不動産投資市場において、相場より安価な「未登記家屋」が売買対象となっているケースを見かけることがあります。「これなら初期費用を抑えられるかも」と期待が膨らむ一方で、「権利証がない」「ローンが使えない」といった言葉を目にして、購入を躊躇される方も多いのではないでしょうか。
結論からお伝えすると、未登記家屋の売買契約自体は法律上有効です。
しかし、未登記のままでは金融機関からの融資承認が下りず、第三者に対して所有権を主張することもできません。つまり、価格が安いからといって安易に購入してしまうと、将来的な資産価値の低下や、思わぬ境界線争いなどのトラブルに巻き込まれる可能性があるのです。
本記事では、未登記家屋が抱えるリスクと現実的な対処法、安全に売買を進めるための3つの選択肢、さらに登記手続きの詳細と費用相場について、実務の視点から丁寧に解説します。
空家ベースは、全国の空き家情報を掲載するポータルサイトです。投資に適した戸建て物件も多数取り扱っています。
公式LINEアカウントにご登録いただくと、一般公開前の未公開情報や新着物件を定期的にお届けします。効率的に物件を探したい方は、ぜひこの機会にご登録ください。

不動産情報サイトを眺めていると、「未登記」と記載された物件を目にすることがあります。建物が現存し、人が住んでいるにもかかわらず、なぜ「登記がない」という状態が生まれるのか、不思議に思われる方もいるでしょう。
まずは未登記家屋の正体と、未登記の状態のままでは売買の実務が進まない理由について、ひとつずつ整理していきます。
不動産取引における「未登記」状態には、特有の背景が存在します。ここでは、未登記家屋の定義とその発生原因を整理します。
未登記家屋とは、法務局の登記簿(登記事項証明書)に建物の情報が記録されていない物件を指します。
通常、建物を新築した際には、建物の物理的状況を示す「表題登記」と、所有者の権利を示す「所有権保存登記」を行います。しかし、これらの手続きが行われていない建物が、いわゆる未登記家屋です。
よくある誤解ですが、「未登記=固定資産税がかからない」わけではありません。自治体は現況調査に基づいて課税を行うため、登記の有無にかかわらず、納税通知書は所有者のもとに届きます。
建物が未登記のまま放置される主な原因は、建築時の資金調達方法にあります。
住宅ローンを利用して家を建てる場合、金融機関は建物に「抵当権」を設定するため、登記が必須条件となります。ローンを組む以上、金融機関としても権利関係を明確にしておきたいわけです。
一方で、自己資金(現金)のみで建築した場合、金融機関からの強制力がありません。そのため、所有者が「費用がもったいない」「手続きが面倒」と判断し、登記を行わないケースが発生します。
また、増改築を行った部分の変更登記を怠ったまま相続が発生し、未登記の状態が次世代に引き継がれているケースも多く見られます。つまり、「お金をかけたくない」「手間を避けたい」という心理と、「特に困っていない」という現状維持バイアスが重なった結果、未登記の建物が生まれるのです。
未登記家屋の売買は、法律的な解釈と実際の取引現場での運用に大きな乖離が存在します。
契約自体は成立しても、売買契約成立後に必要となる手続きや所有権の対外的な主張には、重大なリスクが伴います。そのため、法的な建付けと実務上のハードルをそれぞれ整理したうえで理解しておく必要があります。
法律の観点から言えば、未登記家屋であっても売買契約は有効に成立します。
民法において、所有権の移転は当事者間の「意思表示(売ります・買います)」のみで効力を発揮するためです。つまり、契約書を交わし、代金を支払えば、所有権は売主から買主に移ります。
【参考:民法第176条(物権の譲渡および意思表示)】
第百七十六条 物権の設定及び移転は、当事者の意思表示のみによって、その効力を生ずる。
しかし、契約が有効だからといって、すべてがスムーズに進むわけではありません。不動産取引の実務においては、大きな障壁が立ちはだかります。
最大の問題は「第三者対抗要件」の欠如です。民法第177条では、不動産の権利変動は「登記」をしなければ第三者に対抗(主張)できないと定めています。
どういうことかというと、登記がない状態では、万が一売主が別の人物にも二重譲渡を行った場合、正当な所有者であることを法的に証明できないのです。たとえあなたが先に契約し、代金を支払っていたとしても、後から登記を済ませた人物のほうが権利者として認められてしまいます。
また、所有権が公的に明確でない物件に対して融資を実行する金融機関は限定的であるため、買主は資金調達の面でも苦戦を強いられます。
【参考:民法第177条(不動産に関する物権の変動の対抗要件)】
第百七十七条 不動産に関する物権の得喪及び変更は、不動産登記法(平成十六年法律第百二十三号)その他の登記に関する法律の定めるところに従いその登記をしなければ、第三者に対抗することができない。

リスクが高いとされる未登記家屋ですが、投資用物件としての側面から見ると、メリットとデメリットの両面があります。
特にコスト面での恩恵は大きく、リスクを許容できる投資家にとっては魅力的な選択肢となります。ここでは、現実的な視点から両面を整理していきましょう。
最大のメリットは、相場より安価で購入できる可能性が高い点です。
融資が利用できない物件は買い手が「現金保有者」に限定されるため、競争率が低下し、価格交渉を有利に進められます。
また、購入時の諸経費を抑えられる点も見逃せません。
通常、不動産売買では土地と建物の両方に「登録免許税」が課税されますが、未登記家屋の場合、法務局で所有権移転登記を行うのは「土地のみ」となります。そのため、建物分の登録免許税がかからず、初期コストを低減できるメリットがあるのです。
一方で、デメリットは「出口戦略(売却)の狭さ」です。
自身が購入する際と同様に、将来売却する際も、次の買主は融資を利用できません。結果として買い手が限定され、流動性が著しく低くなります。「高利回りで運用できたけれど、いざ売ろうとしたら買い手が見つからない」という事態に陥るリスクは、常に念頭に置いておく必要があります。
また、未登記の状態を解消して「表題登記」や「所有権保存登記」を行う場合、土地家屋調査士や司法書士への報酬、登録免許税といった費用が数十万円単位で発生します。
安く購入できても、これらの諸経費を含めると最終的な収支が合わなくなるリスクも考慮しなければなりません。
未登記家屋の購入は、通常の不動産取引にはない特殊なリスクを伴います。
価格の安さだけに目を奪われ、リスクを軽視すると、購入後に多額の費用負担を強いられたり、最悪の場合は所有権そのものを失う可能性があります。ここでは、投資家が必ず押さえておくべき3つのリスクについて、具体的に解説します。
未登記家屋の購入において、最初の壁となるのが資金調達です。
金融機関が住宅ローンや不動産投資ローンを融資する際、担保となる土地や建物には必ず「抵当権」を設定します。しかし、建物が未登記の状態では、抵当権の設定登記を行うことができません。
その結果、金融機関の審査基準を満たせず、融資は否決されます。買主は物件価格の全額を現金で用意しなければならず、資金計画のハードルは極めて高くなります。
また、将来的に売却しようとしても、次の買主も同様に融資を利用できないため、出口戦略が描きにくく、流動性が著しく低下する点も認識しておく必要があります。
前述の通り、不動産の権利関係において、登記は「第三者対抗要件」としての役割を果たします。
未登記のままでは、たとえ売買代金を支払い、契約書を交わしていたとしても、第三者に対して「自分が真の所有者である」と法的に主張できません。
極端な例ですが、悪意のある売主が、同じ物件をAさんとBさんの二人に売却する「二重譲渡」を行った場合を考えてみましょう。もしBさんが先に登記を済ませてしまえば、Aさんは所有権を主張できず、物件を失うことになります。
Aさんが先に契約し、代金を支払っていたとしても、登記を先に済ませたBさんが法的な所有者として認められるのです。未登記家屋の取引では、こうした権利関係のトラブルに巻き込まれるリスクが常に潜在しています。
未登記の状態を放置し続けることは、法的な義務違反となり、過料の対象となる可能性があります。
不動産登記法では、建物の新築や取得から1ヶ月以内に表題登記を申請する義務を定めており、違反した場合には10万円以下の過料に処される可能性があります。実際に過料が科されるケースは多くありませんが、法的リスクとして認識しておくべきでしょう。
また、将来的に建物を解体したり、大規模なリフォームを行ったりする際にも支障が出ます。自治体の補助金申請や建築確認申請において、建物の所有権を証明する公的な書類(登記事項証明書)の提出を求められるケースが多いためです。
さらに、相続が発生した際、未登記のままでは遺産分割協議が複雑化し、親族間でのトラブルに発展する原因ともなり得ます。「誰が本当の所有者なのか」を証明する公的な書類がないため、相続人同士で意見が対立しやすくなるのです。
未登記家屋は、購入時の価格だけでなく、将来的なコストとリスクも含めて総合的に判断する必要があります。

未登記家屋の取引にはリスクが伴いますが、適切な手順を踏むことで、トラブルを未然に防ぎながら売買契約を成立させることは可能です。
ここでは、安全性とコストのバランスに応じた3つの取引パターンを解説します。ご自身の資金状況や、物件の活用方針に合わせて最適な方法を選択してください。
買主にとって最もリスクが少なく、金融機関の融資も受けやすいのが、売主があらかじめ登記を済ませてから物件を引き渡す方法です。
通常の不動産売買と同じ手続きを踏めるため、安心して取引できる点が大きなメリットです。
まず、売主が土地家屋調査士に依頼して「建物表題登記」を行い、物理的な未登記状態を解消します。建物表題登記の完了後、司法書士に依頼して「所有権保存登記」を行うことで、権利関係も確定されます。
登記が完了したら、通常の売買契約と同様に契約・引き渡しを進めることができます。買主は融資を利用できるようになり、将来的な売却もスムーズに行えます。
| メリット | 注意点 |
|---|---|
| 住宅ローンの利用が可能になる | 登記完了までに約1~2ヶ月程度かかる |
| 所有権を公的に証明でき、対抗要件を備えられる | 登記費用が20〜30万円前後かかる(誰が負担するか明確にしておく必要あり) |
| 未登記リスクを解消し、将来的なトラブルを予防できる | 売買契約前に、登記完了のスケジュールと費用分担をしっかり調整しておく必要がある |
建物が老朽化しており、再利用の予定がない場合は、解体して更地として売却する方法も選択肢のひとつです。
未登記家屋のまま活用せず保有し続けるよりも、土地として資産を整理しやすくなるメリットがあります。
売主、または買主の費用負担で建物の解体工事を行います。建物がなくなった後は、「建物滅失登記(解体したことの登記)」を土地家屋調査士に依頼して行います。
建物を解体して更地として売却する方法であれば、表題登記や保存登記などの煩雑な手続きを省略できます。土地のみの取引となるため、登記手続きもシンプルになり、買主も融資を受けやすくなります。
ただし、解体費用は一般的な木造住宅でも100万円前後かかる場合があるため、解体前に未登記家屋でも買い取ってくれる業者にあたってから検討するなど、慎重な対応が必要です。
| メリット | 注意点 |
|---|---|
| 未登記建物の権利関係を解消できる | 解体費用が数十万円規模で発生する |
| 土地としての価値だけでシンプルに売却できる | 誰が解体費を負担するかを売買契約前に明確にしておく必要がある |
| 買主が活用方法を自由に検討しやすい | 建物がなくなることで住宅用地の固定資産税軽減措置が失われる場合がある |
コストを抑えつつ建物をそのまま活用したい場合は、登記を行わずに売買契約だけを交わすという方法もあります。
実務上行われている取引形態ではありますが、法的なリスクが高いため、現金購入が可能な投資家など、リスク許容度の高い方に限られる選択肢です。
【手続きの流れ】
まず、売買契約書に「建物が未登記であること」を明記したうえで、当事者間で売買契約を締結します。登記による所有権移転は行えないため、登記に代わる行政上の手続きとして、物件所在地の市区町村役所に「未登記家屋所有者変更届」を提出します。
未登記家屋所有者変更届により、課税台帳上の名義が切り替わり、以後の固定資産税は買主に請求されるようになります。この届出を忘れると、売主に納税通知書が届き続けるため、必ず提出しましょう。
| メリット | 注意点 |
|---|---|
| 登記費用がかからず、初期コストを抑えられる | 登記がないため、第三者に対する所有権の主張(対抗要件)ができない |
| 手続きが比較的簡易で、契約から引き渡しまでが早い | あくまで納税義務者の変更を届け出るものであり、法的な所有権の証明にはならない |
| 現況のまま活用したい投資家には選択肢となる | 購入後にトラブルが起きた際の法的リスクをすべて買主が負う |
第三者とのトラブルを防ぐためには、購入後速やかに買主自身の費用で表題登記と保存登記を行うことが推奨されます。

未登記家屋のリスクを解消し、融資を利用できる状態にするためには、法務局での登記手続きが不可欠です。
しかし、未登記家屋に関する登記手続きには専門的な知識と測量が必要となるため、一般的には専門家へ依頼することになります。ここでは、登記を完了させるために「誰に」「いくら」支払う必要があるのか、具体的な費用の内訳と相場を解説します。投資判断を行う際の収支計算にお役立てください。
未登記家屋の登記は、大きく分けて「表題登記(建物の物理的状況の登録)」と「所有権保存登記(権利の登録)」の2段階で行われます。
それぞれ依頼する専門家が異なり、費用も別々に発生します。順を追って見ていきましょう。
まず、建物がどこに、どのような形状で存在しているかを登録します。図面の作成や現地調査が必要となるため、土地家屋調査士に依頼します。
※建物の大きさや形状、図面の有無によって変動します。一般的な戸建て(床面積100㎡程度)の目安です。
例えば、古い図面が残っていない場合や、建物の形状が複雑な場合は、測量に時間がかかるため費用が高くなる傾向があります。
表題登記が完了した後、当該建物の所有者が誰であるかを権利部(甲区)に記録します。所有権保存登記を行うことで、第三者への対抗力が備わります。
※司法書士への報酬に加え、後述する国への税金(登録免許税)が別途実費としてかかります。
登記手続きにかかる費用を合計すると、専門家への報酬だけで10万円〜20万円程度、さらに税金が加算されるため、総額で20万円〜30万円程度の予算を想定しておく必要があります。
「所有権保存登記」を行う際には、国に納める税金である「登録免許税」が必要です。
通常の売買(所有権移転登記)とは異なり、未登記家屋の場合は「保存登記(新しく権利の登記を作る)」の税率が適用されます。
課税標準額とは、原則として「固定資産税評価額」を用います。ただし、新築直後や未登記期間が長く評価額が設定されていない場合は、法務局が近隣の類似物件を参考に決定した「認定価格」を基準にします。
計算例:建物の評価額が500万円の場合
上記の計算例から分かるとおり、登録免許税自体は数万円程度で済むケースが多いです。また、軽減措置(住宅用家屋証明書など)が適用できるかどうかで税率が変わる場合もあります(0.4%→0.15%など)。
詳細は依頼する司法書士に確認することをおすすめします。特に、居住用として購入する場合は軽減措置の対象となる可能性があるため、事前に相談しておくとよいでしょう。
未登記家屋は、市場価格よりも安価に購入できる可能性があるため、現金で購入可能な投資家にとっては高利回りを狙える魅力的な選択肢です。
しかし、そのままでは融資が利用できず、第三者に所有権を主張できないという法的なリスクがつきまといます。安全に資産を運用するためには、契約前に「売主側で登記を完了させる」か「解体して更地にする」といった方向性を明確にしておくことが重要です。
あえて未登記のまま購入する場合でも、役所への所有者変更届を忘れずに提出し、将来的には表題登記・保存登記を行うことを前提に資金計画を立てる必要があります。
リスクとリターンを正しく理解し、ご自身の投資戦略に合った物件選びを行いましょう。















空家ベースは、全国の空き家情報を掲載するポータルサイトです。投資に適した戸建て物件や、リフォーム前提の格安物件も多数取り扱っています。公式LINEにご登録いただくと、一般公開前の未公開情報や新着物件を定期的にお届けします。効率的に物件を探したい方は、ぜひ空家ベースの公式LINEへご登録ください。
空家ベース編集部です。空家と書いて「ソライエ」と読みます。Twitter・Instagram・公式LINEなどでも物件情報を随時配信しています。空き家を買って再生したい方、他では売れないと言われてしまった空き家をご所有の方はぜひご相談ください!
最低敷地面積(敷地面積の最低限度)とは、建物を建てるために法律や条例で定められた「土地の最低限の広さ」のことです。
不動産投資や空き家購入では、この条件を満たしていない土地を取得してしまうと、将来的に建て替えが不可能となる「再建築不可」のリスクが生じてしまいます。特に分筆を伴う取引では、わずかな面積の違いが資産価値や出口戦略を大きく左右するため、慎重な確認が欠かせません。
本記事では、最低敷地面積の基本的な考え方から、投資家が直面しやすいリスク、そして具体的な調べ方まで、わかりやすく整理して解説します。不動産投資にこれから挑戦したい方、リスクを避けて確実に物件選びを進めたい方は、ぜひ参考にしてください。
空家ベースは不動産事業にチャレンジしたい人や、地方に空き家を買って移住したい人に日本全国の空き家を紹介するポータルサイトです。空家ベースでは空き家再生を通して空間を作ることの楽しさを広め、起業へのファーストステップを応援しています。
公式LINEでは未公開物件の配信なども行なっていますので、ぜひ登録してチェックしてください。















