コラム

不動産会社を通じて物件を売却したり購入した場合、仲介手数料の支払い義務が発生しますが仲介手数料の意味や計算方法を知らない人は意外と多いです。
売主は不動産業者に売却を依頼するタイミングで、買主は売買契約のタイミングで仲介手数料についての説明を受けることになります。
賃貸物件を借りる際にも仲介手数料を支払うケースもあることから「そんなものか」と深く考えず提示された媒介契約に署名押印してしまう人も多いですが、支払う理由を理解した上でサインすることをおすすめします。
この記事では不動産取引における仲介手数料の意味や仕組み、計算方法について解説します。
節約する方法とリスクについても紹介しますので、これから不動産売買を行う予定がある人は参考にしてください。

この記事で分かること

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不動産仲介手数料とは?その役割を理解しよう

不動産会社を通じて不動産の取引をするのであれば仲介手数料を支払うケースがほとんどですが、国土交通省によって上限額が決められており、法外な金額を請求されることはありません。
そのため何も気にすることなく支払う売主や買主も多いですが、手数料を支払うことの意味を理解することでより納得のいく不動産売買になります。
この章では不動産会社における仲介手数料の意味と仕組みについて、解説します。

仲介手数料の定義と仕組み

不動産における「仲介」とは売主と買主が売買契約を締結できるよう情報を提供したり物件を案内する業務のことで、仲介手数料は売買が成立したことへの報酬です。
宅地建物取引業では仲介業務における報酬は原則「成功報酬」のみとなっており、査定や売却の相談をしただけでは支払う必要はありません。
不動産仲介業はただ物件を紹介し契約するだけでなく、安全に取引できるよう住宅ローンの審査や解体、測量のスケジュール調整、決済日の設定など多岐にわたります。
これら全てを売主と買主だけで契約を遂行することは難しくトラブルも起きやすいことから、不動産会社が仲介することで安心して取引ができるといえるでしょう。

売主・買主が支払う手数料の違い

仲介手数料は売主と買主が契約できるよう媒介することに対しての報酬となり、どちらも国土交通省が定める規定によって算出されます。
賃貸物件のように貸主と借主からもらう手数料の合計に対して上限が設けられているわけではなく、売主と買主は別々に媒介契約を締結するためそれぞれ個別に支払うことになります。
そのため契約によっては売主と買主が支払う仲介手数料が異なる可能性もあり、手数料額についてはあらかじめ不動産会社に確認しておくことをおすすめします。

不動産仲介手数料の計算方法と具体例

不動産仲介手数料は売買価格によって金額が変わることから、購入検討時には物件価格をベースに計算することでおおよその仲介手数料を把握することができます。
この章では仲介手数料の基本的な計算方法と速算で算出できる方法について、具体例を交えて説明します。
想定される売買金額に対する仲介手数料を表でまとめてますので、参考にしてください。

基本計算式を分かりやすく解説

法律で定められている仲介手数料の上限額は売買金額によって計算式が異なり、基本計算式は次のようになります。

たとえば物件価格が100万円の場合、100万円×5%=5万円が仲介手数料の税抜価格です。

1,000万の不動産を取引した場合は3段階に分けて計算することになり、200万円以下の部分で10万円、200万円~400万円の部分で8万円、400万円以上の部分で18万円となり税抜価格の合計36万円となります。

このように売買金額が200万円、400万円を超えるかどうかで計算に使用する基本計算式が異なることが分かります。

なお、新築戸建や新築マンションを売買する場合は建物部分に消費税が含まれているため除外して計算する必要があります。

なぜなら仲介手数料は非課税業者でない限り課税対象の費用となっていることから、売買金額に含まれている消費税を抜かなければ二重課税となってしまうからです。

消費税が売買代金に含まれている場合の売買契約書には税抜きの建物と土地、消費税の内訳が記載されていますので、税抜きの建物と土地の価格を足した額を使って仲介手数料を計算することになります。

つまり新築物件の場合は内覧時に想定している仲介手数料よりも少し安くなることが分かり、資金計画を立てる上での重要なポイントといえるでしょう。
【参考サイト:消費者の皆様向け>不動産取引に関するお知らせ – 国土交通省

速算表を活用して簡単に計算する方法

基本計算式を用いた仲介手数料の計算は1,000万円を超えた時点で3段階となりますが、実際には200万円と200~400万円の手数料合計は18万円と決まっているため、売買代金から1,000万円を差し引いた部分のみを計算し18万円を足せば計算できることになります。

そのため仲介手数料の上限額は次のような速算式によって計算することができるため、この計算方法を覚えておくことをおすすめします。

たとえば物件価格2,000万円の税抜き仲介手数料を基本計算式と速算式で計算した場合、次のような違いがあります。

不動産会社も間違いをなくすために速算式を用いて計算しています。
売買価格が5,000万円までの仲介手数料をまとめましたので、参考にしてください。

売買価格 税抜き仲介手数料
800万円以下 30万円
1,000万円 36万円
1,500万円 51万円
2,000万円 66万円
2,500万円 81万円
3,000万円 96万円
3,500万円 111万円
4,000万円 126万円
4,500万円 141万円
5,000万円 156万円

低廉な空家等の媒介特例

仲介手数料には宅建業者に対して特例措置が設けられており、低廉な空き家や空き地を媒介する場合の仲介手数料は前述した計算式とは別の算出方法を使うことが認められています。
2017年12月8日に仲介手数料の上限額は一度見直しされており、物件価格が400万円以下の場合は売主から最大18万円受け取ることができるという特例措置が設けられました。
2024年7月1日より「低廉な空家等の媒介特例」がさらに追加され、800万円以下の空き家もしくは空き地を媒介する場合は税抜30万円を上限額にすることができます。
こうした特例が設置された理由として人件費や燃料費の高騰があり、売却価格が低いと物件の場所によっては不動産会社が赤字になってしまうからです。
しかし宅建業法に基づく取引である以上仲介責任は発生するため不動産会社は手を抜いて業務することはできず、その結果低廉な空き家などは売却を断られることになってしまいます。
管理されていない空き家や空き地が増加してしまうと火災や倒壊、害虫・害獣の発生、さらには犯罪組織に使われるリスクを抱えることになるため、不動産会社が積極的に販売活動できるよう報酬額を見直す必要がありました。
「低廉な空家等の媒介特例」はこうした背景から設けられましたがあくまでも特例の上限額となっているため、不動産会社は媒介契約の締結時にあらかじめ特例の報酬額について依頼者に対して説明し合意を得ることが義務付けられています。
そのため不動産の売買をする際には媒介契約書の内容を十分に理解し、気になる点があれば必ず不動産会社に説明を求めることが大切だといえるでしょう。
【引用サイト:空き家等に係る媒介報酬規制の見直し

仲介手数料を節約するためのポイント

物件が高額になると仲介手数料も高額になり、場合によっては仲介手数料が予算を圧迫してしまうケースもあります。
そのため仲介手数料を値引きできないか交渉し、少しでも余裕がある資金計画にできないか検討することもポイントです。
この章では仲介手数料を節約するための方法について、解説します。

値引き交渉のコツとリスク

仲介手数料は不動産会社の主な収入源となるため、原則値引きはできません。
値引きをしても不動産会社の仲介責任は残るため費用対効果が悪くなってしまい、責任と対価が釣り合わなくなる可能性があるからです。
しかし不動産の販売状況や不動産会社の事情によっては値引きできるケースもあり、たとえば販売が長期化している物件の購入交渉や不動産会社の決算月に入金できるケースが挙げられます。
このような特殊な状況や事情を活かして交渉した場合には、仲介手数料の交渉が成功することもあります。
その一方で仲介手数料の値引き交渉はリスクを伴うことも知っておく必要があり、おすすめはできません。不動産会社からすると、値引きされるより正規の手数料で契約してもらった方が当然利益は多くなりますから、他の買い手がいる場合はそちらが優先される可能性が高くなります。また、交渉にかかる時間や労力も重要なコストです。
仲介手数料の値引き交渉をする際には値引きが必要な理由を丁寧に説明し、お互いに気持ちの良い取引ができるよう注意することがポイントです。

法律で決められた上限を知ることの重要性

仲介手数料は宅建業者である不動産会社が法外な価格を請求しないよう上限額が設定されていますが、特別な事情がなければ上限額のまま請求されることになります。
不動産会社は仲介手数料以外で原則収益を得ることはできず、査定料は相談料だけでなく売却に使用した広告料についても請求することはできません。
そのため上限額がある=価格交渉していいというわけではないことを知っておきましょう。

片手仲介・両手仲介の違いによる手数料の差

片手仲介とは売主もしくは買主のどちらか片方のみに仲介手数料を請求できるケースのことで、両手仲介は買主と売主のどちらにも請求が可能です。
売主に販売を依頼された不動産会社が買主を見つけた場合は両手仲介となり、他社が買主を紹介してくれた場合には売主にのみ仲介手数料を請求することになります。
そのため他社が販売している物件に買主を紹介した不動産会社は必ず片手仲介となり、両手仲介は売主側の不動産会社にしかできません。
つまり売主側の業者に直接問い合わせして物件を紹介してもらい契約を締結した場合は不動産会社の利益は倍になっていることが分かり、状況によっては多少の値引き交渉を受けられる可能性はあるといえるでしょう。
一方、片手仲介は通常通りの利益となることから値引き交渉は難しく、強引に依頼すると仲介を断られることもあるため注意が必要です。

仲介手数料の支払い時期と注意点

仲介手数料は購入申込書を提出したタイミングではなく、関東では契約時と引渡し時に支払うことになります。ただし東海や関西、九州地方では決済時に一括で支払うのが慣例になっており、支払いタイミングについてはあらかじめ確認しておきましょう。
この章では仲介手数料の支払い時期と注意点について、解説します。

契約時・引渡し時に支払う理由とタイミング

不動産売買は契約が締結されたタイミングで成立したとみなされるため仲介手数料が発生し、関東では契約時に50%、不動産決済時に50%支払うことになります。
そのため仲介手数料の半分は契約時に用意しておくことになり、自己資金から資金を使うことになるという点に注意が必要です。
また契約後に解約となっても残りの50%は支払う義務があり、媒介契約によって締結された報酬額を満額支払うことになります。
地方によっては不動産決済時に一括で支払うことになるため、住宅ローンを使って対応することもできます。

手数料の分割払いは可能か?

手数料を分割して支払うことは原則できず、媒介契約時に定められたタイミングで支払うことになります。
また仲介手数料の分割支払いは宅建業法47条で禁止されている「信用の供与」に該当する可能性があり、「手数料を分割でいいから契約して欲しい」という依頼をすることは手数料を貸付したことと同義になるため違反行為です(筆者が宅建協会へ確認し得た回答)。
このような理由から宅建業者が仲介手数料の分割に応じる可能性は極めて低いといえるでしょう。

仲介手数料以外にかかる不動産売買の費用とは?

不動産を購入する際には仲介手数料以外にかかる諸費用があるため、事前にチェックしておくことをおすすめします。
この章で詳しく解説します。

登録免許税や譲渡所得税

不動産を購入した場合には所有権移転登記を行うことになりますが、その際には登録免許税と呼ばれる税金が発生することになり、一般的には買主が負担します。

登録免許税は購入する不動産の評価額に対して税率0.2%を掛け合わせることで税額を算出することができますが、令和8年3月31日までの取引であれば税率を0.15%に軽減できるという特例があります。

また不動産を売却する売主も譲渡所得税という税金が発生する可能性があり、次の計算式でプラスになった額が譲渡所得課税額です。

売却価格-売却時の諸費用-当時の取得価格-取得時の諸費用

上記計算によって算出された課税額に対して税率を掛けることで税額を計算することができますが、税率は所有期間によって次のように変わります。

たとえば課税額3,000万円の場合だと、5年以内に売却すると譲渡所得税は約1,188万円となり、6年目以降であれば約610万円です。

なお、「居住用財産を譲渡した場合の3,000万円の特別控除の特例」を利用した場合は課税額から3,000万円を控除して譲渡所得税を計算することが可能となり、免税にできるケースも少なくありません。

こうした特例はいくつか公開されていますので、利用できる特例をチェックしましょう。

【引用サイト:No.7191 登録免許税の税額表|国税庁

【引用サイト:No.3302 マイホームを売ったときの特例|国税庁

住宅ローン一括返済時にかかる手数料

住宅ローンが残っている不動産を売却する場合は所有権移転登記時期までに住宅ローンを完済して抵当権を抹消し、買主に移転する所有権が阻害されない状態にしなければなりません。
実際には買主から支払われた代金を使って抹消するケースが多いため抵当権抹消と所有権移転を同時に実行することが多いですが、住宅ローンを一括返済するためには金融機関によって数万円かかることがあり、抵当権抹消には1,000円/本必要です。
そのため事前に金融機関へ売却することを伝え、一括返済にかかる費用を確認しておくことをおすすめします。

その他、売却に伴う法的手続き費用

前述した諸費用以外にもかかる税金として印紙税があり、売買契約書に印紙を貼付し消印することで納税となります。

印紙税は売買金額に応じて次のように変更し、売買金額が高額になると印紙税も高額になります。

ただし印紙税は売買契約書の原本を保有する人が支払うことになるため、契約書の原本を使う場面のない売主は原本のコピーを補完することによって免税にすることができます。

売買価格 印紙代
10万円を超え50万円以下 200円
50万円を超え100万円以下 500円
100万円を超え500万円以下 1,000円
500万円を超え1,000万円以下 5,000円
1,000万円を超え5,000万円以下 10,000円
5,000万円を超え1億円以下 30,000円
1億円を超え5億円以下 60,000円
5億円を超え10億円以下 160,000円
10億円を超え50億円以下 320,000円
50億円を超える 480,000円

【引用サイト:不動産売買契約書の印紙税の軽減措置|国税庁

手数料が安い不動産会社を選ぶべきか?

仲介手数料は限度額で請求するのが原則ですが、仲介手数料を値引いた額で対応することをアピールしている不動産会社もいます。
この章では手数料が安い不動産会社の特徴と値引きできる理由、選ぶ際のリスクについて解説します。

信頼性とコストのバランスを見極めるポイント

仲介手数料は不動産会社にとって大きな収入源であるため一般的には値引きをすることはありませんが、売主側の媒介物件が多い会社は両手仲介になるため買主側の手数料をあらかじめ値引きし反響数を増やす戦略を採用するケースはあります。
また新築住宅を専門に取り扱っている不動産会社は新築住宅の建築会社から手数料をもらえるため両手仲介と同じような状態で取引できることから、仲介手数料の価格交渉に応じるケースもあるでしょう。
このように不動産会社が利益を担保できる後ろ盾があれば安全な取引が可能といえますが、そうではなく目先の利益を優先して手数料の値引きに応じる会社には注意が必要です。
仲介手数料を値引きしてしまうと当然その分多く契約しなければ利益を担保することができなくなるため、薄利多売のような状態になってしまいます。
さらに不動産仲介業はサービス業であるため手数料を値引きしたという情報は知れ渡ることが多く、一度値引きしてしまうと継続して対応することにもなりかねません。
その場合少なくなった利益に対して変わらない人件費や燃料費を投下することになるのでサービスが劣化することも考えられます。
つまり、中長期的な観点から値引きサービスを実施していない限り仲介手数料の値引きに応じる会社はサービスが悪い可能性があるといえ、コストとリスクのバランスを見極める必要があるといえるでしょう。

安さだけでなくサービスの質を重視すべき理由

仲介手数料が安いと当然従業員への給料も安くなり、その結果サービスは悪くなります。
これはどの産業にも共通する労働と対価の常識となっており、仲介手数料を値引きさせた状態で最高のサービスは期待できないと考えるべきでしょう。
不動産の売買は一生に一度のケースがほとんどであるため、安全に取引を完了させることを優先することをおすすめします。

不動産仲介手数料に関するよくある質問(FAQ)

この章では不動産仲介手数料に関するよくある質問をまとめました。

仲介手数料は必ず支払う必要があるの?

仲介によって不動産を売買するのであれば、仲介手数料は原則支払う必要があります。
売主が宅建業者で自らも販売している場合は直接連絡し取引することで仲介手数料を無料にすることは可能ですが、多くの建築会社は販売を仲介業者に依頼しています。
そのため仲介手数料は必ず支払う費用だと考えて資金計画するのが安全だといえるでしょう。

手数料無料や割引のケースは安全?

仲介手数料が無料や割引されている物件を見つけた場合、理由を確認しましょう。
売主が販売店と代理契約を締結しており売主側からのみ仲介手数料をもらう販売形態やすぐにでも売りたい物件のため手数料を割引しているのであれば、安全に取引することができます。
一方、特に理由がなく手数料が値引きされている場合はサービスが悪い可能性があるため、注意が必要です。

手数料を支払わない場合のリスクは?

