、建物価格を消費税額から逆算し、販売価格から差し引くことで土地価格を算出できるのです。
通常、不動産の価格は売買契約書に記載されますが、契約書によっては明確に土地と建物の金額が区分されていない場合もあります。
このような場合、土地と建物の固定資産税評価額の割合に基づき、合理的に按分することが望ましいとされています。計算式は、次のとおりです。
そして、上式で求められた建物価格に消費税率を掛ければ、消費税額が算出できます。
不動産売却によって、消費税の納税義務者となった場合、消費税の確定申告を行い、納納付しなければなりません。
個人事業主であれば、売却の翌年3月31日までに確定申告書の提出と納付が必要です。法人の場合は、課税期間の翌日から2か月以内に手続きを済ませる必要があります。
消費税納税額が一定基準を超えた翌年は、中間申告および中間納付が必要です。
前年度の消費税納税額を基準に中間申告の時期と中間納付額が決定されます。
税務署から届く納付書に記載された中間納付額を、期日までに納付すれば、中間申告をしたことになります。
(引用元:No.6609 中間申告の方法|国税庁)
消費税額と納付のタイミングについては、国税庁のホームページにて詳細をご確認ください。
住宅ローン控除とは「住宅借入金等特別控除」のことで、個人が住宅ローンを利用した際に、一定要件を満たすことで所得税の控除が受けられる制度です。
住宅ローン控除は、購入した住宅の販売価格に消費税が含まれているかどうかで、控除限度額が異なります。
新築住宅の場合には、購入価格に消費税が含まれます。中古住宅では、事業者ではない個人から購入する場合には、購入価格に消費税が含まれないため取扱いが異なり、注意が必要です。
消費税がかかる新築住宅の住宅ローン控除の上限額と期間は、次のとおりです。
新築住宅の取得において、住宅の取得等の対価の額に含まれる消費税額等が、8%または10%の税率で取引される住宅取得等を「特定取得」といいます。つまり、消費税が課されない新築住宅の取得は、特定取得にはあたりません。
例えば、物件の売主が個人の場合は、消費税が非課税であるため特定取得には該当しません。
住宅ローン控除額が、1年間納付してきた所得税額より大きい場合、所得税はゼロになります。
例えば、サラリーマンとして所得税を納付していた場合は、その所得税が全額還付されます。そして、住宅ローン控除額が所得税から引ききれない場合は、さらに住民税から差し引かれるため、住宅ローン控除は家計に大きな影響があるといえるでしょう。
本記事では、不動産売買における消費税の課税要件や、課税対象となる場合の納税方法について解説してきました。
不動産売買では、消費税の課税・非課税の対象項目が細かく区別されています。予想外のトラブルを回避するためにも、どのような項目で消費税が課税されるのか、本記事を参考に事前に確認しておくと安心です。
消費税をはじめとする、空き家や古家付き土地などの売却で発生する諸経費に関して不安やお悩みをお持ちの方は、ぜひ「空家ベース」までお気軽にお声掛けください。
空家ベース編集部です。空家と書いて「ソライエ」と読みます。Twitter・Instagram・公式LINEなどでも物件情報を随時配信しています。空き家を買って再生したい方、他では売れないと言われてしまった空き家をご所有の方はぜひご相談ください!
日本では、所有者不明土地が全国的に増加しており、今後も増えていくと言われています。本記事では「空き地になっている土地があり購入したいけど所有者が分からない」「所有者が不明の土地でも購入ができるの」など、所有者不明の土地を購入を考えている方向けに、所有者不明土地の売買方法について、解説します。
所有者不明の土地とは、相続登記がされないことなどにより、以下のいずれかの状態となっている土地のことをいいます。
所有者不明の土地が増える理由は、人口減少や高齢化が進んでいること、地方から都市部への人口移動を背景に土地を利用するニーズが減っていることや、土地の所有意識の希薄化による土地を相続する際に所有者を明らかにする相続登記の手続きが行われていないことなどで、所有者不明の土地が増加しています。
所有者不明土地には様ざまなリスクが伴います。
例えば、
上記のようなリスクの可能性があります。所有者不明の土地は、誰が所有者なのか分からないため土地の管理に関して改善してもらおうと思っても誰に言えばいいのか分からないですし、かといって勝手に立ち入りや対処することもできないため、手を付けられない状態のままになってしまいます。
所有者不明土地を売買するには、はじめに登記内容の確認や、現所有者の調査を事前に行うことが必要になります。
まずは、全部事項証明書から土地や建物の権利関係を把握します。全部事項証明書には、所有者の氏名、抵当権などの担保設定の有無などが確認できます。
登記事項証明書には、現在の登記簿上の所有者の氏名と住所が記載されますが、必ずしも所有者が今現在も登記簿に記載されている住所に住んでいるとは限りません。また、すでに所有者が亡くなっており相続が発生しているが、相続登記がされておらず放置されているケースもあります。
そのような場合は所有者の住民票を取得し、現在の住所を調べたり、所有者に相続が発生している場合は、戸籍を取得して相続人を調査する必要があります。
ただし、登記事項証明書とは違い、基本的に他人の戸籍情報などを他人が取得することはできませんので、専門家に手続きを依頼することを検討しなければなりません。
所有者不明の土地を売却するための手続きとして、不在者管財管理人の選任を申し立てる方法があります。
不在者財産管理人の選任制度は、土地所有者が不在である場合に、家庭裁判所により選任された不在者財産管理人により、土地などの管理及び保存を行う制度のことです。
例えば、共有している土地を売りたいときに、その共有者のうちの一人の行方が分からず所在が不明な場合など、所有者不在の財産の売却処分を行う必要がある場合に、家庭裁判所に申し立てを行い、不在者財産管理人を選任してもらいます。選任された不在者財産管理人は、家庭裁判所の権限外行為の許可の申し立てを行い、その許可を得て、所在不明の所有者に代わって他の共有者とともに土地を売却することができます。
不在者財産管理人選任のほか、相続財産管理人の選任の申立てが必要な場合があります。
例えば、土地の所有者に相続が発生しているまたは共有者の中に相続が発生しているが、法定相続人となるべき者がいない場合や遺言書がない場合には、家庭裁判所に相続財産管理人を選任してもらいます。この相続財産管理人は、相続財産の管理を行い、相続人の調査や債権者に対して債務の弁済等を行います。
また、相続人はいるが相続人全員が相続放棄をした場合も同様に相続財産管理人選任の申立てが必要となります。
所有者土地を購入するには、まずは土地の所有者を確認する必要があります。
土地の所有者と連絡する方法は主に2つあります。一つずつ見ていきましょう。
まず、その土地の全部事項証明書を取得します。 全部事項証明書は、誰でも全国にある登記所または法務局で、全部事項証明書の交付請求をすることができます。
土地所有者が、現住所への住所変更登記がきちんとしていれば、全部事項証明書で土地所有者の住所と氏名が分かるため、原則としてここへ文書を送ることで連絡を取ることができるでしょう。
全部事項証明書に記載の住所に所有者が住んでいない場合には、周囲への聞き込みなどを行いましょう。そのうえで、土地の所有者がすでに亡くなっているようであれば、その土地の相続人を探さなければなりません。相続人が1人でも見つかった場合には、その相続人に土地を買いたい旨の話を持ちかけるとよいでしょう。
ただし、複数の相続人がいる場合は、相続人の間で遺産分割協議を行う必要があります。一部の相続人の居場所が分からず遺産分割協議が進められない場合には、戸籍謄本などを調査して、所在不明の相続人の現住所を調べるところから始める必要があります。
土地の所有者と連絡が取れない場合は、各制度を利用した対応策があります。主な対応策を一つずつ解説していきます。
1つ目の方法は、不在者財産管理人制度を活用することです。不在者財産管理人制度は、前述のとおり、土地所有者が不在である場合に所在不明の所有者に代わって、家庭裁判所が選任した不在者財産管理人が財産の管理を行う制度です。
不在者財産管理人は、必要に応じて、所有者不在の不動産の売却をすることも可能です。ただし、そもそも、この制度を利用して裁判所に不在者財産管理人選任の申立てができる人は、不在者の配偶者や一定の関係がある親族、債権者などに限定されます。