土地に建物を建てる際には、法律や自治体の条例により、敷地ごとに最低限必要な面積が定められています。正式には「敷地面積の最低限度」と呼ばれますが、一般的には「最低敷地面積」と呼ばれることが多いです。
この基準は、土地の細分化による無秩序な開発を防ぎ、住環境や防災面を考慮した市街地形成を進めるために設定されています。基準を下回る面積で新たに土地を分けてしまうと、原則として建物を建てることができず、「再建築不可」の物件となってしまうのです。
空き家を投資目的で取得する場合、この最低敷地面積の確認を怠ってしまうと、後々建て替えや売却時に大きな制約を受け、収益計画に深刻な影響が出る可能性があります。購入前にしっかりと数値を把握し、条件を整理して判断することが、安心な不動産投資の第一歩となります。
【参考:敷地細分化抑制のための評価指標マニュアル|国土交通省】
【参考:「再建築不可物件」は投資に向いてる?投資に向く再建築不可物件の選び方とリスク解説│空家ベース】

最低敷地面積は、建物を建てるために法律や条例で求められる敷地面積の下限を示す基準です。この制度は、都市計画法および建築基準法を根拠として、各自治体が用途地域ごとに設定しています。
土地を分筆した結果、最低敷地面積を下回った場合、原則として新たな建築は認められません。ただし、制度施行前から基準値未満で存在していた土地は、「建築当時は法令に適合していた既存不適格建物」と見なされ再建築が可能となるケースがあります。
敷地面積の最低限度がある土地を投資用物件として検討する場合、事前にしっかりと調査をおこない、再建築の可否を見極める視点が欠かせません。少しの確認作業で、大きなリスクを回避できる可能性があります。
最低敷地面積は、土地利用の無秩序化を防ぎ、街全体の安全性や居住環境を維持するために設けられています。自治体は、開発の進み方や地域特性を踏まえ、基本的には用途地域ごとに基準を設定しています。
ここでは、最低敷地面積が定められた背景として、「ミニ開発の防止」「良好な住環境の維持」「防災機能の確保」という3つの観点から整理していきます。これらの理由は、不動産投資や空き家活用における土地選定や将来の活用可否に影響するため、事前に把握しておくことが重要です。
ミニ開発とは、地価が高い都市部を中心に、広い土地を100平方メートル未満などの小規模な区画に分割して販売する手法を指します。
制限なく土地の細分化が進んでしまうと、住宅が過度に密集し、街並みや生活環境が乱れてしまう要因となります。最低敷地面積を設けることで、無秩序な分筆を抑え、計画性のある土地利用と市街地形成を維持できるのです。
空き家投資では、過去に分筆された経緯によって将来の建て替えや売却条件が大きく変わります。そのため、土地の分割履歴を確認する視点が欠かせません。
一定の敷地面積を確保することで、隣地との距離が保たれ、採光や通風といった基本的な居住条件をしっかりと確保できます。
面積制限がない場合、建物が近接しすぎて、室内環境の悪化や居住性の低下が起こりやすくなってしまいます。最低敷地面積は、住環境の水準を一定に保つための重要な基準として機能しているのです。
空き家を賃貸や売却で活用する場面では、居住性の違いが入居率や取引条件に直接影響します。客付けのしやすさにも大きく関わってくることを覚えておきましょう。
建物が密集した状態は、火災発生時の延焼リスクを高める大きな要因となります。
最低敷地面積の設定により、建物間に一定の空間が確保され、延焼の拡大を抑える効果が見込まれます。また、避難経路や消防車・救急車が通行できる動線も確保しやすくなります。
防災面での制約が大きい土地は、金融機関の評価にも影響するため、投資対象としての扱いが限定される可能性があります。
最低敷地面積の数値は全国で一律に決められているわけではありません。用途地域や市街地の状況を踏まえて、各自治体が独自に設定しています。
建築基準法第53条の2第2項では、敷地面積の最低限度は200平方メートルを超えないという上限が定められています。一般的には住居専用地域で100平方メートル前後、その他の地域で60平方メートル前後などの数値が、各自治体の条例によって設定されています。
最低敷地面積は条例や都市計画決定に基づいて運用されるため、同じ市区町村内でも地域によって数値が異なる場合があります。投資判断では、対象土地を管轄する自治体の公式サイトや都市計画課への電話などで最新の制限内容を確認し、資料として残しておく姿勢が大切です。
【参考:建築基準法第53条の2第1項第3号及び第4号に関する一括審査による許可同意基準|東京都都市整備局】

分筆と再建築不可の関係を理解すると、空き家投資の失敗を減らせます。
自治体が定める最低敷地面積を下回る土地は、原則として新築や建て替えができません。面積がわずかに不足するだけでも建築確認が下りず、土地の活用幅と売却条件が大きく狭まってしまいます。
投資家は、購入前に最低敷地面積を満たすかを確認し、分筆履歴の有無と面積の根拠資料まで押さえる必要があります。
分筆は、最低敷地面積の判定次第で収益性が大きく変わるポイントです。
たとえば、最低敷地面積が100平方メートルの地域で200平方メートルの土地を100平方メートルずつ分けた場合、各区画で建築が可能となり、資産価値を二軒分しっかりと確保できます。一方、分筆後の面積が0.1平方メートルでも基準未満になってしまうと、該当区画は建築確認が下りず、新築ができなくなってしまうのです。
投資家は、登記簿謄本で面積を確認するとともに、測量図などの関係資料を精査し、基準を下回る無理な分筆を避けることが必要です。
【参考:登記 -不動産登記-|法務局】
最低敷地面積を下回る土地は、建築基準法第53条の2に基づき新築や建て替えができません。制度導入後に分筆され、基準を満たさない空き家は「再建築不可」となり、将来の建て替えができない状態になってしまいます。
再建築不可の土地は住宅用地としての需要が下がり、売却価格が相場より下振れするリスクがあります。さらに、住宅ローン審査が通りにくくなり、買い手が限定されてしまうのです。
投資家は、自治体の窓口で最新の制限数値を確認し、条件をしっかりと整理して判断することが重要です。
最低敷地面積には、「既存不適格」という例外があります。
建築基準法第53条の2第3項により、自治体が最低敷地面積の制度を導入する前から現に建築物の敷地として使用されていた土地は、現況が最低敷地面積の基準未満でも例外として建て替え(再建築)が認められる場合があるのです。
現在の基準面積より狭い土地でも、規制導入前に分筆されていれば投資対象となる可能性があります。
投資家は、役所で規制導入時期を確認し、登記簿謄本の分筆年月日と照合して、結論として再建築ができる場所なのか否かを判断します。規制導入時期と分筆時期の時系列を押さえれば、最低敷地面積の設定がある場所でも、投資対象として検討してもよい物件を抽出できるようになります。
【参考:建築基準法|e-Gov法令検索】
不動産投資では、最低敷地面積を正確に把握することで、再建築不可という大きなリスクを避けることができます。
自治体が定める最低面積を下回る土地は、新築や建て替えが認められず、将来の売却や活用に制約が生じてしまいます。
調査では、役所の窓口や公式サイトで用途地域ごとの数値を確認し、登記簿謄本で分筆時期を照合する流れが基本となります。

まずは自治体にて用途地域の特定、条例による最低敷地面積の確認、をおこない、法務局で分筆時期の照合を順に進める必要があります。調査手順を確認していきましょう。
最低敷地面積の制限は、都市計画法に基づく用途地域や地区計画ごとに定められています。
対象の土地について、自治体が公開している用途地域図や都市計画図を確認し、該当エリアの用途地域を特定します。用途地域が分かれば、最低敷地面積の制限が設定されているかを把握できます。
住居系用途地域では、面積制限が設けられている例が多く見られます。
【<参考:用途地域|国土交通省】
最低敷地面積の具体的な数値は、自治体が定める条例や都市計画の指定内容で確認します。
調査方法としては、自治体公式サイトで「最低敷地面積」や「敷地面積の最低限度」といった項目を確認するか、都市計画課などの担当窓口で直接確認する方法があります。
条例には、用途地域ごとの数値や適用条件が整理されています。インターネット上の情報は更新時期に差があるため、最新の運用内容を窓口で確認することで判断精度が高まります。
最低敷地面積の判定では、土地がいつ分筆されたかの確認が欠かせません。
法務局から登記簿謄本を取得し、現在の形状になった分筆年月日を、自治体条例の施行日と照合しましょう。
条例施行前から存在していた土地は、再建築が認められる可能性があります。一方、条例施行後に基準未満で分筆された土地は、再建築が制限されてしまいます。
ここまでの調査が完了したら、資料を元に対象地の自治体の建築指導課へ「再建築が可能か」問い合わせてみるとよいでしょう。

最低敷地面積を満たさない土地でも、条件整理と方針設定によって活用の余地は残されています。
再建築が制限される前提を踏まえ、合筆による条件改善や建物付きでの賃貸運営・現状有姿での売却など、現実的な選択肢を検討していきましょう。土地の制約を把握したうえで戦略を組み立てることで、資産価値の下落を抑えやすくなります。
最低敷地面積を満たさない土地では、隣地を取得して一体化する「合筆」が有効な選択肢となります。
合筆により面積が基準を満たすと、将来的な建て替えが可能となり、土地の資産価値を回復させることができます。また、自らの土地を隣地所有者へ売却し、隣地側の敷地条件を改善する方法も、出口戦略として検討できます。周辺状況を踏まえた丁寧な交渉が前提となりますが、前向きに検討してみる価値があります。
最低敷地面積を満たさない土地では、建物付きでの賃貸運営や現状有姿での売却が現実的な選択肢となります。
取引では、将来的に再建築が制限される可能性を買主や借主へ明確に伝える必要があります。事実を説明せずに進めてしまうと、契約後のトラブルにつながってしまうため注意が必要です。
一般の買主が見つからない場合は、条件付き物件を扱う買取業者へ相談することで、早期の売却につながるケースもあります。諦めずに様々な選択肢を探ってみましょう。
最低敷地面積は、不動産投資や空き家活用において見落とされがちですが、将来の再建築や売却可否を左右する重要な判断材料です。
特に分筆や用途地域による数値の違いを正確に把握していないと、想定外のリスクを抱えてしまう可能性があります。購入前に条例や分筆時期を確認し、活用や出口まで見据えた判断をすることで、安心して不動産投資を進められます。
空家ベースは空き家を売りたい人と買いたい人を繋ぐプラットフォームです。最低敷地面積を満たせず、既存不適格となっている土地・建物も買取可能です。全国の物件が対象となっているため、都市部に限らず、郊外の不動産も公開・掲載ができます。興味のある方は、ぜひ一度お問い合わせください。
さらに、最低敷地面積の条件を正しく理解したうえで投資用物件を探したい方にとっても、空家ベースは有益な選択肢です。再建築や将来の活用可否を見据えながら、収益物件としての可能性を持つ空き家を比較・検討したい場合は、ぜひ空家ベースの掲載情報をご覧ください。
空家ベース編集部です。空家と書いて「ソライエ」と読みます。Twitter・Instagram・公式LINEなどでも物件情報を随時配信しています。空き家を買って再生したい方、他では売れないと言われてしまった空き家をご所有の方はぜひご相談ください!
長期間空き家になっている戸建てや築古の戸建てでは、浴室タイルにひび割れや剥がれが生じていることがあります。
浴室タイルは防水性を確保する重要な部位であり、劣化を放置するとさまざまな問題を引き起こします。そのため、賃貸に出す前には適切な修繕が欠かせません。
しかし、専門業者に依頼すると修繕費用が高額になるケースも多く、症状によってはDIYでも対応できるため、状態を見極めたうえで判断することがポイントとなります。
この記事では浴室タイルの修繕について、自分で補修できる場合の具体的な手順や材料費の目安、業者に依頼すべき場合の判断基準や費用相場について解説します。
投資目的で中古戸建を購入予定する予定のある方は参考にしてください。

浴室タイルには水の浸入を防ぐ役割があり、高い防水性が求められます。しかし経年劣化により、タイル本体や目地にひび割れや隙間が生じると、建物内部へ水が浸入してしまいます。
この状態が続くと天井や壁、床内部に水が回り、家屋の資産価値が低下するばかりか、居住環境の悪化により入居者が退去してしまう恐れもあります。
さらに、劣化が進行してから修繕すると費用が高額になるため、早期対応・早期解決が大切です。
この章では浴室タイルの劣化がもたらすリスクについて解説します。
浴室タイルの多くは磁器質でできていますが、強い衝撃には弱く、表面上は小さなひび割れであっても内部まで損傷が及んでいる可能性があります。
そのため見た目では判断が難しいケースも多く、タイルの下地まで劣化していると建物に深刻なダメージが及ぶことも少なくありません。
特に、重要な木部が腐食したり、シロアリが発生した場合は賃貸に出せなくなる可能性もあります。
建物内部への水の浸入と腐食、シロアリによる具体的な影響については、次のとおりです。
タイルのひびから浸入した水は、タイルや壁の下地をつたって広範囲に広がっていきます。
その結果、壁紙が剥がれる原因になったり、長期間放置した場合は柱や梁の腐食を引き起こします。
また、湿気がこもることでカビやダニが発生し、入居者の健康被害につながる点もリスクです。
日本に広く生息しているヤマトシロアリは湿った木材を好み、水回り付近に巣を作ることが多い害虫です。乾燥に弱い性質があるため、適切に湿気対策をした家であれば発生しにくいとされています。
しかし浴室タイルの劣化により湿気が漏れ続けると、建物全体がシロアリにとって快適な環境になってしまいます。
シロアリが増えると柱や梁など構造上重要な木部が食害され、家の耐久性や耐震性の低下につながります。また、シロアリを餌とする昆虫やクモが外壁に集まりやすくなり、見た目も悪くなってしまいます。
シロアリの駆除し防蟻処理には、およそ10万円~30万円程度かかることが一般的です。浴室タイルの劣化を放置した結果、こうした修繕コストが発生する可能性がある点は、大きなリスクといえるでしょう。
浴室タイルの劣化を発見した場合は、なるべく早く対応することが重要です。しかし、タイルの劣化は、表面的な補修だけでは解決しないケースも多く、内部の下地や構造部分まで影響が及んでいることも少なくありません。そのため、DIYで対応できる範囲を正しく見極めることが重要なポイントとなります。
一般的に、軽度のタイル補修や目地のひび割れ、隙間の補修であればDIYで対応可能です。一方で、タイルの広範囲な破損や剥がれ、下地の劣化が疑われる場合は、専門業者に依頼するのが適切といえます。
また、DIYでの対応が可能であっても、未経験者にとっては相応の手間と時間がかかる作業となります。施工品質に不安がある場合や、仕上がりに自信が持てない場合は、早い段階で専門業者へ相談することも検討しましょう。

浴室タイルのDIY補修を選択する場合でも、処置が適切でないと家の劣化は進んでしまいます。
この章では、主な準備物と補修方法を症状別に解説します。
コーキング剤は、タイルのすき間を埋めて水や空気の浸入を防ぎ、気密性と防水性を高める材料です。ホームセンターで500〜1,000円程度で購入できます。
また、DIY補修ではタイルごと交換するケースもあり、使用する枚数や選ぶタイルによっては数千円の費用が発生します。補修範囲を事前に確認し、ホームセンターなどで相談することである程度費用をイメージすることができます。

小さなひび割れはコーキング剤を充填して補修します。タイルに近い色のコーキング剤を使用することで補修箇所を目立たなくすることができます。
作業は比較的簡単で、コーキング剤を直接塗布し、適宜時間を置いてから余分な剤を拭き取るのみで完了するため、ひびを見つけたら早めに対応することがポイントです。