仲介手数料を支払わないということは仲介業者に「タダ働き」を求めているのと同じであるため、サービスが悪くなるばかりか最低限の連絡しかなく、不安を抱えたまま取引することになります。
不動産仲介業者は宅建業法で定められた法令業務については実施してくれますが、仲介手数料がもらえないのであれば仲介責任をまっとうできる工数しか割り当てせず、他の案件に時間を使うことになるでしょう。
その結果望んだサービスを受けられずストレスを感じながら取引完了を待つことになるため、仲介手数料を支払った上で納得のいくサービスを受けることをおすすめします。

不動産を取得した場合には不動産取得税の支払い義務が発生しますが、一定の条件を満たす住宅を購入したり相続した場合にはかからないケースもあります。
また新築や中古は税額を軽減させる方法があり、こうした軽減措置が利用可能かあらかじめ調べておくことが必要といえるでしょう。
ただし軽減措置の利用や猶予を申請するには確定申告が必要であり、必要書類に不備があれば何度も税務署とやり取りする手間が発生してしまいます。
場合によっては軽減措置が受けられないこともあるため、相談先や手続きの流れ、必要書類については必ず押さえておくべきポイントといえるでしょう。
この記事では不動産取得税の概要と計算方法、控除を受けられる物件や制度について解説します。
不動産取得税に関するよくある質問についてもまとめましたので、これから不動産を取得する予定がある人は参考にしてください。

この記事で分かること

空家ベースは、不動産事業にチャレンジしたい人や、地方に空き家を買って移住したい人に日本全国の空き家を紹介するポータルサイトです。
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不動産取得税とは

不動産取得税は購入もしくは取得した土地や家屋に対して課税される税金となっており、住民税などと同様に自治体へ支払う「地方税」となります。
また不動産を取得後に確定申告をすることで税額が決定されることになり、取得から1年以内を目途に納税通知書が郵送されます。
つまり、不動産取得税は自動的に口座から引き落としになるわけではなく自ら県税事務所やコンビニで納税しなければならないことが分かります。
なお不動産取得税は固定資産税のように自治体によってはクレジット決済や電子マネー決済が可能となっているため、納税通知が届いたらすぐに支払えるよう準備しておきましょう。

不動産取得税の計算方法

不動産取得税は取得金額×税率で計算することができ、取得金額は不動産を購入した価格ではなく固定資産税評価額が適用されます。
つまり宅地や建物の金額が安かったとしても固定資産税評価が高ければ不動産取得税も高額になってしまうため、注意点といえます。
また、税率は原則4%ですが令和9年3月31日までに住宅用不動産を取得した場合は3%が税率です。
たとえば標準額が500万円の不動産を取得した場合、15万円が不動産取得税ということになります。
このように事前に税額をチェックできることから、購入検討のタイミングで不動産会社から評価額をヒアリングし、計算しておくことも大切なポイントとなります。
なお、不動産取得税の対象となる土地や家屋の種類が定められており、総務省のHPでは次のようになります。

【参考サイト:総務省|地方税制度|不動産取得税

不動産取得税がかからないケース

安い物件を購入できたり相続取得することで初期投資を抑えられたとしても、不動産取得税などの税金が高くなってしまうとトータルコストが想定外に増えてしまいます。
そのためなるべく不動産取得税がかからない方法を知っておく必要がありますが、条件を満たすことで不動産取得税をゼロにできるケースもあります。
この章では不動産取得税がかからないケースについて詳しく解説しますので、参考にしてください。

相続により不動産を取得した場合

総務省のHPでは不動産取得税が発生するケースについて「土地や家屋の購入もしくは贈与、家屋の建築などで不動産を取得した場合」と定めています。
つまり相続によって不動産を取得するのであれば不動産取得税がかからないことになり、納税通知書がとどくことはありません。
ただし相続時精算課税制度を使用した場合は相続でなく「贈与」という扱いになることから、課税対象となってしまいます。
そのため、あくまでも単純に不動産を相続した場合のみ非課税となることを知っておきましょう。
なお、相続した不動産の評価額が高すぎると相続税が発生するケースがあることも、知っておくべきポイントです。

不動産取得税の軽減措置制度を利用した場合

不動産取得税を減額させるために、国土交通省や総務省からは優遇措置が公開されています。
これらの制度を利用し課税標準よりも控除額が上回れば免税となるため、不動産取得税はかからないことになります。
このように、不動産を相続以外の方法で取得したとしても軽減税率によって税金が発生しないというケースもあります。

不動産取得税の軽減措置制度とは

不動産取得税の軽減措置制度は新築住宅と中古住宅を購入した際に築年数や仕様に応じた控除額を課税額から控除する制度となっており、令和8年3月31日までに取得することが利用の条件となっています。
この制度の適用を受けるためには確定申告によって正しい手続きをする必要があり、利用の要件と申告の内容、必要書類は購入する物件が新築か中古かで異なります。
そこで、この章では不動産取得税の軽減措置制度について、適用条件と申告の概要について解説します。

軽減措置の適用条件

軽減措置はどのような不動産を取得した場合でも適用できるわけではなく、築年数や仕様によって控除額が変わります。
場合によっては軽減措置を受けるために追加工事が必要になるケースもあるため、注意が必要です。
新築住宅の場合と中古住宅の場合において、控除額と適用条件は次のようになります。

新築住宅の場合

新築住宅を購入する場合、原則1,200万円を評価額から控除することができます。
この特例は「住宅用地特例」と呼ばれ、床面積が50㎡以上240㎡以下の場合に適用されますが、購入する家屋が長期優良認定住宅の場合は1,300万円まで控除額を拡大することができます。
また住宅用の土地を購入した場合でも控除を受けることができ、評価額の半分に税率を掛け合わせることで税金を計算することができます。
これを負担調整特例措置といい、さらにこの措置によって算出された税額を次にあげる控除額のどちらか安い方を差し引くことができ、マイナスになれば免税です。
1.150万円×税率
2.土地1平方メートル当たりの価格×住宅の床面積の2倍(1戸当たり200平方メートルを上限)×税率

中古住宅の場合

中古住宅は新築住宅とは違った軽減のルールがあり築年数に応じて大きく変動しますが、まずは以下のルールをクリアしている必要があります。

上記ルールをクリアしている物件の場合、新築された日によって控除額は次のようになります。

新築された日(S:昭和 H:平成) 不動産取得税の控除額
H9.4.1~ 1,200万円
H1.4.1~ H9.3.31 1,000万円
S60.7.1~H1.3.31 450万円
S56.7.1~S60.6.30 420万円
S48.1.1~S50.12.31 230万円
S39.1.1~S47.12.31 150万円
S29.7.1~S38.12.31 100万円
上記以外の住宅の取得 0円

なお、新耐震基準を満たしていない場合であっても以下の条件をクリアすることで軽減措置を利用することができます。

上記を全てクリアすると、次の控除額を差し引くことができます。

新築された日(S:昭和 H:平成) 不動産取得税の控除額
S56.7.1~S56.12.31 126,000円
S51.1.1~S56.6.30 105,000円
S48.1.1~S50.12.31 69,000円
S39.1.1~S47.12.31 45,000円
S29.7.1~S38.12.31 30,000円

このことからも中古住宅は適合証明や新耐震基準の該当有無、築年数を調べておくことがポイントだといえるでしょう。
【参考サイト:住宅などの不動産取得税の軽減 – 愛知県

軽減措置の申請方法と必要書類

不動産を取得してから60日以内に都道府県税事務所へ必要書類を提出し、軽減措置を受けます。
必要書類は以下の通りです。

税金が軽減されたかどうかは郵送される納税通知書で確認することができますので、通知書が届いたらすぐに確認して納税しましょう。
なお、納税は都道府県税事務所の窓口で支払うことができますが、それ以外にも郵便局や金融機関、コンビニの窓口、市区町村によってはクレジットや電子マネー決済も可能です。
納付書が届かないケースもありますが、その場合の多くは税額が0円だった場合です。
しかし納付書が紛失している場合も考えられるため、取得してから1年経っても納付書が届かない場合は県税事務所に問い合わせしましょう。

軽減措置がある場合の計算例

この章では以下条件の不動産を取得した場合の税金について、計算式を踏まえてシミュレーションします。

ケース1
建築時期:2003年
建物評価額:2,000万円
土地評価額:1,000万円
床面積:100㎡

【建物】
2,000万円‐1,200万円=800万円×3%=24万円

【土地】
①1,000万円×0.5×3%=15万円
②(500㎡÷100㎡)×200㎡×3%=30万円
②‐①=マイナスのため0円

【建物】24万円+【土地】0円=24万円
ケース2
建築時期:昭和60年(新耐震基準)
建物評価額:400万円
土地評価額:500万円
床面積:80㎡

【建物】
400万円‐450万円=マイナスのため0円
【土地】
①500万円×0.5×3%=7.5万円
②(250㎡÷80㎡)×160㎡×3%=15万円
②‐①=マイナスのため0円

【建物】0円+【土地】0円=0円

不動産取得税に関するよくある質問

この章では不動産取得税についてよくある質問をまとめました。
不動産を取得しなければ不動産取得税を支払うことはないことから、一般的にそれほど経験する機会はありません。
そのため申告の期限や準備物が分からず、慌ててしまう人も少なくありません。
このような失敗をしないためにも、この章で紹介するQ&Aをチェックしておきましょう。

不動産取得税がかからない条件は?

不動産を相続によって取得した場合、不動産取得税はかかりません。
なぜなら不動産取得税が発生するのは土地や家屋の購入もしくは贈与、家屋の建築などで不動産を取得した場合だからです。
そのため相続の場合は不動産取得税を支払う必要がありませんが、評価額によっては相続税が発生することもあるため注意しましょう。
また、不動産取得税の軽減措置制度を利用し税額よりも控除額が大きくなれば、税金の支払いは必要なくなります。
この場合、新築住宅は中古住宅よりも控除額が大きくなる傾向にあり、中古住宅は築年数と耐震基準の内容によって控除額が変動します。
このように手に入れた不動産の状態によっては免税となる可能性もあり、取得を検討するタイミングである程度計算しておくことが重要といえます。

不動産取得税の通知がきませんが、払わなくてもいいですか?

不動産を取得しても通知書が届かない場合、軽減措置の利用などで税額がゼロになり免税となっている可能性があります。
このことからも不動産を取得してから1年が経過しても納税通知書が手元に届かなければ、不動産取得税は発生しなかったと考えることもできます。
ただし、通知書が届いていたにもかかわらず紛失してしまいそのまま放置した場合、滞納による追徴課税を受けてしまいます。
そのため通知書が来ないことに不安を感じる場合は最寄りの県税事務所に相談し、税額をチェックすることをおすすめします。

不動産取得税の軽減措置はいつまでですか?

軽減措置の申告書類は不動産取得税と兼用のため、合わせて申告します。
そのため不動産取得税の申告と同様に取得してから60日までに申告する必要があります。
なお、注文住宅など建物が未登記の場合は取得税の申告を猶予することができますが、その場合は別の書類を提出することになることを覚えておきましょう。
申告用紙の記載方法や手続きが分からない場合はハウスメーカーや司法書士に相談し、期限内に提出するよう準備を進めることが失敗しないポイントです。

不動産取得税の60日を過ぎたらどうなりますか?

不動産取得税申告書の提出は取得した日から60日以内にする必要があり、提出場所は不動産の所在地を管轄する県税事務所です。
長期的な海外生活などによってやむを得ず60日を過ぎた場合であっても申告は受理してくれることもあり、郵送による提出も可能であることから期限を過ぎることが分かったタイミングで県税事務所に相談しましょう。
ただし、正当な事由がなく申告をしなかった場合は過料が科せられることもあるため、注意が必要です。

まとめ

不動産取得税は戸建てやマンションを購入したり注文住宅を建築した場合に発生する税金で確定申告によって税額が決定され、一度だけ納付書を使って納税します。
そのため家を買った後に納税という費用が発生する可能性があることを知っておく必要があり、慌てて準備することがないよう通知書が来るタイミングを把握しておきましょう。
ただし、相続の場合は不動産取得税が不要であったり軽減措置制度を使って税額を軽減するなど、不動産取得税をゼロもしくは大きく軽減する方法はあります。
このことからも不動産を購入したり家を建てる前に軽減措置を加味した不動産取得税をイメージしておくことも、資金計画が失敗しないために大切といえるでしょう。

不動産投資を成功させるためにはできるだけ安い中古一戸建てを購入し、利回りを良くする必要があります。
そのためにはボロくても安い戸建が多く掲載されているポータルサイトを利用し、定期的に物件情報をチェックすることが大切です。
また有料物件が見つかれば他の不動産投資家に買われる前に業者へ連絡し、指値などの条件交渉を進めるためにすぐ買付証明書を提出するフットワークの軽さも重要です。
このように田舎にある空き家のように投資に向いている物件購入を目指すのであれば情報収集と決断のスピードが重要といえ、不動産ポータルサイトの選定にはこだわるべきでしょう。
この記事では投資家がよく利用するおすすめの情報サイトを紹介します。
ボロ戸建てを投資対象として購入することの注意点についても解説しますので、参考にしてください。

この記事で分かること

空家ベースは、不動産事業にチャレンジしたい人や、地方に空き家を買って移住したい人に日本全国の空き家を紹介するポータルサイトです。
どんな物件でも空き家ベースならメリット・デメリットを明確にしてご提案が可能です。他社では扱えないような物件も取り揃えておりますので、購入できる空き家の選択肢が非常に多いのが特徴です。
公式LINEからも情報を発信していますので、空き家の購入を検討している方はぜひご登録ください。

ボロ戸建て投資とは

ボロ戸建ては物件価格が安く、中には0円の物件もあります。
投資家はこうした激安物件を購入した後にリフォームやDIYをして建物を修繕し、賃貸にだします。
このようにボロ戸建てを使った投資は初期投資を抑えられることで高利回りの経営が可能となることから、人気の不動産投資となっています。

安くでもボロ戸建てを手放したい人がいる

一般的に売主は売買物件を1円でも高く売りたいと考えますが、建物の状態やエリアによってはタダ同然でも手放したいと考えるケースもあります。
特にボロ戸建ては売主にとって所有してるだけでリスクを伴うため、相場よりも物件価格を大幅に下げて公開することも珍しくありません。
この章では安くてもボロ戸建てを手放す理由について、解説します。

空き家の管理に手間とコストがかかる

築年数の古い空き家は定期的に修繕や草むしりをしないと損傷が進んでしまい、設備が故障したりシロアリが発生したりします。
このような状態になってしまうと住めなくなってしまうことから、所有者は遠方に住んでいても管理するために足を運ばなければなりません。
そのため空き家の管理には手間とコストがかかり、さらに固定資産税などの納税も毎年発生します。
つまり、有効活用していない空き家は負債の不動産といえることから、すぐにでも売却したいと考える売主は多いです。

特定空き家に指定されるリスクがある

経年劣化が進んで倒壊のおそれがある空き家は「特定空き家」に指定される可能性があります。
空き家対策の一環として平成26年に「空家等対策の推進に関する特別措置法」が施行され、自治体は危険な状態にある空き家を特定空き家に認定し所有者に対して管理の指示や勧告を行います。
そのため所有者は自治体の指示に従って空き家を管理する必要があり、従わなければ固定資産税の優遇措置を撤廃されたり家屋を強制解体されることもあります。
このような理由から、倒壊の可能性が高い空き家を所有している人はすぐにでも手放す方法について不動産会社に相談すべきでしょう。
【参考サイト:「特定空家等に対する措置」に関する適切な実施を図るために必要な指針 (ガイドライン)

ボロ戸建てを探せるおすすめサイト

ボロ戸建ては取得するための費用が安いことから賃貸にだして入居者から家賃を得る投資法として人気ですが、その代わり競争相手が多いというデメリットがあります。
そのため効率よく情報を収集できるサイトをいくつか押さえておくことがポイントとなります。
この章ではボロ戸建てを多く掲載しているおすすめのサイトを紹介しますので、確認しておきましょう。

空家ベース

サービス名 空家ベース
運営会社名 株式会社ウィントランス
取引形態 仲介
URL

https://sora-ie.jp/

空家ベースは不動産事業にチャレンジしたい人や、地方に空き家を買って移住したい人に日本全国の空き家を紹介するポータルサイトです。他社では扱えない物件も取り揃えておりますので、購入できる空き家の選択肢が非常に多いのが特徴です。
購入段階でしっかりしたプロの視点が入り、物件のリスクについて客観的に分析・評価しお伝えしています。また、購入を検討されている方には資料として可能な限り正確な情報を提供可能です。これにより投資家は投資のリスクを下げることができ、さらに購入にかかる費用についても事前にチェックできることから安心して購入することができるでしょう。
また、公式LINEでは未公開物件の配信サービスも行っているほか、TwitterやInstagramなどでも物件情報を発信しています。