そのため、この制度の利用は、所有者が不在の親族などから協力を得る必要があります。
土地・建物に特化した財産管理制度は改正で新たに誕生した制度であり、令和5年(2023年)4月1日から段階的に施行されました。
この制度のうちの1つに「所有者不明土地・建物管理制度」があります。この制度は、利害関係人が裁判所に申し立てることで、土地や建物の管理者を選任してもらうことができる制度です。
選任された管理者は裁判所の許可を得ることにより、所有者不明土地の売却をすることもできます。
この制度は、対象としたい土地や建物のみを単体で管理する制度です。不在者財産管理人の選任制度と違い、不在者の所有する財産を包括的に管理するものではないため、不在者財産管理人制度より活用しやすいといえます。
また、所有者がまったく分からない場合であっても、活用することができます。この制度では、土地や建物の効率的かつ適切な管理の実現が期待できるといえます。
共有された土地の所有者の一部と連絡が取れない場合は、不動産の持分の取得・譲渡制度を利用する方法があります。
共有者が他の共有者を知ることができないときや、その所在を知ることができないときは、裁判所の決定を得ることで、裁判所に申し立てた共有者に所在等不明共有者(氏名さえ分からない者を含みます)の持分を取得させられる制度のことです。
所在等不明共有者の不動産の持分の取得制度とは、裁判所の決定を得ることにより、他の共有者が、所在等不明共有者(氏名さえ分からない者を含む)の不動産の持分を取得することができる制度です。これまでも、共有者の一部と連絡が取れない場合に裁判所の決定によって共有物を分割する制度はありましたが、共有者の氏名などさえ分からない場合には、判決による共有物分割は不可能でした。
この新たに誕生した所在等不明共有者の不動産の持分の取得制度では、これまでの制度よりも比較的負担の軽い手続きで、所在不明となっている共有者の持分を、他の共有者が取得が可能になります。
所有者不明土地の増加による問題を解決するために、国は相続登記義務化などの対策を進めています。
所有者不明土地は相続登記が行われずに発生するケースも多いため、2024年6月1日から相続登記が義務化されることになりました。これまで相続登記は義務ではありませんでしたが、この義務化によって、2024年以降は相続した不動産を3年以内に登記しなかった場合は、10万円以内の過料が発生する恐れがあります。
相続登記の期限と罰則が明記されたことにより、相続登記は相続人全員による共同申請ではなく、土地を相続する相続人のみの単独申請がしやすいように、いくつかの点も同時に法改正されています。
所有者不明土地が原因で生じる経済損失額は2040年までに6兆円規模に上ると試算されています。こうした所有者不明土地による経済的損失の対策として、「所有者不明土地の利用の円滑化等に関する特別措置法」が、2019年6月に全面施行されています。
この特別措置法では、名義人の死亡後長期間にわたり相続登記がされていない土地について、法定相続人等を探索した上で登記官の職権により長期間相続登記未了の旨等を登記に付記し、法定相続人等に登記手続を直接促すなどの特例が設けられています。
2021年4月に可決・成立した相続等により取得した土地所有権の国庫への帰属に関する法律案では、条件を満たす土地を対象に、法務局による審査を経て、10年分に相当する土地の管理費を納めれば国庫に納付する形で相続した土地を手放せる相続土地国庫帰属制度の導入も決まっています。
本記事では、所有者不明土地の売買方法について解説しました。年々増加し続ける所有者不明土地に対して、国もさまざまな制度を導入しはじめていることで、所有者不明の土地であっても、今後は売買がスムーズになることが期待できます。
「空家ベース」では、空き家を売りたい人・買いたい人を繋ぐ様ざまなサポートを行っております。是非、空き家の購入や空き家再生に興味ある方はお気軽にご相談ください。
空家ベース編集部です。空家と書いて「ソライエ」と読みます。Twitter・Instagram・公式LINEなどでも物件情報を随時配信しています。空き家を買って再生したい方、他では売れないと言われてしまった空き家をご所有の方はぜひご相談ください!
スローライフやセカンドライフが注目される現代において、「自然に囲まれながら、のんびり田舎暮らしができる、古民家の空き家を手に入れたい」という想いを持つ方は増えています。
実は、古民家の空き家は無償で手に入れることが可能です。ただ、メリットやデメリット、注意点などを把握せずに手続きを始めると、後悔する可能性があります。
この記事では無償で古民家の空き家を手に入れる方法と注意点などについて解説していきます。古民家の空き家への移住や無償譲渡を検討している方は、ぜひ参考にしてみてください。
古民家の空き家を無償で入手する方法は、主に次の4つです。
一つずつ見ていきましょう。
無償で譲渡される古民家の空き家を探す場合、まずは「空き家バンク」を見てみましょう。
空き家バンクは、各自治体が運営主体です。空き家を所有している人の中で空き家を売りたい・貸したいと思っている人が登録しており、空き家バンクを介して各自治体が空き家の情報提供をしています。空き家を買いたい人や借りたい人は、空き家バンクに掲載されてる物件を見つけて登録・申し込みをすることで、購入や賃貸ができるサービスです。
空き家バンクの場合、各自治体と協定を結んでいる不動産業者が、売主と買主との間に入って契約締結することが一般的です。
少子高齢化や過疎化が深刻な地方の自治体では、移住者を増やすために、移住支援制度の一つとして、空き家バンクとは別に空き家を無償提供している場合があります。
無償提供を受ける際に、「40歳以下であること」「無償譲渡を受けてから10年間は転居しないこと」など、一定の条件を求められる場合があります。
自治体や不動産業者の仲介なしで、自分で直接空き家の所有者と交渉する方法もあります。
空き家を放置していると「特定空き家」に指定され、固定資産税が最大で6倍になることがあります。反対に、空き家を取り壊して更地にすると、住宅用地特例などの税制優遇の適用がなくなり、固定資産税額が上がります。
このような背景から、空き家を所有している人の中には、空き家の処分に困っている人もいるため、タイミングが合えば直接交渉することで古民家空き家を無償提供してもらうことも可能でしょう。
自治体が主に運営する空き家バンク以外に、民間の仲介サイトから無償提供の空き家を見つける方法もあります。
空き家を売りたい人が直接サイトに空き家の情報を書き込む掲示板のような仕組みになっている仲介サイトもあり、気になる物件があれば問い合わせフォームから直接問い合わせることが可能です。
そもそもなぜ、資産の一つである不動産が無償提供されるのでしょうか。
ここでは不動産が無償であったとしても、提供される理由について解説します。
ひとつ目の理由は、放置される地方の空き家物件の増加です。
空き家増加の要因は、団塊世代による相続です。第一次ベビーブーム世代の団塊の世代も、すでに70代に差し掛かっています。子ども世代や孫世代に相続や遺贈を検討する一方、「子どもが遠方にいて家を必要としていない」「少子化によって相続する子どもがいない」といった理由が、放置空き家が増加する要因と考えられます。
空き家は所有しているだけでも維持・管理費がかかります。
一例ですが、下記の管理費用が挙げられます。
固定資産税や都市計画税、光熱費は空き家を所有しているだけでも必要ですし、建物修繕費や庭木の剪定費は定期的にかかる費用といえます。
「空き家の管理費用を支払うくらいなら0円でも売却しよう」と、無償提供にメリットを感じる所有者は少なくないのです。
古民家空き家を無償で入手することに、どのようなメリット・デメリットがあるのでしょうか。0円空き家物件のメリット・デメリットについてそれぞれ見ていきましょう。
①無償で物件を手に入れることができる
物件の購入価格が0円のため、不動産を手に入れる際の初期費用を大幅に抑えることが可能です。
②補助金や助成金制度を利用できる場合がある
空き家の増加は社会的な問題となっているため、空き家を取得する場合、国や自治体から解体費や修繕費の助成金や補助金制度を受けられる場合があります。これらの制度を活用することで、0円で物件を入手できるだけでなく、リフォーム費用等の負担も軽減することが可能です。