タイルの欠けや剥がれがある場合は、タイルの張替えが必要です。具体的な手順は次のようになります。
1. マイナスドライバーやタガネを用い、古い目地材やタイルの残骸を下地を傷めないよう丁寧に削ぎ落とす。
2. 接着剤を新しいタイルの裏面に均一に塗布し、元の位置へ水平に貼り付ける。
3. マスキングテープでタイルの周囲を固定し、床面の場合は重しを載せて完全に乾燥させる。
4. 目地材をヘラで埋める。
5. 目地材を雑巾でふき取り、乾燥させて完了。
欠けたタイルや目地材が残っていると新しいタイルを水平に張れないため、綺麗に削ぎ落すことがポイントです。また、天井や壁面のタイルは固定が難しいため、マスキングテープの枚数を増やす、あるいは強力な粘着テープで補強するといった工夫が必要です。
作業時間は補修箇所の多さによって異なりますが、乾燥させる時間を含めて1日程度を想定してください。

目地のみが劣化している場合は、次のような手順で補修します。
1. マイナスドライバーなどを使って削ぎ落とす
2. 目地材を削ぎ落した部分にヘラで埋める。
3. 溢れた目地材を雑巾でふき取り、乾燥させて完了。
古い目地材が残っていると、新しい目地材が十分に接着しないことがあります。古い目地材が硬化して取れない場合は、マイナスドライバーに加えて金槌を使うこともあります。
目地の補修はタイルの交換より作業は簡単ですが、乾燥させる時間が必要なため、施工後は1日程度浴室を使用できません。
DIYは短期間で補修でき、費用も抑えられるため、投資物件ではできるだけ自分で対応したいと考える方も多いでしょう。
しかし、すべての補修をDIYできるわけではなく、状態によっては専門業者に依頼しなければ改善できない症状もあります。
この章では業者に依頼すべき代表的な症状と、費用・工期の目安について解説します。
DIYで対応できるのは、あくまでタイル表面や目地といった表面的な劣化に限られます。
基礎や下地部分まで損傷している場合は、専門的な調査や施工が必要となり、DIYでの対応は困難と判断して差し支えありません。
特に、これら土台部分が劣化している場合は、内部まで水が浸入している可能性があり、被害範囲を正確に把握する調査が必要な場合があります。
タイルを剥がした際に下地の腐食や損傷が確認された場合は、DIYで対処するのではなく専門業者へ相談することをおすすめします。
業者に依頼した場合、修繕内容によってはおよそ3万円〜5万円の費用がかかり、工期は1日〜2日が目安となります。
ただし、年末年始や緊急対応の場合は、別途費用がかかることもあるため注意が必要です。
このような事態に迅速に対応できるよう、日頃から地元の工務店や修繕業者と関係を構築しておくことも賃貸経営において重要なポイントです。
火災や地震などの自然災害によって浴室タイルが破損した場合は、火災保険を使って修繕できるか確認してください。
このような場合は専門業者による修繕が必要であることが多く、自分で補修してしまうと保険適用外になる場合があります。
また、災害による破損は、目に見えない部分に被害が及んでいる可能性もありますので、迷わず業者に依頼することをおすすめします。

投資目的で中古戸建を購入した際に浴室タイルの劣化が見つかり、補修が必要になるケースは少なくありません。
浴室タイルの劣化を放置すると、建物の耐久性や耐震性の低下につながるおそれがあるため、早期対応することが重要です。
軽微な症状であればDIYで対応でき、費用も抑えられることから、可能な限り自分で補修する投資家も多いです。
一方で、下地や基礎の劣化が疑われる場合など、専門業者でなければ改善できないケースもあります。
判断に迷った場合は業者への相談を選択肢に入れておくことが、結果的に修繕コストやリスクの抑制につながります。
空家ベースは空き家を売りたい人と買いたい人を繋ぐプラットフォームです。全国の物件を掲載しており、都市部だけでなく地方の収益物件も見つかります。修繕をすべて外注せず、DIYと業者対応を見極められれば、利回りは大きく変わります。不動産投資に興味のある方は、ぜひ空家ベースの掲載情報をご覧ください。















空家ベース編集部です。空家と書いて「ソライエ」と読みます。Twitter・Instagram・公式LINEなどでも物件情報を随時配信しています。空き家を買って再生したい方、他では売れないと言われてしまった空き家をご所有の方はぜひご相談ください!
不動産投資で成功するためには、なるべく安く不動産を購入することが重要です。多くの投資家は少しでも利回りのよい物件を探すことに時間を費やし、一般的に宅地よりも価格が安く、敷地面積が広い「農地」にたどりついたことがあるのではないでしょうか。
農地を購入して農地転用し、宅地として再建築したり、事業用地として活用することを検討する投資家は少なくありませんが、購入を検討している農地が「青地」だった場合は注意が必要です。
「青地」は農地転用が非常に難しい土地となっており、購入する人の属性や周辺環境によっては売買そのものが成立しないケースもあるからです。また、青地の特徴を理解しないまま相続した結果、売却も活用もできずに放置されるケースも散見されます。
青地を所有する際には、活用するためのステップと注意点について正しく理解することが大切だと言えそうです。
この記事では青地の特徴と活用が難しい理由、その調べ方について解説します。青地のおすすめ活用方法についても紹介しますので、これから農地を購入する予定のある投資家や青地を農地転用できず困っている方はぜひ参考にしてください。
空家ベースは不動産事業にチャレンジしたい人や、地方に空き家を買って移住したい人に日本全国の空き家を紹介するポータルサイトです。空家ベースは空き家再生を通して空間を作ることの楽しさを広め、起業へのファーストステップを応援しています。
公式LINEでは未公開物件の配信なども行なっていますので、ぜひ登録してチェックしてください。















「青地」「白地」とは都道府県が指定する農業振興地域制度における区分で、いずれも農地を指す用語です。
明治時代の公図で青色に着色されていた部分を「青地」、それ以外を「白地」と呼んだことが名称の由来で、現代でも不動産取引において広く使用されています。
外見上はいずれも農地に変わりありませんが、青地と白地では法規制の強さに違いがあり、農地転用の可否や難易度に大きな差があります。
以下に青地と白地の定義と違いについて解説します。
農林水産省が定める「農業振興地域制度」に基づいて、自治体は農業振興地域内に「農用地区域」を指定することができます。この農用地区域内の農地が「青地」と呼ばれます。
青地は、農地の保全と有効利用を図ることを目的としており、農地転用や開発行為に対して厳しい制限が課されます。そのため、市街化区域内の農地や白地よりも転用が難しくなります。
また、転用できる条件が揃っていても、協議や承諾に1年以上かかることも多く、スピーディーな投資には向いていない土地と言えます。
こうした点から、農地を購入する際には青地に該当しないかをしっかりチェックすることをおすすめします。なお、不動産ポータルサイトや行政資料では「青地」以外にも、正式名称である「農振農用地」や「農地内」という表記がされることもあります。
【参考:農業振興地域制度の概要 – 農林水産省】
農林水産省が定める「農業振興地域制度」に基づき、自治体は農業振興地域内に「農用地区域(青地)」を指定します。この農用地区域に指定されていない農地が「白地」です。白地は青地と比べて規制が弱く、青地よりも農地転用の難易度は相対的に低いです。
そのため、投資目的で農地を購入するのであれば、青地ではなく白地を検討することが重要です。
ただし、白地であっても農地であることは変わりませんので、農地転用の手続き自体は必須となります。
農地を農地以外の用途で使用する場合は農地転用が必要となりますが、青地と白地でその難易度が異なり、青地の方が厳しくなります。
これは、青地が農業用地に適したエリアに設定されることが多く、法律によって保全することが定められているからです。
つまり、青地では原則として「農業利用が前提」とされており、転用するためには多くの手続きとクリアすべき厳しい条件があります。
青地を農地以外の用途で使用するためには、青地を白地に変更する必要があります。
「農振除外」と呼ばれるこの手続きは、2025年4月に改正された農業振興地域整備法によって厳格に要件が設定されており、全ての要件を満たさなければ承諾されません。
この章では青地を農地転用する上で大きなハードルとなる農振除外の特徴と要件、除外後の手続きについて解説します。
青地は農用地区域内に指定された農地で、作物の生産性が高いことから、原則として農地以外の用途に利用することはできません。
しかし、所有者や購入予定者が農家でない場合や、所有者が農業を廃業する場合など、作物の生産ができなくなるケースも少なくありません。
このような場合には「農振除外」を申請し、青地を白地にすることで農地転用の許可を得られるよう手続きを進めることが可能になります。
ただし、青地を簡単に白地に変更できてしまうと地域全体の農地面積が大きく減少してしまうため、自治体は農振除外について厳しく協議を行うのが一般的です。
農振除外の承諾を得るためにも、法で定められている要件を正しく理解しておくことが重要です。
以下では、農振法に基づく農振除外の要件について詳しく解説します。
農振除外においてはまず、転用の目的が明確であり、その農地でなければ実現できない理由があるかが審査されます。単に「使いたいから」「空いているから」といった理由では足りず、転用計画そのものの必要性と合理性が求められます。
たとえば事業が急激に拡大して資材置き場や社員の駐車場を緊急的に確保する必要があり、かつ本社や支店の近隣でなければ業務に支障が出るような場合は、この要件を満たせる可能性があります。
また、他の白地など代替できる土地を所有していないことも重要なポイントです。代替地が存在する場合は、そちらを優先すべきとされ、農振除外が認められにくくなります。
青地は生産性の高い農地であることから、転用してしまうことで農地利用の計画や作物の生産量に大きな影響を与えてしまう可能性が考えられます。
農振除外を検討している青地の生産能力が高い水準のままだと申請が通りにくくなるため、長期間休耕地になっている等の実態が必要です。
農振除外をしようとしている青地が、農用地区域内のどの位置にあるのかも重要な要件です。
たとえば農用地区域を分断するような位置にある農地を除外してしまうと、区域全体の生産効率が下がってしまうことが想定されます。
このように、農地転用することによって申請地単体の生産性だけでなく、区域全体にどのような影響があるのかを検討する必要があります。具体的には、小作人の作業動線や、耕作・収穫に使う農業機械の通行・利用に支障が生じないことを証明することも要件の一つになっています。
農業における担い手農家とは、「単に農作業を行うだけでなく、地域農業を将来にわたって支える効率的かつ安定的な経営体」と定義されます。
そのため、農振除外にあたっては、担い手農家の営農や規模拡大に悪影響を与えない計画であることが求められます。
【参考:農地及び担い手について – 農林水産省】
土地改良施設とは農業を営むために整備されたダムや用水路、排水路、ため池などの私設を指します。
農地転用によって農地が宅地や事業用地に変わることで、これらの施設の利用に支障が出た場合、農用地区域全体の生産性が低下してしまうことも考えられます。
土地改良施設への影響は、青地の面積の大小だけでなく、立地条件や転用後の利用内容によっても左右されます。
そのため農振除外を申請する際には、土地改良施設が周辺にないことを確認し、近くにある場合は機能維持に影響が出ないことを具体的に説明する資料を作成しなければなりません。
土地改良事業とは、用水路や排水路の整備、区画整理などを行い、農地を効率的かつ安定的に利用できるようにするための事業です。
土地改良事業によって生産性が高められた農地は、事業効果を検証するうえでも8年間保全する必要があります。
そのため、事業完了から8年未満の青地は農振除外が非常に難しくなるため注意が必要です。
なお、経過年数は土地改良事業の「完了公告日」が基準となります。土地改良事業が関係している青地については、なるべく早く自治体へ確認しておくことをおすすめします。
農振除外手続きによって青地を白地に変更できた後は、最終ステップとして「農地転用許可申請」を行います。この手続きは、自己転用の場合は農地法第4条、権利移転を伴う場合は農地法第5条に基づく許可申請となります。
農地を農地以外の用途で利用するには、農業委員会の審査や都道府県知事(または指定市町村長)の許可が必要です。審査には数ヶ月を要し、農振除外と合わせると年単位のプロジェクトになるケースも珍しくありません。
また、提出書類も多いことから、農振除外の許可がおりる前から準備を進めておくことをおすすめします。
農地転用許可申請に必要となる代表的な書類は以下の通りです。
購入しようとしている農地、またはすでに所有している農地が青地か白地かによって、活用できる時期や選択肢は大きく変わってしまいます。
そのため、農地を取得する際には、まず青地か白地かを正確に把握しておく必要があります。
この章では青地か白地かを調べる代表的な方法について解説します。
青地かどうかを確認する方法として一番確実なのは、該当する自治体の担当部署へ直接問い合わせる方法です。
担当部署は「農政課」や「農業振興課」など自治体によって名称が異なるため、自治体の代表番号に連絡し、「農業振興地域について確認したい」と伝えて担当部署へ転送してもらうのがおすすめです。
なお、自治体の窓口対応は原則として平日のみとなるため、問い合わせのタイミングには注意が必要です。
自治体に連絡する時間が取れない場合は、「eMAFF農地ナビ」を活用した調査がおすすめです。
【参考:eMAFF農地ナビ – 農林水産省】
青地かどうかだけでなく、農地の面積や権利の種類、利用状況、管轄の農業委員会など、基本的な情報を調べることができます。
ただし、eMAFF農地ナビの情報はあくまで参考情報であり、最新情報が反映されていない場合もあります。
そのため、まずはeMAFF農地ナビで概要を把握し、具体的に検討を進めるタイミングで自治体へ正式に相談するのが一般的な流れです。
青地は有効活用や売却のハードルが高く、そのまま放置されてしまうケースも少なくありません。一方で、条件や進め方次第では活用の余地がある土地であることも事実です。
不動産投資の観点では、手放す場合・保有し続ける場合・活用する場合の選択肢を整理し、将来的な出口を意識しておくことが重要になります。
この章では青地を保有する投資家が検討しておきたい出口戦略について解説します。
比較的手間をかけずに進められる方法として、青地を農振除外せず、農地のまま近隣農家へ売却する選択肢があります。
この方法であれば、農振除外や農地転用といった手続きを行う必要がありません。
また、農地の作付け状況や時期によっては近隣農家が一時的に耕作地を必要とするケースもあり、その場合は賃貸に出すことで所有権を放棄することなく利益を得ることも可能です。
このように、農地を農地のまま売却・賃貸する方法は、複雑な手続きが必要ないためおすすめです。
農振除外は難易度が高い手続きであるものの、許可がおりれば農地転用の許可もセットでおりるケースが多く、可能性がある場合は検討する価値はあります。
申請が認められれば宅地として扱うこともでき、高値での売却も期待できます。
青地と宅地では、地域によっては数十倍の価格差になることもあり、投資家としては魅力的な出口戦略といえます。
一方で、農振除外から農地転用が完了するまでに1年以上かかるケースも少なくなく、長期的な事業計画になりやすいという点がデメリットといえるでしょう。
青地は本来農業に適した土地のため、宅地としての転用許可がおりないケースも散見されます。
その場合、太陽光発電施設や農業関連施設、福祉施設といった事業用地として活用の選択肢を探る方法もあります。
これらの用途は宅地化するよりも比較的許可がおりやすく、将来的には事業内容を見直しやすいことから、青地を手放すことなく活用したい人に向いています。
ただし、農業に関連する利用方法であっても農地転用の許可が必要になる場合があります。具体的な規制内容については、事前に自治体へ相談することをおすすめします。
多くの農地は宅地に比べて価格が安く、面積も広いため投資対象として魅力がありますが、農業振興地域内の「青地」は活用方法が限定される点に注意が必要です。
青地を農地以外の用途で利用するには農振除外の申請が必要となり、厳しい要件を満たすだけでなく、協議に1年以上かかるケースも少なくありません。
さらに、必要書類や手続きも複雑になりやすいため、自治体への事前相談や行政書士への依頼など、できるだけ許可を得やすいよう進めていく工夫が必要です。
空家ベースは日本全国の空き家を取り扱うポータルサイトです。農地を含む仲介案件や未公開物件の配信をおこなっています。また、農地を現状のまま手放したい方の相談にも対応しており、状況に応じた柔軟なサポートが魅力です。買い手との出会いを広げたい方は、ぜひ公式LINEに登録して気軽に物件掲載から始めてみてください。
空家ベース編集部です。空家と書いて「ソライエ」と読みます。Twitter・Instagram・公式LINEなどでも物件情報を随時配信しています。空き家を買って再生したい方、他では売れないと言われてしまった空き家をご所有の方はぜひご相談ください!