空家ベースが公開している物件情報は不動産に詳しい調査員が現地を調査しているため、情報の正確さが強みです。
これにより投資家は投資のリスクを下げることができ、さらに購入にかかる費用についても事前にチェックできることから安心して購入することができるでしょう。
このような特徴が空家ベースにはあるため、これから不動産投資を検討する人からベテラン投資家まで幅広く支持されています。

みんなの0円物件

サービス名 みんなの0円物件
運営会社名 0円都市開発合同会社
取引形態 直接取引
URL https://zero.estate/

みんなの0円物件は無償譲渡専門の不動産マッチング支援サイトとなっており、すぐにでも売りたい売主とできるだけ安く空き家を買いたい買主を繋ぐことを目的としています。
物件や地域によっては家屋だけ0円で土地の購入費用がかかるケースもありますが、初期投資を抑えた賃貸経営を目指したい人におすすめです。

家いちば

サービス名 家いちば
運営会社名 家いちば株式会社
取引形態 仲介(問合せの返信や現地案内までは売主が行う)
URL https://www.ieichiba.com/

家いちばはトップページに売主が手放す理由や家いちばの口コミなどが掲載されていることから、より多くの情報をベースに購入の検討を進めることができます。
また買主と売主は直接取引できるため細かな打ち合わせを不動産会社を介さずに進められるため、スピーディな情報交換が可能です。
契約書や重要事項説明書の作成や説明は運営パートナーのスタッフが行ってくれるので、安心して任せられるサイトといえるでしょう。

ジモティー

サービス名 ジモティー
運営会社名 株式会社ジモティー
取引形態 直接取引
URL https://jmty.jp/

不動産だけでなく動産の直接売買を支援しているジモティーは広告収益をメインとしているため、掲載料も手数料も一切かからないというメリットがあります。
そのため売買の諸費用をなるべく抑えたい人に人気のサイトですが、不動産の物件公開数はエリアによっては少ない場合もあるため、注意が必要です。

空き家ゲートウェイ

サービス名 空き家ゲートウェイ
運営会社名 YADOKARI株式会社
取引形態 直接取引
URL https://akiya-gateway.com/

空き家ゲートウェイが取り扱う物件は100万円均一という特徴があり、予算が明確化しやすいという強みがあります。
さらに仲介手数料も掲載料もかからないことから高利回りの投資が期待できる物件を見つけやすく、掘り出し物物件が見つかる可能性も高いといえるでしょう。
ただし運営しているYADOKARI株式会社は宅建業者ではないため、契約書類の作成は売主と買主が司法書士などに依頼しなければならないという注意点もあります。

不動産ジャパン

サービス名 不動産ジャパン
運営会社名 公益財団法人不動産流通推進センター
取引形態 仲介
URL https://www.fudousan.or.jp/

公益財団法人不動産流通推進センターは多くの不動産会社が加盟している宅建協会などが共同運営している団体であるため、取引の信頼性は非常に高いといえます。
物件を掲載しているのは地元の不動産会社のため地域のルールなど詳しい情報を直接質問することができることから、遠方の不動産を購入したい人に向いています。

アットホームの空き家バンク

サービス名 アットホームの空き家バンク
運営会社名 アットホーム株式会社
取引形態 仲介
URL https://www.akiya-athome.jp/

大手不動産ポータルサイトのアットホームは地域の空き家バンクと連携し、全国の空き家を検索できるプラットフォームを公開しています。
このシステムにより賃貸を探すように空き家の情報を閲覧することができ、効率よく物件をチェックしたい人におすすめです。
また、物件価格やエリアといった条件だけでなく「島暮らし」や「古民家」という独自のキーワードで検索できるのも人気の理由といえるでしょう。

ボロ戸建てを購入する際の注意点

ボロ戸建ては投資用物件として多くのメリットがありますが、注意点もあります。
そのため価格が安いからと十分に調査せずに購入し、後悔してしまう投資家も少なくありません。
このような失敗を防ぐためにも、この章ではボロ戸建てを購入する際の注意点について解説します。

購入価格のみで判断しない

一般的に不動産を購入する際には仲介手数料や登記費用、印紙代がかかります。
そしてボロ戸建てを入居者が安心して生活できるように修繕する費用や固定資産税といったランニングコストもかかるため、購入価格のみで判断するのはリスクが高いといえるでしょう。
このことからも、ボロ戸建てを投資用物件として検討するのであれば全体の費用を把握しておくことが重要なポイントとなります。

購入の段階で出口戦略まで考える

出口戦略とは購入した物件を売却した際に得られる利益のことで、空き家投資は「賃料の総額+売却益」がプラスになるよう計画することになります。
なぜなら賃料だけではランニングコストを大きく上回ることが難しく、突発的な修繕が発生するとマイナスになることもあるからです。
そのためボロ戸建てを購入して修繕し、賃料を一定期間得た後にいくらで売却できるのかを検証することが大切です。
つまり、数年もしくは十数年後の売却益を想定する知識や情報が重要といえ、ボロ戸建て投資の注意点となります。

知識・経験・情報が大切

ボロ戸建ては建物が傾斜していたり前面道路との関係で再建築ができないなど、普通の戸建には見られない注意ポイントがあります。
このようなポイントは全て把握した上で検討しなければ大家として大きなリスクを抱えることになるため、正しい知識と経験、情報をなるべく多く取得する必要があります。
空家ベースはこれまで1000件以上の空き家取引に携わっており、物件のリスクについて客観的に分析・評価することができます。
購入を検討されている方には資料として可能な限り正確な情報を提供可能です。投資家が自信を持って購入できるよう、背中を押せるような情報公開を心掛けています。

ボロ戸建て投資の物件探しは空家ベースがおすすめ

ボロ戸建ては初期投資を抑えられることから投資の初心者でも安心して取り組むことができ、人気の投資方法です。
その一方で不動産の正確な知識と情報収集能力がなければ予期せぬトラブルに対応することができず、早々に手放すことになってしまうこともあります。
そのため、まずは信頼できる情報サイトを見つけ、知識と経験を増やすことが大切といえるでしょう。
空家ベースはこれまでの取引経験から物件のリスクについて客観的に分析・評価することができます。事実を調べた上で、この後リスクが顕在化する可能性がどれくらいあるかをしっかりお伝えすることが可能です。
これにより購入を検討している投資家はよりリスクとリターンを明確にイメージすることができ、安定した賃貸経営の可能性が高い物件を選ぶことができるでしょう。
このような強みが空家ベースにはあることから、ボロ戸建てで投資を検討する人は、ぜひ空家ベースをご利用ください。

  • 有効活用されていない空家があると自治体は様々なリスクを抱えることになりますが、近年空き家は増加傾向にあり大きな問題とされています。
    そのため国土交通省や自治体は空き家活用を推奨しており、利活用を促進するために住宅の改修工事や家屋の除却に対して補助があるケースも多いです。
    この記事では空き家の解体費用や改修工事費、取得で利用できる補助金制度について、解説します。

    この記事で分かること

    • 日本の空き家事情
    • 空き家対策の内容
    • 空き家の除却に対する補助金
    • 空き家の改修に対する補助金
    • 空き家の取得に対する補助金

    空家ベースは、不動産事業にチャレンジしたい人や、地方に空き家を買って移住したい人に日本全国の空き家を紹介するポータルサイトです。
    どんな物件でも空き家ベースならメリット・デメリットを明確にしてご提案が可能です。他社では扱えないような物件も取り揃えておりますので、購入できる空き家の選択肢が非常に多いのが特徴です。
    公式LINEからも情報を発信していますので、空き家の購入を検討している方はぜひご登録ください。

    日本では空き家が増えている

    総務省統計局が発表した「平成30年住宅・土地統計調査」によると住宅は2013年から2018年までで約178万戸増加している一方、空き家は約849万戸増加したそうです。
    全体の空き家率は13.6%となっており、令和になった今でも空き家は増加の傾向となっています。
    この原因として人口減少による過疎化や郊外から都市部へ住まいの拠点が変わったという点があり、空き家を相続しても有効活用されないまま放置されていることも少なくありません。
    こうした空き家問題は各自治体だけでは対応できないケースも多く、国が法整備を含めた対応を推進しているという現状があります。
    【参考サイト:平成30年住宅・土地統計調査総務省統計局

    空き家が増える問題点

    空き家は誰も住まずに管理されてない状態が多く、そのような空き家が増えている地域は人口減少が進んでいることになります。
    つまり空き家が増えると自治体の財政が厳しくなることになり、財政破綻の原因にもなってしまいます。
    また活用されていない住宅は経年劣化が進みやすいため倒壊する可能性が高くなり、改修しなければ自然災害で倒壊したり火災が発生することもあります。
    そのため空き家が多いエリアは資産価値が減少してしまい、人気がなくなってしまうという点も大きな問題点といえるでしょう。
    これ以外にも、害虫や害獣の発生や犯罪の温床になるというリスクもあります。

    国土交通省の空き家対策

    空き家は増加し続けており自治体だけでは対処できない現状となっていることから、平成26年に国土交通省は空家等対策の推進に関する特別措置法を施行しました。
    この法律によって倒壊の危険性が高い空き家や周囲に著しく悪影響を及ぼす空き家を自治体が「特定空家」に指定することができ、所有者に指導や勧告などの改善を指示できるようになりました。
    そして指示に従わず空き家の状態が改善されなかった場合、行政代執行として家屋の強制解体や固定資産税の優遇措置を撤廃するなどの措置を取るケースもあります。
    そのため所有者は活用していない空き家を所有し続けると大きなリスクを抱えることになるため有効活用や処分するようになり、その結果空き家の増加を食い止めることができます。
    また令和5年にこの法律が改正され、適切に管理されていない空き家についても「管理不全空家」として所有者に指導を行う対象となっています。
    このことからも空き家を所有している人は使い道がなくても管理やリフォームをする必要があり、特定空き家に認定されないようにするためには費用や工数をかけて維持管理することになるといえるでしょう。
    【参考サイト:国土交通省|住宅:空き家対策 特設サイト

    空き家の除却に対する補助金

    空き家の管理には手間も費用もかかるため活用していないのであれば解体してしまうのがおすすめですが、家屋の状態によっては解体費用が高額になってしまいます。
    そこで自治体や国からは空き家の除却について補助金制度が公開されており、うまく活用することで費用を抑えることができます。
    この章では空き家解体で使える補助金制度の概要を解説します。

    老朽危険空き家解体補助金

    老朽危険家屋解体撤去補助金制度とは、倒壊のおそれが高い家屋の解体に利用できる制度です。
    家屋が倒壊すると通行人や隣人に危険が及ぶ可能性が高く、倒壊しなくても景観が悪くなることで人気のないエリアになってしまいます。
    そのため老朽化した空き家はなるべく早く解体してもらいたいという意向があり、各自治体は解体費用の一部を補助金として負担することで解体を斡旋しています。
    この制度は簡単な申請をするだけで利用できることから、築年数の古い空き家を所有している人は自治体のホームページをチェックしてみましょう。

    老朽危険家屋解体撤去補助金制度の上限

    老朽危険家屋解体撤去補助金制度は最大100万円が上限となっており、さらに工事費の10%までというように割合も決まっています。
    こうした補助金額は自治体によっても異なるため、空き家がある自治体に相談することをおすすめします。
    たとえば代表的な都市が公開している制度の内容は、次のようになります。

    都市名 補助事業名 工事費の補助率 上限額
    北九州市 老朽空き家等除却促進事業 工事費用の3分の1 30万円
    広島市 広島市老朽危険空家等除却補助制度 工事費用の3分の1 50万円
    岡山市 空家等適正管理支援事業(除却) 工事費用の3分の1 50万円
    神戸市 老朽空家等解体補助制度 工事費用の3分の1 100万円
    大阪府 朽危険空家除却補助金 工事費用の80% 40万円
    名古屋市 名古屋市老朽危険空家等除却費補助金 工事費用の3分の1 40万円
    浜松市 浜松市空き家解体補助金 工事費用の3分の1 50万円
    杉並区(東京) 老朽危険家屋解体撤去補助金 工事費用の80% 150万円
    仙台市 仙台市危険空家等除却工事補助事業 工事費用の50% 60万円
    弘前市 弘前市空き家・空き地利活用事業費補助金 工事費用の50% 50万円
    札幌市 札幌市危険空家等除却補助制度 工事費用の3分の1 150万円

    【参考サイト:各都市のHP】

    老朽危険家屋解体撤去補助金制度の支給条件

    老朽危険家屋解体撤去補助金制度を利用するためには補助対象の条件があり、自治体によって多少の違いがありますが一般的には次のような内容であることが多いです。

    条件 要件
    家屋が空き家であること 居住や賃貸の実績がない既存住宅であることが条件。
    また、特定空き家や昭和56年以前に建築された「旧耐震」家屋の場合は条件を満たす可能性が高くなる。
    「住宅の不良度判定」が100点を超える 国土交通省が公開しているガイドラインをベースに各自治体が作成した判定表のことで、設備や構造、衛生、耐久性、耐火性などをチェックし100点を超えると危険な家屋とみなされ、条件を満たすことができる。
    所有者に滞納がなく、所得制限を超えない 所有者が固定資産税や市県民税といった税金の滞納がある場合は制度の利用はできない。また所得が1,000万円を超える場合も不可。

    木造解体工事補助金

    木造住宅解体工事費補助金は資格保有者が家屋の耐震診断を行い、倒壊の危険性が高いと判定された場合に利用できる制度となっており、倒壊しそうな住宅が対象となります。
    この制度を利用することで工事の一部費用を補助金で補うことができ、さらに木造住宅の耐震補強工事にも利用可能です。
    補助金額は工事費用の割合は自治体によって異なりますが、補助額は最大30万円〜50万円、工事費用の割合は20%〜50%になるケースが多いようです。
    なお、この補助金制度を利用する前に老朽危険家屋解体撤去補助金制度や木造住宅耐震改修費補助金、木造住宅シェルター整備費補助金を利用した場合は対象外となる可能性があります。
    そのためどの補助金の利用が最適なのか慎重に判断する必要があるでしょう。

    建て替え費補助金

    旧耐震で耐震診断の結果「倒壊する可能性が高い」と判定された場合、耐震性や耐久性、省エネ性が高い家屋に建て替えするための費用を補助金で一部賄うことができます。
    この制度は「建て替え費補助金」という名目で各自治体から公表されており、当該建築物の保有者もしくは所有者の2親等以内の親族が居住することが条件です。
    工事に対する補助金の23%相当、最大60万円の補助を受けることができることから、空き家を建て替えして居住を検討している人におすすめの制度といえるでしょう。
    ただし自治体によっては空き家があるエリアによっては利用できないケースを定めており、土砂災害特別警戒区域や街づくり計画外に指定されるエリアは対象外になることもあるためチェックが必要です。

    アスベスト除去に関する補助金

    アスベストは健康被害を引き起こす可能性があるため住宅に使用することは禁止されていますが、法律が施行される平成18年よりも前に建築された空き家はアスベストが含有している可能性があります。
    そのため築年数が古い空き家が倒壊するとアスベストが飛散するおそれがあり、近隣住民の健康被害が懸念されます。
    そこで国や自治体からはアスベストの調査と除去について支援事業が公開されており、吹付けアスベストもしくはアスベスト含有吹付けロックウールの除去や囲い込み、封じ込めが対象の工事です。
    補助率はどの自治体でもおおむね工事の50%になるようです。
    【参考サイト:アスベスト全面禁止-厚生労働省

    ブロック塀等撤去費補助金

    「地盤からの高さが1m以上」もしくは「コンクリートブロック、レンガ、大谷石等の組積造の塀」を撤去する場合に利用できる補助金制度があり、ブロック塀等撤去費補助金制度と呼ばれています。
    この制度はブロック塀が面している道路や通路によって補助金額と補助率が異なり、次のようになります。

    道路・通路 補助率 補助金額の上限
    公共施設の敷地・道路に面するもの 2分の1 10万円(5,000円/㎡)
    通学路 4分の3 15万円(7,000円/㎡)

    なおこの支援制度を利用するためには必ず工事着手前に決められた形式で交付申請の手続きを行い、完了後に申請者は実績報告書を提出しなければなりません。
    万が一工事を先に実施しまうと補助金を受けられなくなってしまうため、注意しましょう。

