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位置指定道路のトラブル5選
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位置指定道路のトラブル事例5選|持分なしは危険?リスクと知っておきたい注意点

空家ベース編集部

位置指定道路に接する物件は、相場よりも割安で市場に出回ることが多く、表面利回りの高さから不動産投資家にとって魅力的な「掘り出し物」として映ることがあります。

しかし、安易な購入には大きなリスクが伴います。

位置指定道路特有のリスクを正しく理解しないまま手を出してしまうと、再建築ができないインフラの引き込み工事が進まない近隣住民との深刻な訴訟トラブルに発展するなど、想定外の事態を招くことになりかねません。

特に注意が必要なのが、位置指定道路の「持分を持たないまま購入してしまうケースです。現地を歩けばアスファルトで舗装された普通の道路に見えますが、法的には公道ではなく、原則として「個人の私有地」として扱われます。

建築基準法上、再建築や通行は可能とされていますが、位置指定道路の持分がない場合、掘削や管理調整が難航しやすく、建て替えや売却の際に制約が生じてしまいます。

本記事では、位置指定道路に潜む具体的なトラブル事例を実務的な視点で整理し、「持分あり」「持分なし」によってリスクの所在がどう変わるのかをわかりやすく解説します。

この記事で分かること

  • 位置指定道路の基本的な仕組みと、再建築不可となる法的根拠
  • 通行妨害や掘削承諾拒否など、実際に起きやすいトラブル事例5選
  • 「持分あり」「持分なし」で天と地ほど変わる権利リスクの違い
  • 購入前に必ず現地と登記簿で確認すべき具体的なチェック項目
  • リスクを許容して投資物件として成立させるための判断基準

購入前に確認すべき必須のチェックポイントをしっかり押さえることで、一見リスクの高い位置指定道路物件を、安全な高利回り資産として組み入れることも十分に可能です。

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【基礎知識】位置指定道路とは?再建築は可能?

位置指定道路とは、建築基準法第42条第1項第5号に基づき、特定行政庁(都道府県知事や市長など)から「道路」として正式に指定を受けた私道のことです。
広い土地を分割し、分譲地として開発する際、公道に接していない区画でも建物を建てられるようにするため、土地所有者が道路を築造し、行政の認可を受けて道路として整備したものになります。

不動産投資の現場において、位置指定道路に接する物件が「再建築できるかどうか」は、出口戦略を左右する最大の関心事です。

結論から申し上げると、位置指定道路であっても、現行の建築基準法上の道路要件を満たし、かつ接道義務をクリアしていれば再建築は可能です。

ただし重要なのは、「物理的に家が建てられるか」だけでなく、「権利者の承諾なく工事ができるか」という法的ハードルが存在する点です。

【参考:建築基準法|e-Gov法令検索

私道でも「建築基準法上の道路」なら再建築は可能

位置指定道路は、所有形態が個人や法人の「私道」であっても、建築基準法上は建築が認められる「道路」として扱われます。
そのため、対象の敷地が位置指定道路に間口2メートル以上接道していれば、原則として建物の建て替えや新築(再建築)が認められます。

ここで必ず確認すべき点は、「行政庁から道路位置指定の番号(指定番号)が付与されているか」ということです。
現地でアスファルト舗装がされていても、行政の指定を受けていない単なる「通路(法定外通路や43条但し書き道路)」の場合、原則として再建築は認められません。

また、過去に位置指定を受けていても、現況の幅員が4メートル(または6メートル)を下回っている場合は、再建築時に敷地を後退させる「セットバック(私道負担)」が発生し、有効敷地面積が減少します。

投資判断を行う際は、不動産屋の販売図面(マイソク)だけで判断するのは禁物です。役所の建築指導課で「道路位置指定図」を取得し、指定の有無と幅員を自分の目で確認することが鉄則といえます。

公道との決定的な違いは「権利関係」と「維持管理責任」

位置指定道路と公道(市町村道など)の間には、所有者の立場や管理主体において大きな違いがあります。

公道の場合、ひび割れや陥没などの補修、水道管の埋設工事といったインフラ整備は、道路管理者である自治体が対応し、費用も税金によってまかなわれます。
一方、位置指定道路はあくまでも私有地として扱われるのが原則です。外見上は誰でも通行できる道路に見えても、その土地の所有権は、分譲時の開発業者、周辺住民の共有、あるいはまったく関係のない第三者が保有しているケースもあります。