空き家を購入して賃貸物件として活用する投資家は多いですが、築年数が経過した空き家は修繕費用が高くなるなどトラブルも少なくありません。特に害虫や害獣が発生してしまった場合は専門家に駆除をしなければならなくなり、駆除費用が余計にかかってしまいます。
その中でも「蜂」は長期間放置されている空き家に発生しやすく、近隣住民に影響が出ているケースもあります。
蜂の巣の駆除を業者に依頼すると約1.5~4万円の費用がかかってしまいますので、なるべく自分で駆除する方法を知っておくことが大切です。
本記事では、購入した空き家で蜂の巣を発見した際に、自分で駆除する手順や注意点について解説します。
空家ベースは不動産事業にチャレンジしたい人や、地方に空き家を買って移住したい人に日本全国の空き家を紹介するポータルサイトです。空家ベースは空き家再生を通して空間を作ることの楽しさを広め、起業へのファーストステップを応援しています。
公式LINEでは未公開物件の配信なども行なっていますので、ぜひ登録してチェックしてください。
















蜂の巣は居住中の家屋にできるケースもありますが、空き家の方ができやすい傾向にあります。
そのため空き家の購入を検討する際は、内覧時に蜂の巣がないかチェックすることが大切です。
この章では空き家に蜂の巣ができやすい理由について解説します。
換気されず無人で静かな空間は蜂が好む環境です。人の出入りがない家は空気の動きや生活音がほとんどないため、蜂には安全な場所に見えてしまいます。
また、室内は外よりも暖かい上、外敵から身を守りやすく、購入した空き家を調べると屋根裏に大きな蜂の巣ができていた…というケースも実際に散見されます。
そのため蜂を寄せ付けない方法として「換気」は非常に有効です。換気を定期的に行うだけでも空気が入れ替わり、蜂が寄りつきにくい環境をつくることができます。蜂の巣の発生を防ぐためには定期的な換気を心がけましょう。
空き家の所有者は、換気だけでなく家屋のチェックや草むしりも行う必要があります。こうした管理ができていない空き家は、蜂が巣を作りやすい環境になってしまいます。
まず、家屋は構造が複雑なため外壁の死角が多く、蜂が巣を作る場所を見つけやすいという特徴があります。外壁が損傷して屋根裏や室内に侵入できる経路があると、外から目視するだけでは巣を確認できないこともあります。そのため、定期的に室内をチェックする必要があります。
次に、蜂の種類によっては草むらや木の根に巣を作ることがあり、家屋だけチェックしていても巣に気づけないことがあります。虫を捕食するタイプの蜂であれば、草が生い茂った場所や掃除ができていない室内には餌が多く、蜂の巣ができやすい条件が整ってしまいます。
このように、空き家は適切な管理を怠ると蜂の巣ができやすくなるため、注意が必要です。

日本で巣を作る蜂は「スズメバチ」「アシナガバチ」「ミツバチ」がほとんどで、次のような特徴があります。
| 名称 | 特徴 |
|---|---|
| スズメバチ | 体長は15〜40㎜で胴体はオレンジ色が多く、まっすぐ飛ぶという特徴がある。巣は球体でマーブル模様、入り口は1つ。非常に攻撃性が高い蜂のため危険。 |
| アシナガバチ | スズメバチより少し大きく、約20〜30㎜。胴体は黒い部分が多く、蛇行するような飛び方が特徴。巣は傘を逆さまにしたような形状をしており、刺激を与えなければ攻撃しないことが多い。 |
| ミツバチ | 10㎜前後の蜂で丸みを帯びた胴体に毛が生えていることが多い。巣は平らな形状で何層にも重なっていることも多く、巣に触るなどの刺激を与えなければ攻撃されないことが多い。 |
上記の特徴から、発見した蜂の巣にスズメバチやアシナガバチの特徴が見られた場合、状況によっては自分で駆除しようとせず、専門家や自治体に相談することをおすすめします。

蜂の巣を発見した場合、すぐに駆除しようとすると蜂を刺激してしまうので非常に危険です。巣の大きさや蜂の種類などを確認し、自分で対処できるか正しく見極める必要があります。
また、自治体によっては蜂の駆除に対して補助金が設けられている場合もあり、駆除する前にチェックすることもポイントです。
この章では蜂の巣を発見した際に確認すべきポイントについて、解説します。
まずは巣の大きさと場所、蜂の種類を確認することが大切です。
巣のサイズが大きいと蜂の数も多くなるため、15センチを超えている場合は自分で駆除せず専門家に相談することがおすすめです。
また、蜂の巣が庭木や外壁に作られていれば駆除しやすいですが、軒下や屋根裏の場合は駆除しにくく、駆除しそこなった蜂に刺される危険性が増してしまいます。
これらに加えて、蜂の種類を確認し、スズメバチやアシナガバチなど危険性の高い蜂かどうかを見極めることも重要です。
自治体や保健所によっては駆除費用に対して補助金制度が設けられている場合もあります。自治体などが指定した業者に駆除を依頼することで一定割合の補助金を受け取ることができます。自力での駆除が難しい蜂の巣であればこうした補助金を利用し、費用負担を減らすことも可能です。
ただし蜂の種類や大きさなどによっては制度を利用できないこともありますので、業者に依頼する前に自治体の事前調査を受けることをおすすめします。

蜂の巣の駆除には、刺される可能性や作業中にケガをするリスクがあります。ただし安全に作業できるのであれば、自分で駆除することも可能です。そのためには必要な準備物と作業する時間帯、正しい手順を事前に把握しておくことが大切です。
この章では、自分で蜂の巣を駆除するための手順について解説します。
防護服はホームセンターで購入することができますが、無料で貸し出している自治体もあります。購入前に相談してみましょう。レインコートと手袋、長靴をビニールテープで一体化するなど防護服を自作することもできますが、その場合は蜂を刺激する黒色を避け、耐久性に問題ないか慎重にチェックすることが大事です。
これ以外にも蜂は甘い臭いに反応しますので、香水などはつけず、入浴後の作業も控えた方がよいでしょう。
なお、作業時間帯は蜂が休んでいる夕方から夜間がベストですが、日が落ちると蜂と蜂の巣が見えにくくなりますので、必要に応じて懐中電灯などを用意しておく必要があります。
1.殺虫剤を巣に噴射→2.蜂の巣を除去→3.蜂の巣を捨てるという手順が基本です。
1.殺虫剤を巣に噴射
風上から2mほど離れて巣の表面に噴射し、飛び回る蜂に対しても噴射する。蜂が落ち着いたら巣穴に直接噴射し、中の蜂も駆除する。
2.蜂の巣を駆除
蜂が全て落ち着いたら、剪定ばさみやノコギリを使って根元から巣を除去する。高所にある場合は足場が安定しているか確認し、落下しないよう注意する。なお、スプレーで駆除できなかった蜂が巣に残っている可能性もあるため、殺虫剤はすぐ使える位置に置いておくことがポイント。
3.蜂の巣を捨てる
多くの自治体では、蜂の巣は燃えるゴミとして処分することができるが、自治体ルールに従う必要あり。自治体指定のゴミ袋を用意しておき、破れていないか確認したうえで慎重に蜂の巣を入れ、処分する。
日本に生息する蜂の多くは女王バチとそれ以外のハチによって蜂の巣が形成されており、女王バチを駆除すれば蜂が増え続けることがなくなります。女王バチが活発に活動するのは4月から6月です。この時期に女王バチだけ駆除することで蜂の巣を撤去することなく、安全な状態を維持することも可能です。蜂の巣が小さいものの高所にある場合などは、無理に撤去せず、女王バチだけを駆除するという方法もおすすめです。
ただし、「女王バチと働きバチを見誤りやすい」「働きバチがみな巣の外に出ている場合もある」「女王バチを狙うのは初心者には難易度が高い」というリスクもあるため注意が必要です。
蜂の巣は時間と共に大きくなる傾向がありますので、できるだけ初期段階で駆除することがポイントです。攻撃性の高いスズメバチやアシナガバチであっても初期段階であれば蜂の数が少なく、殺虫剤でも十分に対応することができます。
蜂の巣ができていても位置によっては時間をかけることなく、安全に撤去することができます。
蜂の巣の駆除は大きさや位置、蜂の種類によって対応方法が変わり、自分で駆除するにはリスクが高いケースも少なくありません。
特に蜂の巣が高所にあったり蜂の巣が大きい場合は刺されるリスクや転落のリスクがあるため、注意が必要です。
自分で駆除できないと判断した場合は迷わず専門家や自治体へ相談し、駆除を依頼することをおすすめします。蜂の種類によっては、養蜂協会へ通報義務や保護対象扱いがある地域もあります。