③民泊等に活用でき地域の活性化にもつながる
0円空き家物件は、物件の購入費がかからないため、その分、リフォーム費やリノベーション費にお金をかけることができます。古い空き家であっても、人が利用できる状態に整えることで民泊等に活用したり、賃貸に出し家賃収入を得ることが可能です。また、人を集めることでその地域の活性化にもつながります。
①建物の瑕疵については免責となるケースが多い
0円空き家物件は、無償で譲渡される物件のため、譲り受けた後に建物に瑕疵があったとしても、売主は責任を負わないケースがほとんどです。例えば、シロアリの被害があったり、建物の基礎部分が腐食していたりした場合であっても、売主に対して損害賠償の請求をすることなどはできません。
②建物の状態によっては高いリフォーム費用がかかる
0円空き家物件は築年数の古い建物であることがほとんどです。そのため、シロアリや害虫の被害にあっている場合などは、建物の基礎部分の補強工事が必要になるなど、想定以上のリフォーム費用がかかる場合があります。
③物件の購入費以外の費用がかかる
物件の購入費用はかかりませんが、0円空き家物件を取得するにはいくつかの費用がかかります。 不動産を取得するうえでは、こうした初期費用がかかることを別途把握しておく必要があります。物件の購入費以外の費用については、次の章で解説します。
無償譲渡された古民家の空き家も、住み続けていくうえでは以下のようにさまざまな費用がかかります。
特に「憧れの古民家暮らし実現のために地方移住したい!けど、費用は抑えたい」という方は、行政手続きやリフォーム費用など、0円で譲り受けた古民家の空き家で快適な生活を送るために必要な費用をあらかじめ確認しておきましょう。
物件所有を客観的かつ公的に証明し、不動産にまつわるトラブルを防ぐために、古民家の空き家を無償譲渡された場合も、不動産の所有者移転登記手続きは忘れずに行いましょう。手続きには、以下のような登記費用がかかります。
①印紙代:200円
②登録免許税:固定資産税評価額×2%
③司法書士代行費用:不動産1件ごとに数万〜5万円
無償で譲渡された物件も、固定資産税評価額は0円ではありません。そのため、原則、登録免許税は支払うものと認識しておきましょう。
無償譲渡された物件は、不動産業者の仲介がないため、譲渡後にトラブルに発展することも少なくありません。
そのため、物件の元所有者との間で契約書を作成しておくことが望まれます。その契約書が「譲渡契約書」です。「譲渡契約書」は、無償譲渡される物件に関して、譲渡の条件や概要などを明確にできるため、トラブル回避に役立ちます。
ただ、専門的な知識や情報収集作業が必要であり、個人が作成するにはハードルが高い書類です。したがって、弁護士や司法書士などの専門家に譲渡契約書作成費を支払って、依頼する方がほとんどでしょう。
古民家や古家付き土地などを無償譲渡された場合、登録免許税以外にも、以下のような税金を課される可能性があります。
例えば、古民家の無償譲渡を個人間で行った場合、税制上「土地と家屋両方の贈与を受けた」と見なされます。贈与税は、1年間に受け取った財産の合計額が、贈与税の基礎控除額である110万円を超えた場合に発生する税金です。個人から法人への無償譲渡では、譲る個人には所得税、譲り受ける法人には法人税が別途課されます。
また、古民家の空き家であっても、不動産を取得したことに変わりはないため、無償譲渡を受けた側は不動産取得税が発生する可能性もあります。
そして、不動産を0円で取得しても不動産自体は固定資産です。不動産には一定の基準で評価額が定められます。これを固定資産税評価額といい、この評価額に基づき、1月1日時点の不動産所有者には固定資産税や都市計画税が課されます。
このように、無償譲渡では譲り受ける側に税金が課されるため、「コストがかからない」と誤解がないように注意しましょう。
物件の地域や敷地面積など建物の状態にもよりますが、古民家全体のリフォーム・修繕費用は、数千万円程度かかることが一般的です。
仮に部分的なリフォーム・修繕であっても、数百万円は覚悟する必要があります。
リフォーム範囲で施工費用は異なりますが、「想像以上の出費」に後悔しないよう事前に修繕規模や範囲を確認しましょう。
なお、自治体によっては耐震補強や省エネ、バリアフリーなどのリフォームに補助金を出しています。「費用負担を軽減したい」という方は補助金制度を活用しましょう。
【補助金制度がある自治体(例)】
本記事では、無償の古民家空き家の入手方法と注意点について解説してきました。
空き家バンクや自治体、仲介サイトなどの活用や、所有者に直接交渉することで、古民家空き家の無償提供を受けられるでしょう。
ただ、無償提供された古民家の空き家も、不動産としての価値は0円ではないため、登記手続きや税金、維持管理費はもちろん、場合によってはリフォーム費を負担する可能性がある点には注意が必要です。
このような、古民家空き家の無償提供に伴うリスクを適切に管理するためにも、空き家売買に詳しい不動産会社へ相談することをおすすめします。
空家ベースは、これまで全国各地の古民家空き家を売りたい人と買いたい人を数多くつないできました。古民家空き家の入手や処分で困りごとや悩みをお持ちの方は、お気軽に空家ベースまでお声掛けください。
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相続してしまったが、使う予定のない空き家。特に田舎の一軒家ともなると利便性の低さから買い手も付きづらく、運用するとしてもマンション経営などの一般的な賃貸経営は向かない場合があります。
そういった空き家を所有している場合、どのような土地活用が考えられるのでしょうか。
この記事では、そういった空き家の活用について詳しく解説します。空き家の活用アイディアを5選や、空き家活用にかかる費用、利用できる補助金などの制度、実際の活用事例についても説明します。
まずは、空き家を活用することによるメリットを3つ確認していきましょう。
空き家は、所有しているだけで固定資産税や都市計画税、修繕費などの維持費用が発生します。もちろん、空き家を取り壊して更地にすれば、月極駐車場経営やトランクルーム経営などの活用もできます。しかし、更地は小規模住宅用地と一般住宅用地にかかる固定資産税の軽減措置の特例が適用されないことから、家屋がある場合と比較して固定資産税が最大6倍にもなる可能性があります。こういったことから、空き家を残して収益化すれば、固定資産税などの費用を賄うための収入源としての役割を期待できます。
空き家は放置すると雑草が生い茂り、害虫・害獣が住みつく恐れがあります。老朽化による倒壊やそれに伴う近隣トラブルの可能性を考えると、防災・防犯の観点からも活用することが望まれます。ただ居住するだけでなく、ビジネスとして第三者に利用してもらえれば、地域交流拠点として幅広くエリアを活性化することが期待できます。
空き家活用は資産価値の維持にも役立ちます。住宅の家屋は、定期的なメンテナンスが欠かせません。活用による収入で適切なメンテナンスを行えば、資産は長持ちします。そういった資産価値は、売却時の価格にも反映されます。より高く売却するためにも、空き家を活用することをおすすめします。
空き家活用はメリットがあるものの、やはり活用するためには相当な負担がかかるだけでなく、リスクも存在します。それらのデメリットについても説明します。
これまで居住していなかった空き家を活用するためには、いくらか修繕する必要が生じます。どこをどれだけ修繕するのかなど、オーナー自らが判断しなければなりません。また、活用方法によっては物件のオーナー自らが運営しなければならないものもあります。
空き家活用にはこういった運営負担が存在します。自らがどれだけ空き家活用に労力を割くことが出来るかきちんと判断した上で、適切な方法を取る必要があるでしょう。
空き家を活用する上で、建築費などの金銭的リスクはどうしても付いて回ります。また、リスクは金銭面だけではありません。空き家の修繕が至っていない場合、入居者にケガを負わせる可能性もあります。こういった、賃貸物件を原因とする被害が発生した場合、建物の所有者が損害賠償責任を負わなければならない場合があります。そのことから、危険が発生しうる部分についてはオーナー自らしっかり点検し、物件に瑕疵があったと言われないようにすることが重要です。
空き家活用のメリットとデメリットを理解したところで、ここからは具体的な活用法についてチェックしていきましょう。活用方法の選択肢を5選、ご紹介します。