    空き家の改修に対する補助金

    空き家をリフォーム工事することで倒壊の可能性を少なくできることから、減災を目的として自治体から補助や助成金を受け取ることができます。
    たとえば大阪市や坂戸市、千葉県一宮町では次のような助成金制度が公開されています。

    大阪府大阪市
    空家利活用改修補助制度
    空家の利活用に向けた良質なストックの形成を促進するため、空家の改修前に劣化状況等を確認するインスペクションや改修工事、または非営利団体等による地域まちづくり利用するための改修に対して補助を行う制度。
    工事の内容によって補助金額と補助率は異なり、補助率は2分の1から11分の10、補助金額は3〜300万円となる。
    制度を利用するためには次の条件を全て満たす必要がある。
    市内にある平成12年5月31日以前に建築された住宅(戸建又は長屋建)であること
    不動産市場に賃貸用又は売却用として流通しておらず、3か月以上空家であること
    改修により一定の耐震性能を確保すること、又は耐震性能を有すること
    利活用事例として、大阪市が情報発信することに了承できること
    売却を前提としたものでないこと

    埼玉県坂戸市
    空き家改修工事等補助金制度
    空き家の有効活用を図るため、改修工事と家財処分に対して費用の一部を補助する制度。
    改修工事の補助金最大額は40万円、家財処分は10万円となっており、補助率はともに2分の1となっている。
    ただし「居住の用に供する部分以外の改修工事等に要する経費」、「設計費及び法令に基づく申請等に係る手数料」、「浄化槽の設置、撤去等に要する経費」といった経費を含めることはできない。
    この制度を利用するためには以下の条件を全て満たす必要がある。
    【建物の条件】
    市内の一戸建ての住宅であるもの
    補助金の交付申請時において概ね1年以上居住その他の使用がなされていないもの
    建築基準法等の法令の規定に適合しているもの
    昭和56年6月1日以後に着工されたもの(昭和56年5月31日以前に着工されたものでも、地震に対して安全な構造であると判断できるものは対象)
    【申請者の条件】
    申請者が当該物件に5年以上居住すること(※自己居住用が対象)
    市税の滞納がないこと
    暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律第2条第6項に規定する暴力団員ではないこと
    坂戸市暴力団排除条例第3条第2項に規定する暴力団関係者ではないこと

    千葉県
    一宮町
    空き家リフォーム補助金
    空き家の増加を防ぎ町の良好な生活環境を保全するとともに住宅として供給し、移住定住促進と地域の活性化に資することを目的とした制度。

    補助率は10%となっており、補助金額の上限は20万円となっている。

    補助対象工事と申請者の条件は次の通り。

    【補助対象工事】
    建物の屋根、内外装の改修工事
    居室、浴室、玄関、台所及びトイレ等の改修工事

    【申請者の条件】
    自ら居住するために補助対象住宅を新たに取得、居住し、住民基本台帳に記録されていること。または実績報告をする日までに当該補助対象住宅に居し、住民基本台帳に記録されていること。
    当該補助対象住宅に係る売買契約を締結した日から1年以内に補助対象工事を実施すること
    世帯全員が市区町村民税(国民健康保険税等を含む)その他市区町村に納付すべき使用料等の滞納がないこと。
    当該年度の2月末までにリフォーム工事が完了し、実績報告書を提出すること。
    当該リフォーム工事について、過去に一宮町で実施している他の制度による補助金、助成金又は保険給付金やこの要綱による補助金の交付を受けたことがないこと

    補助金交付確定日から10年以上継続して、補助対象住宅に居住すること。ただし、火災、地震等やむえを得ない事情により居住できなくなった場合は、この限りでない。

    空き家の取得に対する補助金

    空き家を取得し定住してもらうことで人口が増え、地域の活性化に繋がります。
    そのため自治体によっては空き家取得について補助金が公開されていることもあります。
    補助率は補助金の上限については自治体によって異なりますが、おおむね空き家取得の2分の1が補助率となり、30万円が上限となるようです。
    なお、この制度を利用するためにはどの自治体にも条件が設定されており、以下の条件であることが多いです。

    • 定住を目的に転入して市内の空き家を取得すること
    • 転入日から起算して過去3年以内に住民基本台帳に登録されたことがなく、さらに空き家取得日から1年以内に申請すること
    • 補助金の交付決定を受けた日から、取得した空き家に5年以上定住することを誓約すること
    • 登記事項証明書において、住宅の所有権が2分の1以上であることが確認できること
    • 当該空き家の売却を行う権利を有する者と売買契約を締結し、補助金の交付申請の時までに当該空き家の所有権移転登記が完了していること
    • 売買契約の相手方が3親等以内の親族でないこと
    • 店舗併用住宅については居住部分の延床面積が50平方メートル以上であること
    • 国、県または市等の制度による他の補助金等を受けて、補助対象の空き家を取得していない人
    • 世帯員の全員が暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律(平成3年法律第77号)第2条第6号に規定する暴力団員でないこと。また、暴力団員と密接な関係を持っている人がいないこと。

    要配慮者の受け入れに対する補助金など

    低額所得者や高齢者、障害者、子育て世帯など住宅の確保に配慮を要する方が住めるよう空き家を改修する場合、「住宅確保要配慮者専用賃貸住宅改修事業」に規定された補助金を受けることができます。
    補助率は3分の1で補助金額の上限は50万円となっており、制度利用の条件はそれぞれ次のようになります。

    • 住宅確保要配慮者専用の住宅として登録すること
    • 公営住宅に準じた家賃の額以下であること
    • 工事内容が次のいずれかであること
      1. [1]バリアフリー改修(外構部分のバリアフリー化含む)
      2. [2]耐震改修工事
      3. [3]共同居住用の住居とするための改修・間取り変更
      4. [4]子育て世帯対応改修工事(子育て支援施設の併設を含む)
      5. [5]防火・消火対策工事
      6. [6]交流スペースを設置する工事
      7. [7]省エネルギー改修工事
      8. [8]安否確認のための設備の改修工事
      9. [9]防音・遮音工事等

    まとめ

    空き家の増加を食い止めるために国や自治体は空き家対策として補助金制度を公開しており、空き家の所有者が有効活用の促進や家屋の解体を検討しやすいよう斡旋しています。
    これらの制度を利用することで費用を抑えることができるため積極的に利用すべきですが、自治体によって条件や工事内容、補助率、補助金額が異なるため注意が必要です。
    そのためまずは空き家がある地域の自治体に相談し、どのような制度を利用できるかチェックすることがポイントといえるでしょう。

    空家ベースは、不動産事業にチャレンジしたい人や、地方に空き家を買って移住したい人に日本全国の空き家を紹介するポータルサイトです。
    どんな物件でも空き家ベースならメリット・デメリットを明確にしてご提案が可能です。他社では扱えないような物件も取り揃えておりますので、購入できる空き家の選択肢が非常に多いのが特徴です。
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    東京都の地価は年々上昇しており、世界でもTOP20に入るようになりました。
    特に港区や千代田区は群を抜いて高く、2024年の地価公示価格では512万円/平米を超えるエリアもあります。
    そのため東京で中古一戸建てを購入するためには多くの費用が必要といえますが、その一方で23区以外の市区町村には需要が少ない地域もあり、青海市や奥多摩町、新島村では無償譲渡で空き家を手に入れることも可能です。
    このことからも東京といっても場所によっては田舎があり、安い価格で売買されていることも知っておくべきでしょう。
    この記事では東京にある居住用の戸建を無償もしくは格安で入手するための方法と注意点について、解説します。
    中古住宅の物件情報をスムーズに収集できるおすすめのサイトも紹介しますので、東京で一戸建てを購入したい人は参考にしてください。

    この記事で分かること

    • 東京で無料の空き家を購入できる理由
    • 空き家の無償譲渡の注意点
    • 都内で無償もしくは格安の譲渡を受けられる古民家の探し方

    空家ベースは、不動産事業にチャレンジしたい人や、地方に空き家を買って移住したい人に日本全国の空き家を紹介するポータルサイトです。
    どんな物件でも空き家ベースならメリット・デメリットを明確にしてご提案が可能です。他社では扱えないような物件も取り揃えておりますので、購入できる空き家の選択肢が非常に多いのが特徴です。
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    空き家の無償譲渡とは

    空き家の無償譲渡とは売買代金が0円で取引することであり、所有者は無償であってもメリットがある売却になることが多いです。
    これらの物件情報は一般的な不動産ポータルサイトでは公開されにくく、空き家専門のポータルサイトで確認することができます。
    こうした物件は郊外だけでなく都心でも公開されていることから、購入検討しているエリアに無償譲渡の物件がないかチェックしてみましょう。

    東京に無料の空き家はある?

    東京は不動産の資産価値が高いことで有名ですが、23区以外であれば比較的安く不動産を取得することができ、無料で取得できる可能性もあります。
    また郊外にある不動産は土地面積も建物面積も大きいためゆったりした暮らしを実現することができ、空き家購入について補助金を利用できる自治体もあります。
    このことからも、東京に移住する際には郊外の物件も調べておくことも大切です。

    空き家が無料で譲渡されるのには理由がある

    空き家を無料で手放すことは売主にとってデメリットしかないように思えますが、実際にはメリットもあります。
    自己利用する予定がなく賃貸などの活用もしない空き家は固定資産税だけがかかってしまい、負債となってしまいます。
    このような状態の空き家であれば売却してしまう方がメリットがあるため、0円でもいいから引き取ってもらいたいと考える売主もいるでしょう。
    しかし、「相場よりも安い価格」ではなく「0円」で売却される物件には理由があることが多く、代表的な理由として「需要の少ない地域にある」という点と「物件自体に問題がある」という点があります。
    この章で詳しくこれらの理由について解説しますので、参考にしてください。

    需要の少ない地域にある

    不動産を高値で売却したり早期売却するためには「立地」が重要であり、需要が高いエリアであれば高く売ることも早く売ることも可能です。
    しかし過疎地域や駅まで徒歩ではいけない場所に空き家がある場合売れ残ってしまうことも多く、その間建物は劣化し続けてしまいさらに資産価値は下がってしまいます。
    場合によっては倒壊や火災のリスクを抱えることになってしまいますが、家屋が劣悪な状態になってしまうと自治体から「特定空き家」に認定されてしまいます。
    特定空き家とは平成26年に施行された「空家等対策の推進に関する特別措置法」によって定められた適切な管理がされていない空き家のことで、自治体は所有者に対して管理の命令や固定資産税の優遇措置撤廃、強制解体などの執行をすることができます。
    このことからも、売れない空き家は価格を0円にしてでも早期に売却しなければならないケースもあるといえるでしょう。
    これ以外にも空き家を所有している間固定資産税の支払いや草むしりなどの工数がかかってしまうという点も、無償譲渡する大きな理由となっています。

    物件自体に問題がある

    土地に接道している前面道路が狭かったり築年数が古い建物といった物件は人気がないため立地が良くても売れ残ることがあり、特に前面道路や間口が狭い物件は生活のしやすさに影響がでてしまうばかりか再建築ができない可能性もあります。
    また事件や事故が発生した事故物件に住むことに抵抗を感じる人は多く、近隣住民からの評判が気になるため購入を躊躇する買主もいます。
    このような物件は居住用として公開しても検討から除外されることが多いですが、収益物件として購入検討する投資家でも見送ることが少なくありません。
    そのため、問題がある物件は無償でも譲渡した方が売主にとって得になるケースもあるといえるでしょう。

    なお、売れにくい物件をなるべく早く処分したい場合は仲介よりも「買取」がおすすめです。
    買取は不動産会社が物件を公開して買主を探すのではなく不動産会社が直接買主となるため、買取価格に合意した時点で売買契約に進むことができます。
    さらに仲介手数料の支払いや不用品の処分、確定測量などは全て不要で引渡しできるという特徴があり、手間をかけずに空き家を売却したい人に向いています。

    東京で無償譲渡の空き家を探す注意点

    この章では東京で無償譲渡の空き家を探す際の注意点について、解説します。
    「無償譲渡」とはあくまでも売買代金が0円であって、手続きに関する全ての費用がかからないわけではありません。
    また売主と直接取引することで諸費用を軽減することは可能ですが、大きなトラブルが発生する可能性もあるというリスクを抱えることになります。
    このように、空き家の無償譲渡には注意点があることを確認しておきましょう。

    無償譲渡の空き家でも手続きで費用が発生する

    不動産の無償譲渡は売却代金がかかりませんが、譲渡契約書の作成費用や登記するための登録免許税、譲渡に対する贈与税、不動産会社へ支払う仲介手数料はかかります。
    さらに無償譲渡の物件は担保設定できないことが多く、その場合は住宅ローンの融資がおりません。
    そのため諸費用を現金で用意することになることになり、注意点といえるでしょう。
    次の章からは代表的な諸費用を紹介します。

    譲渡契約書の書類作成費がかかる

    不動産をタダで受け取ることは「譲渡」に該当するため、譲渡契約書を作成する必要があります。
    この書類は不動産のプロでなくても作成することはできますが空き家に関する「約束事」をすべて盛り込む必要があり、譲渡契約書の作成に慣れていなければ重要な項目が漏れてしまう可能性があります。
    そのため譲渡契約書の作成は一般的にプロに頼むことが多く、作成費用については売主と買主のどちらが負担するのかを決める必要があるでしょう。
    なお契約書の種類によっては印紙を貼付する必要があり印紙代がかかりますが、無償譲渡の場合では200円の印紙を用意する必要があることもポイントです。
    【参考サイト:土地売買契約書|国税庁

    登録免許税

    無償譲渡の場合であっても固定資産税の支払いが発生している場合、評価額×0.2%の登録免許税がかかります。
    また、この費用は司法書士の報酬と合わせて支払うのが一般的であるため、司法書士の費用も併せてチェックしましょう。
    【参考サイト:国税庁 登録免許税の税額表

    仲介手数料

    不動産会社に支払う仲介手数料ですが、売買代金に合わせて次のような計算式を報酬額として支払います。
    売買代金が200万円以下:売買代金×5%+消費税
    売買代金が200万円を超え400万円以下:売買代金×4%+2万円+消費税
    売買代金が400万円を超える場合:売買代金×3%+6万円+消費税
    つまり無償譲渡であれば仲介手数料の支払いが発生しないことになりますが、宅建業法の報酬規程には次のような定めがあります。

    低廉な空家等(物件価格が800万円以下の宅地建物)については、当該媒介に要する費用を勘案して、原則による上限を超えて報酬を受領できる(30万円の1.1倍が上限)

    このように無償譲渡であっても33万円の仲介手数料を請求される可能性があるため、注意が必要です。
    【参考サイト:空き家等に係る媒介報酬規制の見直し

    贈与税

    空き家を0円で取得するということは売主から「贈与」されていることになり、評価額に応じた贈与税を支払うことになります。
    また評価額は売買金額ではなく固定資産税の算出に使用する評価額を使って計算することになり、国税庁から公開されている以下の速算表によって事前にチェックすることができます。
    たとえば売買代金が0円であっても固定資産税評価額が200万円だった場合、20万円の贈与税を支払わなければなりません。
    さらに贈与税については確定申告によって税額を確定する必要があり、確定申告を忘れてしまうと払う意思があっても追徴課税を受けてしまうこともあり得ます。
    そのため、無償譲渡を受ける場合は確定申告が必要になるかを調べておくことが大切だといえるでしょう。

    課税価格 税率 控除額
    200万円以下 10%
    300万円以下 15% 10万円
    400万円以下 20% 25万円
    600万円以下 30% 65万円
    1,000万円以下 40% 125万円
    1,500万円以下 45% 175万円
    3,000万円以下 50% 250万円
    3,000万円超 55% 400万円

    【参考サイト:No.4408 贈与税の計算と税率(暦年課税)|国税庁】

    直接契約は問題が起きやすい

    仲介手数料を削減する方法として売主と買主が直接取引する方法がありますが、この方法はトラブルが起きやすいためおすすめできません。
    なぜなら不動産のプロが介入しない取引は民法上や宅建業法上の違反が起きることが多く、売却に必要なステップが抜けてしまうことも少なくありません。
    たとえば無償譲渡を受けた家屋が引渡後に雨漏りやシロアリ被害が発生していることに買主が気付いた場合、修繕責任はどちらが負うべきかで揉めることがあります。
    さらに地中から井戸が見つかったり隣地の塀が越境している場合は事前に取り決めしていなければトラブルに発展しやすく、裁判になるケースも少なくありません。
    これ以外にも司法書士や土地家屋調査士などの手配や固定資産税等の精算金計算などを全て当事者が行わなければならないことから、不動産の売買は仲介手数料がかかっても不動産会社に仲介を依頼することがポイントとなります。
    ただし、空き家専門の買取業者が直接買取する場合は不動産のプロである買取業者が家屋を修繕しトラブルを解決してくれることから、リスクの少ない取引を希望する人は買取を選びましょう。