空き家を購入して賃貸物件として活用するのであれば、何度も蜂の巣ができないように管理し、再発を防止しなければなりません。
蜂の巣が再発してしまうと駆除の手間や費用がかかるだけでなく、入居者に被害が及ぶ可能性もあります。安全に住めない賃貸物件は空室になりやすいことから、賃貸経営を安定させるためにも蜂の巣対策は重要です。
この章では、賃貸管理においてやっておくべき蜂の巣対策を紹介します。
蜂の巣ができた場所は、蜂にとって居心地のよい環境だった可能性が高く、再び同じ場所に巣を作られる恐れがあります。そのため駆除した後は、侵入口や通気口、木陰などを中心に蜂が寄り付かないよう対策することが大切です。
具体的には、草木を伐採、伐根して見通しのよい状態を保ち、外壁や換気口に異常がないかをこまめにチェックすることで、蜂の巣ができにくい環境をつくることができます。
また、敷地外の木々や電線周りなども目視でチェックし、蜂の飛来や巣作りの兆候を見つけた場合はすぐに自治体へ報告することも大切です。
蜂の巣ができてしまうと駆除に手間も費用もかかってしまいます。放置した場合、自力での対応が難しくなり、専門家に依頼しなければ駆除できなくなってしまう可能性も低くありません。
また、蜂が飛び回る状況が続くと近隣トラブルに発展するおそれがあるほか、入居者が退去する原因になったり、次の入居者も決まらず空室期間の長期化につながるリスクもあります。
つまり、蜂の巣は一度できてしまうと駆除費用や修繕費が発生する上、賃貸経営に大きく影響すると言えるでしょう。
賃貸経営においては空室期間をなるべく減らすことが重要ですが、そのためには入居者が安全かつ快適に生活できる環境を維持することが大事です。蜂の巣がもたらす経営リスクを想定し、早めに対策を講じることが重要です。
購入した空き家に蜂の巣があると賃貸経営に悪影響があるため、なるべく早く対策をとることが大切です。空室リスクを減らすためにも、今回のポイントをぜひ参考にしてみてくださいね。
自分で駆除すれば費用を抑えられることから、蜂の巣の大きさや位置、蜂の種類を正しく見極めることが重要です。蜂の巣が15センチ未満であれば蜂の数はそれほど多くなく、脚立で届く高さの範囲内であれば自分で駆除できる可能性は高いです。
ただし、蜂の種類がスズメバチやアシナガバチの場合は攻撃性が高いことから、蜂の巣の大きさが小さくても注意が必要です。
自分で駆除できるかどうかに明確な判断基準はありませんので、少しでも不安を感じた場合は専門家や自治体に相談することをおすすめします。蜂に刺されると人によっては重大な健康被害が発生することもあり、刺されなかったとしても自分で駆除する場合は転倒や転落のリスクを伴います。
このようなトラブルが発生してしまうと、蜂の巣を完全に除去できないまま中断することにもなりかねませんので、判断できない場合は自分で駆除することを諦めることも大切です。
***
空家ベースは空き家を売りたい人と買いたい人を繋ぐプラットフォームです。全国の物件が対象となっているため、都市部に限らず、郊外の不動産も売買対象です。不動産事業に興味のある方は、ぜひ一度お問い合わせください。
投資用物件をお探しの方にとっても、空家ベースは有益な選択肢です。収益物件としての可能性を持つ空き家を見つけたい場合は、ぜひ空家ベースの掲載情報をご覧ください。
空家ベース編集部です。空家と書いて「ソライエ」と読みます。Twitter・Instagram・公式LINEなどでも物件情報を随時配信しています。空き家を買って再生したい方、他では売れないと言われてしまった空き家をご所有の方はぜひご相談ください!
空き家は人が住んでいない期間が長いほど経年劣化が進み、資産価値が低下してしまうと同時に、害虫や害獣が住み着いてしまうという問題もあります。
こうしたトラブルは悪臭の原因になるだけでなく入居者に健康被害が出てしまったり、対策しなければ賃貸経営に影響が出てしまうことも考えられます。そのため害虫や害獣が発生していることが判明した場合、なるべく早く対応する必要がありますが、自分で駆除できるケースもあれば専門家に依頼しなければならないケースもあります。
本記事では空き家を購入して賃貸物件として活用したい人向けに、空き家に住む害虫・害獣対策について解説します。
この記事で分かること
・空き家が害虫・害獣の巣になりやすい理由
・空き家購入前にチェックすべきポイント
・害虫・害獣が発生してしまった時の具体的な駆除・絶滅ステップ
・賃貸活用するなら知っておきたい“運用中の管理対策”
人が住んでいる建物に害虫や害獣が発生することもありますが、空き家の方が発生しやすいことはご存知でしょうか。なぜなら空き家には害虫・害獣にとって都合の良い環境が整っており、繁殖に向いているからです。
つまり、空き家を害虫・害獣から守るためには発生する原因について知っておく必要があると言えます。
この章では、空き家で害虫・害獣が発生しやすい理由について解説します。
虫や動物の多くは人の気配に敏感で、人が居住している家屋だと屋根裏やキッチンの下側、床下収納などに身を隠していることがあります。
その点、空き家は誰も住んでいないので家全体を活動範囲とすることができ、害虫・害獣にとって住み心地の良い環境になってしまいます。
また、定期的に換気されていない空き家は湿気がこもりやすく、ダニやカビが発生してしまうとそれを餌とする害虫や害獣が住み着いてしまいます。
このように管理が不十分な空き家は害虫や害獣にとって自然界よりも安全で生活しやすい環境になってしまいますので、注意が必要です。
代表的な害虫としてシロアリ、ゴキブリ、蜂、害獣としてネズミやハクビシン、アライグマ、蝙蝠(こうもり)がいます。駆除するためにはそれぞれの特徴と被害内容について把握しておく必要があります。
以下のチェックポイントをぜひ参考にしてください。
シロアリ…木部を食い、家の耐久性を低下させる
シロアリは空き家だけでなく居住中の家屋でも対処しなければならない害虫です。放置しておくと重要な木部などを食べてしまうので耐久性が劣化し、構造耐力上問題が生じる可能性が高まります。屋根裏や床下、壁の中に潜んでいることが多く、音もしないので気づきにくいという特徴があり、定期的にチェックしなければならない害虫と言えます。
ゴキブリ…衛生面のリスクが高く、不快感を与える
ゴキブリはシロアリよりも人の生活圏内で見かけることが多く、見ただけで不快な思いをする人も多い害虫です。また、病原菌などを飛散させることから入居者に健康被害が及ぶ可能性もあります。
蜂…巣を作り、攻撃性が高いこともある
スズメバチやアシナガバチ、ミツバチなどは空き家の外壁や床下、屋根裏に巣を作ることがあります。蜂の種類によっては、近づいただけで攻撃してくることもあり、入居者だけでなく近隣住民のリスクにもなり得る害虫です。
ネズミ…騒音・悪臭・設備破損を引き起こす
ネズミは屋根裏や床下に住み着く傾向があり、足音や鳴き声が騒音となるだけでなく、糞尿が悪臭の原因になることもあります。また、柱や壁をかじって耐久性が劣化することもあり、場合によっては配管に穴を空けたり電線をかみ切ることもあります。
ハクビシン…夜行性で騒音・悪臭をもたらす
額から穴にかけて白い線のある害獣です。夜行性のため人が寝静まった時間帯に活動することが多く、足音が騒音になります。また同じ場所で糞尿をする習性があるため悪臭や天井にシミができることもあります。ダニやノミを家屋内に持ち込む可能性が高いため、早急に対処する必要がある害獣です。
アライグマ…繁殖力が高く、空き家が巣窟になりやすい
ハクビシンと同様に糞尿が悪臭の原因となり、ダニやノミを飛散させる害獣。繁殖能力が高いことから空き家全体がアライグマの巣窟になることも多くあります。鳥獣保護管理法により、適法に許可を得た捕獲事業者でないと殺処分ができないことから、駆除は専門家に依頼することがおすすめ。
蝙蝠(こうもり)…換気口・屋根裏に住みつき病原菌をまく
蝙蝠は換気口や屋根裏に住み着く傾向があり、糞尿が病原菌発生の原因になります。なお、蝙蝠は鳥獣保護管理法で保護対象となっており、許可なく捕獲・殺処分することはできません。そのため巣を作らないように対策することが重要。
害虫・害獣の有無は物件購入の重要な判断材料であることから、空き家を内見する際には必ずチェックすべきポイントと言えます。なぜなら購入後に発覚した場合、想定外の駆除費用や工数が発生し収益計画に影響が出てしまうからです。
このような失敗を避けるためにも、害虫・害獣が住み着いている兆候を知っておく必要があります。
この章でチェックポイントについて詳しく解説します。
害虫・害獣は湿気が多く暗い場所で繁殖する傾向があるため、屋根裏や床下などは必ずチェックすることをおすすめします。
外から侵入しやすいかどうかも確認する必要があり、外壁や換気口のチェックも大切です。特に換気口が開いた状態で放置されていると害虫が侵入しやすいことから、注意が必要です。
空き家といえど、適切に管理されていたり空き家の期間が短い場合は害虫や害獣が住み着きにくいです。そのため空き家の購入を検討する際にはこれまでの清掃、通水や換気の頻度、所有者の利用状況をチェックすることも大事です。
過去の所有者が積極的に害虫・害獣対策をしていた物件であれば、安心して購入することができると言えます。
不動産売買契約において買主に渡される「物件状況告知書」には、シロアリ被害や修繕履歴の有無について記載されている項目があります。ここから過去の被害内容や修繕履歴をチェックすることができ、入居者募集前の修繕工事費用をイメージしやすくなります。
ただし、一般的な告知書にはシロアリ被害についてのみ記載されていることから、前述した代表的な害虫・害獣の被害がないか、直接売主に確認することをおすすめします。
害虫や害獣は、できるだけ発生前に抑制することが重要です。しかし万が一発生してしまうと、繁殖してしまうため早めに駆除しなければなりません。駆除を専門家に依頼すると費用がかかってしまうため、自分で駆除しようとする所有者も多いのが現状です。
しかし、攻撃的な害獣や法律によって駆除できない害獣もいることから、駆除が難しい場合は専門家や自治体に相談することがポイントです。
この章では発生してしまった害虫・害獣の駆除について、ポイントを解説します。
ゴキブリや小さなネズミ、巣が大きくない蜂であれば、ホームセンターで販売しているグッズで対策することが可能です。空き家に合った駆除グッズを使うことで、効率よく駆除することができます。
自治体によっては「蜂の種類」「巣の大きさ」「防護服の使用義務」についての規定がありますので、その場合は自治体の方針に沿う必要があります。
なお、ホームセンターでは蝙蝠に関するグッズも多く取り扱っていますが、前述したように蝙蝠は殺処分することができないため注意が必要です。
シロアリは視認できない場所に生息しているだけでなく、家全体に住み着いていることも多いです。自分で駆除することが難しいため、専門家へ相談することをおすすめします。
ハクビシンやアライグマは屋根裏に住み着くため、駆除がしにくいだけでなく、動きが素早いうえに爪や牙でケガをすることもあります。ケガから病原菌が体内に入って健康被害が起きることもありますので、これらの害獣は自分で駆除することなく速やかに専門家に相談することをおすすめします。
「害虫や害獣が住み着いていた」ということは、駆除してもまた住み着く可能性が高いと言えますので、再発防止策が重要なポイントになります。再発を防止することで空き家を良好な状態で維持することができ、入居者も安心して住み続けられるようになります。
害虫や害獣が二度と住み着かないようにするためには、まず侵入口を全て封鎖し、清掃や換気、通水を定期的に行うことが大切です。湿度と温度が適切で、外から侵入できない場所には、害虫や害獣が住み着く可能性は低くなります。
また、こうした対策を一度実施するだけでなく、期間を決めて定期的にチェックし管理することが大事です。
空き家を活用して賃貸経営するのであれば、空き家の資産価値を維持しつつ入居者が住みやすい環境を整えることが大切です。こうした管理を行うことで収益は安定し、イメージ通りの賃貸経営を実現することができます。
そのためにも空き家の管理方法と害虫・害獣のリスクについて、正しく知っておくことが重要です。
この章では空き家を賃貸活用するうえで知っておきたい管理対策について解説します。
入居者が住み始めてから害虫・害獣が発生すると印象が悪くなり、短期間で退去してしまうことも考えられます。そのため入居前には物件に害虫・害獣が発生していないか入念にチェックし、問題がないことを入居者に伝えることが大切です。
また、入居後も物件を定期的に巡回し、害虫・害獣がいないか確認することもポイントです。そうすれば万が一害虫・害獣が発生しても早期発見できるため、少ない費用と工数で対処することが可能です。
賃貸借契約書に害虫・害獣が発生した場合の対処方法について記載できますので、具体的な対処方法を決めておくことでスピーディーに駆除することができます。
入居者としても事前に対策内容を把握できるため、安心して住むことができます。
どれだけ再発防止や定期的なチェックをしていても、突然害虫・害獣が発生することもあります。そのような事態になった場合を想定し、賃料の減少や退去リスク、修繕費用についてイメージしておくことも賃貸経営において重要です。
収益計画の下振れが想定内であれば、慌てることなく次の入居者を募集することができ、安定して利益を得ることができます。
この記事では空き家購入で安心運用を実現するためのポイントとして、害虫・害獣対策について解説しました。
ポイントをまとめましたので、参考にしてください。
定期的に空き家をチェックして害虫・害獣を見つけ次第駆除し、再発しないよう管理するのが賃貸経営を安定させるコツです。
ハクビシンやアライグマなどは自分で駆除することが難しいため、あらかじめスピーディーに対応してくれる専門業者に相談しておくこともポイントです。
すでに害虫・害獣が住み着いている空き家は価格が安く、買いやすい一方で修繕費用や駆除費用が高くなる可能性があるため注意が必要です。空き家を活用した賃貸経営は、購入費用だけを初期コストとするのではなく、「購入費用+修繕・管理費用」が初期コストとなると考えておくことが大切です。
駆除費用や管理費用がどのくらいになるのかを具体的な数値として算出し、収益計画に組み込むことでリスクの少ない賃貸経営を実現することができます。なお、害虫・害獣のおおまかな駆除費用は次の通りです。
害虫・害獣は放置すればするほど被害が大きくなりますので、発見したらできるだけ早く対応することがポイントです。入居者も害虫・害獣がいる家に安心して住み続けることは難しいことから、オーナーとして迅速な対応が求められます。
害虫・害獣から空き家を守り、入居者の生活を守ることで、安定した家賃収入を得ることができます。
空家ベースは空き家を売りたい人と買いたい人を繋ぐプラットフォームです。全国の物件を掲載しており、都市部だけでなく地方の収益物件も見つかります。不動産投資に興味のある方は、ぜひ空家ベースの掲載情報をご覧ください。
空家ベース編集部です。空家と書いて「ソライエ」と読みます。Twitter・Instagram・公式LINEなどでも物件情報を随時配信しています。空き家を買って再生したい方、他では売れないと言われてしまった空き家をご所有の方はぜひご相談ください!
不動産の売買契約では、契約前に「重要事項説明書」を受け取り、物件の状態や法的な制限を正確に理解する必要があります。
内容を把握できていないまま契約すると、境界問題や再建築不可などの思わぬリスクに気づけず、購入後に予想外の費用が発生する可能性があります。
本記事では、重要事項説明書とは何か、確認すべきポイント、初心者が見落としやすい注意点、安心して契約するための進め方を紹介しますので、不動産事業に初めて挑戦する人は参考にしてください。
【この記事でわかること】
・重要事項説明書の目的と確認ポイント
・初心者が見落とすリスクと対策
・安全に契約を進めるための準備
重要事項説明書とは、物件の条件を契約前に確認するための法律上の必須書類です。
契約可否を判断する材料として、宅地建物取引士が物件の状態や法令制限を整理して説明します。内容を把握すると、境界やインフラ状況などの見落としを防げます。
不動産購入投資の経験が浅い場合でも、事前に理解することで取引への不安を和らげられます。
重要事項説明書が必要なのは、宅建業法第35条で説明と交付が義務化されており、買主を保護する仕組みとして位置づけられているためです。
宅地建物取引士は、権利関係や法令制限などを整理した書面を提示し、契約判断に必要な情報を明確に説明します。説明不足が紛争につながる事例が多いため、この制度は認識の差を防ぐ役割も果たします。
売却時の記載漏れは契約解除や損害賠償につながるおそれがあるため、売主も内容の把握が欠かせません。
重要事項の説明は、契約前に“書面と口頭”の両方で受ける必要があり、判断材料を整理するための必須手続きです。
説明を担当できるのは宅地建物取引士で、説明時には取引士証の提示と記名が求められます。事前に書類を送付するなど条件を満たせば、オンラインのIT重説も利用できます。2022年の宅建業法改正により、重要事項説明書および契約書の電子交付が恒久的に認められています。
現在は、対面だけでなくオンライン(IT重説)で説明を受けることも可能です。
売主への説明は義務ではありませんが、確認を依頼するとトラブルの防止に役立ちます。
参考:ITを活用した重要事項説明及び書面の電子化について|国土交通省
優先して確認すべき項目は、法令制限と物件の属性に関する内容です。
用途地域、建ぺい率、容積率を整理し、希望どおりに利用できるか判断します。災害リスクは警戒区域の有無をハザードマップで照合し、安全性や保険料への影響を把握します。
インフラ状況やアスベスト調査の有無も費用面に直結します。契約条件は売買契約書と比較し、差がないかを確認し、疑問点は宅地建物取引士に相談するのがおすすめです。
重要事項説明書では、将来の運用に関わる権利関係や法令制限、インフラ状況を中心に整理します。
記載の見落としは費用負担や活用の制約につながるため、内容が投資計画へ与える影響を意識して確認します。
宅地建物取引士の説明では、専門用語に惑わされず、物件の特徴と契約条件を読み解く姿勢が欠かせません。
参考:重要事項説明における各法令に基づく制限等についての概要一覧|国土交通省
最初に整理したい項目は、所在地や地目、面積などの基本情報です。
土地の所在地・地番・地目・地積、建物の構造や床面積、建築時期を登記事項証明書や図面で照合し、記載のずれを排除します。登記と実測が異なる場合は、どの面積で取引するかを早めに確定します。増改築によって床面積が異なる例もあるため、図面と現況の確認も必要です。
基本情報の誤りは融資や税額、売却評価に影響するため、違和感があれば宅地建物取引士へ質問します。
建て替えや増改築の可能性を判断するため、法令制限の整理が欠かせません。
用途地域、建ぺい率、容積率が都市計画法や建築基準法で定められ、建築できる規模が決まります。低層住居専用地域では高さ制限が厳しく、希望の建築が難しい場合があります。
幅4メートル未満の道路にしか接していない土地は再建築不可となる可能性があり、セットバックが必要になる場合もあります(※セットバックとは、道路幅が4メートルに満たない場合に道路中心線から後退して敷地の一部を道路として提供することです)。利用の自由度に影響するため、役所で内容を確認し、宅地建物取引士にも相談します。
購入後の安全性を確保するため、権利関係の確認を優先します。
登記簿の甲区では所有者情報や差押えの有無を整理し、乙区では抵当権や根抵当権、地役権などを確認します。引渡し時に抹消されるかを契約条件と比較し、私道負担がある場合は利用範囲や維持費の扱いも整理します(※私道負担とは、接する私道の通行や管理のために土地所有者が一定の権利や費用負担を持つ状態です)。
登記事項証明書と説明書の記載が一致しているかを確認し、不明点は宅地建物取引士へ相談します。
将来の費用負担を予測するため、上下水道やガスの整備状況を整理します。
公営か私設かで負担額が変わるため、整備予定や工事費の見通しを確認します。古い戸建てではアスベスト調査や耐震診断の有無が重要で、残存建材がある場合は改装時の除去費用が発生します。
設計図書や検査済証の有無も管理状態を判断する材料となるため、保存状況を把握します。
想定外の負担を避けるため、契約条件の整理が欠かせません。
手付解除期限やローン特約の期日を確認し、期限後の解約で発生する違約金リスクを把握します。損害賠償額や違約金は売買代金の2割が上限のため、設定額が適切か確認が必要です。
契約不適合責任の範囲や、建物状況調査・既存住宅売買瑕疵保険の対象などや保証、保険の対象範囲も説明されるため、売主の責任範囲を整理します。記載内容は売買契約書と比較し、条件の差がないかを早めに確認します。
契約条件は売買契約書と比較し、差がないかを確認し、疑問点は宅地建物取引士に相談するのがおすすめです。
瑕疵や事故履歴は修繕費や入居募集の難易度に影響するため、丁寧な確認が必要です。
雨漏りやシロアリ被害など補修済みでも再発の可能性がある内容は重点的に整理します。説明が必要な事実を隠す行為は法律違反で、契約解除や損害賠償につながります。
仲介業者による説明の省略がないかも確認し、売主側も内容を把握します。不明点が残る場合は宅地建物取引士に質問し、判断材料を整えます。
初心者がつまずきやすいのは、重要事項説明書に整理された制限や負担を十分に理解しないまま契約へ進む点です。
書類には権利関係や法令制限、インフラ状況、契約条件が網羅されており、読み込み方によって将来の運用・費用が大きく変わります。
購入者戸建て投資家として、投資目的にどのような権利・義務・制約が生じるかを見極める姿勢が欠かせません。
境界線や私道負担を把握しないと、利用制限や維持費で想定外の支出につながります。
重要事項説明書の「私道に関する負担」に、負担の有無や利用制限が整理されているため、登記事項証明書と照合し、記載漏れや誤りを排除します。私道負担がある場合は、所有権や通行権の範囲、維持管理費の扱いを事前に確認します。
私道に接する土地では建て替え時に他の所有者の同意を求められる場合があり、権利関係の理解がトラブル防止につながります。
建て替えや増改築を想定するなら、建築制限と再建築の可否を早めに整理します。
重要事項説明書には用途地域、建ぺい率、容積率などが記載され、建築可能な規模を判断できます。幅4メートル未満の道路にしか接していない土地は接道要件を満たさず、再建築不可になるリスクがあります。
前面道路の幅員によっては将来セットバックが必要となり、有効面積が減少します。容積率を超える既存住宅では増改築が認められない可能性があるため、役所での確認と宅地建物取引士への相談を組み合わせて判断材料を整えます。
融資を検討する場合は、重要事項説明書の写しを保管しておくと手続きが進めやすくなります。
書類には金融機関名、融資額、金利、借入期間などの条件が整理されており、契約内容との相違を早めに確認できます。ローン特約の期限を把握すると、期限内に承認が得られない場合の対応を判断しやすくなります。
写しを準備しておくと、金融機関とのやり取りや日程管理が円滑になり、承認が下りないリスクへの備えにもつながります。
物件の欠陥や周辺環境に関する情報が揃っているかの確認は、購入後のトラブル防止に直結します。
雨漏りやシロアリ被害などの瑕疵、嫌悪施設の有無は資産価値や入居募集に影響するため、記載漏れの有無を丁寧に整理します。告知漏れは法律違反で、契約解除や損害賠償につながるため、売主の告知書と重要事項説明書を比較し、不一致があれば宅地建物取引士へ質問します。
不明点を残さず内容を把握する姿勢が、安全な取引につながります。
安全に契約へ進むためには、重要事項説明書を形式的に読むだけでなく、疑問点を整理しながら活用する姿勢が欠かせません。
重要事項説明書は契約判断の中心資料であり、署名後は記載内容に同意した扱いになります。
専門用語が多くても、事前に確認したい項目を洗い出し、契約前に整理しておくと不安を軽減できます。高額な取引ほど、内容を深く理解したうえで進める準備が必要です。
契約後の紛争を避けるためには、不明点をその場で質問し、やり取りを記録として残す姿勢が欠かせません。
重要事項説明には専門用語が多く、理解が難しい項目も含まれるため、疑問は宅地建物取引士に必ず確認します。水害リスクや瑕疵履歴など将来の負担につながる項目は重点的に整理します。口頭での補足情報はメールや議事録として残すと証拠になります。
IT重説ではページや項目名を示す質問が録画で確認しやすくなります。
説明を担当できるのは宅地建物取引士のため、資格者証の提示を必ず確認します。
宅建士の記名は法律で求められており、省略はできません。説明を受ける際は、書面と照らし合わせながら所在地・権利関係・法令制限が正確に伝えられているかを確認します。
資格者から直接説明を受けることで、物件に関する法的リスクを正確に把握できます。
専門的な項目が多い重要事項説明書は、一人で判断すると見落としが生じやすくなります。
事前にコピーを受け取り、不動産コンサルタントや経験者、家族に確認してもらうとチェック精度が高まります。
特に、法令制限、契約不適合責任、費用に関わる項目を重点的に見てもらうと、判断材料が増えます。
疑問を残したまま契約へ進まない姿勢が、失敗を防ぐ確実な方法です。
署名後は記載内容に同意した扱いとなり、説明不足の主張は難しくなります。耐震診断、インフラ整備、接道など費用に直結する項目は慎重に確認します。
疑問点は宅地建物取引士へ相談し、理解した内容を自分の言葉で整理して確認すると、認識のずれを防ぎやすくなります。
重要事項説明書は、不動産契約の安全性を確保するために設けられた重要な書類であり、物件の状況や法的制限、契約条件を事前に把握するための基礎資料です。
内容を読み流すのではなく、境界、再建築の可否、権利関係、事故履歴など気になる点は必ず確認し、不明点は宅建士へ質問することが、不動産投資の失敗を避けるための最善策になります。
今回の内容を参考に、安心して判断できる準備を進めてください。
空家ベースは空き家を売りたい人と買いたい人をつなぐプラットフォームです。全国の物件が対象となっているため、都市部に限らず、郊外の不動産も公開・掲載ができます。不動産投資に興味のある方は、ぜひ一度お問い合わせください。
さらに、投資向け物件を探したい人にとっても空家ベースは有益な選択肢です。収益物件としての可能性を持つ空き家を探す場合は、ぜひ掲載情報をご覧ください。
空家ベース編集部です。空家と書いて「ソライエ」と読みます。Twitter・Instagram・公式LINEなどでも物件情報を随時配信しています。空き家を買って再生したい方、他では売れないと言われてしまった空き家をご所有の方はぜひご相談ください!
不動産投資で失敗しないためには、登記簿だけでなく「公図」の確認が不可欠です。登記簿の数字だけを見て安心すると、「再建築ができない土地」や「他人の土地を通らないと入れない土地」といった、致命的なリスクを見抜けないまま購入してしまう恐れがあります。
本記事では、不動産投資初心者の方に向けて、公図の正しい見方と、購入前に必ずチェックすべき危険なサインについて解説します。
公図を正しく読み解くスキルを身につけ、リスクの低い優良物件を見極めましょう。
この記事でわかること
なお、公図チェックをクリアした優良物件を効率よく探すなら、専門のポータルサイトの活用がおすすめです。
空家ベースは、全国の空き家情報を掲載するポータルサイトです。投資に適した戸建て物件も多数取り扱っています。公式LINEにご登録いただくと、一般公開前の未公開情報や新着物件を定期的にお届けします。効率的に物件を探したい方は、ぜひこの機会にご登録ください。
公図(こうず)とは、法務局に備え付けられている図面のひとつで、土地の位置や形状、隣接地との関係を示した地図のことです。
「登記簿(登記事項証明書)」と「公図」はそれぞれ役割が異なるため、不動産取引において土地の状況を正確に把握するには、両方の確認が必要です。
【登記簿と公図の違い】
| 資料名 | 役割・わかること | 形式 |
| 登記簿 | 所有者、面積、権利関係(抵当権など) | 文字情報 |
| 公図 | 土地の場所、形状、隣地との境界、道路付き | 地図情報 |