最も一般的な活用方法が、空き家をそのまま戸建て賃貸として貸し出し、家賃収入を得る方法です。一般的に、戸建て住宅は賃貸住宅としての供給量が多くない傾向にあります。賃貸に出してみることで、借主が見つかる可能性があります。戸建てを貸し出す上では、地域の不動産会社に仲介を依頼しましょう。賃貸の仲介に関する手数料は成功報酬制となっており、仲介手数料の上限は成約賃料の1ヶ月分となります。まずは、地域の不動産会社を相談先として検討すると良いでしょう。
空き家が広い場合は、普通の一般賃貸として貸し出すのではなく、シェアハウスとして貸し出す方法もあります。シェアハウスとは、複数の入居者が1つの建物に共同で住むことを指します。トイレや浴室、リビング・ダイニング・キッチンなどを共同利用しながら、個人の独立した寝室を所有します。シェアハウスの場合、複数人を入居させることから通常より全体の賃料収入を多くできることがメリットです。しかし、他人である入居者が共同で住むということから、入居者それぞれを管理するノウハウや体制が必要となります。入居者同士のトラブルが発生する可能性もあることから、シェアハウスの管理会社に管理を依頼するのが安心です。
民泊とは、住宅の全部または一部を活用し、旅行者等に宿泊サービスを提供することを指します。日本政府環境局によると、令和5(2023)年3月の訪日外国人旅行客数は、約182万人と、昨年10月の個人旅行再開以降で最高を記録しました。今後も、外国人旅行客の増加が期待できます。こういった旅行客にとって、日本の住宅に宿泊できる民泊は人気コンテンツと言えます。民泊を始めるためには、その運営方式によって、申請を行わなければなりません。また、宿泊施設として最低限、水回りなどのリノベーションは必要です。
民泊は営業できる日数が年間180日と定められています。営業日数の中で投資回収ができるか経営計画を立てることが重要と言えます。
リノベーションにより、住居から別の用途に変更するというのも考えられます。新型コロナウイルスの流行以降、リモートワークが浸透しコワーキングスペースやサテライトオフィスの需要が増えました。シェアオフィス以外にも、店舗やコミュニティースペースなど、その地域のニーズにあった方法を選び、リノベーションを行いましょう。注意点としては、住まいから別の用途に変更するために、解体費用がかかるということです。そのため、改修費用を回収できるのか、用いようとしている用途の需要がその地域にあるのか、十分に検討する必要があるでしょう。
イベントやワークショップを開催するための、時間貸しのレンタルスペースにすると言うのもよいでしょう。誕生日やクリスマスパーティ、写真撮影、各種教室など、ユニークな使い道も含めて、時間貸しで自由に利用できる場所の需要は一定数存在します。こういった時間貸しスペースを紹介するウェブサイトなどもあるため、そういったサイトを利用して集客を行います。ただし、こういった時間貸しは時期や時間により需要がばらついてしまうため、収益性の点では安定性を欠く傾向にあります。需要が少ない時間帯のプランを用意するなど、全ての時間帯を有効活用できるようにしましょう。
空き家の活用においては、初期費用としてリノベーション・リフォーム費用が、その後ランニングコストとして各種運営費用が必要です。それぞれ具体的に見ていきましょう。
築年数が浅く、物件の状態が良い場合は、壁紙など表層だけをリフォームするだけで事足ります。しかし、築年数が長く、柱・壁などの構造部に痛みが生じていると判断される場合には、構造部も含めたスケルトンリフォームを実施する必要があります。実施する内容にもよりますが、戸建ての表層リフォームとなると数十万~百万円、スケルトンリフォームとなると数百万円以上は発生すると考えておいた方がよいでしょう。
リノベーション・リフォーム費用を節約するためには、まず複数の建築会社に見積もりを取ることが重要です。複数の会社に依頼することで、住宅の傷んでいる箇所を複数の視点から教えてもらうことができます。一般的に、大手ハウスメーカーより地域の工務店の方が価格が安い傾向にあります。
また、自分でできることは自分でやる、というのも大切です。昨今では、YouTube等の動画配信サービスで、様々なDIYのやり方が見られるようになりました。クロスや床板の張り替えなど、表層面の自分で出来そうなリフォームに関しては、自分でやることを心がけましょう。
空き家活用のランニングコストとしては、固定資産税(都市計画税含む)、修繕費の他、賃貸に出す場合は不動産会社へ支払う仲介手数料などが挙げられます。戸建て賃貸は建物・土地ごとまるごと入居者へ貸し出すため、アパート経営のように共用部の清掃・メンテナンスコストはかかりません。
ランニングコストが少ないことは、不動産投資としての空き家活用のメリットと言えるでしょう。
全国で増加傾向にある空き家問題を解決するために、様々な支援事業を設けています。中でも、自治体が用意する助成金で、空き家活用にかかる費用を賄うことができます。ここからは、空き家活用に使える制度をチェックしていきましょう。
空き家対策は行政にとっても解決すべき問題であるため、さまざまな市区町村が助成金・補助金制度を設けています。
例えば、東京都八王子市では、空き家の利活用等を促進するため、市内の施工業者が実施する空き家の改修工事について、対象工事費の3分の2 以内・上限100万円(1戸当たり)の事業費を交付しています。補助の対象となる工事は、地域の活性化に資する施設として市長が認める工事です。自治体によって、対象となる工事の適用要件や金額は異なります。「○○市 空き家」などの文言で検索し、自治体の制度を確認し、交付申請を行うのが良いでしょう。
空き家バンクとは、行政が運営する空き家の物件情報サイトです。空き家の持ち主が物件を登録し、空き家を借りたい人・購入したい人から申し込みを受けることができます。田舎の空き家は情報として出回りづらいことが多く、空き家の情報が掲載されている空き家バンクは持ち主、利用者双方にとってメリットがあるサービスです。本来ならば不動産仲介業者に支払っていたであろう仲介手数料も節約できます。一方、自治体によっては、空き家バンクにおける利用者との交渉は持ち主が直接行う必要がある場合もあります。まずは一度、地域の空き家バンクウェブサイトを確認してみるとよいでしょう。
全国の空き家バンクについては、国土交通省のHPでリンクを確認することができます。
建設産業・不動産業:全国地方公共団体空き家・空き地情報サイトリンク集 – 国土交通省 (mlit.go.jp)
マイホーム借上げ制度とは、一般社団法人 移住・住みかえ支援機構(JTI)が提供する制度です。JTIが空き家のオーナーから借家契約で建物を借り上げ、入居者に転貸します。入居者とのやりとりはJTIが行ってくれるため、オーナーの手間がかからないのがメリットです。入居者とJTIの契約は契約期間の定めがある定期借家契約で締結されるため、契約期間満了後に入居者が居座るというようなトラブルも発生しづらいメリットがあります。ただし、利用するためにはオーナーの年齢条件と住宅の条件どちらもクリアする必要があります。家の条件については、建物診断が実施されていること(ただし、1981年6月に建築されたことが確認できる家は不要)などの条件があるため、まずは条件を満たすか確認してみるとよいでしょう。
住まない家を活用する「マイホーム借上げ制度」|JTI|一般社団法人 移住・住みかえ支援機構
住宅セーフティネット制度とは、低額所得者や被災者、高齢者、障碍者、子育て世帯等、住宅の確保に配慮が必要な入居者が増えているにも関わらず、公営住宅の数の増加が見込めないことを受け、国が整備した制度です。空き家のオーナーは、自らの物件を自治体窓口に登録します。その情報は「セーフティネット住宅情報提供システム」に掲載され、誰でも閲覧できるようになります。入居者となるのは、上述した要配慮者の方々となります。
セーフティネット住宅として登録できる住宅は、以下の基準を満たす必要があります。
このセーフティネット登録住宅には、改修に対する補助制度や入居者に対する家賃補助制度があります。住宅の登録基準や、補助の有無や内容については自治体により異なるため、詳しくは自治体HPを確認しましょう。
住宅セーフティネット制度について – 国土交通省 (mlit.go.jp)
空き家活用の成功事例として紹介したいのが、空き家再生に取り組む不動産投資家であるeclairさんのケースです。