この「私有地性」が、以下のようなリスクを生み出す原因となっています。

位置指定道路が抱える主なリスク

  • 維持管理:
    道路が陥没したり側溝が壊れたりした際には、原則として所有者や共有者が自費で修繕しなければなりません。
  • インフラ工事:
    建物の新築やリフォームにあたり、水道管やガス管などのライフライン設備を私道の地下に設置・修繕する必要がある場合、令和5年4月1日施行の民法改正(民法213条の2等)により、「必要かつ相当な範囲であれば、私道所有者の承諾がなくても設置が認められること」が明文化されています。とはいえ実際には、工事内容や施工方法をめぐって所有者との調整が必要になるケースも多く、事前協議や書面での合意を求められることも少なくありません。
  • 通行権:
    所有者が変更されたことをきっかけに、「私道だから通るな」と通行料を請求されたり、通行を妨げられたりするトラブルに発展することもあります。
  • 不完全位置指定道路:
    現況の幅員や延長が当初の指定計画通りに確保されていない道路のことです。建替え等の建築確認申請の前に、隣接または対向地の権利者と協議し、自費で道路位置を申請図の通りに復元させる必要があります。
    復元により、道路となる部分が敷地から除外されて有効宅地面積が減少し、建てられる建物の規模が小さくなったり、復元境界内にある既存の建物や門・塀、擁壁等はすべて撤去する義務が生じるリスクがあります。

位置指定道路は建築基準法上の道路です。一見「再建築可能」に見えますが、それだけで安心とは言い切れません。
特に権利関係が複雑なケースでは、所有者との関係性によって、再建築はもちろん、日常的な賃貸経営にまで支障をきたすリスクが潜んでいます。

購入や投資を検討する際は、見た目や表記だけで判断するのではなく、リスクを丁寧に精査することが何より大切です。

【参考:民法213条の2|e-Gov法令検索

位置指定道路でよくあるトラブル事例5選と解決の難易度


位置指定道路に関するトラブルは、購入直後ではなく、数年後のリフォームや建て替え、あるいは売却といった「お金が動く重要な局面」で突如として表面化することが多いです。
一見すると何の問題もないように見える道路でも、実際には所有者が複数いたり、権利関係が不明瞭だったりと、見えづらい課題が潜んでいることがあります。

ここでは、不動産投資の現場で実際に発生し、投資家の収支計画を大きく狂わせる代表的なトラブル事例を5つご紹介します。
それぞれの解決難易度(★1〜★5で評価)と、具体的な損失リスクをしっかり把握しておきましょう。

事例1:インフラ整備(水道・ガス)の掘削を拒否される

【難易度:★★★☆☆】
築古戸建てを購入後、水回りをリフォームしようとした際、水道管の口径を広げるために私道部分の掘削工事が必要になるケースがあります。
このとき、位置指定道路の所有者(持分権者)全員から「掘削承諾書」に実印をもらう必要がありますが、「工事車両が邪魔だ」「騒音が迷惑だ」といった理由で拒否されることが少なくありません。
さらに悪質なケースでは、承諾と引き換えに法外な「承諾料(ハンコ代)」を請求される事案も見受けられます。
令和5年4月1日施行の民法改正によりライフライン設置権(民法213条の2)が明確化され、以前よりも工事はしやすくなりました。
それでも「工事妨害禁止の仮処分」などの裁判手続きを取るには半年以上の期間数十万円の費用が必要です。結果としてリフォーム工事がストップし、空室期間が長期化することで、投資利回りは大きく損なわれてしまいます。

事例2:通行妨害・バリケードの設置

【難易度:★★★★★】
私の土地だから通るな」という権利主張によるトラブルです。ある日突然、道路の真ん中にカラーコーンや古タイヤ、コンクリートブロックが設置され、車はおろか人の通行さえ妨げられるケースがあります。
近隣トラブルや代替わりによる権利意識の変化が引き金になることが多いようです。
警察に通報しても「民事不介入」の原則により、私有地内の争いには積極的に介入してもらえません。実力行使で撤去しようとすれば、逆に「器物損壊罪」に問われるリスクもあります。
解決するには、裁判所に「通行権確認訴訟」や「妨害排除請求」を起こす必要があり、勝訴判決が出るまでには年単位の時間がかかります。その間、入居者は車を出せず、当然引越しや退去が相次ぐため事実上賃貸することは不可能になります。
売却しようとしても、トラブルを抱えた物件を欲しがる買い手はなかなか現れず、資産価値は限りなくゼロに近づいてしまいます。