※参考図:登記簿(文字情報)と公図(地図情報)の対比イメージ
登記簿を見ることで「誰が所有しているか」「どれくらいの広さか」は数字と文字で把握できます。しかし、「土地がどのような形をしているか」「道路にどのように接しているか」といった物理的な位置関係は、登記簿の文字情報だけでは判断できません。
そこで必要になるのが公図です。公図を確認することで、対象の土地が道路に接している長さ(接道義務を満たしているか)や、不整形地ではないかといった、資産価値に直結する重要情報を視覚的に把握できます。
【出典:法務省:地図証明書(見本)】
【出典:法務省:登記簿(登記事項証明書)の見本】
公図には特有のルールや記載方法があります。物件のリスクを正しく判断するために、最低限知っておくべき3つの要素を解説します。
公図に引かれている線は、「筆界(ひっかい・ふでかい)」と呼ばれます。筆界は、登記上の土地と土地の境目を示す線です。
注意点は、「筆界」と「現地の塀やフェンス(所有権界)」は必ずしも一致しないということです。


・筆界(公図上の線):明治時代の地租改正などで決められた、公的な境界線。
・所有権界(現地の状況):隣地所有者との話し合いや、ブロック塀などで事実上認識されている境界線。
不動産投資では、公図上の線(筆界)と現地の塀の位置がズレている「越境」のトラブルが頻繁に起こります。公図はあくまで「登記上の線」であることを理解し、必ず現地での確認作業を行ってください。
公図の中に書かれている数字は「地番(ちばん)」です。地番は、土地一筆ごとに割り振られた登記上の番号であり、普段使用している「住所(住居表示)」とは異なるケースが大半です。

Screenshot
地番:土地を特定するための番号(例:123-4)。登記簿の取得や不動産取引で使用します。
住居表示:郵便物を届けるための住所(例:1丁目2番3号)。建物の場所を示します。
不動産の調査を行う際、住所(住居表示)だけで法務局へ行っても、該当する公図や登記簿を取得できない場合があります。事前に「地番」を調べておくか、法務局にある「ブルーマップ(住居表示と地番を重ね合わせた地図)」で地番を特定する手順が必要です。
【出典:法務省:地図証明書(見本)】
【参考:登記事項証明書(土地・建物)、地図・図面証明書を取得したい方:法務局】
公図には、地番の数字のほかに「道」「水」「共有」と記された区画が描かれていることがあります。これらは「無地番地」と呼ばれ、通常の宅地とは異なる扱いを受ける土地です。所有者が自治体である場合だけでなく、個人同士で共有しているケースもあり、権利関係が複雑になりやすいポイントです。
まずは、代表的な3つの記載が何を示しているのかを整理しておきましょう。
| 記載 | 意味・種類 | 主な特徴・注意点 |
| 道 | 赤道(あかみち) | ・昔の道路、または現在も道路として扱われる土地
・建築基準法上の道路ではない場合もある ・払い下げ手続きが必要になることがある ※“道”の土地は赤道であるケースが多いですが、自治体や個人が所有している場合もあります。 |
| 水 | 青道(あおみち) | ・水路および水路跡
・建築不可や制限がかかる場合がある ・水路管理者(市区町村など)の承諾が必要になるケースが多い |
| 共有 | 共有地・共有私道 | ・複数人が持ち分を持つ土地
・設備工事や建築時に共有者全員の承諾が必要になることがある ・管理負担・手続きトラブルが発生しやすい |
これらの表記が接する土地では、建築制限や設備工事の可否、払い下げの有無などを事前に確認しないと、購入後に大きなトラブルにつながるおそれがあります。特に「道」「水」は、公図上では道路や水路に見えても、現況が異なるケースが珍しくありません。
以下の図は、公図上における「道」や「水」、無地番地の配置例です。

【出典:財務省 北陸財務局:第3 様式・例示集】
「共有」と記載された土地は、複数の所有者が持ち分を共有する「共有私道」や「共有地」であることが多く、工事・修繕・再建築の際に全所有者の承諾が必要になるなど、実務上もっともトラブルが起こりやすい部分です。
たとえば共有私道を複数の宅地が利用している場合、
・給水管を埋設する工事
・排水設備の更新
・再建築時の工事車両の進入
・舗装や補修費用の負担割合
といった点で、共有者間の調整が欠かせません。
以下の図は、共有私道を複数の宅地が利用している典型的なケースです。


共有私道に接する土地では、
・連絡の取れない共有者がいる
・承諾が得られない
・費用負担で揉める
・担保評価が下がる
といった問題が生じる可能性があります。
そのため、公図上で「共有」と記載のある土地に接する物件は、初心者ほど慎重に見極めるべき注意サインと言えます。
公図は単なる地図ではなく、物件の資産価値を大きく左右するリスク情報の宝庫です。一見すると普通の土地に見えても、公図を確認することで「建物が建てられない」「融資が下りない」といった致命的な問題を発見できる場合があります。
投資対象として検討する際に、公図上で特に注意すべき4つの危険なサインを解説します。
最も警戒すべきサインは、対象の土地が「道路」に接していない、あるいは接している幅が狭いケースです。
建築基準法では、建物を建てるための土地は「幅員4m以上の道路に、2m以上接していなければならない(接道義務)」という厳格なルールがあります。公図上で、対象地と道路の間に細長い他人の土地があったり、そもそも道路に面していなかったりする場合、その土地は「再建築不可物件」である可能性が極めて高いです。
再建築不可の土地は、現在の建物が古くなっても建て替えができません。そのため、資産価値は著しく低くなり、金融機関からの融資もほぼ受けられなくなります。公図上で土地が道路にしっかりと接しているかを確認することは、投資の入り口として最重要のチェック項目です。
土地の形状がいびつな場合も注意が必要です。特に多いのが、道路に接する通路部分が細長く、奥にまとまった敷地がある「旗竿地(はたざおち)」と呼ばれる形状です。
旗竿地や極端な不整形地は、重機が奥まで入れないことが多く、解体や建築の工事費用が割高になります。また、通路部分の幅が2m未満であれば、前述の再建築不可物件となります。
一方で、こうした土地は相場より安く売りに出される傾向があります。投資家としては、再建築が可能か、工事費を含めても利回りが確保できるかを慎重にシミュレーションする必要があります。
公図上の線は通常、実線で描かれていますが、稀に「点線」で描かれている場所があります。これは「筆界未定地(ひっかいみていち)」として表現されることがことが多く、呼ばれ、隣地との境界が確定していない可能性状態を示しています。
筆界未定地は、過去の区画整理や地籍調査の際に、所有者間の境界トラブルなどが原因で境界線を決められなかった場所です。
この状態のままでは、土地の正確な測量ができないため、分筆(土地を分けること)や地積更正登記ができません。結果として、売却が困難になったり、担保としての評価がつかず融資が受けられなかったりするリスクがあります。初心者の方は、解決に多大な労力と費用がかかるため、避けるのが無難です。
対象地と前面道路の間に、細い筆(土地)や「水」と書かれた場所が挟まっているケースがあります。
これが個人の所有する「私道」や、かつて水路だった「水路敷」である場合、建物を建てる際や水道管を引き込む際に、所有者や管理者の承諾が必要になることがあります。承諾を得るために高額なハンコ代(承諾料)を請求されたり、そもそも承諾を拒否されたりするトラブルも珍しくありません。
公図を見て、道路と敷地の間に不自然なスペースや別の地番がある場合は、その土地の所有者が誰なのかを必ず確認する必要があります。
公図を確認する際、最も念頭に置いておくべき前提があります。それは、「公図は現況とズレていることがある」という点です。
現在、法務局に備え付けられている公図にの約半数は、明治時代の地租改正図時にを元に作られた「旧公図」が多く含まれており、現況とズレているケースが珍しくありません。図面(地図に準ずる図面)を元にしています。当時の測量技術は精度が低く、長い年月の間に地形が変わっていることもあるため、公図を鵜呑みにするのは危険です。
公図と現況のズレを確認し、リスクを回避するための3つの対応策を紹介します。
・法務局で地積測量図を併せて取得:
公図の精度を補完するために、「地積測量図(ちせきそくりょうず)」を取得しましょう。地積測量図は、土地の分筆登記や地積更正登記などを行う際に法務局へ提出される図面で、公図よりも精密な測量に基づいています。すべての土地に存在するわけではありませんが、これがある場合は、隣地との境界ポイントや正確な辺の長さを把握できます。
【参考:登記事項証明書(土地・建物)、地図・図面証明書を取得したい方:法務局】
・現地でメジャーを使って簡易測量:
資料だけでなく、必ず現地に足を運び、自分の手で測ることも大切です。特に重要なのが、「道路に接している長さ(間口)」です。公図上では接道義務(2m以上)を満たしているように見えても、現地でメジャーを当てて測ってみると、ブロック塀の厚みなどで有効幅が2mを割っているケースがあります。再建築の可否に関わる重大なポイントですので、現地での簡易測量は必須作業です。
・Googleマップの航空写真で確認:
現地に行く前の予備調査として、Googleマップの航空写真と公図を照らし合わせる方法も有効です。公図の形と、航空写真に写る敷地の形(屋根や塀のライン)を見比べることで、「公図には道があるのに、現況は家が建っている」「公図よりも敷地が極端に狭く見える」といった大きな矛盾に気づくことができます。
ここまで解説した公図の見方を踏まえ、不動産投資において「買うべき土地」と「避けるべき土地」の基準を整理します。価格の安さに惑わされず、公図を通して「土地の安全性」を見極めましょう。
| 判断基準 | 積極的に検討すべき土地(安全) | 避けるべき土地(ハイリスク) |
| 土地の形状 | 整形地(長方形・正方形)
建物のプランが立てやすく、建築費も抑えられます。 |
不整形地・極端な旗竿地
相場より安くても、建築コストの増加や客付けの苦戦により、 最終的な収支が悪化する恐れがあります。 |
| 接道状況 | 公道に広く接している間口が広く、
車の出し入れが容易な土地は賃貸需要も高く、 出口戦略(売却)も立てやすいです。 |
接道義務を満たしていない再建築不可であり、
融資もつかないため、初心者は手を出してはいけません。 |
| 境界線 | 境界が明確で、公図と現況が一致しており、
隣地トラブルのリスクが低いです。 |
筆界未定地(点線)境界トラブルを抱えている可能性が高く、
解決には専門知識と多大な労力が必要です。 |
不動産投資、特に初心者の方にとっては、目先の利回りの高さや物件価格の安さよりも、こうした「法的・物理的なリスクの低さ」を優先させることが不動産投資成功への近道です。
公図を確認し、もし検討中の物件が「避けるべき土地」の特徴に当てはまる場合は、購入を見送るか、不動産会社を通じて詳細な調査を行うなど、慎重な判断が重要です。リスクを事前に把握できていれば、致命的な失敗を未然に防ぐことができます。
公図は、誰でも簡単に取得することができます。所有者の委任状なども必要なく、数百円の手数料で閲覧・取得が可能です。主な取得方法は以下の2つです。
1.法務局の窓口で取得する:
全国の法務局(登記所)の窓口で申請します。地番がわからない場合でも、窓口に備え付けのブルーマップで確認したり、係員に相談したりできるため、初めての方には安心です。
2.オンラインで取得する(登記情報提供サービス):
インターネット上の「登記情報提供サービス」を利用すれば、自宅のパソコンからPDF形式で公図をダウンロードできます。窓口に行く手間が省け、手数料も窓口より安価に設定されているため、効率的に物件調査を進めたい投資家にはオンライン取得がおすすめです。
【参考:登記情報提供サービス】
不動産投資において、公図の確認は「安く買う」ためではなく、「安全に買う」ために不可欠なプロセスです。
登記簿上の数字だけを見て判断するのではなく、公図という「地図」を読み解くことで、再建築不可や境界トラブルといった隠れたリスクを事前に回避できます。今回解説した「接道の状況」「土地の形状」「謎のスペース(道・水)」といったチェックポイントを意識し、リスクの低い優良物件を見極めていきましょう。
しかし、数ある物件の中から、公図までチェックして安全な物件を探し出すのは、多くの時間と労力がかかります。より効率的に、投資に適した物件情報に出会いたい方は、専門のポータルサイトを活用するのも賢い選択です。
空家ベースは、全国の空き家情報を掲載するポータルサイトです。投資に適した戸建て物件も多数取り扱っています。公式LINEにご登録いただくと、一般公開前の未公開情報や新着物件を定期的にお届けします。効率的に物件を探したい方は、ぜひこの機会にご登録ください。
空家ベース編集部です。空家と書いて「ソライエ」と読みます。Twitter・Instagram・公式LINEなどでも物件情報を随時配信しています。空き家を買って再生したい方、他では売れないと言われてしまった空き家をご所有の方はぜひご相談ください!
副業として空き家投資を手がける個人投資家にとって、「事故物件」は相場より安く購入でき、高利回りを期待できる魅力的な選択肢です。しかし、価格の安さだけで購入に踏み切るのは危険です。
事故物件には、安さに見合う明確なリスクが存在します。メリットとデメリットを正しく理解せず見極め方を誤れば、期待した収益が得られないばかりか、想定外のトラブルによって副業の大家業が立ち行かなくなる可能性もあります。
この記事でわかること
・「事故物件」の定義と告知義務のルール
・投資家から見た事故物件のメリットと危険なリスク
・購入前に確認すべき「リスク確認チェックリスト」
・収益目的で購入する際の具体的なリスク判断(シミュレーション)
・購入後のリスクを低減する活用法
空家ベースは、全国の空き家情報を掲載するポータルサイトです。投資に適した戸建て物件も多数取り扱っています。公式LINEにご登録いただくと、一般公開前の未公開情報や新着物件を定期的にお届けします。効率的に物件を探したい方は、ぜひこの機会にご登録ください。