eclairさんは、手元資金40万円と言う状態から格安の空き家を購入し、費用を浮かすため自ら修繕工事を実施し戸建て賃貸で貸し出し、賃料収入を得ることに成功しました。eclairさんはインタビューを行った2022年5月現在、戸建て10戸、アパート1戸、倉庫1戸、山1つ、更地1つを運用しています。
このように、訳アリの空き家であっても、費用を切り詰め、リノベーションを実施し安価に貸し出せば、入居者は見つかります。空き家再生を楽しむ心を持つことが、成功には必要不可欠と言えるでしょう。
eclairさんへのインタビューについては、以下のコラムからご覧いただけます。
空き家を活用するための具体的な準備としては、自治体や不動産会社、建築会社に相談することが挙げられます。今回ご紹介した通り、地方自治体では、空き家を減らすための様々な施策を用意しています。補助制度もあることから、まずは相談してみることをおすすめします。
また、建物の状態や最適な活用方法については、プロである不動産会社、建築会社に相談するのが重要です。複数の企業に客観的な意見をもらい、最適な方法を考えましょう。
今回は、空き家活用について説明しました。空き家を活用することで、地域貢献しながら収入を得て、資産価値を維持・向上することができます。活用するためにはリノベーション・リフォームにかかる初期費用が必要ですが、ランニングコストは他の不動産投資と比べても低い傾向にあります。リノベーションにかかる費用をうまく節約することで、より安く貸し出すことが成功のコツと言えるでしょう。まずは自治体や不動産会社、建築会社に相談しながら、最適な活用方法を検討しましょう。
空家ベース編集部です。空家と書いて「ソライエ」と読みます。Twitter・Instagram・公式LINEなどでも物件情報を随時配信しています。空き家を買って再生したい方、他では売れないと言われてしまった空き家をご所有の方はぜひご相談ください!
新潟市中央区はの新潟市を構成する行政区の1つ。新潟市の中で、最も面積が狭く、人口は最も多い行政区です。国内有数の鮭、チューリップ、エチゴビールの産地です。出身の有名人は、漫画家である高橋留美子さんなどがいます。
新潟県新潟市中央区の宅地(土地のみ)の2022年1期~2022年4期の価格相場(地価)は41.5万円/坪 (12.6万円/㎡)でした。宅地(土地のみ)の価格相場は、国土交通省の取引価格データに基づき算出しています。データが少ない地域の場合は実勢の価格と乖離が出る可能性がございます。
空家ベースではこれまでに数百件以上もの空き家の売買に携わってきました。
空き家を処分を検討されている方はお気軽にお問合せください。
LINEでのお問い合わせも対応しています。
全国対応可能です!
当該市町村の概要です。公式HPなどを見ると、その市の再開発の情報や子育て支援など、人口流入のためにどのような施策に力を入れているかが分かります
都道府県名 | 新潟県 |
---|---|
人口 | 180,345 |
新潟県新潟市中央区の公式HP | 公式HP |
人口推移を見ると、人口の増減がどのような推移で動いていくのかが分かります。また、世代別の人口の割合も分かるようになっています
年 | 総人口 | 年少人口 | 生産年齢人口 | 老年人口 |
---|---|---|---|---|
2010 | 180,537 | 21,097 | 117,426 | 39,495 |
2015 | 183,767 | 20,886 | 114,710 | 45,324 |
2020 | 180,345 | 19,565 | 107,451 | 46,509 |
不動産の買取は、不動産会社自身が買主となって空き家やマンションを買い取りします。手間が少なく、不動産会社自身が買主になりますので、売却後にトラブルになりにくいです。残置物が残ったままの不動産や、再建築不可などのトラブルを抱えている不動産は不動産会社に買い取りしてもらうのも手です。
仲介の場合は、不動産会社が買主を代わりに探して、契約条件を調整して売却につなげます。買取に比べると引き渡しまで時間がかかることが多いですが、買取よりも高く売れることが多いです。空家ベースは仲介となりますが、最短21日で引き渡し完了させられたケースもあります。
空家ベース運営会社の株式会社ウィントランスでは、空き家の買い取り事業として空き家パスというサービスを運営しています。とにかく早く処分したい、空き家を手放したいという方は、空き家パスへご相談ください。
空き家の買取なら空き家パス| 東京・埼玉・愛知・福岡など全国対応
宅地(土地のみ)で売却をされる場合、土地の面積や形状(地型)よって大きく売買価格が変わりますのでご注意ください。
また、例えば同じ区画にある土地でも、接道状況や近隣にある施設によっても評価が異なります。
取引の種類 | 市区町村名 | 地区名 | 取引価格(総額) | 坪単価 | 面積(㎡) | 取引価格(㎡単価) | 取引時点 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
宅地(土地) | 新潟市中央区 | 明石 | 14,000,000 | 400,000 | 120 | 120,000 | 2022年第1四半期 |
宅地(土地) | 新潟市中央区 | 愛宕 | 50,000,000 | 350,000 | 470 | 110,000 | 2022年第2四半期 |
宅地(土地) | 新潟市中央区 | 網川原 | 12,000,000 | 270,000 | 145 | 83,000 | 2022年第2四半期 |
宅地(土地) | 新潟市中央区 | 礎町通 | 17,000,000 | 340,000 | 160 | 100,000 | 2022年第1四半期 |
宅地(土地) | 新潟市中央区 | 親松 | 16,000,000 | 380,000 | 135 | 110,000 | 2022年第1四半期 |
宅地(土地) | 新潟市中央区 | 学校町通 | 30,000,000 | 520,000 | 190 | 160,000 | 2022年第2四半期 |
宅地(土地) | 新潟市中央区 | 学校町通 | 5,600,000 | 190,000 | 95 | 59,000 | 2022年第2四半期 |
宅地(土地) | 新潟市中央区 | 上近江 | 40,000,000 | 310,000 | 430 | 93,000 | 2022年第1四半期 |
宅地(土地) | 新潟市中央区 | 上近江 | 40,000,000 | 310,000 | 430 | 93,000 | 2022年第1四半期 |
宅地(土地) | 新潟市中央区 | 上大川前通 | 27,000,000 | 530,000 | 165 | 160,000 | 2022年第2四半期 |
宅地(土地) | 新潟市中央区 | 上大川前通 | 33,000,000 | 690,000 | 160 | 210,000 | 2022年第2四半期 |
宅地(土地) | 新潟市中央区 | 上大川前通 | 2,500,000 | 98,000 | 85 | 30,000 | 2022年第1四半期 |
宅地(土地) | 新潟市中央区 | 川岸町 | 12,000,000 | 340,000 | 120 | 100,000 | 2022年第1四半期 |
宅地(土地) | 新潟市中央区 | 神道寺 | 29,000,000 | 260,000 | 370 | 78,000 | 2022年第1四半期 |
宅地(土地) | 新潟市中央区 | 神道寺南 | 20,000,000 | 210,000 | 320 | 62,000 | 2022年第2四半期 |
宅地(土地) | 新潟市中央区 | 神道寺南 | 15,000,000 | 360,000 | 135 | 110,000 | 2022年第1四半期 |
宅地(土地) | 新潟市中央区 | 蒲原町 | 9,300,000 | 460,000 | 70 | 140,000 | 2022年第1四半期 |
宅地(土地) | 新潟市中央区 | 笹口 | 15,000,000 | 420,000 | 120 | 130,000 | 2022年第2四半期 |
宅地(土地) | 新潟市中央区 | 笹口 | 57,000,000 | 870,000 | 220 | 260,000 | 2022年第1四半期 |