空家ベースの大家コラムでは、ボロ戸建て投資の1軒目で「持分なし私道」の洗礼を受け、所有者から「不動産屋に電話してここの道に柵を作ろうかしら!」と怒鳴られてしまった大家さんのリアルな実体験を公開しています。

絶体絶命のピンチから、いかにして問題解決へと導いたのか? 現場の生々しいリアルと、投資家としての学びが詰まった必読の前後編です。ぜひ併せてご覧ください!

参考: 因縁の私道 #1問題の発端編 │ 空家ベース
参考: 因縁の私道 #2問題解決編 │ 空家ベース

事例3:道路の補修・管理費用の押し付け合い

【難易度:★★★☆☆】
位置指定道路は公道と異なり、自治体は原則として維持管理を行いません。アスファルトの陥没や側溝の蓋が割れた場合、その補修費用は道路の所有者たちが負担することになります。
トラブルになりやすいのは、「誰がいくら負担するか」という合意形成の場面です。「うちは車を持っていないから直さなくていい」「一番奥の家が多く払うべきだ」など、各家庭の主張がぶつかり合い、話し合いは平行線をたどりがちです。共有者のうち一人でも支払いを拒否すれば工事の発注ができず、道路の損傷がさらに広がることもあります。
穴だらけの道路は内覧に来た顧客を不安にさせ、客付けに影響します。最悪の場合、投資家自身が「早く直したいから」と全額を自腹で負担せざるを得ない状況に追い込まれることもあります。

事例4:所有者不明・連絡がつかない

【難易度:★★★★☆】
登記簿上の所有者が明治・大正生まれのまま放置されており、相続登記がなされていないケースです。承諾書をもらおうにも相手はすでに他界しており、登記が放置されているために法定相続人が増え続け、関係者が数十人単位にまで広がっている事例もあります。海外移住者行方不明者が含まれていることも珍しくありません。
全員の所在を突き止め、手紙を送り、承諾を取り付ける作業には、気が遠くなるような労力と時間がかかります。専門の行政書士司法書士に依頼することも可能ですが、それでも全員の承諾が得られる保証はありません。
所有者不明土地」の問題は、一投資家にとって再建築や売却を阻む大きな障壁となります。

事例5:再建築時に位置指定道路の復元を求められる

【難易度:★★★★☆】
位置指定道路に面した戸建てを購入後に測量を実施した際、現況の道路幅員や位置が「道路位置指定図」と異なっていることが判明するケースがあります。
例えば、道路内に塀や擁壁の一部が越境している、生垣がはみ出しているといった状況です。この場合、特定行政庁から道路を本来の状態に戻すよう求められることがあります。
解決には、越境物の撤去・移設や擁壁の造り替え、セットバックといった復元工事が必要です。費用は数十万〜数百万円工期も数ヶ月単位になるケースがあります。
隣地所有者との費用負担や方法をめぐる合意形成が難航すれば、解決までの期間はさらに長引く可能性があります。
復元工事が完了するまでは建築確認申請が通らず、建て替えに着工できません。売却においても、トラブルを抱えた物件として買い手がつかず、売却を断念せざるを得ない場合があります。
復元工事が完了しても、有効宅地面積の減少により、購入時より資産価値が下がることが考えられます。

番外編:位置指定道路が敷地に届いていない

【難易度:★★★★☆】
弊社でも、前面道路に位置指定は入っているものの、敷地と接する部分まで位置指定が届いていない物件を取り扱った経験があります。
道路の延長(長さ)が当初の指定計画通りに確保されていない場合も、幅員が不足している場合と同様に「不完全な位置指定道路」として扱われます。現況や測量図面から測定した延長が申請時の図面と相違している場合、これまでに触れた「復元」の手続きが必要になるケースがあります。

担当者が現地へ「道路位置指定図」50メートル巻き尺を持参し実測していましたが、最終的には接道なしの再建築不可物件として販売することになりました。
業者にとっても、再建築の可否は重要な確認事項です。現地での実測は、こうしたリスクを事前に把握するための基本的な手段といえます。

「持分あり」と「持分なし」でリスクはどう変わる?