    東京で無料もしくは格安の空き家を探す方法

    東京都で無償譲渡の条件や格安の物件が公開されているエリアもありますが、大部分は高額の不動産となっています。
    そのため効率よく探す方法を押さえておく必要があるでしょう。
    この章では安い空き家を探す代表的な方法として「空き家バンク」と「空き家マッチングサイト」「空き家ポータルサイト」を紹介します。
    東京でなるべく安い空き家を買いたい人は、参考にしてください。

    空き家バンクで探す

    空き家バンクは国もしくは各自治体と不動産会社が共同で運営しているデータベースとなっており、空き家の増加を抑制するために取引を促進することを目的としています。
    このシステムは売主と買主が直接取引することができるためスピーディーに空き家を処分できるというメリットがあり、多くの空き家所有者が利用しています。
    物件によっては多くの写真が公開されているため購入の判断がしやすいという特徴があり、不動産購入に慣れていない投資の初心者でも安心して利用できるシステムといえるでしょう。

    空き家マッチングサイトで探す

    空き家バンクの運営元は国もしくは各自治体ですが空き家マッチングサイトは一般企業が運営しており、さらに物件の所有者が直接情報をアップロードするため個人間取引も可能です。
    また物件によっては買付優先順だけでなく抽選方式や入札方式など購入するための方式が異なることから、候補の物件が見つかれば詳細をチェックすることをおすすめします。
    代表的な空き家マッチングサイトは次のようになります。

    代表的な空き家マッチングサイト

    特徴
    空き家ゲートウェイ 価格が100万円以下物件を数多く公開しているサイトのため、低予算で購入できる物件だけに限定して物件探しが可能。
    HPも明るくてスマートフォンでも操作がしやすく、隙間時間に物件収集したい人に向いている。
    成約の流れや質問コーナーも設置されているため空き家購入に必要な情報を全て確認できるという特徴もある。
    みんなの0円物件 無償譲渡物件が数多く掲載されており、海外の投資家も注目している。
    中には立地が良い物件もあることから、民泊ビジネスに向いている戸建を0円で購入することも可能。
    ただし諸費用はかかるため注意が必要。
    家いちば 家いちばのトップページには売主が投稿した多くの物件が公開されており、手放す理由などを確認しながら購入の検討を進めることができる。
    実際にサイトを利用して購入した人の口コミもアップされているため、利用する際には事前にチェックしておくことがポイントとなる。
    これ以外にも空き家購入に関連する「悩み相談コーナー」も設置されていることから、空き家のリスクを避けるための予備知識を習得することも可能。

    空き家ポータルサイトで探す

    空き家ポータルサイトは「売りたい売主」と「買いたい買主」が円滑に情報交換できるインターネット上のプラットフォームのことで、各自治体も「〇〇空き家ポータルサイト」という名前で公開しています。
    その中でも空家ベースは不動産事業にチャレンジしたい人や地方に空き家を買って移住したい人に向いており、日本全国の空き家を紹介するポータルサイトです。
    これまでの取引経験から物件のリスクについて客観的に分析・評価しお伝えしているため、初めて空き家を売却したり購入する人でも安心して取引することができます。

    まとめ

    都内で不動産を所有することは都市部までアクセスしやすいだけでなく、資産価値の高い有形財産を持つことができます。
    このようなメリットがあることからなるべく安い空き家を東京で探す人は多いですが、そもそも東京は物価が高く安い不動産を見つけることは難しいです。
    特に無償譲渡の空き家は郊外でも少ないことから、スピーディに見つけるためには効率よく探す方法を知っておく必要があるでしょう。
    空家ベースは空き家を売りたい人と買いたい人のどちらにも有益な不動産情報を公開しており、不動産売買が初めての人でもスムーズに取引することができます。
    Googleの口コミも4.9と高評価をいただいていることから、空き家の売却と購入を検討している人は一度空家ベースにお問い合わせください。
    公式LINEでは未公開物件の配信サービスも行っています。

    空き家活用の代表的な方法として民泊があり、空き家対策として推奨している自治体も多いです。
    そのため所有している空き家をリフォームやリノベーションして民泊事業を行う所有者も増加しており、さらに民泊ビジネスのために空き家バンクで物件を探して購入する投資家もいます。
    このように使用していない建物を有効活用する上で民泊ビジネスは人気の方法ですが、2018年に旅館業が改正されて施行された民泊新法によって住宅を民泊として運営するには様々な条件や届出が必要となりました。
    そのため所有した不動産を宿泊施設として管理するためには多くのステップと知識を知っておく必要があるでしょう。
    この記事では空き家を民泊ビジネスとして利用するための必要な手続きと制限、メリット・デメリットについて解説します。

    この記事で分かること

    • 現在の空き家事情
    • 空き家を民泊として活用するメリットとデメリット
    • 民泊ビジネスに関連する3つの法律
    • 空き家で民泊ビジネスをする際の注意点

    空家ベースは、不動産事業にチャレンジしたい人や、地方に空き家を買って移住したい人に日本全国の空き家を紹介するポータルサイトです。
    どんな物件でも空き家ベースならメリット・デメリットを明確にしてご提案が可能です。他社では扱えないような物件も取り揃えておりますので、購入できる空き家の選択肢が非常に多いのが特徴です。
    公式LINEからも情報を発信していますので、空き家の購入を検討している方はぜひご登録ください。

    日本では空き家が増え続けている

    団塊の世代が住宅を購入し日本の着工棟数は多く増加しましたが、その後人口が減少し結果的に空き家が増加することになりました。
    これにより管理できていない空き家が倒壊したり火災の原因になるなどのトラブルが発生するようになり、近隣住民がリスクを負うケースも少なくありません。
    この章では日本の空き家事情について解説しますので、これから民泊を検討する人は参考にしてください。

    国内の空き家数は900万戸で過去最多

    総務省統計局が公開したデータによると全国の空き家の数は住宅全体の13.8%にあたる900万戸となり、前回の調査から51万戸増加したとのことです。
    この数字は過去最多で東京や大阪、神奈川県など人口が多い都市部の増加が目立ちましたが空き家の割合は地方が高く、和歌山県や徳島県、山梨県、鹿児島県は20%を超えました。
    2033年頃には空き家数が2,150万戸となり、全体の30%以上が空き家になると言われています。
    このような問題を解決するために各自治体は特定空き家の認定や家屋の解体に対する補助金制度を推進していますが、人口減少と過疎化の影響は大きく今後も空き家は増加する見込みです。

    空き家が増えている理由

    空き家が増える理由として「空き家活用や土地活用しても管理できない」という点や「売却や処分するのに費用がかかる」という点があります。
    築年数が古い建物は設備や躯体が老朽化している可能性が高く、住める状態にするためにはリフォームやリノベーションをする必要があります。
    また所有している空き家が遠方にある場合は自己活用できないため売却や家屋解体することがおすすめですが、買い手が見つからなければ売却することができず解体にも費用がかかります。
    このように所有者にとって活用方法がない空き家は放置される傾向にあり、さらに住宅の需要低下によって売りたくても売れないという状況が空き家増加に拍車をかけています。

    空き家対策特別措置法について

    空き家増加に歯止めをかけるため、国土交通省は「空き家等対策の推進に関する特別措置法」を施行し、この法律によって空き家を特定空き家として認定することで自治体は空き家の所有者に対し、勧告や命令が可能となりました。
    適切に管理されていない空き家の所有者に管理の指導や勧告をすることで危険な空き家を減らすことが目的ですが、所有者が改善しない場合は固定資産税の優遇措置が撤廃されることもあります。
    場合によっては家屋の強制解体を行政代執行によって実施されるケースもあるため、管理できないからといって空き家を放置することは大きなリスクを伴うことになるでしょう。
    こうしたリスクを排除するためにも建物を宿泊客に提供するビジネスは有効であり、民泊事業について自治体に相談する所有者も増えています。

    民泊とは

    民泊について定義はないものの、国土交通省は民泊について「住宅(戸建住宅やマンションなどの共同住宅等)の全部又は一部を活用して、旅行者等に宿泊サービスを提供することを指す」としています。
    引用元:国土交通省|はじめに「民泊」とは
    つまり所有している不動産を宿泊目的で宿泊者に提供した時点で、民泊とみなされるようです。
    しかしプロの管理業者が運営しない民泊事業は地域のルールに違反したり外国人の宿泊者や観光客とトラブルになるなどの問題が発生しかねないことから、「旅館業法の許可」か「国家戦略特区法(特区民泊)の認定」もしくは「住宅宿泊事業法の届出」が必要となっています。
    この章では上記の制度について、詳しく紹介します。

    旅館業法
    (簡易宿所)
    国家戦略特区法
    (特区民泊に係る部分)
    住宅宿泊事業法
    所管省庁 厚生労働省 内閣府 国土交通省
    厚生労働省
    観光庁
    許認可等 許可 認定 届出
    住専地域での営業 不可 可能 可能
    営業日数の制限 制限なし 2泊3日以上の滞在が条件 年間提供日数
    180日以内
    宿泊者名簿の作成・
    保存義務
    あり あり あり
    玄関帳場の設置義務 なし なし なし
    最低床面積、
    最低床面積の確保
    33㎡ 原則25㎡以上/室 3.3㎡/人
    必要な衛生措置 換気、採光、照明、
    防湿、清潔等
    換気、採光、照明、
    防湿、清潔等の措置、
    使用の開始時に清潔な居室の提供
    換気、除湿、
    清潔等の措置、定期的な清掃等
    非常用照明等の
    安全確保の措置義務
    あり あり あり
    消防用設備等の設置 あり あり あり
    近隣住民との
    トラブル防止措置
    不要 必要 必要
    不在時の管理業者
    への委託業務
    規定なし 規定なし 規程あり

    引用元:国土交通省

    旅館業法(簡易宿所)

    旅館業は厚生労働省によって「宿泊料を受けて人を宿泊させる営業」と定義されており、許可を得ることで営業することが可能です。
    営業日数に制限がないためもっとも収益化しやすい民泊形態にすることができ、本格的な賃貸経営をしたい人に向いている制度といえるでしょう。
    ただし最低床面積が33㎡と広いため、初期費用が他の制度よりも高くなる可能性があります。

    国家戦略特区法(特区民泊に係る部分)

    国家戦略特別区域は東京都大田区や大阪府の一部地域が対象となっており、この地域で民泊することは特例として認められています。
    国家戦略特別区域法に基づく旅館業法の特例」と呼ばれる制度は民泊を利用する外国人に向けて外国語の案内や説明を提供することを義務付けており、他のエリアよりも施設の準備物が異なる傾向にあります。
    また国際的なイベントなどが発生すると立ち入り調査や指導の内容が変わることがあり、たとえばAPECや万博などが開催される時期になると外国語が堪能なスタッフの配置を指示されることもあるようです。
    さらに、これらの指示は案件によって異なるため窓口に問い合わせしても「ケースバイケースです」という回答になることも少なくありません。
    このことからも、特区民泊は比較的運営が難しいという特徴があります。

    住宅宿泊事業法

    平成29年6月に成立された住宅民泊事業法は安全面・衛生面の確保や地域ルールの順守を目的とした法律となっており、観光旅客の宿泊ニーズが多様化することで問題が発生することを抑制する目的があります。
    この法律を利用して民泊運営するためには届出をする必要がありますが、届出には「住宅宿泊事業者」「住宅宿泊管理業者」「住宅宿泊仲介業者」を明記することになります。
    それぞれ次のような役割が義務付けられているため、事前に内容をチェックしておきましょう。

    住宅宿泊事業者 宿泊者に住宅を提供し住宅宿泊仲介業者に物件情報を提供する。
    また不在型の場合は住宅宿泊管理業者へ管理の委託をする。
    活動するためには都道府県知事への届出が必要。
    住宅宿泊管理業者 住宅宿泊事業者から委託を受け住宅を管理する。
    活動するためには国土交通省に事業登録をする必要がある。
    住宅宿泊仲介業者 住宅宿泊事業者から物件情報を入手し宿泊客が検索できるように情報公開する。
    また、宿泊客の予約や支払いの役割も担う。
    活動するためには観光庁へ事業登録する必要がある。

    空き家で民泊ビジネスをするメリット

    空き家を使った民泊ビジネスは定期的に清掃やメンテナンスをする必要があるため、しっかり管理された建物となります。
    そのため自己利用も売却もするつもりがない空き家であれば民泊として公開することがおすすめですが、これ以外にも民泊ビジネスにはメリットがあります。

    空き家で民泊ビジネスをするメリット

  • 空き家活用で収益を得られる
  • 地方創生に貢献できる
  • 届け出や許可によっては後に売却できる
  • この章では民泊ビジネスのメリットについて詳しく解説します。

    空き家活用で収益を得られる

    民泊は宿泊客に宿泊を提供し、宿泊料をもらうビジネスです。
    つまり、これまで固定資産税等の支払いなど支出しかなかった空き家を「収益を生み出す不労所得」にすることができ、大きなメリットとなります。
    また収益が安定すると修繕費用や税金の支払いを全て収益から支払うことができ、民泊を複数所有することで所得を増加させることも可能です。
    このように民泊ビジネスには「副業」としても優秀な側面があるといえます。

    地方創生に貢献できる

    空き家が多い地域は過疎化が進む傾向にあり、町の魅力も減ってしまいます。
    そこで地元や好きな地域を活性化させるために空き家を民泊として再生させ、地方創生の足掛かりにする人もいます。
    こうした目的での民泊ビジネスは自治体によっては補助金がでることもあり、初期費用を抑えられるケースもあります。

    届け出や許可によっては後に売却できる

    収益性の高い民泊ビジネスは収益物件としても価値が高いといえますが、届出や許可の内容によっては民泊事業を丸ごと売却することも可能です。
    この方法は定期的な収益を得ることはできなくなる一方で、一度にまとまった利益を手に入れることができるというメリットがあります。
    そのため空き家を民泊として活用するだけでなく、将来売却することも踏まえた収益計画を立てる場合は利用する制度から検討する必要があるといえるでしょう。

    空き家で民泊ビジネスをするデメリット

    空き家を使った民泊ビジネスは多くのメリットがありますが、デメリットもあるため注意が必要です。
    この章では空き家で民泊ビジネスをする際のデメリットについて解説しますので、メリットと合わせて確認してください。

    空き家で民泊ビジネスをするデメリット

  • 空き家が汚れたり、破損するリスクがある
  • リフォーム・リノベーションに費用がかかる
  • 空き家が汚れたり、破損するリスクがある

    不特定多数の人が住む民泊は何度も利用している内に汚れたり設備が破損することがあり、その度に清掃や修繕しなければならないという点がデメリットです。
    民泊は衛生面について規定が設けられており、汚いまま放置していると事業停止の命令を受けることもあり得ます。

    そのため民泊は常にキレイな状態を維持し設備のチェックが必要となりますが、外国人観光客などは文化の違いから悪気なく部屋を汚したり設備を壊したりすることがあります。
    このようなデメリットは民泊事業の収益性を大きく下げる可能性があるため、注意点といえるでしょう。

    リフォーム・リノベーションに費用がかかる

    空き家の状態が悪ければリフォームやリノベーションを実施する必要があり、初期費用がかかってしまいます。
    たとえばキッチンやバスルーム、トイレ、洗面台といった水回りを修繕すると100〜150万円ほど費用がかかることになります。
    こうした費用は収益がプラスに転じる時期を大幅に遅らせることになることから、大きなデメリットといえるでしょう。

    空き家を民泊施設にする条件

    空き家を民泊施設として扱うためには国土交通省によって定められた規程をクリアする必要があり、設備と住環境についてそれぞれ異なる規程があります。
    この章では国都交通省が公開しているminpakuで定められている条件について、解説します。

    設備に関する要件を満たすこと

    民泊事業を行うには「台所」「浴室」「便所」「洗面設備」を設置し届出する必要がありますが、これらは全ての建物に独立して設置する必要はなく、同じ敷地内で各建物に設けられた設備がそれぞれ使用可能であれば複数棟を一つの住宅として届けることが可能です。
    つまり、建物1棟につき条件を満たす設備が全て必要というわけではないことが分かります。
    ただし公衆便所や銭湯などを設備として扱うことは禁止されています。