宅地(土地) | 新潟市中央区 | 信濃町 | 35,000,000 | 450,000 | 250 | 140,000 | 2022年第1四半期 |
宅地(土地) | 新潟市中央区 | 関南町 | 17,000,000 | 360,000 | 155 | 110,000 | 2022年第2四半期 |
宅地(土地) | 新潟市中央区 | 関屋昭和町 | 30,000,000 | 490,000 | 200 | 150,000 | 2022年第1四半期 |
宅地(土地) | 新潟市中央区 | 関屋田町 | 21,000,000 | 400,000 | 175 | 120,000 | 2022年第1四半期 |
宅地(土地) | 新潟市中央区 | 関屋松波町 | 28,000,000 | 430,000 | 210 | 130,000 | 2022年第1四半期 |
宅地(土地) | 新潟市中央区 | 田中町 | 15,000,000 | 320,000 | 150 | 98,000 | 2022年第2四半期 |
宅地(土地) | 新潟市中央区 | 田中町 | 14,000,000 | 310,000 | 150 | 92,000 | 2022年第1四半期 |
宅地(土地) | 新潟市中央区 | 附船町 | 4,000,000 | 200,000 | 65 | 60,000 | 2022年第1四半期 |
宅地(土地) | 新潟市中央区 | 出来島 | 23,000,000 | 650,000 | 115 | 200,000 | 2022年第2四半期 |
宅地(土地) | 新潟市中央区 | 天神尾 | 17,000,000 | 350,000 | 155 | 110,000 | 2022年第1四半期 |
宅地(土地) | 新潟市中央区 | 鳥屋野 | 8,000,000 | 200,000 | 135 | 60,000 | 2022年第2四半期 |
宅地(土地) | 新潟市中央区 | 鳥屋野南 | 10,000,000 | 180,000 | 180 | 55,000 | 2022年第2四半期 |
宅地(土地) | 新潟市中央区 | 鳥屋野南 | 16,000,000 | 270,000 | 200 | 83,000 | 2022年第2四半期 |
宅地(土地) | 新潟市中央区 | 豊照町 | 12,000,000 | 270,000 | 140 | 82,000 | 2022年第2四半期 |
宅地(土地) | 新潟市中央区 | 西大畑町 | 25,000,000 | 330,000 | 250 | 99,000 | 2022年第2四半期 |
宅地(土地) | 新潟市中央区 | 西船見町 | 15,000,000 | 320,000 | 150 | 96,000 | 2022年第2四半期 |
宅地(土地) | 新潟市中央区 | 西湊町通 | 4,700,000 | 190,000 | 80 | 58,000 | 2022年第2四半期 |
宅地(土地) | 新潟市中央区 | 沼垂東 | 14,000,000 | 250,000 | 180 | 77,000 | 2022年第1四半期 |
宅地(土地) | 新潟市中央区 | 白山浦 | 27,000,000 | 350,000 | 250 | 110,000 | 2022年第2四半期 |
宅地(土地) | 新潟市中央区 | 花園 | 45,000,000 | 1,400,000 | 105 | 420,000 | 2022年第1四半期 |
宅地(土地) | 新潟市中央区 | 浜浦町 | 22,000,000 | 330,000 | 220 | 100,000 | 2022年第1四半期 |
宅地(土地) | 新潟市中央区 | 万代 | 21,000,000 | 660,000 | 105 | 200,000 | 2022年第1四半期 |
宅地(土地) | 新潟市中央区 | 東堀通 | 2,400,000 | 180,000 | 45 | 56,000 | 2022年第2四半期 |
宅地(土地) | 新潟市中央区 | 東湊町通 | 11,000,000 | 200,000 | 180 | 61,000 | 2022年第1四半期 |
宅地(土地) | 新潟市中央区 | 古町通 | 5,500,000 | 180,000 | 105 | 53,000 | 2022年第1四半期 |
宅地(土地) | 新潟市中央区 | 弁天 | 1,100,000,000 | 2,100,000 | 1,800 | 630,000 | 2022年第2四半期 |
宅地(土地) | 新潟市中央区 | 堀割町 | 17,000,000 | 410,000 | 135 | 120,000 | 2022年第2四半期 |
宅地(土地) | 新潟市中央区 | 本町通 | 99,000,000 | 420,000 | 790 | 130,000 | 2022年第1四半期 |
宅地(土地) | 新潟市中央区 | 女池上山 | 24,000,000 | 450,000 | 175 | 140,000 | 2022年第1四半期 |
宅地(土地) | 新潟市中央区 | 八千代 | 100,000,000 | 550,000 | 610 | 170,000 | 2022年第1四半期 |
宅地(土地) | 新潟市中央区 | 山二ツ | 31,000,000 | 250,000 | 400 | 76,000 | 2022年第1四半期 |
こちらの土地と建物の売買相場情報は、多くの場合一戸建てが計算対象になっています。建物の築年数や、室内外のリフォーム状況、駐車場の台数なども価格に影響を与えます。
取引の種類 | 市区町村名 | 地区名 | 取引価格(総額) | 面積(㎡) | 延床面積(㎡) | 建築年 | 取引時点 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
宅地(土地と建物) | 新潟市中央区 | 明石 | 37,000,000 | 55 | – | – | 2022年第1四半期 |
宅地(土地と建物) | 新潟市中央区 | 愛宕 | 16,000,000 | 120 | 80 | 昭和58年 | 2022年第1四半期 |
宅地(土地と建物) | 新潟市中央区 | 鐙西 | 15,000,000 | 165 | 130 | 昭和63年 | 2022年第1四半期 |
宅地(土地と建物) | 新潟市中央区 | 網川原 | 30,000,000 | 140 | 100 | 平成31年 | 2022年第2四半期 |
宅地(土地と建物) | 新潟市中央区 | 礎町通 | 13,000,000 | 110 | 140 | 昭和40年 | 2022年第2四半期 |
宅地(土地と建物) | 新潟市中央区 | 姥ケ山 | 21,000,000 | 165 | 110 | 平成13年 | 2022年第1四半期 |
宅地(土地と建物) | 新潟市中央区 | 姥ケ山 | 39,000,000 | 130 | 105 | 令和3年 | 2022年第1四半期 |
宅地(土地と建物) | 新潟市中央区 | 姥ケ山 | 23,000,000 | 380 | – | – | 2022年第1四半期 |
宅地(土地と建物) | 新潟市中央区 | 大島 | 5,600,000 | 100 | 100 | 昭和62年 | 2022年第2四半期 |
宅地(土地と建物) | 新潟市中央区 | 大島 | 15,000,000 | 135 | 80 | 平成7年 | 2022年第2四半期 |
宅地(土地と建物) | 新潟市中央区 | 親松 | 31,000,000 | 380 | 280 | 平成5年 | 2022年第2四半期 |
宅地(土地と建物) | 新潟市中央区 | 親松 | 38,000,000 | 145 | 115 | 令和4年 | 2022年第1四半期 |
宅地(土地と建物) | 新潟市中央区 | 親松 | 15,000,000 | 180 | 90 | 昭和60年 | 2022年第1四半期 |
宅地(土地と建物) | 新潟市中央区 | 学校町通 | 29,000,000 | 590 | 120 | 昭和53年 | 2022年第2四半期 |
宅地(土地と建物) | 新潟市中央区 | 学校町通 | 100,000,000 | 350 | 440 | 平成17年 | 2022年第1四半期 |
宅地(土地と建物) | 新潟市中央区 | 学校町通 | 3,000,000 | 65 | 75 | 昭和42年 | 2022年第1四半期 |