位置指定道路に接した物件を評価するうえで、道路の「持分」を持っているかどうかは、リスクの大きさを左右する非常に重要な判断材料です。再建築の可否やインフラ工事の進めやすさ、金融機関の評価は、持分の有無によって大きく変わってきます。

「持分なし」は最大のリスク!購入は慎重に

位置指定道路に対して持分を一切持たない状態は、最もリスクが高い形態です。法的には「他人の土地を通行させてもらっている」立場に該当するため、通行や掘削を行うには道路所有者との折衝が欠かせません。
通行掘削承諾書が取得できていない場合、以下のような問題が生じる可能性があります。

通行掘削承諾書がない場合に生じる主なリスク

  • 水道・ガス工事ができない
  • 金融機関からの融資が通りにくい
  • 将来の売却時に買い手が見つかりにくい

特に注意が必要なのは、承諾内容が口約束や古い書面にとどまっている場合です。所有者が変わったタイミングで効力を失うリスクがあります。第三者への継承が明記された通行掘削承諾書が存在しない物件は、投資対象として慎重に判断することが求められます。

「持分あり」でも安心はできない?共有型と分筆型の違い

位置指定道路の持分を持っている場合でも、リスクが完全になくなるわけではありません。
特に注意したいのが、「共有型」と「分筆型」の違いです。

比較項目 共有型 分筆型
所有の形 道路全体を複数人で共同所有する 道路を区画ごとに分けて所有する
手続きの進めやすさ 関係者の合意が必要になりやすい 権利関係が比較的明確になりやすい
補修・管理の論点 補修や管理費を「誰がどれだけ負担するか」で揉めやすい 自分の区画の管理責任は整理しやすいが、境界が曖昧だと揉めやすい
掘削工事の論点 水道管・ガス管工事で共有者の承諾が必要になり、合意形成で止まりやすい 承諾の相手は明確になりやすいが、現況と登記がずれていると話がこじれやすい
トラブルの典型例 意見対立で補修・掘削の手続きが進まない 区画境界の解釈違い、利用実態と登記の不一致で紛争になる

共有型では、道路の補修や掘削工事の場面で他の共有者との合意形成が必要になります。意見が割れると手続きが停滞しやすいという点が大きなリスクです。

一方、分筆型は権利関係が整理されやすい反面、区画境界が曖昧な場合利用状況と登記内容が一致していない場合は、トラブルの原因になり得ます。

持分がある場合でも、「共有型」か「分筆型」かを確認しないまま進めることは、安全な投資判断につながりません。購入前にしっかり確認しておくことが大切です。

後悔しないための位置指定道路の購入前の注意点・チェックリスト


位置指定道路に接した物件は、購入後に制約が判明すると、運用や売却の判断が難しくなることがあります。
価格の安さだけで飛びつかず、法的・実務的なリスクを事前に洗い出すために、ここでは購入前に必ず確認すべきポイントを整理します。

「通行掘削承諾書」の有無と内容確認は絶対条件

位置指定道路に関するトラブルを回避するうえで、最優先で確認すべき書類が「通行掘削承諾書」です。
通行掘削承諾書は、道路所有者が通行や掘削を認める意思を明文化したものであり、水道・ガス工事や再建築時の重要な根拠となります。
特に重要なのは、「第三者への継承」が明記されているかどうかです。所有者が変わっても効力が継続する内容でなければ、将来の売却時や建て替え時に再度承諾を取り直す必要が生じてしまいます。
承諾書が存在しない、内容が不明確、継承条項がないといった場合は、購入条件の見直しを含めた慎重な判断が必要です。

役所で「道路位置指定図」と「公図」を照らし合わせる

位置指定道路の実態を正確に把握するためには、役所で図面を確認する作業が欠かせません。確認したい資料は、自治体の建築指導課などで取得できる「道路位置指定図」と法務局で取得できる「公図」の2つです。