    住の要件を満たすこと

    民泊を営む家屋は「現に人の生活の本拠として使用されている家屋」か「入居者の募集が行われている家屋」、「随時その所有者、賃借人又は転借人の居住の用に供されている家屋」という条件のいずれかを満たす必要があります。
    特定の人が住んでいる家屋や年に1回以上の使用履歴がある家屋であれば条件を満たすことができ、さらに住宅宿泊事業を営んでいる期間中に分譲(売却)又は賃貸の形態で、居住用住宅として入居者の募集が行われている家屋でも可能です。
    社員寮として入居希望社員の募集が行われている家屋や入居対象者を限定した募集がされている家屋であっても条件を満たすことができますが、入居者募集の意図がないことが明らかな募集をした場合は認可がおりないケースもあります。

    空き家を民泊施設にする手順

    空き家を民泊施設として活用するためには必要な手順がありますが、「旅館業法の許可」、「特区民泊の認定」、「住宅宿泊事業法の届出」のどれを選ぶのかで内容が異なります。
    この章で詳しく解説しますので、それぞれのポイントをチェックしましょう。

    必要書類を揃える

    旅館業法の許可や住宅宿泊事業法の届出を受けるためには次の書類が必要です。

  • 所定の届出書
  • 破産手続を受けていないことの証明書
  • 欠格事由に該当していないことの証明書
  • 入居者募集をしている場合はそれが分かる書類
  • 「随時その所有者、賃借人又は転借人に居住の用に供されている家屋」の場合はそれが分かる書類
  • 住宅の図面、全部事項証明書
  • 賃貸もしくは転借の場合は賃貸人と転借人が承諾したことが分かる書類
  • マンションの場合、規約のコピー
  • 委託する場合、管理業者に委託したことが分かる書類
  • なお、特区民泊の認定については東京都大田区と大阪府で必要書類が異なる上に担当者から説明を受ける必要があるため、詳しくは直接自治体にお問い合わせください。

    新法民泊の届出をする

    上記の書類を全て準備できれば行政に提出し、施設によっては立ち入り検査を受けます。
    書類や必要設備の不備があると運営開始のタイミングが遅れてしまうため、内容に間違いがないことをしっかり確認しましょう。
    許認可は大体1か月ほどでおります。

    民泊仲介サイトに登録する

    許認可がおりれば民泊仲介サイトに登録し、宿泊客の予約を待ちます。
    民泊仲介サイトはそれぞれ特徴が異なるため、複数サイトに登録するのがおすすめです。

    空き家を民泊にする場合の注意点

    空き家を放置していると大きなリスクを抱えることになりますが、民泊として有効活用することで収益を生み出す「財産」となります。
    そのため国も自治体も活用していない空き家を民泊ビジネスとして推奨していますが、注意点があることも知っておきましょう。
    この章では空き家を民泊として活用する場合の注意点について、解説します。

    市区町村によって民泊の制限条例がある

    多くの自治体が推奨する民泊ビジネスですが、市区町村によっては民泊を制限しているケースもあります。
    特に重要文化財が多くある地域は観光客が文化財を損傷させないよう注視しており、そもそも民泊を推奨していないこともあります。
    そのため民泊ビジネスを始める際には必ず市区町村のルールを確認し、地域住民とトラブルにならない方法でスタートすることをおすすめします。

    家主不在型の場合は住宅宿泊管理業者の委託が必須

    民泊には家主が居住している「家主居住型」と不在の「家主不在型」があり、空き家の多くは家主不在型です。
    この場合は住宅宿泊管理業者の委託が必須となるため管理委託料がランニングコストとして発生してしまいます。
    このことからも家主不在型の形態で民泊事業を運営するのであれば、管理委託料を踏まえた収益計画を立てる必要があるといえるでしょう。

    確定申告をする

    民泊によって20万円を超える収益を得た場合は不動産所得か雑所得の確定申告が必要となり、必要書類や記入方法が分からず手間取ってしまう人も多いです。
    このような失敗を避けるためにも収益をチェックし、確定申告が必要と分かればなるべく早い段階で準備を進めることが大切です。

    元本割れのリスクに注意する

    民泊ビジネスは収益の安定性が高い物の、必ず儲かるわけではありません。
    たとえば円高によって外国人観光客が減少したり民泊ビジネスをしているエリアの人気がなくなると宿泊客が減り、収益は悪化します。
    また空き家を取得してリフォームやリノベーションを行った場合は初期費用が高くなり、投資ローンや管理委託料はランニングコストを圧迫します。
    このことからも民泊ビジネスは元本割れのリスクを含んでいることが分かり、注意点といえるでしょう。

    まとめ

    空き家を民泊として活用することは倒壊や火災のリスクを下げ、利益を生み出すという意味で非常に効果的な方法といえます。
    そのため多くの空き家所有者が民泊ビジネスを運営しており、人気エリアではわざわざ空き家を購入する投資家もいます。
    その一方で空き家を民泊として活用することにはデメリットと注意点があり、さらに手続きと法律についても知っておく必要があります。
    このことからも空き家を使った民泊ビジネスを始める際には、事前準備と情報収集が大切だといえるでしょう。

    空家ベースは、不動産事業にチャレンジしたい人や、地方に空き家を買って移住したい人に日本全国の空き家を紹介するポータルサイトです。
    どんな物件でも空き家ベースならメリット・デメリットを明確にしてご提案が可能です。他社では扱えないような物件も取り揃えておりますので、購入できる空き家の選択肢が非常に多いのが特徴です。
    公式LINEからも情報を発信していますので、空き家の購入を検討している方はぜひご登録ください。

    空き家の売却を検討している方はこちらからご相談いただけます。

    空家を活用するためには希望者が物件を検索しやすい仕組みが大切であることから、自治体や多くの企業が所有者と買い手を繋ぐマッチングサイトを運営しています。
    空き家活用を希望する人はこうしたマッチング制度やマッチング事業に希望の条件を登録することで物件情報を入手することができ、スピーディーに取引することが可能です。 また地域によっては自治体から補助金がでるケースもあります。
    その一方で、空き家マッチングサービスには「手間がかかる」「トラブルになりやすい」といった注意点もあります。
    この記事ではこうした空き家マッチングサービスを利用する際のメリットとデメリットについて解説します。

    この記事でわかること

    空き家マッチングとは

    空き家マッチングを利用するためにはどのようなサービスであるのかを理解しておく必要があります。
    この章では空き家マッチングの概要について、解説します。

    空き家を手放したい人と活用したい人をマッチングするサービス

    老朽化した空き家を放置していると倒壊や火災のリスクを抱えることになりますが、このような空き家は年々増加しています。こうした問題を解決するために、「空き家を手放したい人と活用したい人をマッチング」するのが空き家マッチングサービスです。
    売主が所有している物件の概要や画像などの情報を自分で掲載し、空き家の購入を希望したい人と直接やりとりをすることで効率よく空き家の取引ができる仕組みとなっています。
    またサイトによってはトップページで物件を検索し物件情報をPDFでダウンロードできたり電話でサポートを受けられるという特徴があり、空き家を流通させる上で有効なサービスとして注目されています。

    空き家バンクと空き家マッチングサイトの違いは?

    空き家マッチングサイトとよく似た仕組みで「空き家バンク」がありますが、運営している団体と内容が異なります。
    この章ではそれぞれの特徴について解説します。

    空き家バンクは自治体が運営

    空き家バンクは一般企業ではなく各自治体が運営しています。空き家物件の情報を自治体が運営するWebページなどで発信する仕組みです。
    売買や契約などのやり取りは空き家の持ち主と、購入を希望する当事者同士が直接行うか、自治体と提携している不動産会社が担当します。
    当事者同士でやり取りが完了する場合は仲介手数料はかかりません。不安な場合は物件購入に関する交渉などを不動産会社に任せることが可能ですが、その場合には仲介手数料がかかります。

    自治体が運営しているため、売主にとっては積極的な営業などは期待できないのがデメリットです。

    空き家マッチングサイトは一般企業が運営

    空き家バンクは自治体が運営しているのに対し、空き家マッチングサイトは一般企業が運営しています。
    多くは売主と買い手が直接売買するため、仲介手数料がかかりません。
    サイトによって、100円・100万円均一の安い物件に特化したものや、入札形式のものなど特徴があります。おすすめのサイトは後述しますので参考にしてください。

    不動産売買は専門的な取引ですので不安を感じる場合もあるでしょう。サービスによっては契約書や取引の流れなどについてサポートを受けられるものもあります。ただし費用がかかる場合もあるため、事前に確認が必要です。

    空き家マッチングサイトを利用するメリットは?

    この章では空き家マッチングサイトを利用する際のメリットについて解説します。
    これから空き家の購入を検討している人は、参考にしてください。

    メリット①交渉次第で安く購入できる可能性がある

    不動産会社を介さず直接売主と交渉できる空き家マッチングサイトは、売主と条件が合意すればどのような契約内容での取引も可能です。
    また仲介手数料もかからないケースがほとんどのため、初期費用を抑えられるという点もメリットといえます。
    そのため空き家を購入してリフォームし、賃貸にだすことを検討している投資家に人気です。

    メリット②掘り出し物件が見つかることがある

    空き家マッチングサイトは所有者が自由に掲載して物件情報を公開するため、不動産会社が把握していない物件も数多く登録されています。
    こうした仕組みによって買い手は掘り出し物件を見つけることもできることから、定期的に空き家マッチングサイトを閲覧する人も多いです。

    メリット③不動産投資用物件に関する知識がつく

    空き家の購入を検討することで様々な知識を習得することができ、その結果不動産投資に関連する知識を増やすことができます。
    つまり空き家マッチングサイトには投資に関する情報が多く詰め込まれているといえ、不動産投資に関するノウハウや流れを知りたい人におすすめです。
    このことからもこれから不動産投資をスタートする人にとってもメリットが大きく、おすすめのサイトです。

    空き家マッチングサイトを利用するデメリットは?

    空き家マッチングサイトにはメリットだけでなくデメリットもあるため、注意が必要です。
    この章では空き家マッチングサイトのデメリットについて解説しますので、前述したメリットと合わせて参考にしてください。

    デメリット①やり取りに手間と時間がかかる

    不動産会社が仲介せず売主と直接やり取りすることになるため、売主によってはやり取りに手間と時間がかかってしまうというデメリットがあります。
    そのため良い物件を見つけたとしても買えるのかどうかが分からず、物件購入の計画が遅れてしまうこともあります。

    デメリット②トラブルになりやすい

    空き家マッチングサイトは売主と買い手が直接取引することになりますが、宅建業者である不動産会社が仲介していない不動産売買は宅地建物取引業違反になることもあり、注意が必要です。
    また法律違反していない場合でも当事者間で行き違いや勘違いがあり、その結果トラブルが発生し契約が破棄となる可能性もゼロではありません。
    このように、不動産のプロが介入しないことでトラブルが起きやすいという点はデメリットです。

    デメリット③専門家のアドバイスがないとリスクを正確に把握できない

    不動産のプロがいないことで、契約不適合責任の有無や契約の解除条件、司法書士などの手配についてアドバイスを受けることができません。
    また、空き家には空き家特有のリスクがあります。建物の状態を正しく判断しなければリフォーム・修繕費用の見積もりを誤る可能性がありますし、建築基準法による制限で再建築不可の場合もあります。
    このように、空き家を売買することのリスクを正確に把握することができないことは大きなデメリットといえます。

    人気の空き家マッチングサイト3選

    この章では人気の空き家マッチングサイトを紹介します。

    みんなの0円物件

    みんなの0円物件は0円でもいいから空き家を手放したい人を支援しているサイトで、無償譲渡の物件が数多く登録されています。エリアによっては家屋だけ0円で土地の購入費用がかかる物件もありますが、それでも格安で物件を手に入れることができます。そのため日本だけでなく海外の投資家もチェックしているサイトとなっています。

    家いちば

    家いちばのトップページには売主が投稿した多くの物件が公開されており、手放す理由などを確認しながら購入の検討を進めることができます。また実際に家いちばを利用して売買した人の感想もアップされていることから、安心して空き家を購入したい人におすすめです。これ以外にも空き家購入に関連する「悩み相談コーナー」も設置されていることから、空き家を購入した人が注意していたポイントを把握しつつ判断できるという特徴があります。

    空き家ゲートウェイ

    空き家ゲートウェイの特徴として100万円均一の物件が数多く公開されているという点があり、予算を100万円以下に限定して物件捜索する人に向いている空き家マッチングサイトです。HPも明るく視認性が高いためスマートフォンでも気軽に閲覧することができ、隙間時間に物件収集したい人に向いています。また成約の流れや質問コーナーも設置されているため、空き家購入に必要な情報を全て確認できるサイトといえます。

    空き家の売買は空家(ソライエ)ベースがおすすめ!

    空き家マッチングサイトは掘り出し物が見つかる可能性があるというメリットがある一方、売主とのやり取りや交渉に手間がかかったり、売買契約や空き家特有のリスクによるトラブルが起きやすいというデメリットがあります。
    このようなデメリットが嫌だ、不安だという方には空家ベースがおすすめです。空家ベースは不動産事業にチャレンジしたい人や、地方に空き家を買って移住したい人に日本全国の空き家を紹介するポータルサイトです。これまで1000件以上の空き家取引に携わる中で、物件の状態、契約状況、法的な制限、リスクなど非常に難しい状況の物件を多数経験してきました。どんな物件でも空き家ベースならメリット・デメリットを明確にしてご提案が可能です。他社では扱えないような物件も取り揃えておりますので、購入できる空き家の選択肢が非常に多いのが特徴です。
    公式LINEからも情報を発信していますので、空き家の購入を検討している方はぜひご登録ください。

    埼玉県は県庁所在地のさいたま市を中心に発展しており東京へのアクセスも容易であるため利便性が高い県となっていますが、郊外には有効活用されていない平屋や古民家が多くあります。
    こうした一戸建てを購入して別荘として空き家活用し田舎暮らしを満喫するライフスタイルがトレンドとなっており、それに伴って空き家を使った賃貸物件も増加しています。

    都市部では高額の物件が多いですが、郊外には価格が安い中古住宅も点在しており、中には「空き家差し上げます」、「家タダであげます」、「空き家もらってください」、「空き家譲ります」などの物件を目にすることがあるでしょう。
    埼玉県でこのような無料物件を探す方法と合わせて、注意点やリスクについても解説します。

    空き家を購入してリフォームして活用することを検討している人は、参考にしてください。

    この記事で分かること

    埼玉県で空き家を譲ってくれる人を探すには?

    空き家を売却してもよいという人を探すためには空き家の所有者に直談判する方法もありますが、工数がかかる上にトラブルが発生する可能性もあるためおすすめできません。
    建物と土地に関する希望の条件をクリアし、安全に売買する際にはこの章で解説するコツを押さえておくべきです。

    「無料で譲ります」には大きな落とし穴があることも

    埼玉県の山間部では戸建に「無料で譲ります」という看板が立っていることも珍しくなく、インターネットでも無償譲渡専門のサイトを見かけることもあります。
    このような住宅には以下のようなデメリットがある場合があります。

    これ以外にも登記費用や固定資産税はかかってしまいます。
    「無料で譲ります」物件であっても、さまざまな費用負担やリスクがあることは知っておきましょう。

    空き家専門の販売業者から購入するのがおすすめ

    安全に空き家を購入するのであれば、空き家専門の販売業者を通じて購入するのがおすすめです。
    空き家専門の販売業者は、所有者とコネクションがありやり取りがスムーズであることや、空き家のメリットデメリットを把握しているため最適なアドバイスを受けることが可能だからです。
    こうした販売業者を介することで仲介手数料は発生しますが、不動産の取引を一任することでトラブル発生のリスクを大きく下げられます。

    埼玉県で空き家が譲渡されやすい地域はどこ?