宅地(土地と建物) | 新潟市中央区 | 上大川前通 | 460,000,000 | 480 | 1,300 | 令和4年 | 2022年第2四半期 |
宅地(土地と建物) | 新潟市中央区 | 上大川前通 | 5,500,000 | 45 | 85 | 昭和47年 | 2022年第2四半期 |
宅地(土地と建物) | 新潟市中央区 | 上大川前通 | 100,000 | 45 | 80 | 昭和44年 | 2022年第1四半期 |
宅地(土地と建物) | 新潟市中央区 | 上大川前通 | 1,600,000,000 | 940 | 2,000㎡以上 | 平成8年 | 2022年第1四半期 |
宅地(土地と建物) | 新潟市中央区 | 上所 | 49,000,000 | 140 | 100 | 令和2年 | 2022年第2四半期 |
宅地(土地と建物) | 新潟市中央区 | 上所 | 190,000,000 | 740 | 620 | 平成31年 | 2022年第2四半期 |
宅地(土地と建物) | 新潟市中央区 | 上所 | 30,000,000 | 460 | 500 | 昭和62年 | 2022年第2四半期 |
宅地(土地と建物) | 新潟市中央区 | 上所 | 44,000,000 | 140 | 100 | 令和3年 | 2022年第1四半期 |
宅地(土地と建物) | 新潟市中央区 | 上所中 | 27,000,000 | 230 | 160 | 昭和63年 | 2022年第1四半期 |
宅地(土地と建物) | 新潟市中央区 | 川岸町 | 70,000,000 | 570 | 550 | 平成19年 | 2022年第1四半期 |
宅地(土地と建物) | 新潟市中央区 | 神道寺 | 36,000,000 | 115 | 105 | 令和4年 | 2022年第1四半期 |
宅地(土地と建物) | 新潟市中央区 | 神道寺 | 32,000,000 | 140 | 115 | 令和4年 | 2022年第1四半期 |
宅地(土地と建物) | 新潟市中央区 | 神道寺 | 96,000,000 | 740 | 210 | 昭和56年 | 2022年第1四半期 |
宅地(土地と建物) | 新潟市中央区 | 窪田町 | 10,000 | 115 | 80 | – | 2022年第2四半期 |
宅地(土地と建物) | 新潟市中央区 | 高志 | 22,000,000 | 190 | 130 | 平成14年 | 2022年第1四半期 |
宅地(土地と建物) | 新潟市中央区 | 幸西 | 61,000,000 | 380 | – | – | 2022年第1四半期 |
宅地(土地と建物) | 新潟市中央区 | 笹口 | 220,000,000 | 630 | 730 | 平成26年 | 2022年第2四半期 |
宅地(土地と建物) | 新潟市中央区 | 三和町 | 5,900,000 | 155 | 70 | – | 2022年第1四半期 |
宅地(土地と建物) | 新潟市中央区 | 下大川前通 | 43,000,000 | 370 | 75 | 平成4年 | 2022年第1四半期 |
宅地(土地と建物) | 新潟市中央区 | 下所島 | 27,000,000 | 130 | 100 | 平成8年 | 2022年第2四半期 |
宅地(土地と建物) | 新潟市中央区 | 新和 | 12,000,000 | 100 | 90 | 昭和42年 | 2022年第1四半期 |
宅地(土地と建物) | 新潟市中央区 | 関南町 | 39,000,000 | 125 | 120 | 令和2年 | 2022年第1四半期 |
宅地(土地と建物) | 新潟市中央区 | 関屋昭和町 | 30,000,000 | 120 | 95 | 令和2年 | 2022年第1四半期 |
宅地(土地と建物) | 新潟市中央区 | 田中町 | 34,000,000 | 200 | 105 | 平成31年 | 2022年第1四半期 |
宅地(土地と建物) | 新潟市中央区 | 附船町 | 5,500,000 | 2,000㎡以上 | 2,000㎡以上 | 昭和38年 | 2022年第2四半期 |
宅地(土地と建物) | 新潟市中央区 | 附船町 | 300,000 | 45 | – | – | 2022年第1四半期 |
宅地(土地と建物) | 新潟市中央区 | 天神尾 | 22,000,000 | 300 | 150 | 昭和31年 | 2022年第1四半期 |
宅地(土地と建物) | 新潟市中央区 | 西堀通 | 30,000,000 | 165 | 140 | 昭和53年 | 2022年第2四半期 |
宅地(土地と建物) | 新潟市中央区 | 西堀前通 | 8,000,000 | 260 | 600 | 昭和54年 | 2022年第1四半期 |
宅地(土地と建物) | 新潟市中央区 | 東入船町 | 9,500,000 | 135 | 85 | 昭和64年 | 2022年第1四半期 |
宅地(土地と建物) | 新潟市中央区 | 東幸町 | 26,000,000 | 175 | 210 | 昭和62年 | 2022年第1四半期 |
宅地(土地と建物) | 新潟市中央区 | 東堀通 | 52,000,000 | 210 | 330 | 平成14年 | 2022年第2四半期 |
宅地(土地と建物) | 新潟市中央区 | 東堀通 | 5,300,000 | 40 | 55 | 昭和62年 | 2022年第2四半期 |
宅地(土地と建物) | 新潟市中央区 | 東堀前通 | 15,000,000 | 170 | 290 | 昭和55年 | 2022年第1四半期 |
宅地(土地と建物) | 新潟市中央区 | 東堀前通 | 80,000,000 | 420 | – | – | 2022年第1四半期 |
宅地(土地と建物) | 新潟市中央区 | 東湊町通 | 29,000,000 | 195 | 130 | 平成20年 | 2022年第2四半期 |
宅地(土地と建物) | 新潟市中央区 | 二葉町 | 19,000,000 | 230 | 145 | 昭和58年 | 2022年第1四半期 |
宅地(土地と建物) | 新潟市中央区 | 古町通 | 30,000,000 | 135 | 550 | 昭和39年 | 2022年第2四半期 |
宅地(土地と建物) | 新潟市中央区 | 古町通 | 22,000,000 | 260 | 330 | 昭和52年 | 2022年第1四半期 |
宅地(土地と建物) | 新潟市中央区 | 文京町 | 22,000,000 | 135 | 135 | 平成10年 | 2022年第2四半期 |
宅地(土地と建物) | 新潟市中央区 | 文京町 | 40,000,000 | 320 | 640 | 平成3年 | 2022年第1四半期 |
宅地(土地と建物) | 新潟市中央区 | 美咲町 | 80,000,000 | 510 | 400 | 平成27年 | 2022年第1四半期 |
宅地(土地と建物) | 新潟市中央区 | 南笹口 | 37,000,000 | 110 | 105 | 平成28年 | 2022年第1四半期 |
宅地(土地と建物) | 新潟市中央区 | 南多門町 | 6,500,000 | 75 | 135 | – | 2022年第1四半期 |
宅地(土地と建物) | 新潟市中央区 | 南出来島 | 39,000,000 | 130 | 95 | 令和3年 | 2022年第2四半期 |
宅地(土地と建物) | 新潟市中央区 | 南出来島 | 15,000,000 | 150 | – | – | 2022年第2四半期 |
宅地(土地と建物) | 新潟市中央区 | 南万代町 | 800,000 | 200 | 100 | – | 2022年第2四半期 |
宅地(土地と建物) | 新潟市中央区 | 南万代町 | 500,000 | 55 | 40 | 昭和35年 | 2022年第1四半期 |
宅地(土地と建物) | 新潟市中央区 | 女池神明 | 49,000,000 | 450 | 195 | 昭和60年 | 2022年第2四半期 |
宅地(土地と建物) | 新潟市中央区 | 女池西 | 14,000,000 | 200 | 120 | 昭和49年 | 2022年第1四半期 |
宅地(土地と建物) | 新潟市中央区 | 元下島町 | 3,000,000 | 80 | 100 | 昭和48年 | 2022年第2四半期 |