資料名 何が分かるか 見るポイント ここがズレると起きやすい問題
道路位置指定図 行政が認めた道路の位置・幅員(道路としての範囲) ・道路の位置・道路幅(幅員)
・指定の範囲
・図面上の幅員を満たさず、建築確認で指摘される
・セットバックが必要になる
公図 土地の区画・境界・筆(地番)などの関係 ・道路部分がどの地番に属するか
・境界線の位置・隣接地との関係
・道路の一部が私有地として扱われ、権利調整が必要になる
・越境や境界トラブルにつながる

特に重要なのは、現況の道路幅と図面上の道路幅が一致しているかどうかの確認です。たとえば、敷地の一部が道路部分にはみ出していたり、道路の一部が私有地として扱われていたりすると、再建築や位置指定の復元の場面で問題が表面化することがあります。
図面の確認は地味な作業ですが、後から費用や手間が膨らむリスクを抑えるために、最初に押さえておきたい大切なポイントです。

近隣住民との関係性をヒアリングする

書類上は問題がなくても、近隣住民との関係が悪化している位置指定道路では、トラブルが表面化しやすい傾向があります。
通行や補修、騒音をめぐる過去の経緯は、登記簿や図面からは読み取れません。現地確認の際に近隣住民や管理に関わる方に声をかけ、過去に揉めた経緯がないかを確認しておくと安心です。
小さな対立が積み重なっている場合、購入後の工事や運用で想定以上の手間とストレスがかかることがあります。足を運んだ際に一声かけてみてください。

権利関係のチェックと同時に、物件そのものを安全かつ適正な価格で購入する基本のコツについては、『空き家を安く買う方法は?失敗・トラブルを避けるための注意点も解説 │ 空家ベース』で詳しく解説しています。

トラブルに巻き込まれた場合の対処法と投資判断


事前に注意を払っていても完全には避けられないトラブルもあります。すでにトラブルが発生している場合や、購入後に問題が顕在化した場合は、感情論ではなく、解決コストと投資効率の視点で冷静に判断することが重要です。

当事者間での解決が難しいなら弁護士・専門業者へ

通行や掘削をめぐる対立が深刻化した場合、当事者同士の話し合いだけで解決するのは難しいことが多いです。位置指定道路は権利関係が複雑で、感情的な対立に発展しやすいため、早い段階で専門家を介入させることが有効な対処法といえます。
弁護士不動産トラブルに強い専門業者であれば、通行権や承諾書の有効性、交渉の落としどころを法的に整理してもらえます。
費用はかかりますが、合意形成が進まないまま工事や売却の手続きが止まり続ける事態を避けられる点は、大きなメリットです。

投資物件としての判断基準

位置指定道路の物件を投資対象として評価する際は、リスクを前提に収支を組み立てることが求められます。

投資判断の主なポイント

  • 承諾料や補修費など、将来発生し得るコストを織り込んだうえで十分な利回りが確保できるか
  • トラブル解決にかかる時間と労力を捻出・許容できるか
  • 賃貸付けには影響しにくい一方、売却時に買い手が限定される点を受け入れられるか

位置指定道路の物件は、リスク管理ができなければ避けるべき対象です。
しかし、リスクを定量化し、出口戦略まで見据えたうえで判断できるのであれば、有効な投資対象となり得ます。

まとめ:位置指定道路はリスク管理ができれば「お宝物件」になる

位置指定道路に接した物件は、価格が抑えられやすい一方で、権利関係や管理責任に起因するトラブルを抱えやすい特徴があります。
特に「持分なし」の状態で購入した場合は、通行や掘削にまつわる問題が表面化しやすく、投資計画そのものに大きな影響を及ぼします。

一方で、通行掘削承諾書の内容確認、道路位置指定図公図との照合、近隣関係の事前把握といった基本的なチェックを丁寧に行えば、リスクはある程度コントロールできます。
大切なのは、「再建築可能」という表面的な条件だけで判断せず、将来の修繕・建て替え・売却までを見据えた権利関係の整理を行うことです。

ここまで述べた通り、位置指定道路の物件は、万人向けの投資対象とは言えません。しかし、リスクとコストを正しく織り込み、出口戦略まで含めて判断できる投資家にとっては、競争が少なく利回りを確保しやすい「お宝物件」になる可能性を秘めています。
「条件が複雑で判断に迷う」「リスクを踏まえた物件情報を効率よく集めたい」と感じたときは、情報収集の段階から戦略的に動くことが重要です。

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空家ベース編集部 編集部
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