    埼玉県は山間部が約1/3、平地が約2/3という地形となっており、県庁所在地のさいたま市が最も人口が多く令和5年度で約134万人が暮らしています。
    しかし空き家が公開されるエリアは平地やさいたま市以外にも分布しており、各エリアの相場や人気について知っておく必要があります。
    この章では埼玉県で空き家が公開されやすいエリアと公開されにくいエリアについて、解説します。

    埼玉県では地域の中心都市での空き家譲渡は少ない

    さいたま市は立地が良い代わりに土地が高く、大宮駅付近の坪単価相場は約150〜200万円です。
    また埼玉県ではさいたま市以外にも川口市や川越市、所沢市といった大都市があり、どのエリアも坪単価の相場は100万円近くとなっています。
    そのため空き家ではなく「古家付き土地」として公開されるケースが多く空き家として検討したとしても初期費用が高額になってしまい、自治体が公開している空き家バンクにもほどんど登録がありません。
    空き家を検討する多くの人が「初期投資を抑えたい」という希望を持っていることから、中心都市で希望条件をクリアできる空き家の譲渡は少ないといえます。

    秩父地域(秩父市)

    秩父市は埼玉県の北西部に位置しており、秩父駅や御花畑駅、西部秩父駅が中心地となっています。
    アットホームやSUUMOといった大手ポータルサイトでは500万円以下の物件も確認することができ、初期投資を抑えた空き家購入を目指したい人におすすめのエリアです。
    さらに土地面積も比較的広い物件や農地付きの物件も公開されていることから、都会のマンション暮らしではなく田舎暮らしを希望する人に向いています。
    ただし所沢市までは西部秩父線で1時間半近くかかるため、ライフインフォメーションが整っているかどうかはチェックすべきといえます。

    北部地域(熊谷市)

    熊谷市には上野東京ライン熊谷駅だけでなく、近くには上越新幹線の本庄早稲田駅もあるため都市部へのアクセスが非常によく、北本市北本駅まで約30分という立地です。
    さらに埼玉工業大学や本庄市の早稲田大学本庄高等学院など教育施設も充実しており埼玉県でも人気のエリアとなっていますが、公開されている空き家の中には1,000万円以下の物件もあり、比較的安く購入することができます。
    そのため埼玉県で空き家を探す上で熊谷市を第一希望とする買い手も多いです。

    西部地域(飯能市、狭山市)

    埼玉県の西側にある飯能市にはJR東飯能駅だけでなく西部池袋線飯能駅もあり、約1時間で池袋に到着できるという立地が特徴です。
    さらに西武池袋線は東隣の狭山市も経由することから飯能市と狭山市をセットで検討する人も多く、500万円以下の空き家も公開されていることからおすすめです。
    また車通勤の場合は入間川の北西側に狭山日高ICがあり、さいたま市へ通勤する人の多くが利用しています。
    このことからも、埼玉県の西部地区は立地と価格のバランスが取れたエリアだといえます。

    川越比企地域(越生町)

    越生町は入間郡の管轄となり、川越比企業地域と呼ばれるエリアにあります。
    秩父市と同様に山間部を開発した市となっているため穏やかな景色を楽しむことができ、100万円以下の空き家が公開されることもあります。
    その一方で比較的都会の入間市や坂戸市川越市に電車一本でアクセスできるという強みもあり、立地が良い場所で古民家暮らしをしたい人に人気です。

    利根地域(幸手市、行田市)

    幸手市にある幸手駅から大宮駅までは約1時間となっており、行田市の行田駅から熊谷駅まではわずか5分です。
    このように利根地域にあるこの2都市は非常にアクセスが良い場所にありながらも500万円以下の物件が公開されることがあり、空き家捜索を優先的に検討すべきエリアとなっています。
    ただし立地が良い割に物件価格が安い理由として市街化区域が狭いという点があり、倉庫や管理されていない小屋といった再建築不可物件も多いため注意が必要です。

    埼玉の空き家を購入できるおすすめサイト4選

    埼玉県で空き家をスムーズに購入するためには、空き家に特化したサイトを把握しておくことが重要です。
    この章ではおすすめの空き家専門サイトを紹介しますので、参考にしてください。

    空家(ソライエ)ベース

    空家ベースは埼玉県だけでなく全国で空き家の物件検索ができるサイトとなっており、さらに建物の状態を「現状で使用可」や「軽微な修繕で使用可」など初期投資がかからない物件に絞って捜索が可能です。
    また問い合わせも電話だけでなくメールやLINEでもできることから、忙しい人や物件情報を効率よく収集したい人におすすめです。
    コラムでは不動産投資に必要な知識を公開しているため、多くの空き家購入検討者にご利用いただいています。

    空家ベースで埼玉の空き家を探す

    埼玉県の市町村別空き家バンク

    埼玉県では空き家を有効活用もしくはスピーディーに売却するための仕組みとして空き家バンクが設置されており、10エリアで空き家が公開されています。
    購入購入者は物件の写真や概要を確認し、不動産会社や売主に直接問い合わせすることで物件資料を入手することができます。
    また、大手ポータルサイトに登録されていない物件も公開されることがあるため、掘り出し物が見つかる可能性もあるサイトです。

    ジモティー

    ジモティーは家具や家電といった不用品の譲渡を目的としたサイトですが、一戸建ての情報も公開されています。
    また賃料や敷金の相場など投資用目的で購入する人によって有益な情報が記載されている物件もあり、居住用だけでなく投資用の物件を捜索している人も利用しています。

    athome

    アットホームは登録物件が非常に多く11万件以上の戸建て情報が公開されています。
    そのため毎日チェックするサイトとして人気があり、ログインし希望条件の物件が公開されたタイミングでメール通知する機能も人気です。

    まとめ

    埼玉県で空き家を探すためには、公開されやすいエリアを知るだけでなく、立地と価格とのバランスを把握しておくことが大切です。
    また安く空き家を購入するためには「無料で譲ります」という物件も魅力的ですが、無料譲渡の空き家は落とし穴があることも知っておきましょう。
    空家ベースは、どんな物件でも空き家ベースならメリット・デメリットを明確にしてご提案が可能です。他社では扱えないような物件も取り揃えておりますので、購入できる空き家の選択肢が非常に多いのが特徴です。
    Xや公式LINEでも情報を配信していますので、ぜひお役立てください!

    中古の物件を購入して家賃収入を得る投資は、不動産の資産価値を担保しながら進められるという特徴があり人気です。
    その中でも戸建て賃貸は不動産投資において様々なメリットがあることからおすすめの投資方法といえますが、一戸建てはマンションとは違ったデメリットがあるため注意が必要です。
    この記事では中古物件の戸建て住宅を賃貸物件として購入することのメリットとデメリット、注意点について徹底解説します。
    物件選びにおすすめのサイトも紹介しますので、不動産投資を検討している人は参考にしてください。

    この記事で分かること

    戸建て投資とは

    住宅を購入して賃貸として入居者を募集し、賃料を得るのが戸建て投資の特徴です。
    戸建て投資はマンション投資と違って土地と建物を借主が利用でき幅広く活用することができるため、入居者の需要が高い物件となっています。
    また建物の資産価値は築年数が古くなるにつれ減少しますが、土地の資産価値は減少しにくいとされています。
    つまり、戸建て投資はマンションやアパートよりも価値が担保できることから資産形成がしやすいといえます。
    これ以外にも入居の希望者がいないタイミングで別荘として活用するという方法もあり、立地の良い戸建てはすぐに成約となることが多いです。

    戸建て投資のメリット

    この章では戸建て投資のメリットについて解説します。
    これから不動産の投資を検討している人は参考にしてください。

    戸建て投資には以下のメリットがあります。

    詳しく解説します。

    メリット①初期投資額を抑えられる

    戸建て投資において高額な新築戸建てを投資用物件として購入するケースは少なく、一般的には築年数の古い空き家が投資物件として検討されます。
    こうした物件はエリアによってはマンションよりも価格が安く、その結果初期投資を抑えられるというメリットとなります。
    またマンションと違って管理費や修繕費、駐車場代がかかることもないためランニングコストが安くなり、収益性の高い投資の実現が可能です。
    こうした費用の安さはベテランだけでなく初心者の投資家にも扱いやすいことから、リスクが低い人気の物件となっています。

    メリット②比較的利回りが高い

    利回りとは物件価格やリフォーム費用、購入時の諸費用の合計と年間賃料の割合を示した指標となっており、割合が高いほど初期費用を早期回収できることになります。
    こうした利回りは不動産種別やエリアによって相場が決まっていますが、戸建て投資はマンション投資よりも家賃を高く設定できるため高利回りになる傾向があります。
    さらに戸建ては土地だけの資産価値も残せるため将来売却する出口戦略も立てやすく、失敗しにくい収益物件といえるのがメリットです。

    メリット③マンションと比べて入居期間が長い

    1人暮らしや2人暮らしで一戸建てを借りるケースは少なく、ほとんどがファミリー層です。
    そのため子どもが大きくなり独立するまで入居してくれることも多く、何十年間も継続して入居してくれるケースもあります。
    その結果空室となる期間がなくなることで家賃収入が長期間安定し、利回りが良くなるという点も大きなメリットといえます。

    メリット④郊外でも賃貸需要がある

    古民家や田舎暮らしはリモートワークの普及によって需要が増加し、今や都市部から離れた郊外で暮らしつつオンラインで仕事をするという人も珍しくなくなりました。
    こうしたワークライフに対して戸建て投資は収益モデルとしてマッチングする可能性が高く、郊外の戸建てを購入し収益計画を立てた場合であっても十分に実現可能です。
    こうした特徴が戸建て投資にはあり、マンション投資とは違って立地の影響が少なくなるという点がメリットとなります。

    戸建て投資のデメリット

    戸建て投資は多くのメリットがあるため不動産投資をする上で注目すべき収益物件ですが、デメリットもあるため注意が必要です。

    詳しく解説します。

    この章では戸建て投資が持つデメリットについて、解説します。

    デメリット①修繕費が想定以上にかかりがち

    マンションの場合、外壁や廊下の修繕、草むしりなどは全て管理会社が対応することになり、修繕費用はそのために毎月積み立てています。
    しかし戸建てはこうした費用は物件を所有している貸主が負担することになり、築年数が古い物件だと雨漏りやシロアリ被害が発生し数百万単位の修繕費がかかることもあります。
    こうしたリスクに対応するためにも、利益の一部は修繕対応費としてプールしておかなければならない点がデメリットです。

    業者に依頼した場合、見積もり額をオーバーすることも

    マンションの修繕は管理会社が細かく修繕しているため一度に多くの出費が発生するケースは少ないですが、戸建ての場合は問題が発生してから修繕するため高額になりがちです。
    さらに業者に修繕を依頼し工事した結果見えない部分の破損が多く、その結果見積金額よりも工事費用が高額になることも考えられます。
    こうした想定外の出費によって収益計画が悪化し、利回りが悪くなるという失敗事例もあります。

    自分でDIYする場合は時間もかかる

    業者に依頼し予算オーバーとなることを避けるためには自分で修繕することになりますが、DIYに慣れていないオーナーが実施した場合は時間がかかってしまいます。
    さらに屋根裏や基礎部分などは専門家でなければ問題解決できる工事ができないケースも多く、DIYしても現状が解決しないリスクを抱えることになります。
    そのため修繕をDIYで実施する場合は軽微な工事だけとし、大がかりな工事は費用が高額になっても業者に頼むべきです。

    デメリット②金融機関の融資を受けにくい

    戸建て投資を成功させるためには利回りを良くするために築年数が古い割安物件を購入するのがセオリーですが、築年数が古い物件は融資を受けにくいというデメリットがあります。
    特に新耐震基準を満たしていない昭和56年5月31日以前の戸建てはそもそも審査を受け付けていない金融機関も多く、その場合は自己資金で購入する必要があります。
    このことからも投資ローンを組んで物件購入を考えている人は、戸建ての築年数がポイントになるといえます。

    デメリット③資産形成や事業拡大に時間がかかる

    たとえばマンションを1棟保有している場合は空室があっても他の部屋が利益を生み出してくれますが、戸建ては賃料が1世帯からしか得られません。
    つまり空室になった瞬間に収益が途絶えてしまい、空室の期間が長くなればなるほど初期費用の回収が遅れることになります。
    こうしたデメリットは資産形成や事業拡大のしにくさに繋がるため、投資を継続する上での注意点となります。

    デメリット④良い物件が手に入りづらい

    投資に向いている戸建てはマンションよりも物件数が少なく、良い物件を見つけにくいというデメリットがあります。
    築年数が古い空き家だけであれば多く公開されていますが、すぐに入居できるような状態の戸建ては少なく一度足を運んで内見する必要もあります。
    そのため良い戸建てを購入するためには物件捜索と検討に多くの手間と時間をかける必要があり、人によっては向いていないこともあります。

    中古戸建て投資家の増加

    中古戸建は購入判断が難しいだけでなく、ライバルの投資家が増えているという点も良い物件が手に入りづらい原因になっています。
    特に海外の投資家はインターネットだけの情報で購入を決めるため、スピードで負けてしまうことも多いです。
    このことからも投資用物件として中古戸建の購入を検討する際にはチェックポイントをリスト化し、一定基準をクリアすればすぐに申込書を提出する必要があります。

    買付はスピード勝負なので悩む時間が取れない

    収益物件に限らず不動産の購入は買付を1番目に提出した人に契約の権利があり、引渡し条件や価格交渉も1番手だけが実施できます。
    そのため購入するかどうかを悩んでいる間に買付が入ってしまうことも多く、じっくり検討する時間がないという点は大きなデメリットといえます。

    戸建て投資の物件探しにお勧めサイト3選

    良い戸建てを少しでも効率良く見つけるためにも、投資用物件に特化したサイトを知っておくべきです。
    この章では投資家が利用しているおすすめのサイトを3つ紹介します。

    空家(ソライエ)ベース

    サイト名 空家ベース
    会社名 株式会社ウィントランス
    対象物件 戸建て、マンション
    特徴 正確な情報の提供と独自のコミュニティがある
    URL https://akiya-pass.jp/

    空家ベースは空き家を所有している売主と空き家を買いたい買主を繋ぐポータルサイトとなっており、全国で空き家を探すのに向いているサイトです。
    1000件以上の空き家取引に携わった経験を活かし他社では取り扱いできない物件も公開しているという特徴があり、空き家が持つリスクを明確にすることをこだわりとしています。
    また上下水や前面道路の状況を管轄官庁や現地の調査によって正しく把握し、可能な限り正確な情報を提供することで安心して購入できるポータルサイトとなっています。
    これ以外にも利用者がSNSを通じて情報共有する独自のネットワークがあるなど、空き家購入をスムーズに進めるためのノウハウが多く詰まっています。
    空家ベースにはこのような特徴があることから、これから不動産投資を始める人はまず空家ベースをご利用ください。

    athome

    サイト名 アットホーム
    会社名 アットホーム株式会社
    対象物件 戸建て、マンション、土地
    特徴 250万件以上の物件公開がある、大手ポータルサイト
    URL https://www.athome.co.jp/

    athomeは全国で250万件以上の物件を公開しており、居住用物件だけでなく投資用物件を探している人に利用されています。
    またサーフスポットや住宅ローンシミュレーションから物件を絞り込むこともでき、買主目線で捜索することも可能です。
    さらに居住用物件をチェックすることで将来売却する際の価格をイメージしやすいという特徴もあることから、初心者からベテランまで利用しているサイトです。

    ホームズ

    サイト名 ホームズ
    会社名 株式会社LIFULL
    対象物件 戸建て、マンション、土地
    特徴 接客の品質を向上する「LIFULL HOME’S接客グランプリ」を実施
    建物検査の内容を確認することができる
    URL https://www.homes.co.jp/

    HOME’Sもathomeと同様に全国で利用できる大手ポータルサイトとなっていますが、建物検査が見られる物件を公開しているという特徴があります。
    これにより耐震性や耐久性に問題のない物件のみを限定して探すこともでき、想定外のコストが発生するリスクを抑えることができます。
    これ以外にも不動産会社の接客内容を採点できる「LIFULL HOME’S接客グランプリ」によってサービス向上を意識しているという特徴もあります。
    掲載数も全ポータルサイトでトップクラスに多いことから、海外の投資家も利用しています。

    メリット・デメリットを把握して賢い戸建て投資を

    戸建て投資にはメリットもデメリットもあり、さらに物件購入の判断基準も難しいという側面があります。
    さらに戸建てを探すためのサイトも吟味する必要があり、失敗しない投資にするためにはしっかり準備することも大切です。
    そのためにもまずは戸建て投資の特徴を抑え、自分に合ったポータルサイトを見つけておくことが重要といえます。

    自然豊かな田舎暮らしや閑静なエリアで古民家を購入するために田舎へ移住する人は増えていますが、こうした希望の住まいを実現する際には空き家の購入検討がおすすめです。
    空き家は通常の物件にはないメリットがあり、居住用だけでなく賃貸として検討している投資家にも注目されています。
    そのため不動産の購入を検討するのであれば空き家購入を視野に入れておくことをおすすめであり、このことからも空き家は検討しているライバルが多いことから新着情報の確認や効率の良い検索方法などの知識が重要といえます。
    その一方で空き家は居住用物件にはないデメリットやリスクもあり、場合によっては新築住宅よりも費用がかかるケースもあるため、注意が必要です。
    そこで、この記事では空き家購入のメリットや魅力、デメリットやリスクについて解説します。
    不動産購入の流れについても紹介しますので、これから空き家購入を検討する人は参考にしてください。

    この記事で分かること

    空き家購入の魅力とは?