不動産投資における「事故物件」は定義が曖昧にと捉えられがちです。相場より安く購入できる半面、重大なリスクも潜むため、投資判断の第一歩として、事故物件が法的にどう扱われるか基礎知識を正確に理解しておく必要があります。
事故物件とは、一般的に、その物件の室内や敷地内で過去に人の死傷につながる事件や事故が発生した履歴を持つ物件を指します。
不動産取引において、買主や借主が「もし知っていたら契約しなかったかもしれない」と感じるような心理的な抵抗や嫌悪感を生じさせる要因を「心理的瑕疵(かし)」と呼びます。事故物件は、この心理的瑕疵がある物件の代表例です。
宅地建物取引業法(宅建業法)では、不動産会社(宅建業者)に対し、買主や借主の契約判断に重要な影響を及ぼす事実について、故意に告げないことを禁止しています(告知義務)。
2021年に国土交通省が「宅地建物取引業者による人の死の告知に関するガイドライン」を策定しました。
ガイドラインのポイントとして、老衰や病死などの「自然死」や、自宅の階段からの転落・入浴中の溺死・食事中の誤嚥(ごえん)など「日常生活の中で生じた不慮の事故死」については、原則として告げる必要がないとされました。 また、孤独死であっても、発見が早く、特殊清掃を行わずに通常のクリーニングだけで済む場合(死後発見が著しく遅れていない場合)は、原則として告知義務の対象外となります。
一方で、投資家として注意すべきなのは、告知義務があるのは「事実そのもの」に対してであり、売主に過失があるかどうかは問われないという点です。 たとえ売主に「隠そうとする悪意」がなかったとしても、買主の購入判断に重要な影響を与える事実を伝えずに売却した場合、後から「契約不適合責任」を問われ、損害賠償請求や契約解除のリスクを負う可能性があります。
このガイドラインにより、不動産取引において告知すべき「人の死」に関する基準が明確化されています。
ただし、このガイドラインはあくまで宅建業者が仲介する場合の指針です。所有者から直接購入する場合(個人間売買)は適用されず、告知が十分に行われないリスクもあるため、買主自身での確認が一層重要になります。
【参考:宅地建物取引業者による人の死の告知に関するガイドライン(概要)】
心理的瑕疵として扱われる「事故物件」には、いくつかの典型的なパターンが存在します。投資家としては、どの程度の事象が告知義務の対象となり、市場価格に影響を与えやすいのかを知っておくことが重要です。
| 発生パターン | 概要と告知義務の傾向 |
| 自殺・他殺(事件死) | 最も典型的なケース。心理的抵抗が非常に大きく、強力な心理的瑕疵とみなされます。
ガイドラインでも、発生時期にかかわらず原則として告知対象です。 (※賃貸借取引では事案発生から概ね3年間) |
| 孤独死(変死・不自然な死) | 室内で長期間発見されなかったケースです。
単なる自然死(老衰や病死)は告知対象外ですが、 発見が遅れて特殊清掃が必要になった場合は心理的瑕疵とみなされ、告知対象となります。 |
| 火災による死亡 | 物件内で火災が発生し、焼死者が出た場合も事故物件として扱われます。
10物理的な損傷と心理的瑕疵が重なるケースです。 |
| その他の事故死 | 室内での転落事故や不慮の事故による死亡なども、
状況によって告知対象となる場合があります。 |
| 近隣トラブル・周辺環境の問題 | 厳密には「人の死」とは異なりますが、
近隣に反社会的勢力の事務所がある、ゴミ屋敷がある、深刻な騒音トラブルが存在するといった 「環境的瑕疵」も、心理的抵抗を生む要因として告知対象に含まれることがあります。 |
これらの事象は、投資物件として賃貸に出す際の入居者募集や、将来売却する際の価格に直接影響します。
事故物件が市場価格よりも大幅に安くなる最大の理由は、「心理的抵抗」の存在です。この心理的なハードルが、需要と供給のバランスを大きく崩します。
・需要の著しい減少:
購入希望者や入居希望者の絶対数が激減します。需要が少なければ、価格を下げなければ買い手が見つかりません。
・売れにくさ(流動性の低下):
買い手が見つかりにくいため、売却までに非常に長い時間がかかるか、大幅な値下げが必要になります。不動産投資において流動性(換金しやすさ)は重要な要素であり、流動性が低い物件は、そのリスクを織り込んで価格が低く設定されます。
・金融機関の融資制限:
事故物件は担保評価が低くなる傾向があります。金融機関は売れにくい事故物件を回収リスクが高いと判断するため、融資が受けられない、または減額されるケースが多くなります。これも需要を狭め、価格を下げる要因です。
事故物件には明確なリスクが存在しますが、副業大家や個人投資家にとって、そのリスクを上回るだけの投資的な魅力があることも事実です。危険性を理解した上でメリットを最大限に活かせれば、事故物件は有力な投資対象となります。
最大のメリットは、「購入価格の安さ」です。
通常の空き家や中古戸建てと比較して、大幅に安い価格(事案によりますが相場の2〜5割引き)で物件を取得できるため、初期投資を劇的に抑えることが可能です。資金が限られている個人投資家にとって、少ない自己資金で不動産オーナーになれるチャンスが広がります。
初期投資が低いことは、必然的に「高い利回り」を期待できることを意味します。例えば、相場800万円の物件がを事故物件であることからとして500万円で購入できた場合、同じ家賃(例:月6万円)で貸し出せたとすれば、表面利回りは大きく向上します(相場物件:9.0%に対し、事故物件:14.4%)。
家賃も相場より下げる必要が出てくる場合もありますが、それでも購入価格の安さが利回り全体を押し上げる効果は大きいです。
事故物件が持つ「心理的瑕疵」は、目に見えない記憶や印象が原因です。しかし、物理的な空間はリノベーションによって一新できます。安く購入できた分、通常ならコストを抑えがちなリフォームやリノベーションに資金を回す戦略が取れます。
・内装の全面的な変更:
事故が起きた当時の面影を一切なくすため、壁紙、床材、天井をすべて張り替えます。特に暗い印象を与える和室を明るい洋室に変更する、水回り(キッチン、浴室、トイレ)を最新の設備に入れ替えるといった対策は、心理的抵抗を軽減するのに非常に効果的です。
・間取りの変更:
事故が発生した部屋そのものを無くしてしまう、という抜本的な対策も可能です。例えば、該当の部屋を解体してリビングを広げる、または収納スペース(ウォークインクローゼットなど)に変更することで、居住空間としての抵抗感を払拭できます。
フルリノベーションを施し、新築同様の美しい内装に生まれ変わらせることで、「お得で綺麗な物件」として、新たな入居者層にアピールできます。
「事故物件には誰も住みたがらない」というのは、思い込みです。確かに多くの人は避けますが、特定のニーズを持つ層にとっては、事故物件の「安さ」が魅力となります。
・価格を最重要視する層:
「とにかく家賃を抑えたい」「住む場所は寝るためだけ」と考える学生、単身者、または生活保護受給者などにとって、相場より安い家賃は大きなメリットです。過去の経緯よりも、現在の経済的な利益を優先する層は一定数存在します。
・短期入居・セカンドハウス:
一時的な出張や単身赴任、あるいは趣味の部屋や倉庫代わりとして借りたい場合、居住期間が短いため心理的な抵抗が薄れやすい傾向があります。
・事業利用(事務所・倉庫):
住居としてではなく、事務所や作業スペース、資材置き場として利用する場合、従業員が寝泊まりするわけではないため、心理的瑕疵はほとんど問題視されません。相場より安く事業拠点を確保できるため、中小企業や個人事業主からのニーズが見込めます。
・外国人入居者:
文化的な背景から、心理的瑕疵に対する考え方が異なる外国人も多くいます。事故物件であることよりも、立地や広さ、家賃を合理的に判断する傾向が強い層もターゲットとなります。
このように、ターゲットを明確に絞り込むことで、事故物件であっても安定した賃貸経営が期待できます。
高い利回りが期待できる一方、事故物件投資には重大な危険も潜んでいます。メリットである「安さ」は、これらのリスクの裏返しであることを忘れてはいけません。
事故物件投資における最大の誤算は、「これだけ家賃を下げれば誰か住むだろう」という期待が裏切られることです。つまり、「想定以上に長期間、入居がつかない(空室)リスク」です。
価格の安さやリノベーションの綺麗さよりも、「過去に人が亡くなった」という心理的な抵抗感は、想像以上に強力です。
・ターゲット層の限定:
多くの入居希望者は、物件検索サイトの条件で「心理的瑕疵あり」のチェックを外します。結果として、オーナーが設定した「安い家賃」が、入居希望者の目に触れる機会すら失われます。
・内見数の減少:
たとえ情報が届いても、「怖い」「縁起が悪い」といった理由で内見(現地訪問)に至るケースは激減します。
この結果、相場より家賃を大幅に下げても入居者が決まらず、数ヶ月、場合によっては1年近く空室が続く事態も発生します。
副業大家にとって、空室期間は家賃収入がゼロになる一方、固定資産税や最低限の管理費は発生し続けます。「収入ゼロ、支出あり」の状態が続くとキャッシュフローは急速に悪化し、投資計画そのものが破綻する危険性があります。
投資家にとっての出口戦略、すなわち「売却」において、事故物件は大きな足かせとなります。
自分が安く購入できたのと同様に、次に売却する際も、買主は「事故物件であること」を理由に大幅な値引きを要求してきます。購入時よりもさらに価格が下がる、あるいは同等の価格でしか売れず、売却益(キャピタルゲイン)がほとんど見込めないケースも珍しくありません。
また、一度事故物件のレッテルが貼られると、その事実は(告知義務の期間に関わらず)半永久的に付いて回ることが多いです。自分が購入した後にリノベーションを施し、長期間賃貸に出した後であっても、次の買主に対しては心理的瑕疵として告知が必要になる可能性が高いです。
流動性が極めて低いため、「売りたい時に売れない」リスクは常に覚悟しなければなりません。
物件そのものの問題だけでなく、周辺環境がリスク要因となることもあります。特に事件性が高い(他殺など)事故物件の場合、近隣住民がその記憶を強く持っている場合があります。
・ネガティブな噂:
新しいオーナー(自分)や新しい入居者に対して、「あの家のオーナー」「あそこに住んでいる人」といったネガティブな噂や偏見が向けられる可能性があります。
・入居者募集への妨害:
悪意がなくとも、近隣住民が不動産会社の案内担当者や内見に来た客に対し、「ここはやめたほうがいい」「昔、事件があって…」といった話をしてしまい、契約が破談になるケースもあります。
・地域コミュニティへの不参加:
近隣住民との関係が悪化すると、地域の清掃活動や町内会への参加が難しくなり、物件管理に支障をきたす恐れもあります。
空き家投資、特に戸建て賃貸は地域との関わりが重要になるため、風評被害のリスクは軽視できません。
これは投資家自身、オーナー自身の問題です。「自分は気にしない」と思って購入したものの、いざ所有してみると心理的な負担が重くのしかかるケースです。
・自己利用の断念:
当初は賃貸に出す予定でも、空室期間が続いた際に「一時的に自分が住もう」「事務所として使おう」と考えるかもしれません。しかし、事故物件であることを意識してしまい、結局その物件に足を踏み入れられなくなることがあります。
・管理・運営意欲の低下:
物件への愛着が持てず、清掃や管理、入居者募集といった大家業へのモチベーションが低下してしまう危険性があります。
・入居者への罪悪感:
入居者が見つかったとしても、「こんな物件に住まわせて申し訳ない」といった罪悪感を感じ、家賃交渉に弱気になったり、本来不要な設備投資をしてしまったりと、健全な賃貸経営が難しくなる可能性もあります。
安く買うことだけを優先し、自分自身の心理的耐性を過信しないことが重要です。
事故物件投資の成否は、購入前にどれだけ徹底的にリスクを洗い出せるかにかかっています。「安いから」で飛びつかず、以下のチェックリストを必ず実行してください。
リスクを判断する上で最も基本的なステップは、「過去に何が起きたのか」という事実を正確に把握することです。
「事故物件」と一口に言っても、その内容はさまざまであり、心理的瑕疵の度合い(買主・借主が感じる抵抗感の強さ)は事案によって全く異なります。
購入検討時には、不動産会社(宅建業者)に対し、以下の情報を可能な限り詳細に確認してください。
・発生時期(いつ):
いつ頃発生した出来事なのか。発生から日が浅いほど、心理的抵抗は強いと判断されます。
・発生場所(どこで):
物件のどの部屋で発生したのか。リビングなのか、浴室なのかによっても、リフォームの計画が変わります。
・発生内容(なにが):
死因(自殺、他殺、孤独死、事故死など)は何か。特に事件性(他殺)の有無は、周辺の風評リスクに直結します。
・発見状況:
孤独死の場合、発見までにどのくらいの期間がかかったのか。発見が遅れている場合、特殊清掃が必要となり、その費用や臭いのリスクも考慮しなければなりません。
これらの情報は、宅建業者が売主から聞き取り、「重要事項説明書」や「告知書」といった書面で買主に説明されます。
もし、不動産会社の説明が「詳細は不明だが心理的瑕疵あり」などといった曖昧なものであったり、情報の開示を渋ったりする場合は、購入を見送るのが賢明です。正確な事実が把握できなければ、リスクの大きさを測ることすらできないためです。
前の見出しで挙げた「過去の出来事」は、主に不動産会社から提示される「告知書」や「重要事項説明書」によって確認します。しかし、この「告知義務」のルールと限界を正しく理解しておくことが重要です。
国土交通省が定めたガイドラインには、告知すべき「期間」や「範囲」の目安が示されています。例えば、賃貸では「事案発生から概ね3年間」が目安とされていますが、売買(購入)の場合は明確な期間制限がありません。
つまり、10年前の出来事であっても告知対象となる可能性がある一方、どこまで説明されるのか(=どこまで遡って調査・告知されるか)は、売主の認識や不動産会社の姿勢、さらには地域の慣習によっても差があるのが実情です。
また、ガイドラインの「対象外」となる事案にも注意が必要です。日常生活における自然死(老衰、病死)や、物件の共用部(※戸建て空き家では該当しにくい)、隣接地での死亡などは、原則として告知義務の対象外とされています。
投資家として注意すべきは、「告知義務がない=リスクがない」ではないという点です。法的に告知義務がなくても、近隣住民がその事実を知っていれば風評被害のリスクは残ります。告知書の内容をただ受け取るだけでなく、ガイドラインの限界を理解した上で、自ら情報を取りに行く姿勢が求められます。
不動産会社からの情報(公的な情報)だけでなく、現地での生の情報(私的な情報)を収集することが、事故物件の見極めには不可欠です。
・現地への複数回訪問:
昼間だけでなく、夜間や雨の日にも現地を訪れ、雰囲気を確認します。街灯の少なさ、人通りのなさなどが、ネガティブな印象を増幅させることがあります。
・近隣住民への聞き込み:
最も有効な方法の一つです。近隣の商店や、物件の周囲を清掃している住民などに、当たり障りのない会話(例:「この辺の住み心地はどうですか?」「空き家を探しているのですが、この辺りで何か変わったことはありませんでしたか?」)から、物件の評判や過去の出来事について探りを入れます。風評被害のリスクを直接確認できる可能性があります。
・インターネットでの調査:
「Googleマップの口コミ」で近隣の店舗や公園の評判を調べる、「大島てる」のような事故物件公示サイトで情報が掲載されていないかを確認するなど、デジタルな情報収集も並行して行います。
事故が発生した後、物件に対してどのような「処置」が施されたかは、物件の価値と将来のリスクを左右する重要なポイントです。
・特殊清掃の履歴:
特に孤独死などで発見が遅れた場合、適切な特殊清掃(遺体の痕跡や臭いを専門的に除去する作業)が行われたかどうかは決定的です。特殊清掃の実施証明書や作業報告書の提示を求めてください。不十分な清掃は、後から臭いや害虫が発生する原因となり、賃貸経営に致命的なダメージを与えます。
・リフォームの範囲と時期:
事故後にどのようなリフォームが行われたかを確認します。単なる表面的な壁紙の張り替えだけなのか、床下や壁の内部まで解体して原状回復したのかによって、心理的抵抗の度合いは変わります。
・未処理の場合のリスク:
もし事故発生時のまま、あるいは簡易清掃のみで売りに出されている場合、購入後に高額な特殊清掃費用やリフォーム費用が発生します。物件価格が安くても、追加コストを考慮すると割高になる危険性があります。修繕履歴の確認は、購入後の実質的なコストを見積もるために必須です。
事故物件投資は、感情論(「怖い」「かわいそう」)を排し、あくまでビジネスとして「数字」で冷静に判断することが求められます。リスクを価格に転嫁し、それでもなお利益が出るのかをシビアに試算する必要があります。
想定される家賃の下落や空室率の悪化(稼働率の低下)を具体的な数値に落とし込み、ご自身のリスク許容度を測ることが重要です。
リスクを数値化する第一歩は、家賃下落の許容ラインを見極めることです。
例えば、「相場の家賃が7万円のエリアで、事故物件のため5万円でしか貸せない」という試算を立てます。年間収益で見ると、相場物件は84万円、事故物件は60万円です。
この年間24万円の収益差(機会損失)と、購入価格の安さ(例えば相場より300万円安いなど)を天秤にかけ、何年で投資回収できるかを計算します。この「家賃の下落」を織り込んでもなお、市場平均を上回る利回りを確保できるかが、投資判断の第一基準です。
楽観的なシミュレーション(すぐに満室になる、家賃は少し下げるだけで済む)だけでは不十分です。副業大家が失敗しないためには、最悪の事態を想定したストレスチェックが不可欠です。
・長期の空室リスク:
「購入後、最初の入居者が見つかるまでに6ヶ月かかる」「入居者が退去した後、次の入居者が見つかるまでに平均3ヶ月かかる」など、空室期間を長めに設定して収益を試算します。
・追加コストの発生:
購入後に発覚した臭いの除去費用、入居者募集のための特別な広告宣伝費(広告料を多めに払うなど)、想定外の修繕費などを、あらかじめコストとして組み込みます。
・再販売価格の大幅下落:
出口戦略として売却を考える場合、「購入価格からさらに20%下落した価格」でしか売れない、といった最悪のシナリオでシミュレーションします。
これらのネガティブな要素をすべて盛り込んでも、なおキャッシュフローがマイナスにならず、トータルで利益が残る(あるいは許容できる損失範囲に収まる)かどうかを確認します。
事故物件投資で特に注意すべきなのが、「表面利回り」の罠です。表面利回り(年間家賃収入 ÷ 物件購入価格)は、購入価格が安いため非常に高く見えがちです。
しかし、事故物件は購入後にかかる費用が通常より多くなる傾向があります。
・リフォーム、特殊清掃費
・固定資産税、火災保険料(通常物件と同様)
・管理会社への管理委託費(事故物件専門の管理会社は割高な場合も)
・入居者募集の広告宣伝費
・修繕積立金(戸建ての場合は自己積立)
これらの運営経費(ランニングコスト)をすべて差し引いた「実質利回り」((年間家賃収入 – 年間諸経費) ÷ (物件購入価格 + 購入時諸経費))で判断しなければ、本当の収益性は見えてきません。
表面利回りが20%と高く見えても、実質利回りを計算したら5%しかなかった、という事態も十分にあり得ます。手間やリスクに見合うだけの「実質利回り」が確保できるかどうかが、最終的な判断基準となります。
事故物件を無事に購入できたとしても、そこがゴールではありません。安定した賃貸経営を行い、リスクを最小限に抑えるためには、購入後の「活用法」と「運営の工夫」が重要になります。
事故物件の最大のリスクである「心理的瑕疵」に対抗する非常に最も有効な手段が、リフォームによる印象の再生です。
単なる修繕やクリーニングに留まらず、購入価格が安かった分をリフォーム費用に充当し、物件のイメージを一新させます。
・間取りの変更:
もし可能であれば、事故が起きた部屋の間取りを変更する(例:和室を洋室にする、壁を取り払ってリビングと一体化する)ことは、心理的な抵抗感を払拭する上で非常に効果的です。
・内装の全面刷新:
壁紙、床材、天井をすべて明るい色調のものに張り替えます。特に照明器具を増やしたり、デザイン性の高いものに変えたりして、空間全体を明るく演出するだけでも、過去の暗い印象を薄れさせることができます。
・水回りの更新:
キッチン、浴室、トイレなどのといった水回りを最新の設備に入れ替えることも、新しさを感じさせ、入居者の満足度と心理的安全性を高めるのに役立ちます。
物理的に空間を「別物」に作り変えることで、過去の出来事の記憶を上書きし、新たな入居者に「お得で綺麗な物件」として受け入れられやすくする工夫が重要です。
心理的瑕疵は、隠そうとすればするほどトラブルの原因となります。むしろ、逆手に取って積極的に情報を開示する戦略が有効な場合があります。
・誠実な告知:
入居希望者に対し、不動産会社からの説明(告知義務)任せにせず、オーナー自身(または管理会社)からも「この物件にはこういう経緯がありますが、専門的な清掃とリフォームを徹底的に行い、安全性や衛生面は全く問題ありません」と誠実に説明します。
・家賃の安さの理由を明確化:
「訳ありだからこそ、この綺麗な内装でこの家賃が実現できています」と、デメリットとメリットを明確に結びつけて提示します。不当に安くしているのではなく、明確な理由があって安いことを理解してもらうことで、入居者の納得感と信頼感を得ることができます。
隠し事をしない誠実な姿勢は、入居者との長期的な信頼関係につながり、結果として安定した入居に結びつく可能性があります。
事故物件の扱いは、通常の不動産会社ではノウハウがなく、敬遠されることも多いです。リスクを低減し、効率的に運営するためには、専門家の力を借りるのが賢明です。
・事故物件専門の仲介会社:
事故物件を専門に扱う賃貸仲介会社は、「事故物件でも構わない」という顧客リスト(ニーズ)を独自に持っている場合があります。通常のポータルサイトで募集するよりも、早く入居者を見つけられる可能性が高まります。
・専門の管理会社:
事故物件の管理やクレーム対応に慣れた管理会社に委託することで、オーナー自身の心理的負担を大幅に軽減できます。
・再生(リノベーション)業者:
特殊清掃から心理的瑕疵を払拭するためのデザインリノベーションまで、一貫して手がける専門業者も存在します。どこまで修繕すればリスクを最小化できるか、投資対効果を含めて相談できるパートナーを見つけることが成功の鍵となります。
これらの専門サービスを活用するにはコストがかかりますが、長期の空室リスクやトラブル対応の手間を考えれば、必要な投資と割り切る判断も重要です。
事故物件の購入は、副業として空き家投資を行う個人投資家にとって、初期投資を抑えて高利回りを狙える魅力的な戦略です。しかし、その安さには「売却の困難さ」「風評被害」「心理的負担」といった明確な危険が伴います。
成功の鍵は、「安い」という一点だけで判断しないことです。
購入前には、告知義務の範囲や修繕履歴を徹底的に確認する「リスク確認チェックリスト」の実行が不可欠です。さらに、投資として成立させるためには、家賃下落や長期空室といった最悪のシナリオを想定し、「実質利回り」でシビアに収益性を判断する「数字」の視点が求められます。
同時に、自分がその物件を所有し続けることに「心理的負担」を感じないか、という「感情」の側面も無視してはいけません。
事故物件は、リスクを正しく見極め、適切な対策(リノベーションや専門業者の活用)を講じることができれば、有力な投資対象となります。メリットと危険性の両方を深く理解し、冷静な判断を心がけましょう。
空家ベースは、日本全国の空き家・古民家を取り扱うポータルサイトです。未公開物件の配信や、現状のままで掲載可能な柔軟な対応が魅力です。買い手との出会いを広げたい方は、ぜひ公式LINEに登録して、気軽に物件掲載から始めてみてください。