宅地(土地と建物) | 新潟市中央区 | 柳島町 | 16,000,000 | 220 | 95 | 平成9年 | 2022年第1四半期 |
宅地(土地と建物) | 新潟市中央区 | 米山 | 22,000,000 | 210 | 120 | 平成5年 | 2022年第2四半期 |
宅地(土地と建物) | 新潟市中央区 | 和合町 | 27,000,000 | 290 | 125 | 昭和57年 | 2022年第1四半期 |
地域によってはマンション自体が少なく、データが少ない場合もありますのでご注意ください。
取引の種類 | 市区町村名 | 地区名 | 取引価格(総額) | 面積(㎡) | 建築年 | 取引時点 |
---|---|---|---|---|---|---|
中古マンション等 | 新潟市中央区 | 鐙 | 4,200,000 | 20 | – | 2022年第1四半期 |
中古マンション等 | 新潟市中央区 | 近江 | 16,000,000 | 65 | 平成7年 | 2022年第2四半期 |
中古マンション等 | 新潟市中央区 | 近江 | 9,100,000 | 55 | 昭和50年 | 2022年第1四半期 |
中古マンション等 | 新潟市中央区 | 学校町通 | 11,000,000 | 75 | 平成10年 | 2022年第1四半期 |
中古マンション等 | 新潟市中央区 | 上大川前通 | 7,000,000 | 65 | 昭和60年 | 2022年第2四半期 |
中古マンション等 | 新潟市中央区 | 上大川前通 | 27,000,000 | 85 | – | 2022年第1四半期 |
中古マンション等 | 新潟市中央区 | 上所 | 20,000,000 | 60 | 平成21年 | 2022年第1四半期 |
中古マンション等 | 新潟市中央区 | 上所 | 12,000,000 | 70 | 平成5年 | 2022年第1四半期 |
中古マンション等 | 新潟市中央区 | 上所 | 22,000,000 | 75 | 平成5年 | 2022年第1四半期 |
中古マンション等 | 新潟市中央区 | 上所 | 38,000,000 | 75 | 令和2年 | 2022年第1四半期 |
中古マンション等 | 新潟市中央区 | 川岸町 | 33,000,000 | 85 | 平成27年 | 2022年第1四半期 |
中古マンション等 | 新潟市中央区 | 川端町 | 16,000,000 | 70 | – | 2022年第2四半期 |
中古マンション等 | 新潟市中央区 | 川端町 | 12,000,000 | 65 | 平成7年 | 2022年第2四半期 |
中古マンション等 | 新潟市中央区 | 神道寺 | 11,000,000 | 60 | 昭和51年 | 2022年第1四半期 |
中古マンション等 | 新潟市中央区 | 桜木町 | 10,000,000 | 65 | – | 2022年第2四半期 |
中古マンション等 | 新潟市中央区 | 笹口 | 2,000,000 | 20 | 昭和63年 | 2022年第1四半期 |
中古マンション等 | 新潟市中央区 | 紫竹山 | 25,000,000 | 85 | 平成14年 | 2022年第1四半期 |
中古マンション等 | 新潟市中央区 | 下大川前通 | 3,800,000 | 60 | 昭和48年 | 2022年第2四半期 |
中古マンション等 | 新潟市中央区 | 下大川前通 | 27,000,000 | 75 | 平成17年 | 2022年第2四半期 |
中古マンション等 | 新潟市中央区 | 下大川前通 | 2,000,000 | 25 | 昭和54年 | 2022年第1四半期 |
中古マンション等 | 新潟市中央区 | 下大川前通 | 39,000,000 | 90 | 平成17年 | 2022年第1四半期 |
中古マンション等 | 新潟市中央区 | 新光町 | 2,000,000 | 80 | 平成11年 | 2022年第1四半期 |
中古マンション等 | 新潟市中央区 | 関新 | 32,000,000 | 75 | – | 2022年第2四半期 |
中古マンション等 | 新潟市中央区 | 鳥屋野 | 14,000,000 | 55 | – | 2022年第1四半期 |
中古マンション等 | 新潟市中央区 | 西厩島町 | 30,000 | 40 | 昭和49年 | 2022年第1四半期 |
中古マンション等 | 新潟市中央区 | 西大畑町 | 27,000,000 | 70 | 平成21年 | 2022年第2四半期 |
中古マンション等 | 新潟市中央区 | 西大畑町 | 3,300,000 | 65 | – | 2022年第1四半期 |
中古マンション等 | 新潟市中央区 | 西堀通 | 49,000,000 | 70 | 令和3年 | 2022年第1四半期 |
中古マンション等 | 新潟市中央区 | 西堀通 | 31,000,000 | 75 | – | 2022年第1四半期 |
中古マンション等 | 新潟市中央区 | 西堀通 | 49,000,000 | 80 | 令和3年 | 2022年第1四半期 |
中古マンション等 | 新潟市中央区 | 西堀通 | 26,000,000 | 80 | 平成16年 | 2022年第1四半期 |
中古マンション等 | 新潟市中央区 | 西堀通 | 39,000,000 | 60 | – | 2022年第1四半期 |
中古マンション等 | 新潟市中央区 | 西堀前通 | 27,000,000 | 75 | – | 2022年第2四半期 |
中古マンション等 | 新潟市中央区 | 花園 | 5,200,000 | 20 | – | 2022年第1四半期 |
中古マンション等 | 新潟市中央区 | 花園 | 5,000,000 | 25 | 平成11年 | 2022年第1四半期 |
中古マンション等 | 新潟市中央区 | 万代 | 4,900,000 | 50 | 昭和53年 | 2022年第1四半期 |
中古マンション等 | 新潟市中央区 | 万代 | 35,000,000 | 95 | 平成19年 | 2022年第1四半期 |
中古マンション等 | 新潟市中央区 | 万代 | 8,800,000 | 70 | 昭和55年 | 2022年第1四半期 |
中古マンション等 | 新潟市中央区 | 万代 | 6,300,000 | 40 | 昭和56年 | 2022年第1四半期 |
中古マンション等 | 新潟市中央区 | 東堀通 | 2,700,000 | 25 | 昭和54年 | 2022年第2四半期 |
中古マンション等 | 新潟市中央区 | 東堀前通 | 28,000,000 | 70 | – | 2022年第2四半期 |
中古マンション等 | 新潟市中央区 | 東堀前通 | 1,600,000 | 20 | – | 2022年第1四半期 |
中古マンション等 | 新潟市中央区 | 日の出 | 2,200,000 | 15 | 平成4年 | 2022年第1四半期 |
中古マンション等 | 新潟市中央区 | 日の出 | 2,200,000 | 20 | 平成4年 | 2022年第1四半期 |
中古マンション等 | 新潟市中央区 | 古町通 | 9,900,000 | 55 | 昭和55年 | 2022年第1四半期 |
中古マンション等 | 新潟市中央区 | 弁天 | 8,800,000 | 45 | 昭和53年 | 2022年第1四半期 |
中古マンション等 | 新潟市中央区 | 弁天 | 8,700,000 | 40 | 平成16年 | 2022年第1四半期 |
中古マンション等 | 新潟市中央区 | 堀之内南 | 18,000,000 | 70 | – | 2022年第2四半期 |
中古マンション等 | 新潟市中央区 | 米山 | 23,000,000 | 75 | 平成11年 | 2022年第1四半期 |
中古マンション等 | 新潟市中央区 | 寄居町 | 13,000,000 | 40 | 平成18年 | 2022年第2四半期 |
中古マンション等 | 新潟市中央区 | 寄居町 | 15,000,000 | 85 | – | 2022年第1四半期 |
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