    空き家 購入 魅力
    空き家を購入し自分で住むことには他の不動産にはない魅力があるため、沢山の購入検討者が公開物件の情報をチェックしています。
    このように空き家は魅力が多い不動産だといえることから、どのような魅力があるのかを知っておくことで空き家購入が自分に合うのかを把握することができます。
    この章で詳しく解説しますので、空き家が持つ魅力が自分にマッチングしているかどうかを確認してください。

    安く購入することができる

    空き家が持つ最大の魅力は、価格が安いという点にあります。
    都市部エリアは物件価格が高く住宅地が少ないため、空き家があっても「古家付き土地」として公開することが多いです。
    つまり、空き家等が公開されるエリアは必然的に郊外になることが多くなり、その結果土地の価格が安くなる傾向にあります。
    また空き家は築年数が古くなっていることも多く、その場合は建物の資産価値も低くなります。
    このような理由から空き家は購入に関する費用を安く抑えることができ、なるべく安く家を買いたい人にとって大きな魅力といえます。

    自分好みにリフォーム・リノベーションができる

    「注文住宅は高くて手が出せないけれど建売住宅は味気ない」という人にとって、空き家+リフォームという考え方は魅力的です。
    なぜなら安い空き家を購入し自分好みのリフォームをすることで注文住宅よりも費用を抑えつつ、希望の間取りを実現できるからです。
    さらに耐震工事を行い耐震適合証明書を発行できれば住宅ローン控除を受けられる可能性もあり、返済計画を有利に進めることもできます。
    またリフォームされた戸建は新築と同様にキレイな状態であることから、高値で売却することも賃貸にだして入居者を見つけることも容易です。
    そのため、空き家購入はリフォームやリノベーションとセットで検討することをおすすめします。

    地域貢献になる

    空き家が増えている地域は人口減少が課題になっていることから、空き家を有効的に活用して人口増加を計る市町村は多いです。
    つまり、空き家を購入して移住定住することは自治体の税収が増えることになり、地域に対して貢献したい方に向いています。
    実際に空き家対策の一環として空き家活用を推進している自治体も多く、HPで田舎暮らしするメリットもアピールしている市町村もあります。
    このように空き家を購入して住むことはその地域を活性化させることに繋がるため、気になる地域で物件公開がないかチェックしておくことがポイントです。

    空き家の探し方

    空き家 購入 探し方
    住宅を探す方法はいくつかありますが効率よく住宅の物件情報を収集する方法は限られており、特に空き家は一般的なポータルサイトでは掲載されないことが多いため空き家に特化した探し方を知っておくことが大切です。
    この章では空き家を探す上で知っておくべき方法を紹介します。

    空き家バンクで探す

    活用されていない空き家の増加は自治体にとって深刻な問題であり、倒壊や火災のリスクがある空き家が増えると近隣住民が安心し暮らすことができない街になってしまいます。
    こうした空き家対策の一環として、国土交通省からは空き家バンクが公開されており、自治体と国土交通省、地元の不動産会社が運営しているポータルサイトとなっています。
    このサイトは空き家の所有者から販売を依頼されている不動産会社が物件を登録することで買主が閲覧でき、空き家捜索をスムーズに行えるため便利です。
    さらに空き家の詳細が分かる画像がアップされており周辺の環境に詳しい不動産会社に直接質問できることから情報収集しやすく、こうした理由から空き家を捜索している多くの人に利用されています。

    民間のサイトや不動産会社で探す

    「アットホーム」や「空き家専門ポータルサイト」など空き家を公開している民間サイトは多く、空き家バンクと併用することで漏れなく物件を確認できます。
    なお、こうしたポータルサイトには不動産会社が物件をアップしていますが、レインズと呼ばれるデータベースから情報を抽出しておりどの不動産会社も閲覧が可能です。
    つまり、ポータルサイトで探すのに手間がかかるのであれば不動産会社に直接相談し、希望の物件情報が公開されれば連絡してもらうよう関係性を構築しておくのがおすすめです。
    不動産会社によっては空き家を選定する際の注意点を教えてくれたり未公開物件を紹介してくれることもあるため、居住用として空き家を探す際に効果的な方法といえます。

    知り合いから売却してもらう

    知り合いが空き家を保有している場合は売ってもらえないか相談し、直接取引することもできます。
    この場合は仲介手数料がかからないため売主は手残り額が増え、買主は諸費用が減ることになります。
    そのため双方にとってメリットがあるため個人間売買を希望する人も多いです。
    しかし個人間売買の場合は契約書の作成から司法書士の手配、金融機関との調整などを全て当事者間で実施することになるため手間がかかり、さらに契約書の内容に漏れがあるとトラブルの原因になってしまいます。
    個人間売買によって契約解除になったケースもあるため、このようなリスクを避けるためにもなるべく不動産会社に仲介してもらうことをおすすめします。

    空き家購入の流れ

    空き家 購入 流れ
    どのような不動産を購入する場合にも流れがあり、正しいステップを把握し商談を進めることで安心安全に売買することができます。
    空き家購入のステップは大きく分けて5つとなり、「内見」「購入申し込み」「契約」「決済」「引渡し」です。
    この章ではそれぞれのステップで必要となる準備物やチェックポイントについて解説しますので、これから空き家を探す人は参考にしてください。

    空き家の内見

    ポータルサイトを閲覧したり不動産会社から物件紹介を受けて気になる空き家が見つかれば、まずは内見することをおすすめします。
    物件を内見すると物件資料やポータルサイトの画像では分からなかった部分を確認することができ、キズや汚れのチェックがしやすくなります。
    また売主が同席していれば破損個所や設備の保証、周辺環境について直接質問することも可能です。
    こうした内見を繰り返して住むイメージがつく空き家かどうかを判断することが重要であることから、なるべく多くの空き家を見学することが大切です。
    なお、売主が空き家の内見に立会う場合は買主だけでなく売主の予定も合わせることになるためいくつか候補を選定し、確実に見学できるよう工夫することがポイントです。

    購入申し込み

    内見によって候補の物件が決まれば不動産会社に諸費用やリフォーム費用、住宅ローンの返済額が分かる資金計画を作成してもらい、資金面と物件の内容に問題がなければ気に入った空き家で購入申込書を作成します。
    購入申込書には購入価格や手付金、希望の契約日時を記載し署名押印することになりますが、記載した条件で売主と交渉することができます。
    そのため価格交渉や残置物撤去の交渉をするのであればこのタイミングがベストであり、申込書を売主が受理した後に交渉することは原則できないため注意が必要です。
    なお、交渉条件の程度は不動産会社に相談しながら決め、現実的に売主が受理してくれるラインを見極めることが重要です。
    非現実的な交渉内容で申込書を記入し提示した場合は「冷やかし」だと思われ、申込書自体を受け付けてくれないこともあります。
    このことからも価格交渉などをする場合は理由を不動産会社にしっかり伝え、売主に伝わるようにしておくことが大切です。

    売買契約締結

    購入申込書の内容で交渉がまとまると不動産売買契約を締結するステップとなります。
    空き家の売買に契約書は不要で口約束での契約も可能ですが、言った言わないのトラブルが起きやすい上にやるべきことの期日が不明確となってしまうため、不動産会社に契約書の雛形を作成してもらうのが一般的です。
    そのため不動産売買契約を締結する日には印鑑や身分証明書、手付金を用意しておくことになるため、慌てて準備することがないよう余裕を持って準備しておくべきです。
    また、契約締結後は契約書の内容に沿って売主と買主双方がやるべきことを進めていくことになります。
    その中でも買主は資金の準備が重要となり、住宅ローンを組む場合は本審査が通過する期日が定められていることからなるべく早く金融機関を選定することをおすすめします。
    売主と買主双方の準備が整った時点で次のステップである代金決済に進むことになります。

    代金決済

    買主の資金準備と売主の引渡し準備が完了した時点で残代金などの費用を決済し、所有権移転登記を行います。
    所有権移転は売主と買主が自分で実施することも可能ですが、用意する書類と手続きが複雑であるため司法書士に依頼することが一般的です。
    また、住宅ローンを組む場合は金融機関に売主と買主、司法書士と不動産会社が集まることになりますが、この場合は金融機関と法務局の両方が開いている平日の午前に決済する必要があります。
    そのため人によっては仕事を休むことも考えられますので、決済日の設定はなるべく早くに決めることが大切です。
    なお、不動産決済時には実印や身分証明書以外にもケースによっては住民票や印鑑証明書などが必要になるため、不動産会社への事前確認は必須といえます。

    引き渡し

    通常、引渡しは代金の精算や所有権移転登記と同タイミングで実施しますが、残置物撤去が間に合わないなどの理由で引渡しがズレることがあります。
    その場合は引越しができないなどのトラブルが発生することもあるため、なるべく決済と引渡しは同じタイミングにしてもらうべきです。
    ただしほとんどの契約書には「代金決済と引渡しは同タイミングで行う」という条文が明記されていることから、引渡しがズレる場合は契約内容と相違していないかチェックしておくことがポイントです。

    空き家購入でかかる費用

    空き家 購入 費用
    空き家は物件価格が安いというメリットがありますが、物件価格以外にもかかる費用があるため注意が必要です。
    そのため空き家購入を検討する際には家にかかるトータルコストを把握し、内訳を理解しておくことで安心して空き家購入を進めることができます。
    この章では空き家のほ本体価格以外にかかる費用について、解説します。

    物件の購入費

    物件の購入費は本体価格だけでなく、次のような費用がかかる可能性があります。
    これらの費用は物件資料に記載されているため、資料は隅々までチェックしておくべきです。
    受益者負担金:下水を使用するために市町村へ支払う費用
    給水分担金:上水を使用するために市町村へ支払う費用
    なお、どちらの費用も決済時に残代金と合わせて清算するのが一般的です。

    不動産会社の仲介手数料

    不動産会社を仲介し契約を締結した場合は成功報酬として仲介手数料を支払うことが宅地建物取引業で定められており、売買金額によって計算式は次のように変わります。
    売買代金が200万円:売買代金×5%+消費税
    売買代金が200万円を超えて400万円以下:売買代金×4%+2万円+消費税
    売買代金が400万円を超えた場合:売買代金×3%+6万円+消費税
    たとえば500万円の空き家を購入した場合、消費税が10%であれば231,000円となります。
    このように仲介手数料は事前に把握することができるため、物件選定のタイミングで計算しながら検討することがポイントです。

    修繕・リフォーム費

    空き家を購入する上で本体以外でかかる費用で、もっとも高くなるのが修繕費用やリフォーム費用です。
    たとえば水回りを全て新調する場合は150〜200万円かかり、耐震工事を実施する場合は1,000万円近くかかることもあります。
    つまり、空き家を検討する際には修繕費用とリフォーム費用をおおまかにイメージしておくことが重要といえ、トータルコストが合わなければその空き家購入は見送るべきです。

    固定資産税

    固定資産税は空き家購入後のランニングコストと評価額の1.4%がかかり、都市計画区域内に物件がある場合は都市計画税が評価額の0.3%が最大でかかります。
    築年数が古い空き家は建物の評価が低いため固定資産税も安くなりますが、人気のエリアに空き家があると郊外でも土地の固定資産税が高くなりやすいため、注意点といえます。
    また、決済が完了すると所有権が買主に移動するため売主は所有権を放棄したにもかかわらず固定資産税を支払っていることになります。
    そこで代金精算時には残代金と合わせて固定資産税を日割りで精算するのが一般的となることから、「固定資産税等清算金」という項目が諸費用に含まれることをチェックしておくべきです。

    その他の税金

    空き家を購入した場合は固定資産税と都市計画税以外にも、次の税金がかかります。
    印紙税:契約書に貼付する印紙の代金。売買代金によって費用は変動する。
    登録免許税:所有権を移転する際にかかる費用。評価額の0.2%が課税される。
    不動産取得税:不動産を所有する際にかかる費用で、評価額の4%が課税される。

    空き家の購入やリフォームで活用できる補助金

    空き家 購入 補助金
    空き家を購入し移住することで地域が活性化し空き家対策にもなります。
    そのため国や自治体は使用していない空き家の活用を推奨しており、空き家購入やリフォームについて補助金制度を公開しています。
    たとえばリフォームには上限を30万円として工事費用の50%が補助される制度があり、空き家を取得する際には70万円の補助を受けられる自治体もあります。
    こうした補助金は「5年以上定住すること」といった条件があるものの利用することで購入費用を抑えられることから、空き家がある自治体のHPは必ずチェックすべきです。

    空き家購入の注意点

    空き家を購入してリフォームし住み始めた後に問題が発生し、予想外の費用がかかることもあります。
    場合によっては生活がままならずせっかく購入した空き家を売却してしまう失敗事例もあるため、空き家購入は慎重に検討すべきという側面もあります。
    この章では空き家を購入する際の注意点について解説しますので、総合的に判断する上で参考にすることをおすすめします。

    建物の状態に問題がないか確認する

    空き家が安い理由の一つに「耐久性・耐震性」と「修繕費用・リフォーム費用」があり、トータルコストを考慮すると物件によっては新築戸建てと変わらない資金計画になることもあります。
    そのため空き家を内見する際に必ず本体価格以外でかかる費用について不動産会社から提案を受け、ランニングコスト含めて問題がないか確認することが大切です。
    これ以外にも雨漏りやシロアリの被害があると耐久性が低くなることで倒壊リスクがある家になってしまい、安心して生活することができなくなります。
    こうしたリスクを避けるためには売主にインスペクションを依頼し建物の状態を把握したり、雨漏りやシロアリが発生した際の対応を売主負担とする「契約不適合責任」を契約条項に追加するのがおすすめです。

    空き家になった理由を把握する

    資産価値が高くさらに活用できる空き家であれば所有者が利用することが多いため、空き家として売却している理由は把握すべきです。
    たとえば「利用する予定がない実家を売却」だったり「生活資金にするため」という理由であればリスクは高くないといえますが、「倒壊リスクが高い」や「修繕箇所が多い」という理由だと後から費用がかかる可能性が高くなることが分かります。
    この注意点は中古戸建や中古マンションを購入する際に共通していますが、築年数が古く耐震性や耐久性に不安がある空き家を検討する際には特にチェックすべきポイントとなります。
    なお、こうした理由を聞くことは失礼ではなく売主側も想定している質問です。
    このことからも遠慮せず不動産会社を通じて気になるポイントを全て質問することが、安心して空き家を購入するために必要といえます。

    残置物の有無を確認する

    残置物を残すと売主は撤去費がかからないことになり、なるべく「現況渡し」で売却しようとする傾向にあります。
    その一方であえて残してほしい家具や家電が家屋内にある場合、交渉して残してもらうこともできます。
    このように空き家の売買において売主と買主のどちらにも重要なポイントであることから、残置物の有無や内容に齟齬がないよう打ち合わせすべきです。
    なお、一般的には売買契約書を締結する段階で残置物の内容や設備の故障有無をまとめた「付帯設備」を買主に交付し、双方で署名することで内容を合意することができます。
    このことからも付帯設備の内容をチェックし、希望した残地物の状態で引渡ししてくれることを把握しておくことが大切です。

    DIYできる部分とできない部分を把握する

    空き家購入の総額を抑えるためには費用負担が大きいリフォーム費用を削減することがコツとなり、そのためにはなるべくDIYで対応する必要があります。
    しかしDIYは仕上がりにムラがでる可能性があり、見た目が悪い住宅になってしまうという失敗も多いです。
    特に給湯器の設置や外壁の塗り直し、壁紙の張替えなどは安全に暮らすためにも正しい知識と技術で施工することが大切です。
    つまり、これらの工事をDIYすることはおすすめではなく、費用がかかってもプロに依頼すべきといえます。
    このように、空き家購入においてDIYできる部分とできない部分を見極めることは注意点となります。

    まとめ

    空き家を購入して自分好みにリフォームすることで注文住宅よりも費用を抑えてマイホームを手に入れる人は多く、人気が高いことから不動産ポータルサイトにも空き家が多く公開されています。
    そのためなるべく不動産の購入費用を抑えたい人に空き家購入は向いていますが、物件によっては耐久性や耐震性に問題があり安心して暮らすための修繕費用やリフォーム費用が高くなるというデメリットもあります。
    このことからも、空き家を検討する際には全体の費用やリスクを把握しながら進めることが大切です。
    空家ベースは全国各地にある空き家を公開しており、各物件のリスクや状態を分かりやすく提示しています。
    空家ベースでは実際の取引実績から物件のリスクについて客観的に分析・評価した内容をお伝えしているため、空き家購入に興味がある方はぜひ空家ベースをご利用ください。
    なお、公式LINEでは未公開物件の配信サービスも行っています。