空家ベース編集部です。空家と書いて「ソライエ」と読みます。Twitter・Instagram・公式LINEなどでも物件情報を随時配信しています。空き家を買って再生したい方、他では売れないと言われてしまった空き家をご所有の方はぜひご相談ください!
戸建てやマンションを購入して家賃収入を得る不動産投資にとって、固定資産税や都市計画税といった税金は避けることができないランニングコストです。
新型コロナウイルスが蔓延していた時期には様々な減免措置が公開されていましたが、制度が終了した今でも申告することで固定資産税を減額できる方法はあります。
こうした軽減制度を利用することはキャッシュフローを改善し賃貸経営の安定化に繋がることから、投資物件のオーナーは必ず知っておくべきポイントといえます。
この記事では固定資産税の軽減措置に使える制度について、解説します。
空家ベースは、空き家を売りたい人と買いたい人をつなぐプラットフォームです。空き家投資用物件を探すときはもちろん、売却時にもご活用いただけます。固定資産税の負担があるから手放したい、次の物件購入の資金にするために売却したい、など空き家の売却を考えている方はぜひお問い合わせください。

固定資産税は1月1日時点で「固定資産」を所有している人に対して課税される税金となっており、該当する固定資産は次のように定義されています。
これらの資産に対して5月頃に自治体の固定資産税課から納付書が発送されますので、記載されている期限までに支払うのが義務です。
固定資産税額は固定資産税評価額に税率1.4%をかけ合わせて税額を計算することになり、3年に1度評価額は変更されます。
次回の評価額変更は令和9年となりますので、対象となる所有者は課税額をチェックしておくことをおすすめします。
なお、固定資産税の起算日は1月1日もしくは4月1日のどちらかになり、地方によって異なります。
不動産を所有している限り固定資産税は支払い続けることになるため、税額が高すぎると生活を圧迫しかねません。
不動産投資においても家賃を高く設定する原因になってしまい、不動産の流通性が低下してしまう可能性もあります。
このような事態を避けるために固定資産税の減額措置や課税免除といった制度が用意されており、要件を満たすことで固定資産税の負担を減らすことができます。
このことからも不動産投資において固定資産税の減免制度は必ず押さえておくべきポイントといえ、必要書類や適用要件を早い段階で確認しておくことが大切です。
固定資産税は自治体にとって大きな税収となっていますが、特別な条件を満たすケースでは免除されることもあります。
非課税にするためには証明書や申告書、必要書類を提出し自治体の許可を得る必要がありますので、自動的に免除となるわけではありません。
そのためどのような条件であれば免除となるのかを知っておくことが重要です。
この章で詳しく解説しますので、参考にしてください。
台風や地震、津波などによって被害を受けた不動産は居住が難しくなるケースも多く、家賃収入が途絶えてしまうこともあります。
このような災害による損害は回復するまでに時間を要することから災害発生日以降の納期未到来分の固定資産税が減額され、損害の状況によっては免税となります。
被災状況は自治体から罹災証明を発行してもらうことで確認できますので、なるべく早い段階で手続きすることをおすすめします。
生活保護法では「困窮するすべての国民に対し、その困窮の程度に応じ必要な保護を行い、最低限の生活を保障する」と定義されており、困窮の度合いによって固定資産税が減額されます。
自治体によって規定されている減額の割合は異なるうえに申請の許可がおりた以降の固定資産税が対象となりますので、注意が必要です。
固定資産の価値が低く評価額が一定額未満の場合、固定資産税は免税となります。
免税となる評価額は次のように規定されており、条件を満たせば自動的に固定資産税は免除されます。
固定資産税は被災や生活保護、一定未満の評価額を理由に免除されるケースがありますが、このような条件以外にも特例によって減免措置を受けられます。
この章では固定資産税を節税できる特例を紹介します。
住宅用地や特定市街化区域農地は特例によって評価額を減額させることができ、特例率と呼ばれる割合をかけあわせて計算します。
特例率は次のように決まっています。
| 小規模住宅用地 (200平方メートル以下) |
小規模住宅用地 (200平方メートルを超える) |
特定市街化区域農地 |
| 6分の1 | 3分の1 | 3分の1 |
また対象となる住宅用地は居住部分の面積によって定められており、専用住宅と併用住宅でも異なります。
こうした対象となる条件は自治体によって個別に規定されていますので、注意が必要です。
新築の戸建てとマンションを購入した場合は一定期間固定資産税が2分の1に減額され、戸建ては3年間、マンションは5年間優遇措置を受けることができます。
適用期限は令和8年3月31日となっており、現行法令では期限超過後は元の課税額に戻る予定です。
また、認定長期優良住宅の場合は戸建てで5年間、マンションで7年間に延長されることから、より節税効果が高くなるといえます。
ただし建築されるエリアが災害レッドゾーンに該当している等、適用外となる条件もありますので、購入しようとしているエリアのハザードマップや条例を確認しておくことをおすすめします。
参考:新築住宅に係る税額の減額措置 – 国土交通省
家屋が存する土地の場合、家屋を解体してしまうと固定資産税が増額されてしまいます。
これは前述した住宅用地の特例が受けられなくなるからであり、空き家であっても更地にせずに放置しておく方が税金対策に向いているケースもあります。
管理されていない空き家は倒壊する危険性が高く、害虫や犯罪の温床になりやすいことから自治体は所有者に対して管理もしくは解体を勧告することもありますが、解体することで固定資産税が増額されることを懸念する所有者も少なくありません。
このような問題を解決するために固定資産税を増額せずに据え置きし、所有者が解体しやすい特例を設けている自治体もあり、双方にメリットがある制度といえます。
省エネリフォームや長期優良住宅化リフォームを行った場合、令和8年3月31日までの工事を対象として翌年度分から固定資産税が3分の1に減額されます。
次にあげる工事が対象となっており、組み合わせによって工事費用の最低額が異なります。
そのため工事費用と工事内容の事前チェックは必須といえます。
これ以外にも床面積が登記簿表示上で50㎡以上280㎡以下であること等、個別の要件があります。
参考:省エネ改修に係る固定資産税の減額措置
一定の個人が築10年以上居住した家屋をバリアフリー工事した場合、翌年度分の固定資産税から3分の1が減額されます。
適用を受けるためには主に次のような要件を満たす必要があり、工事内容と合わせて事前に相談しておくことがポイントです。
| 適用要件 | 内容 |
| 個人 |
|
| 工事内容 |
|
地震大国である日本では耐震性の高い住宅の普及が重要課題となっており、築年数が古い不動産であっても耐震改修工事を行うことで安心して住み続けられる家屋となります。
こうした不動産は入居者が長く住んでくれるというメリットだけでなく固定資産税を減額させられるという効果もあり、キャッシュフローの改善という点からもおすすめです。
耐震改修に係る固定資産税の減額措置を受けるためには次の要件を満たす必要があります。
なお、上記以外にも自治体によって個別の要件を設定しているケースもあり、注意が必要です。
参考:耐震改修に係る固定資産税の減額措置
固定資産税を節税することで収益性の高い不動産投資となり、将来売却する際にも高値で売ることができます。
そのため、不動産投資を成功させるためには固定資産税をできる限り節税することが必須だといえます。
この章では固定資産税を節税する代表的な方法について、解説します。
敷地の形状によっては有効活用できていないスペースが発生することもありますが、固定資産税は一筆で課税計算されるため有効活用できている部分と同様の課税額になってしまいます。
そこで有効活用できていない土地を分筆によって切り分けることで適正な課税額にすることができ、大きな土地を所有している場合に有効です。
また、切り分けた部分を隣地に売却することで固定資産税額を削減させることも可能です。
そのため土地の全てを有効活用できていない場合は隣地の所有者に購入の相談をもちかけ、分筆登記するのがおすすめです。
ただし分筆するためには確定測量と分筆登記費用がかかるため、固定資産税の減額に見合った支出になるのか検証する必要があります。
どのような土地であっても固定資産税が発生するわけではなく、たとえば公園や道路、調整池などに使われている土地は非課税になるケースもあります。
こうした土地は公益性が高く効率の良い街づくりを形成する観点からも所有者の負担を減らし、維持管理しやすい環境を整えることが優先されます。
これにより固定資産税額は大きく減税され、場合によって非課税になります。
小規模宅地の特例は200㎡以下の土地に対する優遇措置となっており、適用されれば課税額が6分の1になります。
また200㎡を超える部分については一般住宅用地となり、課税額は3分の1になります。
賃貸についても200㎡×住戸数の面積が対象になることから不動産投資という点からも利用しやすく、ランニングコストを下げる方法としておすすめです。
不動産投資において収入と支出のバランスは大切ですが、主な収入源である家賃収入は相場よりも極端に高くすることは難しいことから、支出をできるだけ抑えることが重要だといえます。
特に固定資産税は投資ローンのように返済終了時期はなく、不動産を所有している間支払い続けることになります。
つまり固定資産税を少しでも減らすことで大きなコストダウンになり、健全なキャッシュフローとなります。
そのため不動産投資を始める際には、まず購入する不動産で利用できる固定資産税の減税措置を調べ、事前に準備をしたうえで投資をスタートさせることがポイントだといえます。
なお、固定資産税に係る減税措置の多くは税制大綱によって決められており、次回の大綱で措置が中止もしくは撤廃される可能性もあります。
このことからもなるべく早く制度を活用し、コストダウンに繋げることをおすすめします。
空家ベースは、空き家を売りたい人と買いたい人をつなぐプラットフォームです。空き家投資用物件を探すときはもちろん、売却時にもご活用いただけます。固定資産税の負担があるから手放したい、次の物件購入の資金にするために売却したい、など空き家の売却を考えている方はぜひお問い合わせください。
空家ベース編集部です。空家と書いて「ソライエ」と読みます。Twitter・Instagram・公式LINEなどでも物件情報を随時配信しています。空き家を買って再生したい方、他では売れないと言われてしまった空き家をご所有の方はぜひご相談ください!